現代政治学入門 (講談社学術文庫) (詳細)
バーナード クリック(著), Bernard Crick(原著), 添谷 育志(翻訳), 金田 耕一(翻訳)
「わかりやすい政治学の本」「うん、悪くない!!」「WHAT IS POLITICS?」「とても読みやすい政治学の入門書。」「政治学とは何か?」
マルクス・エンゲルス 共産党宣言 (岩波文庫) (詳細)
マルクス(著), エンゲルス(著), Karl Marx(原著), Friedrich Engels(原著), 大内 兵衛(翻訳), 向坂 逸郎(翻訳)
「「時代遅れ」のパンフレットに学ぶもの」「ベストセラーの価値」「時代が必要とした共産主義」「読み時なのでは?」「スケールとしての共産主義」
文章読本 (中公文庫) (詳細)
谷崎 潤一郎(著)
「数ある文章読本の中ではイチオシ!」「確かに文章読本。しかし」「文化、歴史、精神」「筆を持つ日本人全てが読むべき本」「格調高いハウ・ツー本」
正しく悩むための哲学―生きる自信を手にする14のヒント (PHP文庫) (詳細)
小浜 逸郎(著)
科学の大発見はなぜ生まれたか―8歳の子供との対話で綴る科学の営み (ブルーバックス) (詳細)
ヨセフ アガシ(著), Joseph Agassi(原著), 立花 希一(翻訳)
「日本人に足りない発想が見えるすごい本」「なぜなぜ問答のような記述」「時系列でない科学史」
アメリカの国家犯罪全書 (詳細)
ウィリアム ブルム(著), William Blum(原著), 益岡 賢(翻訳)
「世界の随一の超大国=ならず者国家」「国際情勢をより深く理解するために」「陰謀論ではない、貴重な資料」
ウンコに学べ! (ちくま新書) (詳細)
有田 正光(著), 石村 多門(著)
「ひとり笑いをしながら…」「ウンコの行方から観る環境問題。。。」「前半が良かった」「手軽な環境本」「もう少し理系寄りでもよかった」
ODA援助の現実 (岩波新書) (詳細)
鷲見 一夫(著)
「結論が先にあるんですよね」
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・「わかりやすい政治学の本」
とかく政治学の本は難解なものが多いが、クリックによるこの本は英国の大学課程の教科書として用いられているにも関わらず、大変とっつきやすい本である。民主主義や権力分立などがどのように機能し、我われの生活を支える「政治」を構成しているのか概観できる。しかも内容は濃く政治のいろはを学ぶに最適の本だと確信している。
・「うん、悪くない!!」
いや、俺みたいにね、テレビも見ない非文化人にとってはね、政治の世界なんて遠いわけですよ。で、政治学の本なんかを読むとね、大学の教師の先生方って、生徒がみんな政治に興味があるとか思ってるのか、信じたいのか、わかんないんだけど、好き勝手やってくれているわけですね。だけどね、さっぱりわからない。リアルに迫ってこない。でも、この本は平明な記述で、しっかり基本を教えてくれる。そりゃあ、きっと不備を指摘することだって出来るんでしょう。でもね、伝える言葉を発するというのは重要なことじゃないですかね? その意味で、この本は、私に政治という生の位相を垣間見せてくれたわけで、最大の評価をしたいと思う。
・「WHAT IS POLITICS?」
「現代政治学入門」というタイトルですが、原題は"WHAT IS POLITICS?"です。このタイトルが内容をよく表しています。"政治とは何か?"と"政治学とは何か?"についてクリックの考察が書かれています。アメリカで発達した行動科学革命以降の"Political Science"ではなく伝統的な歴史的・制度的・哲学的アプローチ中心の"Politics"の色がやや濃い本です。
第1章・第5章~第7章が"政治学とは何か?"にあたる部分で政治学の学問領域の解説に費やされていますが例えば、「政治哲学」「政治理論」「政治思想史」「政治的教説」の区別を試みかつ相互の関係を明らかにしている件など、単なる学問紹介に止まっていないところはおもしろいです。(もっとも原書は1987年の本で、政治学の学問領域もさらに広がっていますしイギリスを前提として書かれているので日本では少し異なる部分もありますが。政治学の専攻を考えている方などより日本での政治学に関心がある場合はAERA MOOK「政治学がわかる。」朝日新聞社などがよいかもしれません。)
"政治とは何か?"にあたるのが第2章~第4章ですが巻末に藤原帰一教授によるクリックの簡単な解説が載っているのでそれを先に読んでおくと、読みやすいと思います。
・「とても読みやすい政治学の入門書。」
難しいタームを使わないで書かれた、わかりやすい政治学の入門書で、英国では大変評価が高いと言う。訳者あとがきによると、世界で一般的な政治学、というよりも英国スタイルの政治学の入門書であるらしい。
これから専門的に政治学を勉強しようとしている方には入門書として、またそうでなくても基本的な教養として、幅広い読者を獲得できそうな本である。
・「政治学とは何か?」
平易に書かれた政治学の入門書。
政治学というものは、一体何をするのか、というのがメインテーマ。全体としてのバランス、多角性はなかなかよいと思われる。難解な用語でお茶を濁さずに、一般の用語でわかりやすく書いているのはうれしい。全体としては200pもないが、これ1冊で政治学のおおよその俯瞰はできるだろう。
政治学を志す人にはもちろんだが、一般の人にも薦められる政治学入門書だといえるだろう。
・「「時代遅れ」のパンフレットに学ぶもの」
19世紀の英国の産業革命による帝国主義時代を背景にしたこのパンフレットが時代遅れであることは言うまでもない。しかし下部構造たる生産様式が、上部構造たる社会生活様式を決定し、生産様式が変化すれば社会も変化せざるを得ないとする歴史認識(史的唯物論)まで誤りだろうか。経済学者は常にその時代に直面する問題に取り組むが、マルクスも同様だった。今日は高度情報社会という生産様式の時代であり、リストラクチャリングやアウトソーシングといった新しい生産・雇用関係が発生しそれに応じて社会構造は劇的に変化している。史的唯物論は健在である。この時代にマルクスが生まれれば、この状況を直視して立ち向かうに違いない。資本家と労働者の階級闘争と図式された19世紀よりも、21世紀はより複雑で深刻な経済問題を抱えていると考えるべきであろう。今、この「時代遅れのパンフレット」に学ぶものは「現実の問題に対する危機感と解決へ努力する」姿勢かもしれない。
・「ベストセラーの価値」
「共産」「Communism」という言葉に対する、世界的なアレルギーというものはすごい。
冷戦崩壊後、一気に資本主義化が進み、壮大な社会実験は完膚なきまでに終わったかに見える。そしてマルクスは、時代遅れの産物として、社会的に葬られてしまっている。しかし、今いろいろなことを言っている教授陣、それこそマルクスの影響を受けていない人間はいない。その思想を読み解くために、マルクスの考えに戻ることは、決して時代遅れの作業ではない。むしろ、形を変え品を変え、マルクスの思想は根っこで生きている部分が多い。でなければ、なぜ今のこの時期に「蟹工船」が売れるのだろうか?
たとえば、資本主義による階層間の不平等の広がり(今の日本なら格差といった方が通じやすい)、流通によるグローバリゼーションなど、現状にも続く世界の流れを見ている。彼の言っていることは的外れではなく、どちらかといえば人間に期待を寄せすぎたのが、彼の過ちだったのだと思う。
「資本論」はぶ厚いが、この本はとても短くてすぐ読める。一度は世界を風靡したベストセラーに触れておくのも悪くはない。
・「時代が必要とした共産主義」
註は同じような文章が各国語版いくつか並んでおり、また、序文も同じようなものなのだが各国語版、いくつか書かれている。このようなことから考えると、どちらかと言えば歴史書として読まれることを想定したものと思われる。内容について言えば、まず現代から見て時代遅れであることは間違いない。産業革命時代のブルジョアと労働者なのだから当然である。だが、人間がまるで機械のようになっていき、人間関係までもが希薄となっていく様子を危惧していることについては現代に生きる我々もよく考える必要があるのではないだろうか。その点ではマルクスの主張する共産主義というのはその時代の人々が必要としていたのではないか、と思えるところがある。共産主義と言うと危険な先入観を持った人も多いのではないだろうか。実際に私もそうだったがこの本を読んで、決して一部の変わり者が唱える理屈ではないことが分かった。是非一度は読んでみることをお薦めする。
・「読み時なのでは?」
昨今、『オーラ』だとか、『精神世界』だとかが、巷で流行っているようだ。自分の知り合いでも凝っている人がいる。そうしたものは、少し前なら『教養人』を自称する人間なら、馬鹿くさい物とされたものだ。そんな、馬鹿くさいとされた(個人的には今でも阿呆臭いと思うが・・)ものを信じる人ですら『共産主義』は、馬鹿くさいという。
「だって、共産国家ってほとんど崩壊したじゃん。あれって、おかしくない?」
・・・もっとも、自称『教養人』も『共産主義』を終わった思想と考える人が多いだろうが・・・
しかし、本当にそうなのか?終わった思想であるならば、なぜ失敗したのか?考察が必要ではないのか?ミネルヴァのフクロウは夕暮れに飛び立つという、我々は、その渦中にいるときは自分が置かれた状況を冷静に判断できないのではないか?そうした意味では、今こそ読み頃ではないと思う。『共産主義』なんて馬鹿げた思想に洗脳された昔の人はバカだったのではないか?と思うのは簡単だが、いわゆる思考停止状態ではないか?思うに我々を取り巻く『グローバルスタンダード』なる概念も後世の人々から馬鹿げた思想といわれない保証は全くないのだ。途上国の人間に半ば奴隷のような労働で安い製品を作らせ、先進国の人間が格安の商品を手にできる・・・しかしながら、先進国の労働者は、その為に職を失う・・・『グローバルスタンダード』によって先進国に住む我々は、利益を得ているが、大変な損害も受けている。『ワーキングプア』、『ネットカフェ難民』が話題になる昨今の状況をどう考えるば良いのか。人間はそんな簡単に洗脳されるものではあるまい。過去に『共産主義』が人々の心に響いたのなら、その時代には説得力があったはずなのだ。
もっとも、思想そのものに共鳴するかは、その人次第だろう。問題なのは、自分が気に入らない『思想」ということで黙殺しることではないだろうか・・・バカな思想だと思うなら、なおさら、とりあえず読むべし・・・個人的には、この本の趣旨を全面肯定する訳にはいかないものの、エンゲルスのが指摘する社会ステムの問題は未だ解決されていないと感じた。というより、本質的には何も変わっていない。むしろ、世界がこの時代に比べてよりグローバルに、緊密につながった分に問題がややこしくなった事に加えて、希望であったはずの『共産主義』(人権思想も根っこは共産主義にと同じ、理性によって人間は開放できるって事)の失敗を知ってしまった為に我々は何を未来に託せば良いのか分からなくなってきている気がする。『福祉』だとか『弱者救済』を連呼する政治家や活動家をどこか胡散臭く見ているのは私だけではあるまい。
今でも『ハンドラの箱』の中に『希望』は残っているのだろうか・・・・
・「スケールとしての共産主義」
何をさておき、この本は、余剰価値、搾取といった、サラリーマン、非正規労働者その他労働を提供して賃金を受け取る者が、何かおかしくないか、と思ったときに説明してくれる視点、スケールを提供すると言う意味で衝撃的な本だと思う。人は困ったとき、あれこれ悩むが、悩みを適切に整理する概念を持つと、単なる悩みではなくなる。最低限、自己武装が可能になる。いかなる考えの者でもよほど地頭が良い者は別として、衝撃を受けると思う。彼らが提供した諸概念は未だ有効であり、それを敢えて知らにふりをして生きている者は、傲岸不遜な資本家であろうし、知らずに何かおかしいな、と感じたら、凡百の本よりこの本が助けになってくれると思う。本である以上、現実を解決してくれるのではない。読了後のことや行動は、私たちに委ねられている。自分がどのような立ち位置にいるのか、常に思わされる本である。
・「数ある文章読本の中ではイチオシ!」
時代は異なりますが、今でもそっくりそのまま通用する教本であると言えます。他の読本では多少気になる説教じみたところが全くなく、極めてオープンで素朴、人間の五感を考慮した幅広い視点で「文章」について語られており、谷崎氏の美しい文体の秘密が解説されているような気がします。とりわけ、谷崎氏の英語に関する教養や、新しい動きに対する前向きな姿勢には感動すら覚えます。
・「確かに文章読本。しかし」
谷崎はここで自身の何ものも暴いていない。「文章読本」は、彼の創作の秘密を暴いているわけでもなければ、コツを教えてくれてるわけでも、断じてない。これは「文章読本」を読んだ後、谷崎作品を何でもよいから一つ、読み直してみればすぐにわかる。ここに書かれているのは、(他の作家のみならず、自らの文章を引き合いに出したりしているものの、)一般的な文章の常識ないし、模範的な「いい表現」で、この本から谷崎作品を理解しよう、解剖しようと思っても、必ずすぐに行き詰まる。これで文章をわかった気になると(実にわかった気にさせられてしまうが)かなり大事なものを見落とす。大変勉強にはなるが、いい意味で、それだけである。文学を解くカギでもないし、これにより文章家が谷崎や志賀の様ないい作品を書けるようになるものでもなかろう。(この本に書かれているようなことは文章家なら、本来自分で気づいていることであろう。)そういった点は川端康成の「新文章読本」と同じで、筆者は自分の創作の秘訣を暴いているわけでは決して無い。購入に際しては、そこを期待しすぎてはいけませんよ、とご注意申し上げたい。
・「文化、歴史、精神」
美しい日本語、表現の仕方を規則・形式として身に付けることも、ある程度は可能だろうし、又、必要だろう。しかし、この書で谷崎氏が私たちに教えようとしているものは、その形式のみに止まらない。根底にある日本人の文化であり、歴史であり、「日本語」を使う際に求められる精神についてだろう。私たちが日頃、根拠も無く抱いている外国語(英語)への優越感や劣等感の理由までも谷崎氏は明快に示してくれている。この一冊は日本語についてだけでなく、外国語への考え方まで一変させてくれるのではないだろうか?
つくづく感じたのは、「谷崎潤一郎という人は心から言葉を、文章を、日本語を愛していたのだなぁ」ということである。
・「筆を持つ日本人全てが読むべき本」
谷崎潤一郎という作家は、漱石・鴎外・芥川・太宰等と言った所謂文豪の中でも、最も日本語を愛した作家として知られている。この作品においても、最も重要な根底に横たわるものとして「日本であること」という考えは大いに用いられており、逐一日本語の性質を明快に切り開く本著は、誠に素晴らしい。恐らく考えられるであろう日本語の、文章の上達法の正攻法を余すことなく書き表しているというのも一つの特質としては余りあるものであるが、それ以上に、日本語であることを徹底的に尊ぶ著者の姿に、読者は感激を覚える。含蓄のある文章とは何か。文章とはどうしたら上達するのか。この本を読めば十二分にわかる筈である。名著。
・「格調高いハウ・ツー本」
あえて「ハウ・ツー本」と書いたのは、非常に実用的な本だからである。世間一般でいう「ハウ・ツー本」と同じという意味で書いたのではない。
●科学の大発見はなぜ生まれたか―8歳の子供との対話で綴る科学の営み (ブルーバックス)
・「日本人に足りない発想が見えるすごい本」
8歳の素朴な少年の疑問を父がわかりやすく説明していくのですが、あたりまえだと思っていることを、あらためて「本当にこれでいいのだろうか」と考える大切さを教えてくれます。目からウロコの本です。おなじみの科学者が次から次へと登場し、大発見につながった視点が対話を通してさりげなく出てくるところがすごい。日本社会はいろいろな問題点があるけど、こういう発想はどこでも必要です。科学も哲学もとても重要で、面白く役に立つものだと思いました。
・「なぜなぜ問答のような記述」
なぜなぜ問答のような記述となっており、ちょっと古い科学のなぜに答えている。 デカルト、ニュートンという古典的理論家の紹介がある。 エーテルについては、詳細に記述している。 マクスウェル、アインシュタインのような現代理論の紹介も少しある。
・「時系列でない科学史」
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・「世界の随一の超大国=ならず者国家」
Rouge Stateとは、米国政府が特定の国を指して使う言葉で「ならず者国家」のことです。米国は他国のことを「ならず者」と誹謗するが、強大な軍事力に物を言わせて他国を攻撃し、他国への思いやりに欠ける米国こそが世界一の「ならず者国家」ではないか、という誰もが感じていながら、あまり口にしないことをこの本は見事に論じています。私はこれを国際平和について改めて考えさせられました。
・「国際情勢をより深く理解するために」
この本を読まれた方は、アメリカのこれまでに携わってきた様々な「テロ行為」に唖然とするかもしれません。この本に載っている情報は、情報源も明確に記されており、それなりに信用できるものと思われますが、アメリカの国家犯罪のみを取り上げており、旧ソ連のそれを取り上げていないという点でバランスを欠いている点があります。しかし、それにも関わらず、どちらかというとアメリカよりな情報に一方的にされる傾向のある私たちに取っては貴重な情報であり、価値ある一冊です。テロリストの脅威が声高に叫ばれる昨今ですが、世界で起きている重大なテロ事件の大部分には、国家が関与しています。あのアルカイーダももしアメリカの支援が無ければ、あれほどまでには強くはなれなかったでしょう。私たちが最も恐れるべき相手は国家であり、特に唯一の超大国になったアメリカではないかと思います。あの強大な力とどうやって付き合っていくのか真剣に考える必要があるのではないでしょうか。
・「陰謀論ではない、貴重な資料」
「アメリカの国家犯罪」・・・・911以前なら、「陰謀論」と片付けられたような本かもしれませんが、ブッシュ大統領のあからさまな「侵略」により、「アメリカの国家犯罪」がクローズアップされてきた現在、この本は貴重な資料というものへと変わったと思います。これまで、アメリカ合衆国は、権力・利権を巡り途方も無い金と命を費やしてきました。
著者ウィリアム ブルムは、政府の公式発言などを丹念に収集し、まとめました。400ページを超える労作です。これでもか、これでもかと「国家テロ」「外国政府転覆」「テロリストへの支援」などについて、書き記しています。例えば、イラクのフセインも元はといえばアメリカの支援により強大化したと言えます。この本を読んで、このような事が、どうしてアメリカの有権者が許しているのか?という大きな疑問を持たざるを得ないのですが、今回のイラク侵攻で明らかになったように「情報操作」「宣伝」などにより、すっかり「正当なもの」とアメリカ国民に信じさせているようです。確かにアメリカ国内の人々が海外についてほとんど興味を持たない事は、大きな問題ですが、そのように仕向けている可能性も!あります。これ以上は「陰謀論」になると思われますが、このような本を読む度に人類の将来が心配されます。
また、この本を日本語で読めるということは、有難いことだと思います。訳者 益岡 賢 さんにも感謝です。
・「ひとり笑いをしながら…」
久しぶりにひとり笑いをしながら読ませていただいた。かと言って、けっして軟弱な本ではない。ウンコを通して語られるその内容は、なかなか鋭いものがある。
例えば、学校でウンコができない子どもたちに関して、「人間の自立とは、ウンコをしないようになることではない。一人でウンコができるようになることである」と。「子どもがまず習得すべきことは本来、一人でウンコできるようになることだったはずである。ところが、今の子どもはウンコをしないことによって、他人から謗られぬ主体として自立しようとしている」
日本人に対する警鐘として、「何でも『水に流す』のでは、今後の日本は生きられない。社会の問題は、バクテリアも分解はしてくれないのである。人間がそれを分解する努力もせずに、難しい問題、厄介な問題、面倒くさい問題、考えたくない問題として、ウンコを流す要領で、見て見ぬ振りしながら次から次へと流しているだけでは、さまざまな難問がすぐ先の下流に、姥捨て山のように溜まっていくのである」と。 極めて日常的なウンコを通して、現代科学から環境倫理まで論じるこの書は、楽しみながらも、一方でなるほどと感心しながら読める面白い本である。
・「ウンコの行方から観る環境問題。。。」
最初、書店でこの書籍を見つけた時、あまりにストレートな題名に感銘を受けました。「ウンコ」を主題にしている書籍にそう出会えるものでもないなと思い、すぐに購入しました。(なぜかブックカバーを装着してくれている書店の店員さんの反応をじっと観察してしまいました。) 確かに、日々己の下の方から毎日ひねり出しているモノの行方についての知見を持ち合わせていなかったことに今さらながら気が付きました。いくら科学的知識を武装しても、自分のモノの処理の行方について知らないことは恥ずかしい限りです。 本書籍の内容は、屎尿処理一般に関する知見を与えてくれますものです。高度下水処理など、バクテリアくん達がせっせとウンコを処理してくれていることを知り、細菌たちの持つ可能性を感じずにはいられません。お話の進め方に関しても、堅苦しくまたは押し付けがましく環境問題をヒステリックに論じたものとは違い、淡々と話を展開してくれている点が、本書籍の読みやすさの源なのかもしれません。とことどころに散りばめられている「うんちく」コーナーにもなかなか勉強になることが書かれています。作者の会心であろうと推測される駄洒落や冗談など、書籍を構成する上で遊び心も忘れていないところが気に入りました。 ただ、残念なのが、後半に進むにつれて、作者たちの一方通行な考えの羅列が続き(賛同できる部分も多いが)、読む側としては少し辟易する部分もありました。 しかし、書籍全体としては、気負わずに科学的な(生物学的な)内容に優しく触れることができる内容だと思いました。題名が題名だけに周りの人達に誤解を生むかもしれませんが、そんなことは気にせずに本書籍を楽しんでしまうのがいいんでしょう。内容は至って大真面目ですから。この書籍はオススメです。。。オワリ
・「前半が良かった」
前半がサイエンスの視点、後半が人文の視点。緩速濾過とか爆気、高次処理とか、高層ビルの地下には巨大な浄化槽があること、うんこの海洋投棄の是非とか、水田の浄水機能とか上下水道の工学的な基本の解説が勉強になった。
・「手軽な環境本」
図書館で見つけた時、その題名に驚き思わず借りてしまったのですが、借りるのにちょっと勇気のいる本でした(笑)後半の倫理についての記述は、大変こじつけがましいというか、無理やりな論理展開で面白くなかったのですが、本の大部分を占める下水処理についての記述は大変分かり易く面白かったです。
抱腹絶倒には程遠いものの、環境問題を扱った軽い読み物としては中々かと。環境問題といっても、一貫して話の中心は「ウンコ」ですが。。。「ウンコ、ウンコ」と連呼する、実にくだらない図書だと言われれば、それまでなのですが、手軽に読める環境本だと思います。
・「もう少し理系寄りでもよかった」
ウンコを軸に環境問題について総合的、統合的に書かれていて、大変おもしろく、勉強になる本だった。欲を言えば、もう少し理系寄りの技術的なことも書いてあると嬉しい。それにしても、琵琶湖は下水道の放流もしていれば上水道の取水もしているとは、びっくりだ。水道水を直接飲む人が減っているのも当然だと感じた。
・「結論が先にあるんですよね」
ODAはだめだめ、という結論が先にあって、それに当てはめて事例を紹介しているんですよね、この方。ODAにはこういういいところと、こういう悪いところがあって、こういう悪いところを直すにはこうしたらどうだ、というのが学者としてのあり方だと思うんですけどねぇ。ま、もうだいぶ古い本ですし、援助機関への批判なんぞもいまではもう通用しないものもありますが、「こういう意見もある」という意味で、援助関係者や学ぶ人は読んでおいた方がいいと思います。でも鵜呑みにしないことをお忘れなく。
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