泥流地帯 (新潮文庫) (詳細)
三浦 綾子(著)
「泣いてください」「泥流地帯」「生きる勇気を与えてくれる本です。」「わずかな隙間にも陽は射す。」「感動の名作」
痴人の愛 (新潮文庫) (詳細)
谷崎 潤一郎(著)
「この世で最も幸福な破滅」「究極の愛の形。」「時代を感じさせない永遠の男の理想と夢」「譲治は、実はサディスト」「男の性、共感します。」
The Luzhin Defense (Vintage International) (詳細)
Vladimir Nabokov(著)
「チェスの棋譜さながらの面白さ!」「チェスを扱った傑作小説」
華岡青洲の妻 (新潮文庫) (詳細)
有吉 佐和子(著)
「記憶に残る1冊です。」「おそろしいほどの人間観察」「姑に恋焦がれて嫁いだ嫁」「嫁と姑」「引き込まれます」
● 好きな本
● 読んだ本
● こころを変えてくれる(反応系の)本・映画(内観研修後にオススメ)
● 感動した本
● 名作 文芸
● 私の本棚
● 独断的定番文学
● エandエ
● 小説(性)
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By Authors>Literature & Fiction>Authors, A-Z>( N )>Nabokov, Vladimir
Literature & Fiction>Classics>Russian
Literature & Fiction>Classics>United States>Nabokov, Vladimir
Literature & Fiction>Genre Fiction
Literature & Fiction>World Literature>Eastern European
Literature & Fiction>World Literature>Russian
・「泣いてください」
今までこんなに泣けた本はありません。それも、感動というよりは、あまりにも悲しくて泣けてしまうのです。なんでどうして人生ってこんなに理不尽なのだろう、と悔しくなってしまうくらいに。この本の登場人物たちほどドラマチックな体験はしていなくても、努力が報われなかったり、身に覚えのない災難に遭ったりすることは誰にもあることだと思います。私はクリスチャンではないので「神さまから与えられた試練」とは、どうも考えられないのですが、人間は実に「受け身」なものだなと感じてしまいました。生まれた家も、持って生まれた才能も容姿も、育つ環境にしてもすべて「与えられて」いるなと。そして生死にしても、当たり前だけれど人間は何も自由にできないなと。自分自身も含め、現代人は人間の力を過信しすぎているように思います。
・「泥流地帯」
『泥流地帯』は、私の一生を左右した本と言っても過言ではありません。
北海道の日進部落で育った拓一は、貧困や親の不在にも健気な姿勢で向かい、明るく誠実に生きていきます。その拓一や、拓一を取り囲む人々の半生が三浦綾子さん独特の文体で描かれていますが、ここに描かれていることは現在の世の中にも十分に適用されます。「人間ってなんだろう」「どう生きるべきなんだろう」「正しさってどういうことだろう」と、基本的でありながら重要なことを様々に考えさせられます。
・「生きる勇気を与えてくれる本です。」
現在、不況だ、将来が不安だなどど泣き言を言っている日本の方々に、特に目標、夢、自信を無くした方に読んでいただきたく思います。 自分達のご先祖がどんな苦労をして日本を切り開いてきたのかがわかります。 名作です。
・「わずかな隙間にも陽は射す。」
多くの人が胸に抱える世の中の理不尽さを,実際にあった惨劇をもとに描いている。確かに,生きていく上で辛いことや苦しいことは多いと思うが,だからこそ楽しみや喜びを求めるし,それらが叶った時に嬉しさを感じることができる。主人公らにとっては,久々に母が帰ってきてくれると喜んだのも束の間,その喜びも期待も,何もかもが泥流に飲まれてしまった。結局,楽しいことや嬉しいことは,儚いものに過ぎないのだろうか。人の価値や,生きることの意味など,この作品が問いかけてくることは多い。「世の中って何と理不尽なのか」とも思える。しかし,その理不尽な中にも射し込む光があるんだということも,著者は伝えようとしているように思う。
・「感動の名作」
キリスト教をテーマにした作品だと思うが、生きる事の真の意味を問う名作。真面目に明るく力強く生きる兄弟に降りかかる試練の数々。人生とは、生きるとは、、、、というテーマを力強く指し示す作品だと思います。
・「この世で最も幸福な破滅」
淫奔多情な美しい少女・ナオミに翻弄される田舎出の小男を描いた、谷崎の代名詞的名作。坂口安吾の「白痴」。山田風太郎の「双頭の人」。森茉莉の「甘い蜜の部屋」。「痴人の愛」だけにかぎらず、知性なき美女をまえに男が堕落していくさまを描くというのは、日本文学のひとつの代表的主題といってもよい。堕落への欲求と清廉な人格の悲しい葛藤、天秤にかけられたこの対立構造が生み出す緊張感こそが、これら一連の作品群の根幹であるわけだ。その葛藤、それを経ての堕落へと至るまでの緻密な描写において、谷崎の「痴人の愛」はひときわ完成度が高い。男と女の無邪気な遊びがやがて狂気をおびていくその過程の描写の巧さは他の追随を許さないものがある。
あらゆる努力も富も人格も、美の前にはただ屈服せざるを得ない。歳月をかけて人工的に築きあげたあらゆるものが、ただ天賦の美のまえにもろくも崩れ落ちていくという、皮肉に満ちたカタルシス。
それはまさしく狂気だ。嬉々として人間性を捨て去る狂気。しかし人間の幸福は、人間性を放棄するその瞬間、その瞬間以外には存在しないのである。
・「究極の愛の形。」
「悪女の魅力に引きずられ堕ちて行く男の悲劇」この小説をそう読む人は多いでしょう。しかしこれは果たして悲劇なのでしょうか?そしてナオミは悪女なのでしょうか?
私には、ナオミの譲治に対する愛が感じられてなりません。馬乗りになってくれと懇願する譲治に一度は恐怖で引き攣るものの、その願いを聞き入れ、女王然として振舞う彼女は、譲治のマゾヒズムを満足させられる完璧な作られた女王なのです。愛する男性の変態性に彼女自身が狂っていき・・・・・・この物語は、少女を自分好みに調教し得た、男の成功物語なのです。そしてその二人が住む世界は彼らのための世界であり、私達の評価など受け付けません。「馬鹿馬鹿しいと思う人は笑って下さい。教訓になると思う人は、いい見せしめにして下さい。私自身は、ナオミに惚れているのですから、どう思われても仕方がありません」彼らの愛の世界は何物にも邪魔できない二人だけの世界なのです。
・「時代を感じさせない永遠の男の理想と夢」
カワイイ女、だけでは男はつまらない。ナオミが自分の魅力を沸々と沸き上がらせていく様子は読み手の心もつかむ。ナオミ流のファッション、立ち居振る舞い、甘え方、じらしかた、お酒をたしなみ、ダンスをする。ナオミ自身が型にはまらない性格という設定が、これらの(当時では考えつかない大胆な事?)ことをこともなげに、吸収し自分のモノにしている。女性が自我を強くして更に妖しい魅力を発揮し、対等な口ぶりをしたら、、、?この話の結末は単にナオミに振り回されてしまった主人公、とうわけではない。男の永遠の理想と夢、だと私は解釈します。また魅力的でありながらも悲劇的な女の子、とも捉えられます。時代を感じさせない面白さや完璧な作品です!ただし「大人向け」です。
・「譲治は、実はサディスト」
男女関係におけるサディズムとマゾヒズムについて深く考えさせられる一冊。
主人公の男は、いかにもマゾヒスト、といったタイプに思えるが、しかし彼は実は、究極のサディストではないだろうか。
ひとりの女を、自分好みの人形に仕立てるべく、自宅で飼いならそうとする。相手に苦痛を与え、それによって快感を得る人間がサディストであるならば、貧しい境遇の美しい少女を、自分好みにすべく調教を施し、その行為に快感を覚える譲治は、ナオミにとって大いにサディストである。
譲治は、自らの行為がサディスト的でありながらその自覚がまったくなく、むしろ相手にとって良いことをしている、相手も喜んでいると思っているのだから、尚性質が悪い。
最終的に、ナオミは手のつけようがない悪女となってしまい、調教しようと思った女に情けないほど翻弄されてしまうのは、皮肉な結末である。しかしながら、男としての魅力に欠ける譲治が美しいナオミを獲得できた事は、充分過ぎる勝利であった。
不器量、かつ女心の分からない無粋な男が、好きになった女性を一方的に愛し、可愛がる行為は、他人から見れば単なるサディズムかもしれない。そんな恐ろしい推測が頭を過ぎった。
・「男の性、共感します。」
譲治はカフェで働く純真な15歳の少女ナオミを引取り、教養を与え西洋的な理想の女に育てようとする。計画はすべて順調に進んでいるかに思えたが…。少女から女に変化する過程に、理想の女どころか一人前の悪女に成長したナオミ。裏切られ、痛められるほど、魅了され溺れていく。サディスティックな関係と言い切れない、日本人男性ならではの弱さが実に上手く表現され、「これぞ谷崎!」絶対オススメの一冊です。
●The Luzhin Defense (Vintage International)
・「チェスの棋譜さながらの面白さ!」
芸術的なその戦法によって、幼少時から数々の大会で勝利と名声を重ねてきたチェスの天才、ルージン。ある重要な試合半ばにして極度の緊張から神経を病むが、彼の純粋さに惹かれた女性と出会い結婚、妻の献身的な愛情によりチェスから離れ静かな人生を歩み始める。しかしチェスという魔物は決してルージンを放ってはおかなかった。そしてある日ついに―。
「ロリータ」の作者として知られる亡命作家ナボコフが、母国語であるロシア語で書いた初期の傑作。チェスの棋譜さながらの周到な伏線、重厚で高度な芸術性、ユーモア、悲劇性などの多彩な魅力に加え、ロシア文学ならではの幻想的な陰影が独特の深い読後感を残す。日本ナボコフ協会会員であり、国際チェス連盟による日本人初の「プロブレム(チェスの詰め将棋のようなもの)解答国際マスター」の称号を持つという翻訳者、若島正氏の誠実で読みやすい翻訳と解説も素晴らしい。
・「チェスを扱った傑作小説」
映画化もされた「ロリータ」で有名な著者ですがチェスもかなり好きだったようですね。外国小説独特の風景描写で物語は始まり、少し難解な感じがしますが、読み進むにつれて音楽、絵画などの芸術と同じようにチェスを捉えた表現に惹き込まれます。多数のチェス本の翻訳を手がけておられる若島 正さんの文章はほんとに見事だと思います。 チェスを題材にしておりますが棋譜は全くと言っていいほどでてこないので普通の小説としても読めますし、かといってチェスファンにとって物足りないということもなく、興味深く読みました。 河出書房新社さん、チェスに関するよい本をこれからも出して下さい!^^
・「記憶に残る1冊です。」
一人の男に人生を懸けた二人の女。つまりその男の妻と、その男の母親の生涯を描いた読み応え十分の1冊です。嫁と姑が競い合い、男に尽くしに尽くし一人の男が一人前になっていく。そんじょそこらの安物の「嫁姑戦争」とは桁違いの物語。まさに自分の命を削っての戦い。有吉佐和子独特の「女」の心理に対する深く冷静な探究が、ものすごい筆の力で描ききられてます。圧巻です。
・「おそろしいほどの人間観察」
美談として伝えられる華岡青洲の麻酔手術成功までのいきさつを、角度を変えて描いた作品。作者の洞察力のするどさ、ストーリー展開のうまさにうなりました。 人間を斜めに見るのでもなく、必要以上に美化するのでもない、作者の冷静な視線に畏れを感じます。 とにかく面白いので本当におすすめです。
・「姑に恋焦がれて嫁いだ嫁」
最初、紀州でも評判の美女で才覚もあり、華岡家の格を押し上げたという青洲の母である「お継」に恋焦がれていた加恵。そのお継が、加恵の実家に「是非娘御を華岡家の嫁に」と時下談判に訪れ、憧れの女性にどうしてそのように見込まれたのかと当惑する反面、父親が断ろうとしているのを知って落胆する加恵。結局、母親と女中の進言で父親も承諾します。この時、お継が「医者の家に、士農工商どの家から嫁を迎えるのが的確か」という持論を述べて見せるあたり、ユニークな描写です。義妹が加恵に「それは嫂さんが勝ったからやわ」という台詞がありますが、大変痛烈です。ラストシーンのお墓の描写もとても象徴的。なのに、この作品は何回も映画、ドラマ、舞台化されているのにその場面がないのは物足りませんでした。
・「嫁と姑」
この本のテーマは、嫁と姑である。 ある意味、現代にも十分通用するテーマである。 そして非常に奥が深い問題である。 青洲が母に処方した麻酔薬と妻に処方した麻酔薬の違い、これが夫からみた妻と母の違いなのかもしれない。
・「引き込まれます」
最近、たまたま高野山を訪れ、華岡青洲が和歌山県の出身であったことを初めて知り、名前とその功績をなんとなくしか知らなかったので本書を手に取りました。
とにかく一気に読みました。
自分も以前、全身麻酔を使った手術を経験しているだけに麻酔のおかげで、ただ死を待つだけであった病気が治せるようになり、また、痛みを伴わずに治療が施せるということの大きさが、他人より少し理解できるような気がしました。
とにかく、どうなるか分からない、ましてや生命に関わることを“試す”という事がどんな事なのか、その不安や恐怖、覚悟などはとても想像できるものではありません。
嫁姑の確執については、脚色されたものだと言われているようですがフィクションなのかノンフィクションなのか、分からないような感覚で読みました。
麻酔手術が行われていなかったら失明していたかも知れない私は実験台になることを自ら申し出て、その結果失明した青洲の妻・加恵にはなにか感じるところがありました。
本書は、世界に先駆けて麻酔手術を行った華岡青洲と彼を支援し続けた家族について知るために、そして、力強い文章で読者を引き込む文学作品として是非お勧めします。
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