Greensleeves (詳細)
大竹佑季(アーティスト), 小山内舞(その他), I.S.O.(その他), 国分友里恵(その他), 松原憲(その他), Maestro-T(その他), 安部潤(その他), 吉俣良(その他)
「癒されたいアナタに…すてきな歌声のシンガーです。」「空想世界に遊ぶ。」「やっと!!」「透き通るような歌声」「癒し系サウンドかな」
レインボー・オン・ステージ (詳細)
レインボー(アーティスト)
「何度聴いても鳥肌の立つキル・ザ・キングのオープニング」「<まだズラではなかったリッチー>」「厳冬の夜空に輝いた虹」
グリーンスリーヴス~シェークスピアの時代の音楽 (詳細)
村治佳織(アーティスト), ダウランド(作曲), バード(作曲), ル・ロア(作曲), バッチュラー(作曲), ノイジートラー(作曲), アテニャン(作曲), ダルツァ(作曲), ネグリ(作曲), カッティング(その他), キレゾッティ(その他)
「村治によって開かれた道」「ギターの音色がきれいです。」「大好きグリーンスリーブス」「16世紀を村治流に」
Floating into the Night (詳細)
Julee Cruise(アーティスト)
「デビットリンチお気に入りの超個性派ボーカル」「自殺を考えている人へ贈りたい」「生涯手放せない名盤10選のうちの1枚」
火星のタイム・スリップ (ハヤカワ文庫 SF 396) (詳細)
フィリップ K.ディック(著), 小尾 芙佐(翻訳)
「やっぱフィリップ・K・ディックでしょ。」「シュールな火星だ」「精神分裂病の如実な描写」「悪夢の世界」「火星は砂漠だ」
小説うる星やつら (1) 少年サンデ-ノベルズ (詳細)
金春 智子(著), 高橋 留美子(著)
「とにかく最高です!」
スプーニー・セルフィッシュ・アニマルズ (詳細)
MESCALINE DRIVE(アーティスト)
「スプーニー・ゼルフィッシュ・アニマルズ」
WE LOVE 子供ばんど (詳細)
子供ばんど(アーティスト)
「WE LOVE こどもばんど!!」
「中期PSY・Sの最高傑作」「少々マニアック」
虚人たち (中公文庫) (詳細)
筒井 康隆(著)
「とんがり続ける筒井の超実験作」「暗黙の了解」「"虚構性"と人間心理の"不確かさ"を究極まで追求した独創的な傑作」「小説とはなんであろうか」「手術は成功したが患者は死んだ」
アマチュアたち (現代アメリカ文学叢書) (詳細)
ドナルド バーセルミ(著), Donald Barthelme(原著), 山崎 勉(翻訳), 田島 俊雄(翻訳)
● 細野晴臣 「Daisy World ( '98-'02 J-WAVE)」 1998年オンエアー曲で気になったもの
● いまでも新鮮
● 美少女演奏家
● 細野晴臣 「Daisy Holiday ( inter-FM )」 2006年オンエアー曲で気になったもの
● やっぱりディック
・「癒されたいアナタに…すてきな歌声のシンガーです。」
ホリプロスカウトキャラバンでグランプリを獲得した高校生シンガー大竹佑季の、全国デビューCDです。たまたまUSENで表題曲の「Greensleeves~眠れぬ夜のために~」を聴いて、その不思議に癒される柔らかい歌声に魅了されてしまい、すぐに注文しました。元曲は、馴染み深いイングランド民謡ですが、趣の異なったアレンジと彼女のボーカルによって幻想的な雰囲気が更に増しているように思います。ミニアルバムでの発売ということで、表題曲や地域限定で先行リリースされた「ベアトリーチェ」の独唱バージョン他全6曲と、パソコンで再生できるCDエクストラ(ベアトリーチェ:合唱)による構成になっています。
このアルバムは、仕事に疲れた時や、悩みのある時に聴くことをおすすめします。きっと癒されると思いますよ。(胎教にも良いかも!)
・「空想世界に遊ぶ。」
大切に作り上げられた世界、大切に歌われる世界。ピュアなボイスが、透明感のある楽曲とあいまって とても魅力的な癒しを演出しています。繰り返し聴いても飽きがこないし、脳みそも疲れない。空想世界でやわらかな雲に包まれているような、そんなやさしい気分になります。佑季さん自身が作詞を手がけた「ベアトリーチェ」は、17歳という若さの中で、想いのひとつひとつを大事に言葉にしている様子がよく伝わってきます。まさに"宝物" の一枚になること間違いなし! ぜひ聴いてください。
・「やっと!!」
有線放送で二回、聴いただけでした。ですが、とても心に残りました。誰が歌っているのかも分からず、唯一、分かっていたことというのが ”Greens leeves”という曲であるということだけ。以来、ずっと探し続けていましたが、やっと見つけました!!・・・地元、宮城県出身の方でした。で、早速購入して聴いたのですが・・・・・・。今の今まで気が付かなかったことが、とても恥ずかしく思えました。聴くものすべてを、その癒しの世界に引き込むかのような、美しく澄んだ歌声。幻想的、ともいえるでしょう。個人的には、おやすみ前や夜明け前に聴くのがオススメです。彼女の歌を、心・身体、そのすべてで感じてください。
・「透き通るような歌声」
有線で流れていた「Greensleeves〜眠れぬ夜のために〜」を一度聴いて気に入りました。聴いているだけで僅かに霧の漂う月夜の空気に包まれていくようです。その時は曲名もアーティストも分からなかったのですが、帰宅後、うろ覚えの歌詞で何度も検索してようやくこのCDにたどり着きました。全体的に癒しのある曲が多いですね。
この曲だけを目当てで購入しましたが、それ以外の曲も良曲ぞろいでお薦めできます。
・「癒し系サウンドかな」
視聴コーナー等で聴いてみて、なかなか感じのいいサウンドに仕上がっていますね。ベアトリーチェはお気に入りです。自分的にはシングル限定の合唱のバージョンが好きです。2005年の歌姫として今後の活躍を期待したいですね。
・「何度聴いても鳥肌の立つキル・ザ・キングのオープニング」
はじめてこのアルバムを聴いたのは今から20年以上前です。そのころはCDもなく、レコードを何度も何度も聴き、ぼろぼろになりました。CDが出てからはCDに乗換え、数百回は聞いたのではないでしょうか。
20年以上もリッチー・ブラックモアのファンですが、名曲キル・ザ・キングは何度聞いてもいいですね。後の録音技術に比べれば、音源は良質とは言えないかも知れませんが、紛れもなくレインボー(というかリッチーの)金字塔です。
・「<まだズラではなかったリッチー>」
<キャッチザレインボー>の中間で音が小さくなってしばらく、リッチーがうねうねソロをやったあと、コージーパウエルがドカドカしたドラムで入ってくるところが良い。良い感じで眠りに入ったところに喝!って感じです。
ジェフベックグループ(2期)とはうって変わってシンプルなドラミングをするコージーパウエルに◎。
このアルバムを境にリッチーがズラにしたとか(ホントかどうかは知らない)。
・「厳冬の夜空に輝いた虹」
'76年12月の初来日公演を収めたライヴアルバム。当初、『チェイス・ザ・レインボー』なるタイトル且つ1枚組で発売予定だったのが、欧州公演の数曲を加えて2枚組(アナログ盤)で発売された。
俗に言うリッチー、ロニー、コージーからなる三頭政治の齎す緊張感が楽曲を昇華。まさに様式美と称されるに相応しい素晴しい世界感を創り上げており、1から6まで聴く者を"虹の彼方"に誘ってくれる(収録の曲順は演奏された曲順とは異なるが・・・)。特にリッチーのディープパープル脱退に伴ってエルフのメンバーと共に製作された1st『銀嶺の覇者』からの楽曲は、アルバムヴァージョンと打って変っアグレッシブなアレンジがなされている。又、レインボーの代名詞とも言える1は、当時、未発表曲だった。残念ながら本来6で演奏されたコージー・パウエルの壮絶なドラムソロは、カットされている。
因みにアルバムカヴァのステージに写っている高さ十数mの巨大な虹は、楽曲に合わせて美しく光り輝くライティングシステムだ。
・「村治によって開かれた道」
正直に言って、クラシック好きとはいえ、ギター音楽には興味のなかった私。気軽な気持ちでこの美少女のCDを買ってみました。 しかしBGMとして聴いているうちに、イギリス王朝盛んなりし頃の古い古い音楽の素晴らしさ、村治の素晴らしさ、ギター音楽の素晴らしさにのめりこんでしまいました。
・「ギターの音色がきれいです。」
村治さんのギターは、ほんとにいい音色です。心やすらぐ演奏で、気持ちいいです。落ち着きますね。
・「大好きグリーンスリーブス」
実は彼女のアルバム、大好きな「グリーン・スリーブス」が聞きたくて、これを聞いたのよ。でも、何のことはない、私もギターを弾くんだけど、「ムッシューアルメイン」は大好き楽曲。それに、ガリレイとかダウランドとか、もうルネッサンスからバロックにかけてのギター好きにとっては、たまらない曲の数々。でねえ、一番の「グリーン・スリーブス」だけど、いろいろな楽譜があるのよ。ただのマイナー調や半音あげたフレーズや。うん、私は、この曲を聞いて、真似て弾いたわ。でも、彼女はやっぱ、うまいわねえ、まけたわ。
・「16世紀を村治流に」
やはり素材がどんなものであっても、彼女らしいフレッシュなアプローチになっているところが良いと思います。使っているギターが今と違うのか、音が少し重い(?)それがこの音楽には逆に合っているかな。しかしやはり素晴らしいのは、彼女の出しているフィーリング。新鮮だし適度に刺激的です。
・「デビットリンチお気に入りの超個性派ボーカル」
ジェリークルーズ嬢は「ブルーベルベット」で歌手として出演して以来デビットリンチお気に入りのボーカルでありその後もツインピークスをはじめリンチ映画に何度も出演しているこのソロアルバムもリンチの完全プロデュースで作られており怪しげなジャケットデザインからしてリンチ風味となっている
その独特の怪しくも透明感のあるボーカルは上手いヘタを超越した闇の天使風な癒しの雰囲気を持つさらにそこにリンチの作詞とアンジェロバダラメンティの作曲が加わりまさにリンチが好きそうな究極のリンチワールド音楽が展開している
ちなみにこのアルバム中2.Falling と 6.Into the Night と 8.Nightingale はTV版ツインピークスに使われた曲でそのサウンドトラックにも収録されている
・「自殺を考えている人へ贈りたい」
このCDには究極の癒しがあります。癒し系といえば、巷ではエンヤがブームのようですがそれ以上のものがあります。仕事に疲れた、彼(彼女)に振られた、人生に疲れた、そんな人たちを芯から癒してくれることでしょう。
・「生涯手放せない名盤10選のうちの1枚」
最近のデビッド・リンチ映画にはついていけませんが、このDCは、素晴らしい。
・「やっぱフィリップ・K・ディックでしょ。」
未来の火星植民地では、水不足にかこつけて水利労働組合が実権を握って居た。組合長のアーニイ・コットは権力者として君臨していたが、国連の火星再開発の投機の情報を入手するのが遅かったために、地位を失いかけない事態に陥った。そこで、偶然発見した時間を操れるマンフレッドという少年を使って、過去を取り戻そうと画策する。。。。。内容だけ書けば、ありふれたSFみたいだが、悪夢SFというものがあるとすれば、まさしくこれは悪夢そのもの。人間の現実認識と虚構のはざまを描き出したSFを超えたSFです。ぜひ読んでみて下さい。
・「シュールな火星だ」
私にとってディックのベストです。火星殖民の話ですが、この火星って、アメリカ開拓の延長線上にある、ウェストコーストのちょっと先っていう感じですよね。これ凄いシュール、もう以降の人には書けないよ。技術には完全に無頓着、舞台はLA郊外の住宅地としか思えない(この植民地は砂漠に作られたLAと似ている)。登場人物たちは、火星のテラフォーミングなどにはまったく関心がなく、彼らが心配しているのは、障害児の問題、仕事のこと(火星で食料品の家庭訪問販売員って凄いよこれ)、浮気のこと、だものね。本の主題は例の如く、自閉症の子供が感じる世界が現実世界を侵食していく話ですが、そんなのディックのお決まりのストーリーで全然驚かない、むしろこの火星植民地で展開されるソープオペラという舞台設定の方が衝撃が大きい。いやー、このシュールさ、ディックの中でもピカイチです。
・「精神分裂病の如実な描写」
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・「悪夢の世界」
不毛と荒廃と絶望に覆われた火星植民地。きれいな水は手に入らず、新鮮な自然食品も地球からの密輸に頼っている状態。そしてスクールによる徹底的な刷り込み教育。精神病患者が激増し、火星で生まれてくる子供の3人に1人は自閉症になって現実と関わろうとしない。 火星一の実力者である水利労組組合長のアーニイ・コットは国連によるFDR山の開発を嗅ぎつけ、土地投機を企てる。しかし、それには開発地区の正確な位置をつかんでおく必要がある。アーニイは自閉症の子供に予知能力があると考え、マンフレッド・スタイナーという少年を引き取ったが、少年には想像を絶する悪魔的能力が眠っていた・・・・・・ 数あるディック作品の中でも特に難解な作品。はっきり言って私にもよく分からない。 ただ言えることは、自閉症患者のマンフレッドはディック作品に頻出するアンドロイドと通じるところがあるということだ。それは、感情移入能力の欠如である。人間性を鋭く問うメタファーとしてマンフレッドは存在しているのだ。 あと1つ言えることがある。死の匂いの立ちこめる、この悪夢の世界は、本当に怖いということだ。
・「火星は砂漠だ」
1994年。人類の植民地となった火星は深刻な水不足が続いており、コロニーに住む移民たちは国連が配給する水を頼りに生活していた。だが、水利労組組合長アーニー・コットはその貴重な水を思うままに使える程の絶大なる権力を握っていた。最近、アーニーには気になる噂を聞いた。火星の砂漠にある未開発の土地が高値で売買されているらしい。どうやら国連では火星の大規模な再開発を計画していて、既に地球の投機家たちが不動産投資に動き始めていた。莫大な利益を得るチャンスを逃してはならない。アーニーは途方も無い計画をもくろむ。ある自閉症の少年が時間を超越する特殊能力を持っているという事を知り、少年を利用して過去へ戻り今や宝の山となった火星の荒地を自分が先に買い占めようと考えたのだが。
ディック、1964年の作品。高評価を得た「高い城の男」レベルの作品をもう一度書こうとして意欲を持って書き上げたが、発表当時には全く反響が無くてディックは絶望に突き落とされたという。しかし今では彼の作品群の中でもベストと押すファンも多い。いつもながらディック流の奇妙なSF設定だ。自閉症患者は時間感覚に欠陥があり普通の日常的な現象の速さにもついていけない。故に時間に対して特殊能力を持った者が存在するというようなアイデア。火星にいる先住民はまるでネイティブ・アメリカンのような描き方をしている点も変わっている。少年は他者とは全くコミュニケート出来ず、時おり発するのは意味不明な言葉を繰り返すだけ。「ガビッシュ!」「ガブル!」〜そんな幼児語のような言葉が実はこの物語では実に重大な意味を秘めているというストーリー設定が絶妙だ。その他、タイム・トリップを読者にも体験させるような仕掛けもされていて、やはりディックはこの作品を趣向凝らして書き上げたという労力が感じられる。 ラスト、感動的などんでん返しがあるのだが、自分はホラー的な感触を感じてしまいちょっとぞっとした。
・「とにかく最高です!」
この本には原作をより引き立てるような詳細や,面白い表現が満載なので是非読んでみてください。
・「スプーニー・ゼルフィッシュ・アニマルズ」
SFUからこのバンドに辿り着いたのですが全く違う音に驚きました。そしてバンドの演奏力の高さに更に驚きました。中でもうつみようこさんの歌唱力は今と変わらず物凄いのです。そして当時から今に至るまで全く基本姿勢が変わっていないのがこのアルバムを聴いてみてわかりました。
・「WE LOVE こどもばんど!!」
こどもばんど大好き!!日本のロックンローラーは、やっぱり「うじきつよし」実際に「こどもばんど」に影響されたアーティストは、たくさんいます!!そして「こどもばんど」を語るには、やっぱり「WE LOVE こどもばんど」でしょ。ギター片手にアンプヘルメットのJICKを知っている人ならみんなこの歌のトリコ♪
ぜひぜひ聞いて!!そして眠っていた自分のロックンローラー魂を呼び起こせ
・「中期PSY・Sの最高傑作」
Mint-Electric、NON-FICTIONと続いたシャープでエッジの効いたHi-Tech路線から一転、積極的な生音やレスリースピーカーの空気感を生かした、繊細かつ遠深な音の世界が展開されている。はじけた恋の楽しさの後は、豊かな思惑の時間を楽しもうということか・・。
何度か繰り返されるフレーズに誘われて、気付くと1枚聞きとおしていることもしばしばあり、コンセプトアルバム的な完成度も高い。
中でも「遠い空」は名曲と思う。
PSY・S入門には少々堅苦しい1枚かもしれないが、数々のアルバムを聞くうちに、いずれ愛聴盤となるに違いない逸品である。
・「少々マニアック」
このアルバムはファンの間でも賛否両論あると思うし、PSY・S初心者にはとっつき難いかもしれない。しかしアルバム全体に流れる気だるさ、チープなギター、暗い森を彷徨うような感覚はこのユニットにしか出せないサウンドだと思う。ある意味一番PSY・Sらしい一枚。ファンならば絶対に揃えておかなければいけない一枚。個人的に「水のマージナル」は5本の指に入るくらいの名曲。
・「とんがり続ける筒井の超実験作」
70を過ぎてライトノベルに進出。ネットがまだ一般的でなかった頃に双方向性小説を執筆。等々過激な創作を続ける小説家筒井康隆が純文学の世界に殴り込みをかけたこの作品。主人公の意識に合わせて1分間=原稿用紙1枚というペースで描写しているから眠っている間はページが真っ白!「ふざけるな」と怒り出す人もいるでしょうね(笑)結構難解なので巻末の解説やエッセイ集『着想の技術』に目を通してから読んだ方がいいと思います。はっきり言って筒井作品初心者にはお勧めできません(笑)でも筒井毒者にはたまらない逸品です。
・「暗黙の了解」
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・「"虚構性"と人間心理の"不確かさ"を究極まで追求した独創的な傑作」
常に小説の"虚構性"を強調し、表現技巧に工夫を凝らす筒井が新しい挑戦を試みた意欲作。小説の"お約束"を全て放棄してしまうと言う破天荒な実験作だ。
一応、妻と娘を誘拐され、誘拐犯に昏倒させられた主人公が目を醒ます所から物語が始まるのだが、物語の進行が尋常ではない。「不確定性至上主義」を標榜する主人公の意識の絶え間ない流れの描写だけで話が進むのだ。まるでビデオカメラで主人公の頭の中を映し出しているよう。そして、その像は恐らく虚像なのだ。登場人物どうしの確かな関係や会話で意志を疎通し合うとか、リアルな風景描写をするとかの通常の小説作法は主人公(=作者)の頭にはない。「小説の登場人物やその言動はその物語の中では"現実"である」と言う前提を端から否定する。主人公が構築する虚空の世界が全てで、その中で主人公にとっては時間・空間的制約はなく、しかも主人公の思考・視点は「不確定」なのだ。冒頭の誘拐劇も真実か否か不明である。本作の内容は主人公が昏倒している間の無意識の世界かも知れない。そして、筒井の実験小説で良く見られる読点を使用しない計算された文体。ここまで通常の小説の"お約束"を破れるのかと感心する。誘拐事件を放っておいて、主人公が時と場所を越えて、取引先の会社を訪れたり、行きずりの男の妻の家を訪れたり、自身の会社を訪れたりするのも違和感がない。他の登場人物も各々の世界を持っているらしいが、主人公の世界では飽くまで虚像である。小説における"現実性"を徹底的に排除した"(虚像としての)自我の世界"である。実験作でありながらスリルやある種の怖さを味あわせる展開も見事。いつもの言葉遊びも健在である。
小説中の"現実性"を無謬に信じる一般の小説の"お約束"を嘲笑い、小説における"虚構性"と人間心理の"不確かさ"を究極まで追求した独創性溢れる傑作。
・「小説とはなんであろうか」
読後、小説、物語のルールの多さに気付かされる。そしてそのルールが破られる(暗黙の了解を否定する)と、どれほど七面倒くさくややこしい事態になるかも懇切丁寧にこの作品は示してくれる。小説、物語のルールが破られているのだから、これは小説ではないのかもしれない。しかしこれはフィクションである。メタフィクション要素もある。となると、これはなんであろうか。これは小説がどのように書かれていくかを描いた私小説的な、壮大なクエスチョンではないかと思う。つまりこれは小説であり、小説ではなく、私小説的な問題定義である。つまるところ、小説とはなんであるかという問題を投げる挑戦だ。
・「手術は成功したが患者は死んだ」
単行本刊行は昭和56年、文庫本初版は1984年。解説で三浦雅士が指摘しているように、この小説の「今のところまだ何でもない彼は何もしていない。」という冒頭は衝撃的だ。小説というのは読み進まない限り、または書き進まない限り物語は展開しないという当たり前といえば至極当然の前提の指摘でもあるし、これまでの小説すべてに対する挑戦とも受け取れる。読点がなく(たぶん)改行の少ない文体。虚構性の異様に高い表現。例えば山水画が壁に掛かっていることに対して「山水画という字が書かれているだけという可能性さえある。」としている。それではおもしろいのかと問われればおもしろくなかった。8年ぶりに再読したのだが、形式としては成功しているが内容はおもしろくない。初読の時はすごいすごいと興奮した覚えがあるのだが、今回は「小説を読まされている」と感じた。何か書いてあったようでもあり何も書いてなかったかも知れない。未読の方に推薦。「着想の技術」(新潮文庫)に細かな解説あり。
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