文鳥・夢十夜 (新潮文庫) (詳細)
夏目 漱石(著)
「漱石先生の本に感想を述べるのも野暮ですが」「たった数ページなのに」「ムンクの叫びに似て」「漱石は「幽体離脱」を体験していた!」「染み込む感じの作品+エッセイ」
文学部唯野教授 (岩波現代文庫―文芸) (詳細)
筒井 康隆(著)
「大学って恐ろしい・・・と思ってしまう」「警世の書」「本物より優れた贋作としての思想入門書」「冒険的で入門的?」「傑作である」
17歳のための読書案内 (ちくま文庫) (詳細)
筑摩書房編集部(編集)
食い逃げされてもバイトは雇うな 禁じられた数字 〈上〉 (光文社新書) (詳細)
山田 真哉(著)
「分かりやすいし、面白い!!」「伝える立場の人に読んでほしい」「ものはいいよう」「見出しが上手いな〜」「1時間くらいで読めます。」
和田裕美の人に好かれる話し方-愛されキャラで人生が変わる! (詳細)
和田 裕美(著)
「しみこんでくる本です」「心にジーンときます」「当たり前の事を当たり前の様に。」「軽妙なタッチながら、深くツボをおさえている本」「当然かもしれないがとても大切なことを教えてくれる」
よりよく生きたいアナタのための 哲学アタマ養成帳 @basic (詳細)
吉田 豊(著)
小論文トレーニング (岩波ジュニア新書) (詳細)
貝田 桃子(著)
「大学生にも是非!」「参考になりました☆★」「これで小論文が書ける?」
小論文に強くなる (岩波ジュニア新書) (詳細)
轡田 隆史(著)
裁判官の爆笑お言葉集 (幻冬舎新書) (詳細)
長嶺 超輝(著)
「これは企画の勝利だなぁ」「繰り返し読めます・・・」「「償い」を知っていますか、と問うたあの裁判官のように」「すらすら読める」「タイトルは茶化してますが・・・」
蝉しぐれ (文春文庫) (詳細)
藤沢 周平(著)
「作家の力量」「何百冊か読んだ時代小説の中でこれがベスト」「そこにある―勇姿―」「10年後にもう一度読みたい」「精神がきりりとする作品」
チーム・バチスタの栄光(上) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 599) (詳細)
海堂 尊(著)
「デビュー作とは思えない圧倒的な筆力」「強烈なインパクトのある作品」「一見軟らかいが、内容は硬派」「文句なしのこのミス大賞。読めば分かる。」「とにかく面白い」
チーム・バチスタの栄光(下) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 600) (詳細)
海堂 尊(著)
「楽しみなシリーズの誕生」「説得力ある構成」「『パラサイト・イブ』以来の衝撃」「現場のノウハウが見事に本作では炸裂している」「ロジカルモンスターと万年講師」
五つ星のしあわせ 漢字セラピー (詳細)
ひすい こたろう(著), はるねむ(著)
「漢字の解析=心のあり方なのかも!」「さらっと読めて深く心に残ります。」
天国はまだ遠く (新潮文庫) (詳細)
瀬尾 まいこ(著)
「一休みと出発」「生きるのに疲れたとき」「あとがきから」「穏やかな日々」「生きる」
TOKYOカフェEXTRA 猫カフェめぐり-あの猫に会いにでかけよう- (エンターブレインムック) (詳細)
逸見 チエコ/編(著)
「つい買っちゃいました。」「猫+手料理=ほっこり(#^^#)」「和みのカフェ」
子供たちの復讐 (朝日文庫) (詳細)
本多 勝一(編集)
「必読のレポート・論考」「心をえぐられる本」
赤毛のアン (新潮文庫) (詳細)
モンゴメリ(著), Lucy Maud Montgomery(原著), 村岡 花子(翻訳)
「一緒に楽しい」「大人になってから読んでも遅くないです!」「名訳だと思います」「大切な場所」「アンの魅力を味わってください。」
もしもウサギにコーチがいたら―「視点」を変える53の方法 (詳細)
伊藤 守(著)
「珠玉の一冊☆」「軽く読めて、実は奥が深い本」「コーチングの基本を素直な気持ちで学べます!」「何てったって対象がウサギだから力まないで読める」「読みやすさが決め手!」
娼年 (集英社文庫) (詳細)
石田 衣良(著)
「欲望とは何か」「夏に、せつなくなったときに」「不思議な物語」「うっとリ・・・します。」「大人の恋愛物語」
勇気凛凛ルリの色 福音について (講談社文庫) (詳細)
浅田 次郎(著)
「尊敬すべきハゲのおじさん」「著者が直木賞を受賞した頃。」「読後、元気になれること請け合いのエッセイ集です」「天職としての小説家」「嵐のごとき読後感」
棚から哲学 (文春文庫) (詳細)
土屋 賢二(著)
「やはり日本の大哲学者」「土屋先生ほんとにありがとう!」「最高ですね」「言葉の魔術」「あまりにもくだらないので、力が抜けるが笑える」
爆笑問題 太田光自伝 (小学館文庫) (詳細)
太田 光(著)
「芸人太田光の原風景」「太田光さんのファンは買うべしですよ!!」「太田さんの人生・思想がすっごく知れます」「爆笑問題のファンなら買うべし!」「好き嫌いが分かれそう、私は好きです。」
義経〈上〉 (文春文庫) (詳細)
司馬 遼太郎(著)
「時代に振り落とされたヒーロー」「義経は何故追われたのか」「人間義経」「「脳内映画」を描写する司馬流小説法」「時代が、英雄を作った物語。」
義経〈下〉 (文春文庫) (詳細)
司馬 遼太郎(著)
「なぜ義経は日本史上初の人気者となったのか」「著者にとってのノンフィクション、という手法」「本当の義経にかなり近い」「「腰越状」まで。」「軍事の天才 政治バカ」
幸せな経済自由人という生き方 ライフスタイル編 (ゴマ文庫) (詳細)
本田 健(著)
「新しいライフスタイルの提案が響いてくる」「流されるままに生きてきた、その痛恨の生き方への一撃」「「自分の大好きなことをしよう」」「生き方を教えてくれる本」「“好き”になれるものを見つけよう」
・「漱石先生の本に感想を述べるのも野暮ですが」
夢十夜を筆頭に、この新潮文庫版では読みごたえのある短編がギュッと詰まっていて、長年愛読している一冊です。高校生の宿題で読んで以来、何回も読み直しましたが、やっぱり漱石先生之短編では「夢十夜」が一番好きです。十夜の間に見た夢として語るオムニバスで、気分で読む順番を選べたり不思議な形式の短編だな、思っていましたが、いつ読んでも印象が新鮮なので飽きません。特に善いのは護国寺の運慶の話や、何夜も何か待っている男の話。そして「こんな夢を見た。」というフレーズ。黒沢明監督が触発されたのもうなずけます。この他には、モナリザのことを書いた話も、明治の人の目にはモナリザはこんな風に映ったのかな、と想像がふくらんできます。
・「たった数ページなのに」
私の一番好きな漱石の小品「文鳥」
「十月早稲田に移る 伽藍のような書斎にただ一人、片付けた顔を頬杖で支えていると・・・」から始まる、たった数ページの私=漱石と文鳥の世界。
まるで世界にこの鳥と私しか存在しえないような綿密な文鳥の描写。漱石は猫といい、犬といい、この文鳥といい、動物を本当に面白く「読ませるような」描写をします。
「昔美しい女を知っていた」と、文鳥を過去に「私」が好きだったらしい女に見立て、ただの動物の写生文に終わらせません。文鳥のしぐさを「菫ほど小さい人が、黄金の槌で瑪瑙の碁石でもつづけ様に敲いている」ようだなどと描く漱石の狂気のような綿密さ。
大変過小評価されている「文鳥」ですが、漱石の随筆、
小品がお好きな方は是非読んでみて欲しい掌編です。
・「ムンクの叫びに似て」
夏目漱石というと 長編小説が有名かもしれないが そんな漱石が短編を書くと こんな無気味な作品が出来るという好例。
内田百聞の「冥土」もそうだが この時代の短編集には 純粋に文学美を探究したような 奇妙な味わいの作品がある。漱石の「夢十夜」も そんな色彩に彩られている。 ここで漱石が語っている話は 彼自身の夢という形を借りた 当時の「時代の不安」なのかもしれない。例えばムンクの「叫び」に似ていなくもないと思ってしまう。漱石が気がつくと 気がつかざると。
漱石が作者であるということを超えて 傑作。美術館を巡っているような 読書体験。
・「漱石は「幽体離脱」を体験していた!」
あなたは超常現象を信じますか? 超常現象と言ってもいろいろありますが、「幽体離脱」はどうですか?
「思い出す事など」(本書所収)の中には、明らかに「幽体離脱」と思われる体験が記されています。こういう推薦の仕方は邪道かな、という気もしますが、漱石(と「幽体離脱」)に興味ある方は、こちらも手にとってみてはいかがでしょうか? 問題の記述は20章にあります。
「夢十夜」。ーーこれは文字通りの傑作。凄い。小品ですが、私は敢えて、漱石の<最高傑作>と呼びたい気がします。
・「染み込む感じの作品+エッセイ」
書かれていることは漱石の生きた当時の、何でもない日常ですが、夏目漱石本人の人柄や知識が覗える短篇集で、普段本をほとんど読まない自分ですがとても興味深く読めましたし、読み返したりもしています。
ひとつひとつのエピソードの短さも暇な時に気軽に読める良さであると思います。
何度でも読めて自分の知識も深めていける、得るものがあるという面白さを感じられます。
「文鳥」「夢十夜」「永日小品」「思い出す事など」「ケーベル先生」「手紙」「変な音」
以上7つとも、明治時代の末期、明治41年(1908)から44年(1912)頃の数年のあいだに書かれたものでありその多くが当時、漱石が在籍した、朝日新聞社の新聞紙面に寄稿したものです。
・「大学って恐ろしい・・・と思ってしまう」
物語の構成が「大学内部のドタバタ劇」と「唯野教授による文学批評講義」でワンセットになっています。
前半のドタバタ劇と後半の講義のテンションの違いが非常に印象的です。私が読んだのはハードカバー版ですが、本のカバーやレイアウト、注釈の部分まで学術書のパロディになっているところも面白かったです。
講義は純粋な講義としても楽しめるものになっていて、文学部出身の私としては当時の雰囲気を思い出しながら読んでしまいました。同様に大学に通っていた当時の先生方の顔を思い出しては、「あの人たちもこんな馬鹿馬鹿しいことやってたのかな?」と多少本気で考えました。助手が刃物を持って暴れまわるところや、エイズ差別の部分は多少現実離れしていますが、その他いろいろな細かい部分で妙なリアリティを感じさせます。
・「警世の書」
大学学長までがセクハラで捉まるなど、大学教員たちのセクハラや愚行が治まらない。日本の将来はどうなるのかと心配だ。退屈と怒りを同時に癒そうとて、もう一度笑いたくて、怒りたくて、本書を読んだ。教師になる前、若いときに読んだときは、ただあははあははと笑っていたが、読み返すほど、本書は大学人の資質や本性を底の底から予測的に描き出していたのではないかと、慄然とした。ドタバタナンセンス、せいぜいパロディとして読んだ向きは、今一度本書を警世の書として読み直すことをお薦めしたい。
・「本物より優れた贋作としての思想入門書」
もし、文芸評論や現代思想がどのようなものか、勉強してみたいと思ったら、筒井康隆氏による本書をお奨めしたい。実は本書は大学・アカディミズムの風刺であり、文芸批評・思想の研究のパロディなのであるが、筒井氏の力量によって凡百の入門書を見事にまとめあげてしまったのである。まさに贋作が本物よりもすばらしいできばえだったというメタ・ノンフィクションと言えよう。
19世紀の文豪フロベールのマイナーな短編「ブヴァールとペキュシェ」の現代版の感もある。固い批評はぬきにしてパロディ・ユーモア作家の大家である筒井氏の作品だけのおもしろさは保証できる
・「冒険的で入門的?」
なかなかの読みごたえ。冒険的な小説だと思う。こういう小説を書いてゆくのは、かなりの労力がいることではないかと思う。唯野教授の日常と、文学批評理論の解説が同時に行われていておもしろい。解説は分かりやすいが、完全に理解し尽くすには、原書(それぞれの)を読まねばならない。
・「傑作である」
何回読んでもおもしろい。マスコミや大学の世界を舞台に筒井康隆得意のドタバタ劇が繰り広げられる。涙がでるほど笑ってしまう。私はこのてのドタバタ劇が大好きである。唯野教授の講義とドタバタ劇が交互に繰り返されるが、講義もわかりやすくてよい。どうしても講義部分が苦手な人は読み飛ばしてもそれなりに楽しめます。
●食い逃げされてもバイトは雇うな 禁じられた数字 〈上〉 (光文社新書)
・「分かりやすいし、面白い!!」
食い逃げされてもバイトは雇うな の意味とは??でも、この話に行く前にいくつかのクイズでウォームアップ。そして、そのクイズにもちゃんと会計学に関連しているので 興味深いです。
・「伝える立場の人に読んでほしい」
数字に苦手意識を持っている人のための内容です。
ただ数字や会計が得意な人にとっても、得られることがあります。それは、教え方です。
数字や会計を教えるには身近な具体例をたくさん出して馴染ませ、次に一本筋の通った思考や姿勢を伝える。
前著さおだけ屋よりも教え方については、洗練されたものになっています。他人に数字や会計を伝える立場にある人は、押さえておいてもいい本ではないでしょうか。
・「ものはいいよう」
この本を読んだ単純な感想はただひとつ。痛快!!この一言に尽きます。前回「さおだけ屋はなぜ潰れないのか」でも結構痛快な内容でしたが、今回はそれ以上でした。それともうひとつ本書を読んで思ったことはあります。「物は言いよう」だなと。印刷所(待ち合わせもだな)の話、タウリンの話、会計分析の話、タイトルにある食い逃げの話……変な話のように見えますが、物は言いようで会計論で考えればそうだなと思いました。著者は株のことに関してはかなり批判的でした。特に「株の勉強は無意味」とも主張しています。私も同じ意見です。とある経済阪神評論家の某氏(これだけ言えば誰だかわかるでしょう)もこれはやるべきではないと主張しておりました。
・「見出しが上手いな〜」
見出しがおもしろそうなので、ついつい興味を持ってしまう。単純コピペだけど、何が書いてあるのと思ってしまう。ちょっとしたトリビアになります。 ↓
・「1時間くらいで読めます。」
山田真哉さんの文章は、本当に読みやすい!
”薄くて本当に役立つビジネス本”を目指したとありますが、確かにその通りで、1時間くらいで読めます。
前作『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』と比べて、こちらの方が、より「数字の効用」に焦点が当てられていて、なるほど〜っと唸る所が何箇所もありました。
ちょっとしたことで、すぐ思いつきそうなことなんだけど、少し考えないとわからない、少しひねらないと出てこない。
そんな話が満載です。
●和田裕美の人に好かれる話し方-愛されキャラで人生が変わる!
・「しみこんでくる本です」
最初は「人に好かれる話し方」という、あまりにも直接的なタイトルにちょっと違和感を抱いていたんだけど、読んでいるうちに著書の言いたいことが分かってきました。そしてタイトルの意味も。なるほど。
人と人がコミュニケーションをとる時、その目的にはいろいろあるだろうけれど、本書のテーマである「人に好かれる」というものであれば、いろんな局面で使えるのでは。
だんだんと心に体にしみこんでくる本です。おすすめ。
・「心にジーンときます」
和田裕美さんの本を読むと、いつも心にジーンときます。私は決して営業職ではないのですが、いつも彼女の作品を読みます。毎回のこと感動します。ときには胸が痛むほどの感動をおぼえるのです。それは、彼女が人の心を掴む何か天性のものを持っているからだと思います。それが何かはうまく説明できませんが。今回、話し方の本でした。相手に好かれる話し方も基本的には心の持ち方次第です。これを読んで何のノウハウもないという方もいるかもしれませんが、私はそう思いません。その心の持ち方に気づかせてくれただけで、私にはとてもいい本でした。
・「当たり前の事を当たり前の様に。」
本書の著者は英会話やアパレルメーカーの事務職を経て91年に日本ブリタニカ株式会社に入社し、営業で世界142支社中2位、年収3800万円の個人記録を達成した凄腕のセールスレディ出身です。そして実体験の中から「人に好かれる話し方」を指南してくれます。本書はまず話すための「空気」作りのためにマイナス要因を一つ一つ取り除いてゆけばよいと主張します。(STEP1)本書では、・虚栄心(ピリピリした空気)・怒り(イライラした空気)・コンプレックス(オドオドした空気)・悲しさ(湿っぽい空気)等がマイナス要因だと指摘されています。
次に「聞き上手」になるためにマイナス要素を取り除きます。(STEP2)・話を聞きながら、ほかのことを考えている。・相手の話をさえぎって話し出す。・「いえ」「それは違う」と、反論ばかりする。・「興味ないなー」と思いながら聞いている。・話の内容を理解していない。・話している相手によって態度を変える等がマイナス要因だと指摘されています。
後は応用テクニックが披露されていますが、基本は上記の2STEPです。
…何だ、当たり前の事ばかりじゃないか、と思われた方が多いと思います。しかしこうした努力を絶え間なく実行して、本書の著者は世界2位のセールスレディとなったのです。当たり前の事を、当たり前の様に実行する非凡さが本書の著者を成功に導いたのです。
「継続は力なり」は死語ではありません。
・「軽妙なタッチながら、深くツボをおさえている本」
「人に好かれる話し方」なんていうタイトルを見ると「対人関係を、テクニックでこなすなんて、こざかしい。いやらしい。」と抵抗をもたれる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
少なくとも、書店でこの本を見た私はそうでした^^。そんなわけで、私がこの本を買ったきっかけは、「それでも売れてるんだから、どんなことが書いてあるか、読んでやれ。」という、いささかひねくれたものでありました。
ところが、読んでみると、これは「なるほどー。」の連続でして、このような一般向けノウハウ本は、学術専門書に比べると低く見られがちですが、この本には、著者の本当に豊かな経験に根ざした見識が示されているので、その文体の軽妙なタッチとは裏腹に、コミュニケーションにおける深い真理を得ることができます。
男性の私から見ると、「この部分はちょっと抵抗がある。」と思えるような個所もありますが、しかし、そうした部分でこそ、逆に女性の視点というものも学ぶことができたと思います。
営業職にかぎらず、コミュニケーションはどこにでも発生しているものです。その上で、コミュニケーション上の貴重な知恵を提供してくれる本書は、良書としてぜひともお薦めしたい一冊です。
・「当然かもしれないがとても大切なことを教えてくれる」
やっぱり人に嫌われるよりも人に好かれる人間になりたいと思うのは誰しもが持つ本心なのではないでしょうか。
コミュニケーション能力の重要性は今も昔も変わりはありません。そして事の本質、人に嫌われない--人に不快感を与えずにコミュニケーションを図り、人に好かれる。
そのためのちょっとしたノウハウが満載。一つ一つは当然なことかもしれませんが、中にはそれはできていなかったということがひとつくらいあるかもしれません。はっと気づかされる一冊。
・「大学生にも是非!」
受験生だけでなく大学生にもお勧めです。大学の試験というのはたいてい論述問題で、時間内に自分の意見を的確に論理的にまとめなくてはいけません。その方法論を的確に示しているのが本書です。
・「参考になりました☆★」
この本は、小論文ってそもそも何なんだろうって人にオススメです。また、文章を書くのってなんか苦手なんだけどなぁって人にオススメです。この本を読んでいると、どんどんいろんな発想が思いうかんできます。ぜひ、一度読んでみてください☆★
・「これで小論文が書ける?」
これで小論文が書けるとは到底思えません。
方法論もほとんどないし、生徒指導の逸話紹介ばかりが目立ちます。
平易に説こうとするせいか、例示ばかりで終始ぼんやりとした記述なため、かえってわかりにくくしています。読みやすいと思う者もいるかもしれませんが、密度が薄いといわざるをえません。
高校等での小論文の授業の副読本のようなイメージです。つまり、この本はあくまでとっかかりであって、独学のためのテキストではなく、本筋の指導は別に教師が生徒個々に行ってようやく完結するかのような。これは著者が教師であるためでしょう。 ただ、簡単な型を紹介しているので、全く小論文を書いたことのない者にとっては、その部分は役に立つとは思われます。
・「これは企画の勝利だなぁ」
裁判官の「お言葉」を右ページに、その解説を左ページにという読みやすい構成。そして、いい意味でも悪い意味でも人情味溢れる、裁判官の言葉。笑える言葉も多数。本当に面白い。
当たり前だが、裁判は決して無機質なものではありえない。だが、裁判長という人は、極力客観性を持って判決に当たる必要がある。そのギャップが、本書の面白さを一層際立たせている気がする。
そして、著者が裁判ウォッチャーとして、一人ひとりの裁判長のパーソナリティを掴んでいるのが、本書をさらに味のあるものにしている。読んだあと、「そうか、裁判とは、人が人を裁く場なんだ」という当たり前のことを思わせる一冊。
・「繰り返し読めます・・・」
本書は、法廷を人生劇場と化した傍聴録とは趣が異なる。裁判官の選りすぐられた説諭が、司法ライターならではの視線で綴られている。脈絡に高ぶりはなく、客観性に貫かれているためか嫌味がない。
毒物カレー事件での説諭は心に響き、思わず涙がでた。かと、思うと「だだっこ」ではあっさりと笑わせてくれ、ある意味こちらの期待を裏切ってくれる。
読み進めるのに、全く停止が効かなかった。
本書によって息を吹き返した「お言葉」たちは感慨深くも、時としてコミカルに真実を教えてくれる。往々にして、被告人からは社会で生きることの現実を、また裁判官の言霊からは社会通念を再考させられる。一歩踏み込んだ傍聴録として、大人が楽しめるのは勿論の事、社会での経験未熟な若者にも、大切な事をつまんで教えられる書ではないかと考える。
・「「償い」を知っていますか、と問うたあの裁判官のように」
事件の判決報道は至ってシンプルである。「地裁は被告に懲役3年、執行猶予5年を言い渡した」「高裁は一審の判決を退け、被告に無期懲役を言い渡した」それを見て我々は「なんであの犯人がこんなに軽いんだよ」とか、「結構重い罪になったんだな」と思う。
ところがそこには、法廷でどんなやり取りが交わされたのかをうかがい知る術はない。有名な大事件を除き、詳細が報道されることはまれだ。だから犯人が反省しているのかどうかさえわからない。そのため、冒頭のような疑問になる。
この本はまず裁判官のセリフありきで、何故そのようなことになったのかを事件の簡単な説明つきで説明している。見開きに1つの事件が収められており非常に読みやすい。また、内容は決して「爆笑」ばかりではない。むしろ、犯罪を甘く見る犯人への、裁判官の強烈な皮肉がヒットしたと思うようなものばかりだ。腹が立つからこの人の罪を重くします、可哀想だから軽くしてあげます、ということが許されない分それは判決を言い渡した後ポロリとこぼれる。犯罪を憎む、血の通った人間の言葉がそこにはある。
裁判員制度の導入決定からこちら裁判がクローズアップされるようになった。ただ裁判員として裁判に接するよりも、傍聴という形で犯罪に触れるのもまたいい経験なのではないだろうか。名裁判官はあなたの地域にも必ずいるはずである。
――ただ、この言葉を被告人席で聞きたくはないけれども。
・「すらすら読める」
裁判官が思わず漏らした感情や感想が人間臭く面白い。読み始めたら一気に完読だった。ただ、読み進めると「爆笑お言葉集」といった書名は適当ではない印象。というのも、これまで裁判所で埒外にあった被害者感情に配慮した裁判官の言葉が心を打つものであるため(爆笑というより感涙もの)。また、ここ10年ぐらい前からの裁判官の発言は、例えば飲酒運転の厳罰化等のように時代を反映したものが多く時代の流れに沿った判決、感想が多いと感じた。加えて裁判官によっては何度も登場するので、裁判官の性格がよく表れていて面白い。お薦めです。
・「タイトルは茶化してますが・・・」
タイトルほど不真面目でなくなかなか読み応えのある本で、平成21年5月21日から始まる裁判員制度に少なからず参考になると思います。なかでも黙秘権がなぜ認められるか?の意義には目から鱗でした。司法の本質を考えさせられます。是非一読を!
・「作家の力量」
風景描写が素晴らしい。精緻な文章とはこうゆう文章を言うのだと思えた。純粋な文章の表現力に驚くことは少いが、GWに実家で父親の本棚にあったこの作品に驚いた。ファンが多いのは知っていたが、藤沢周平が優れた作家であると遅ればせながら知った。主人公は江戸時代、北国のとある藩の下級武士の子である。当時の武士の子弟は儒学や剣術に励み、将来の官吏としての修行に励む。幼少から主人公は剣に抜群の才能をみせる。藩の権力争いによる父親の横死などの困難に耐えながらも友情や剣術に励む姿が描かれる。その話の展開は無駄が無く、無理が無い。奇抜な展開で構成された小説と対極に位置するような、丁寧な描写と無理の無い展開による構成は同時に強い説得力とリアリティを持つ。主人公は平凡な半生を送るのではない。しかし、抜群の剣の腕前を持ちながらも、やはり主人公は普通の人間であり、藩という組織の内部抗争に翻弄される下級武士である。剣は主人公を助けるが、主人公を超人にはしない。
主人公は良い結末を迎えるが、読後に残るのはやはり切なさである。不幸な結末となった人々や藩という組織の非常さ、抗いようもない下級武士の悲哀、過ぎ行く少年期、それらに対する緻密な描写が主人公の活躍があっても心躍る物語ではなく、切ない物語にしている。印象的な場面が多々ある。冒頭の自然描写。物静かな父が大声を上げて進言し、その確固たる良心に日頃の尊敬の念を深めた場面。主人公が死罪となった父に思いを伝えられなかったことを悔やむ場面。刑死した父の遺体を荷車に載せて牽く主人公の描写。先輩の官吏に従って野山に分け入って農村を巡り、稲の作柄を相談する場面。上げればきりがないが、精緻な文章がそれぞれの名場面を表現しており、それらが無理のない展開で連なっている。それぞれの名場面の描写はおそらく、作者が相当の労力を掛けて書き上げた労作と思われる。そう思えるほど良く練られており、緻密である。
・「何百冊か読んだ時代小説の中でこれがベスト」
「父を愧じてはならん」の言葉を残し、主人公の父親は刑死。残された少年は謀反人の子として蔑まれ、藩内で過酷な忍苦の日々を過ごす。しかし、その鬱屈したエネルギーを剣の修行で昇華し、少ないながらも堅い友情で結ばれた友を得ていく。青年剣士へと成長した主人公は、父を死に追いやった苛烈な派閥争いに巻き込まれ、自らの運命に立ち向かう。
完成度の高いストーリー、端正な文章、常にベストを尽くした主人公が残す爽涼感、過ぎにし少年時代と淡い初恋への愛惜の念。藤沢周平の代表作というだけでなく、時代小説の最高傑作のひとつと言える。
・「そこにある―勇姿―」
『蝉しぐれ』には、牧文四郎のひた向きに生きる様が描かれている。
淡い恋心、青春時代、過酷な運命、親を想う気持ち、人生を切り開く勇気、修行の行為、そういった生きる醍醐味を、彼は手加減なく経験していく。
尊敬に値する父のいる不自由なき良い家庭に育ち得た青年が、突然、家の不運に襲われる。心ない周囲の行為が彼をさらに傷つける。彼は若くして地獄を見たはずだ。私だったら、きっと潰れてしまう。
現代は、少しぶっちゃける。辛いときには、情けない姿や弱音、そういうものを、ちょっと見せて共感を得る。別にそれで悪くない。頼ってもらえれば「しゃあないなぁ〜」って、味方してあげたくなるし、持ちつ持たれつは、良好な人間関係で、わたしたちは今、そういう時代に生きている。
しかし彼は、潰れもせず、泣きつきもせず。じっと思案し、どうすべきか道を探り、まっすぐに走りだした。ときに竹馬の友や縁ある人々が、文四郎に力を貸そうとする。そんな描かれ方もいい。
彼を見ていると、何があっても彼を支持したい気持ちになっていく。
母をかばい、自らの生きる道を見いだし、志高く生きようとする。そうすることに、一歩も引かなかった。冷静に己を見つめる視点と共に、選んだ剣の道を謙虚に渋く歩み、やがて自信を身につけるに至った。
逆境に負けず、ひた向きに生きて行く。人として大切な姿が描かれた作品である。
・「10年後にもう一度読みたい」
藤沢周平の一番の小説ということで、会社の大先輩から紹介を受けて読みました。(1)まず感じるのは、描かれている風景が「小説 上杉鷹山」の風景とよく似ているということ(もちろん表現方法は違いますが)。巻末には「蝉しぐれ」は山形新聞の連載小説だったとあるので、まあ納得した次第です。(2)内容的には、江戸時代の地方の藩で、子供の居ない藩士の家に養子に入った少年が成長して、跡を継いでいく様子を描いたものです。底流には「今こうしている間にも人が生まれ人が死んでいく」という観念が流れていて、それでも「1人の個人で見れば成長を通して変わっていくようであり変わらない部分がある」と著者は言っているようでもあります。(3)結末では10代半ばのお互いの気持ちを確かめ合うシーンは、私(39歳)には到底まだ早い内容で直ぐには消化しきれないです。この部分は、とって付けた感もありますが、衝撃を受けたことも事実であり、10年後にもう一度読んでみたいです。(4)全編を通しては、流れるように読めて、風景描写が目に浮かぶようであり、色んな事件を読み進むうちに、果たして結末は吉か凶かと心配して読み進みます。最近は無意味に長い作品がよくあって辟易しますが、「蝉しぐれ」は1000ページくらいあっても楽しめたと思います。
・「精神がきりりとする作品」
日本の昔の男子は、これほどまでにりりしく、そして大人であったものかなのか、と思わせる作品です。汚名をきせられ、罠にはまって切腹させられる父親。その父親の遺体をたった一人引き取りに出かけ、謀反者との罵声を浴びせられながらもひたすら歯を食いしばって車をひくまだ十代の文四郎。互いに心を惹かれあっている幼馴染のお福との切ない別れ。不動の固い友情で結ばれている3人の若者。それらの一つ一つが感動させられます。そして、大人になった文四郎は、殿様のお手がつき「お福様」となった福とともに、再びお家騒動に巻き込まれていきます。このお家騒動の結末は?文四郎とお福は?さわやかな、一陣の涼風が吹く、すばらしい傑作です。
●チーム・バチスタの栄光(上) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 599)
・「デビュー作とは思えない圧倒的な筆力」
海堂尊のデビュー作にして第四回『このミステリーがすごい!』大賞を全会一致かつ数分で決定となった作品。作者はオートプシー・イメージング Autopsy imaging(Ai=死亡時画像(病理)診断)の重要性と医療制度への導入を訴え続けている現役医で、外科医を経て病理専門医となった人だ。その現場のノウハウが見事に本作では炸裂している。
文体が非常に軽く読みやすい。まさに現代向きの文体。それでいてストーリーの骨格はデビュー作とは思えないほど精緻だ。そして最も大切なキャラクタの作り込みが実に良くできている。おそらく多くの人が『白鳥』というキャラクタの魅力に魅せられている。どこか京極夏彦の榎木津と似た魅力で読むものを圧倒する。
既に映像化されそれを記念しての文庫化で、映画では『田口』は女性になっている。8月のDVD化が楽しみだ。
・「強烈なインパクトのある作品」
強烈なインパクトのある作品で、一気に読んでしました。 キャラクター、ストーリー、そして、そこにある緊迫感、リアリティと、どれを取っても最上級の作品でした。おまけに、現代医療の抱えている闇の部分をも表面化してゆくというテーマの面でも素晴らしい作品でした。 この本を読む上で先ず印象に残るのが、探偵役の白鳥圭輔である。一見常識はずれな言動を見せながら、“ロジック・モンスター”ぶりを発揮して、緻密な推理を組み立てて行きます。その相棒であるワトソン役の田口公平との凸凹コンビの組み合わせも魅力的です。 内容的にも、度重なる術中死が事故なのか、故意なのかという、その真実を求めて隠されたベールを一枚一枚剥がして行く手際のよさが、読み手を一層虜にしてゆきます。「手術室」という「密室」に近い状況の中で起こる「死」の真実は、読み進むものの興奮を誘います。 今年読んだミステリーの最高傑作の一つです。
・「一見軟らかいが、内容は硬派」
文章は軟らかいが、内容は新本格派真っ青。非常に面白く、ぐいぐいと小説世界に引き込まれていく。電車とかの空いた時間に読んでいるが、すぐに小説の世界に入っていける本ということでは、バッテリー以来。医療の専門用語なんかも気にせず読める。これらは、物語に余分なところはスパッと切り取っているからだろう。これから下巻だが、どうなるか楽しみである。今のところ、褒め言葉しか浮かんでこない。
・「文句なしのこのミス大賞。読めば分かる。」
ベストセラーになるのもうなずける、最高のエンターテインメント小説です。ミステリーとしての質はイマイチですが、それを補って余りうる展開の面白さと、魅力的な登場人物たちにやられました。田口&白鳥コンビはお見事です。
こういうタイプのミステリ作家は、きっとこれまでにはいませんでしたよね。本格派でもなく社会派でもなく、また重すぎず軽すぎず、なんともいえない絶妙な立ち位置をキープ。そして圧倒的なリーダビリティで、読者を飽きさせることなく一気に最後まで読み切らせる文章力。久しぶりの天才肌の新人だと思います。#石田衣良がミステリを書くとこんな感じになるのかなあ。
あまりにサクサク読めちゃうので、ちょっとバカっぽい小説に思えてしまうところはご愛敬。誰が読んでも確実に楽しめる小説なので、万人にオススメです。逆に言うと、コアなファンが付くような強烈な小説にはなり得ない感じですかねえ。。
それにしても、なんでこの薄さで上下巻2冊組にするかな。正直そこだけが不満です。
・「とにかく面白い」
映画が面白いと浜村淳が絶賛していたので、新幹線のお供に新大阪で購入。あまりに面白くて寝るのも忘れて、仕事が終わったら速く読みたいと思ってしまった。
医学関連の小説は読むと後味が悪い(医者が嫌いになる)ので積極的ではありませんでしたが、帯のセールストークや平積みになってるので外れはないだろうという軽い気持ちだった。
内容は他の方が書かれているので書きませんが、とにかく面白いの一言です。題材は病院や医者ですが不快感もなく万人に受け入れられる作品だと思います。
ひさしぶりに小説の醍醐味を充分堪能させてもらいました。作者はこれが初めての小説でおまけに本業は医者と聞いてあまりの才能にびっくりしました。
他の作品も早速読んでみようと思います。久しぶりに完全にノックアウトされた素晴らしい作品でした。
文句なく星五つです
●チーム・バチスタの栄光(下) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 600)
・「楽しみなシリーズの誕生」
下巻も読みました。 前半の上巻も面白かったけれど、後半の下巻もかなり面白かったです。大満足。 食わず嫌いで読んでいなかったのを後悔する面白いエンターティナメント作品でした。前作では、病院側から愁訴外来の田口医師が探偵役として全員の聞き取り調査をしていましたが、目の前で手術中に患者が死亡、謎は解明できずという事態を受けやむなくギブアップ。厚生労働省からロジカルモンスターこと白鳥技官が派遣されてきます。 この白鳥技官という人物がキャリア組の公務員というイメージにまったくそぐわない、傍若無人・はた迷惑・トラブルメーカーといった感じの一見どうしようもない人物なのですが、そこはそれ、物語の牽引役として登場するわけですから、実はずば抜けた知性と行動力の持ち主で、バチスタ・チームの術中死の謎を明晰にズバズバッと快刀乱麻を断つがごとくに解決していきます。ただ、さきほどに書いたような人物ですので、尊敬と威厳を滲ませつつというよりは、助手に駆り出された田口医師も辟易するような捜査術でそれを行う訳ですが、それが破天荒で面白かったです。 医学ミステリというと堅苦しいイメージがつきものですが、そういう印象をばっさりと切り捨ててくれる一冊でした。続編も多々出ているようなので、文庫化を楽しみに待ちたい楽しみなシリーズとなりました。映画のキャストなんて吹き消すほどの出来でした。
・「説得力ある構成」
上巻ではわからぬ謎ときが、下巻で、徐々に、絞りこまれ、明かされていく。明かされた内容は、確かに上巻で、伏線がはられ、そう解釈できるヒントがちりばめられている。説得力のある構成だ。
・「『パラサイト・イブ』以来の衝撃」
緊迫した展開で終了した上巻のスピード感は白鳥の登場によって更に加速度を増す。チーム・バチスタの面々は白鳥の力づくともいえるヒアリングによって有無を言わさず容疑者となり、心の奥底をえぐられる。心の外科手術とはよくいったもので、白鳥のメスはチームのほころびを次々に明るみにしていく。
現役医師だからこそ描ける医療の実態、そして新たな技術。医者だって一人の人間でしかない、ということをこれでもかというくらい見せつけられる。桐生ブラザーズの苦悩が本策の山場であろう。その後の真犯人確立までの盛り上がりは白鳥の存在が薄い分、長いエピローグの感じさえする。しかし、それはマイナス評価ではない。読み手の気持ちをクールダウンさせてくれている気さえする。
文句なしに面白い。田口&白鳥コンビの探偵劇はすでに続編が刊行中。しばらくは海堂作品にはまってみるのも悪くない。
・「現場のノウハウが見事に本作では炸裂している」
海堂尊のデビュー作にして第四回『このミステリーがすごい!』大賞を全会一致かつ数分で決定となった作品。作者はオートプシー・イメージング Autopsy imaging(Ai=死亡時画像(病理)診断)の重要性と医療制度への導入を訴え続けている現役医で、外科医を経て病理専門医となった人だ。その現場のノウハウが見事に本作では炸裂している。
文体が非常に軽く読みやすい。まさに現代向きの文体。それでいてストーリーの骨格はデビュー作とは思えないほど精緻だ。そして最も大切なキャラクタの作り込みが実に良くできている。おそらく多くの人が『白鳥』というキャラクタの魅力に魅せられている。どこか京極夏彦の榎木津と似た魅力で読むものを圧倒する。
既に映像化されそれを記念しての文庫化で、映画では『田口』は女性になっている。8月のDVD化が楽しみだ。
・「ロジカルモンスターと万年講師」
『四日間の奇蹟』を読んでかなりがっかりさせられて以来、<このミス大賞>作品に手を伸ばすことはなかったが、この作品の完成度は別格だ。現役医師でもある海堂尊によって描かれる大学病院医局の現場は生々しく、慣れない医学専門用語の意味を理解しないまま俳優が発している『医龍』なんかよりも、めちゃくちゃリアルであることは間違いない。
そして、特筆すべきは<ロジカル・モンスター>白鳥圭輔の笑劇度だ。このキャラクターの強烈な存在感はあの<伊良部医師>にも匹敵する。上巻はその白鳥とコンビを組む田口公平のバチスタ手術中死をめぐる受動的な聴取調査が中心で、白鳥はまだ登場してこない。このアクの強いキャラの登場をわざわざ下巻までとっておいた作家の狙いは、本書の中で見事に成功している。静寂の壁をぶち破るような<火喰い鳥>の出現は、ハニカミ王子のドライバーショットなみのインパクトがある。
イリーガルでファイな白鳥も田口も、組織からハミダシたいわばオチこぼれだ。そのオチこぼれコンビがこり固まった旧態依然とした組織(本書の場合は医療チームだが)にメスをいれていく図式は、ある意味横山秀夫の小説や『踊る大捜査線』とも共通している。最近のヒット作の中に、こうした<組織に対する反抗>が描かれるのは、日本人(特に若い人)の中に白鳥や田口と同じ不平不満が渦巻いているからだろう。おかしくなった組織の膿を切除するのは、やはり組織の外にいる人間にしかできないのかもしれない。
・「漢字の解析=心のあり方なのかも!」
ヽ(^o^)丿よッ!『漢字を感じること!』ヽ(^o^)これは 漢字ぃ〜ズ・はるねむくんの表現です。私は 『漢字を見てばかり!』いました。 (^^ゞただ じ〜っと(@_@)見ているだけでは 真のHAPPY漢字道を歩くことは出来ないのですね。『漢字を感じること!』が出来る様になれば 本当の幸せ漢字道を歩けるのかも知れません。ひとつの出来事を どうとらえるか? 受け止める心のあり方が(*^^)v歩く道を選んでいる!
『漢字の解析』を通して幸せになった漢字ぃ〜ズのみなさんは きっと『幸せを感じる心!の解析の達人』『幸福感度の高い人』になったのだと思います。。。。そういう心になれれば どんな状況にあっても幸せにつながることが出来る。。。 それなら 私もこの本を通して 『幸せを感じる心の感度』を上げなくては!ヽ(^o^)
・「さらっと読めて深く心に残ります。」
ひすいさんの本は、全てに共通する味があります。「読み味さわやか、読み終わった後で深い味わい。」「漢字セラピー」も例外ではありません。
・「一休みと出発」
自殺を考えて田舎にやってきた主人公は,予定外にも(?)自殺に失敗.自殺しようとしていた民宿でしばらくやっかいになることにする.
山も,畑も,海もすばらしくて,主人公は自殺をしようとしていたのが嘘みたいにのんびりとした暮らしをします.何もすることがないし,しなくてもいい.そんな生活は癒されるけど,主人公はそこが自分の居場所でないことに気づきます.もう少し長く居たら,ずっといたくなってしまう.それでもいいのかもしれない.でも,自分の居るべき場所へ,出発していく.
驚くような展開は無いけれど,さわやかで,元気づけられる本です.
・「生きるのに疲れたとき」
淡々と綴られる言葉の中にスッと引き込まれ一気に読んでしまいました。
『もう死のう』と思ったうら若き女性が、たまたま滞在することになった民宿で、大自然と民宿の経営者と淡々と過ごす時間の中で、次第に癒されていくお話です。
死を思うときの心情の描写が秀逸だと思います。思わず涙がこぼれてしましました。
人は生きていると、たまには『疲れちゃったな・・・』と思うときもあると思いますが、そんな鬱々とした気分を抱えている方に、是非読んで頂きたいと思いました。
私はこの本から元気をもらいました。続編も読みたいくらいです(笑)
・「あとがきから」
文庫本には瀬尾さんのあとがきが載っていました。この話は瀬尾さんの経験からできた話なのかなと思いました。読んだ後、心の中に暖かさと少しだけ寂しさを感じました。あの集落が自分の居場所になれたらよかったな…。
・「穏やかな日々」
読み進めるほどに穏やかな気持ちになります。うまくいかないことだらけで追い詰められてしまったはずの千鶴がこうも穏やかに日常を送ることができるようになるのか・・・と感じました。私も民宿たむらに行きたいな〜。
・「生きる」
死ぬつもりで田舎の民宿へ辿り着いたのは、生命保険会社の若いOLだ。しかし、死ぬどころか、数々の生きる喜びに接する事になる。その表現には一切の誇張が無く、淡々と時が流れる。
簡潔で短い文章は、多くを語る。海釣りして船酔いしては吐き、酒を飲んでは吐き、、、。よく吐く女性だが、こんな生命現象も彼女を変えたのかも知れない。
また、釣った魚や、鶏がさばかれ、色々な農作物や、時々焼かれるパンに接するうちに、都会人の女性は、着実に変化してゆく。
著者の描く情景は、何と透明なのだろう。この淡々とした物語は、主に「生きる」という事を著している様に思う。生きる事の意義という仰々しいものではなく、単に生きるという事を、だ。
そして、生きる事は、こんなにも素晴らしい。
●TOKYOカフェEXTRA 猫カフェめぐり-あの猫に会いにでかけよう- (エンターブレインムック)
・「つい買っちゃいました。」
カフェのガイドブックは結構書店で見かけるケースは多いんですが、猫カフェのガイドブックはこれまでなかなか見かけなかったので、どんなもんかなと思って買ってみました。
・「猫+手料理=ほっこり(#^^#)」
ニャンコ雑誌が溢れている、最近の本屋さんの動物本コーナー。
その中でも、ただの写真集でもなく、育て方の本でもない、‘猫カフェ’のガイドブックということで手に取りました。
写真が綺麗!
どの看板猫も超可愛い!
料理が美味しそう!
文章に愛がある!
今後、猫カフェガイドを作ろうと思った人は誰もが目標とするであろう、究極の猫本です!
・「和みのカフェ」
とても可愛くネコさんが撮れています。写真が大きくて写真集としても、なかなかだと思います。カフェとネコという組み合わせは、最高の癒しではないでしょうか?この本を見てお店に行きたくなりました。
・「必読のレポート・論考」
約30年前の事件のルポルタージュです。取り扱われている事件は2つで、それはこのページの目次から分かるとおりです。 本書は、新聞記者として(毀誉褒貶あるものの)高名な筆者が、教育論に偏らず、司法評論にとどまらず、さまざまな資料を整理し、専門家にインタビューし、取材をしたことがらを一冊にまとめたものです。 私が初めて触れたのは、20年前、私自身が事件の当事者と同じ年頃の高校生だったときです。 その頃と比べて、現代では理解しにくい事件があまりにも目立ちすぎ、中学生・高校生のいわゆる家庭内暴力などには事件性が認められないようになり、報道もそれほど目立ちません。 実態がどうであるかは私は知る努力を怠っておりますが、このたび、本書を2006年に再読してみて、日本社会の病理としてみるときには、ここで取り扱われている事件のはらむ危うさが、今もなお――いやますます凝縮されて現れているように感じました。 本書を読むのに、教育や司法に関心のある方という限定を付するのは適当だとは思えません。単に事件的興味で読むにしても、最近のルポルタージュにはないような、対象に食い込みつつも一歩引いて俯瞰する視線で述べられた上質の分析が含まれております。一つの事案を「物語る」方法に関するすばらしい教材でもあります。
・「心をえぐられる本」
この本は実際に起こった二つの事件を中心に、教育問題について論じたものです。二つの事件とも大変に陰惨なもので、読んでいるうちに非常にやりきれない気持ちになってきます。
「受験戦争」「学歴社会」が生んだ悲劇と言えますが、果たして事件が起こった当時から、どれほど日本の教育&受験制度は改善されたのでしょうか?学歴差別(学校歴差別)は依然として残っており、この本が「昔話」として忘れ去られるのはまだまだ遠い将来のようです。
・「一緒に楽しい」
アンシリーズは第10まで続いていますが、やっぱり一番好きなのはこの「赤毛のアン」でしょう。アン自身もすごく好きですが、グリーンゲーブルスのアンの生活が好きなんだと思います。ていうか、マシュウが大好きです。マシュウとマリラとアン、この三人の生活を読めるのはこの巻だけなので、何度も読み返してしまいます。
マシュウがアンに注ぐ愛情を書いてある場面では、毎回泣かされます。初めてアンに、無償の愛を与えたマシュウ。おとなしい彼は、この本でもしょっちゅう出てくるわけではありませんが、アンにとって一番必要なものを心から与える、大切な人です。みなさんも、マシュウ・カスバートにぜひ出会ってください。
・「大人になってから読んでも遅くないです!」
私(女です)自身、実際赤毛のアンを読むべき年頃(?)には、なぜか少年文学的なものに夢中になっており、シャーロックホームズが心の恋人だったのですが、20代になってから、そういえば「赤毛のアン」ってちゃんと読んだことないな〜→一応読んどくか、程度の勢いでシリーズを読み始めました。結果、30代になった今でも、マイベストテンに居座っている、思い込みたっぷりの愛すべき本となっております。今更「赤毛のアン」もなぁ〜、と思っているそこの大人のアナタ。読んでから言いましょう。女の子に生まれたなら、幾つになっても「アン」を読む資格有りです。60代位の女性が、電車の中でカバーもつけずに「赤毛のアン」を読んでたら、なんだか嬉しくなりそうです。読んだ人なら、この気持ち分かってもらえるはず。「アン」は永遠に全ての女子の親友なのです。
・「名訳だと思います」
いろいろな方の新訳が出版されていますが、やはりこの村岡花子さんの訳が、私にとっては一番しっくりきます。言葉遣いは古風ですが、そこがまた何とも言えない雰囲気を醸している気がします。何度も何度も読み返しました。名訳だと思います。版を重ねていることが、その証明ではないでしょうか。
・「大切な場所」
小学生から高校生までの間、最も読み返した本の一冊がこのアンシリーズでした。私は気に入るともう何度と言わず読み返す性質なので、きっと知らず知らずのうちに、この美しいアヴォンリーの風景や、それらを愛しむ眼差しといったことが自分の内へと浸透していたのだと思います。最近久し振りに読み返してみて、アンと自分との余りの類似点の多さに本当に驚くばかりでした。そして、自分がこれまで色々な美しいものへ心から感動できてきたことや、想像力のおかげで持てた素晴らしい時間について、作者のモンゴメリや訳者の方々へ言い尽くせない感謝の気持ちを持ちました。10代の間にこの本に出会えて本当に良かったなぁと思います。心からおすすめの一冊です。
・「アンの魅力を味わってください。」
赤毛のアンのストーリーは、子供のころから馴染み深いものがありましたが、高校生で初めてこの村岡花子訳に出会って以来、この本を何度読み返したかわかりません。孤児のヒロイン、アンが生まれながらの才能ともいえる想像力とユーモアでで自分の人生を切り開き、周りの人々にも多大な影響を与えていく。アンの魅力はさることながら、ライバルのギルバートや腹心の友ダイアナ、アンを引き取る少し風変わりな兄妹マリラとマシュー、おせっかいな隣人リンド婦人など登場人物も個性豊か。カナダの美しい自然に囲まれたプリンスエドワード島で繰り広げられるアンをめぐるあれやこれやの事件や、騒動。若い読者は時には涙し、時には大笑いしながらアンと一緒に心豊かに成長できるのでは。そして日常に追われ想像!力がさびてしまった忙しい人は、アンと過ごす時間が、生活にやさしさやゆとりを与えてくれるかも。若い女性にはぜひ読んで欲しいし、一度読めば何度でも読み返したくなる一冊だと思います。この本を読んだあとは、シリーズを読み進めることをお勧めします。
・「珠玉の一冊☆」
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・「軽く読めて、実は奥が深い本」
コーチングが流行中。ハウツー本は数出たけれど、本当の「コーチング」と「教育的指導」の違いを意識してコーチングをしている管理職がどれだけいるだろうか。「コーチング」と称して、自分の成功体験を押し付けていないだろうか。
本書は、カメに負けたウサギさん(最近の若者をたとえている)をコーチするとして、というたとえ話で、マンガを混ぜながら軽く読める本だが、コーチングの真髄をよく押さえている。
いくつか、眼からウロコの言葉があったので引用したい。「確かにやる気はとても大切です。しかし、多くの人が誤解しているのは、やる気が無限だと思っているところです」「弱みや、苦手を克服させることが『成長』だと信じ込んでいる指導者やコーチがいます。でもいいコーチは決してウサギに戡定方を教えたりはしないものです」「反省させたいのはコーチの理由。反省したら同じ失敗を繰り返さないという思い込みがどこかにあるのでしょう。しかし反省すると、ウサギは萎縮して自分から行動を起こさなくなります」この引用でどきっとした管理職、読むべし。
・「コーチングの基本を素直な気持ちで学べます!」
これまでのコーチング技術の本とこの本の大きな違いは、事例を通して解説したアプローチに対し、読み手がコーチングがをより身近に感じられるような表現をふんだんに盛り込んでいることです。コミュニケーションの相手を「ウサギ」に見立てるユーモラスな表現により、多くの要素からなるコーチングの考え方や方法を、客観的にかつ興味をもって学べます。初めてコーチングの本を手にされる方も、普段の生活から思い当たることが多く見つかり分かりやすいでしょう。またすでにコーチ活動をされている方にとっても、技術的な側面に気をとられているとつい忘れがちなコーチングの本質や日常性を思い出させてくれます。「ウサギ」の登場するミニ解説マンガも面白く、ちょっとした箸休めのようです。ゆったりと素直な気持ちでコーチングの多くが学べる一冊です。
・「何てったって対象がウサギだから力まないで読める」
コーチングを実践中の人が読むべき本だと思う。最初に読むのもいいだろうが、いきなりこれを読むのはちょっと・・・と思う。が、要素がわかりやすく抜き出してあるという点ではとっつき易いだろう。一言で言うならば、「力が抜けるコーチングの本」である。コーチングに取り組むものの、なかなか難しいよなあ・・・と日々苦闘している、というそんなあなたにはぴったり。力を抜いて、時には吹き出しながら、原点に優しく導いてくれるだろう。
・「読みやすさが決め手!」
この本を読んだからといって、すぐに人生が変わったり、立派な人物になったり、そんなことはない。ただ、私は家族や友人と話していてハッとさせられることが多くなった。「あの本で言っていたのは、このことか!」と思い当たる。最初は思い当たるだけで、本に書いてあるような理想的な行動は取れない。その度に、この本を本棚から出して読み直す。
非常に簡単に書いてあり、非常に分かりやすい。「そうか、そういう風にすれば良かったんだ」と納得する。それを繰り返すうちに、何となくではあるが、自分が人の話をよく聞けるようになり、周りの人が自分に相談しにくる回数が増えた。一応コーチングの本ではあるが、普通の人が読んでも十二分に良い本だ。ただ、非常に読みやすいだけに、
「サラッと読んで終わり」にはして欲しくない。
・「欲望とは何か」
とりあえずタイトルが秀逸ですね。字と響きだけでだいたいの設定を想像することができます。作中では徹底して「娼夫」と表現されていますが、「ホスト」でも「男娼」でもなく「娼年」。主人公の危うさが感じられる。
セックスに関心のない大学生がふとしたことから娼夫となり、様々な欲望のかたち、快楽の追求といったことを体験していきます。
それはセックスであったり、それとは違うかたちであったり。自分の欲求が普通だと思っている人もいるし、異常だと自覚している人もいる。気負うことなく彼女たち(大抵はかなり年上)を受け入れていく主人公が不思議です。快楽ではなく娼夫という仕事にはまっていく彼の先に待ちうけるものは何でしょう。
人に安らぎを与えることのできる仕事はそれでも非難されるべきなのか。
文章に透明感がありドライなせいか、セックスの描写は艶はあるのに生々しさとは無縁で、そこが特に好き嫌いがわかれるかもしれません。ただ、この作品の根底に流れるテーマはそれとは別のところに位置していると思いました。
読んでいてやさしい気持ちになることのできる作品でした。
・「夏に、せつなくなったときに」
石田衣良さんの小説は前から読みたくて、今回初めて手に取った。なんといっても題名から気になるし、衝撃的だし、主人公同い年、同じ夏だし。この今読めてよかったなと思える作品。題名ほどやばい作品ではない。主人公リョウを取り巻く人々の描写がとてもリアルに感じられた。実際に、男の子を買う人たちはどんな人がいるのか想像も付かないが、この小説を読む限り、みんな、フツウ…であり、どこか狂っている。みんな汚いけど、どこかに泉のように綺麗なココロをもっていて。出会いの重なり。。最後の部分に、いつもの夏とかわらない。みたいなことが書いてあった。そこに妙に納得してしまった。結局は自分である限り、同じなのだ。
・「不思議な物語」
不思議な物語でした。良い題名ですが、題名や「ぼくを買ってください」という煽り文句がけっこう煽情的なのに比べ、中身は淡々として透明感のある、静かな物語でした。主人公のちょっと不思議な性格に感情移入できるかどうかで、この本の評価はかなり変わってくるんじゃないかと思います。私はなぜかとても主人公に同感できたので、登場するさまざまな女性達が皆かわいらしく、愛らしい存在に思えました。性描写も多いのですが、生々しさはありません。。主人公が仕事を通して、女性達が彼とのセックスに望むもの(単なる快楽にとどまらない、彼女達の生活や人生にとって大切な何か)を、驚きや感動と共にゆっくり知ってゆく様は、初夏の植物の成長のようでした。
・「うっとリ・・・します。」
この作者の作品の中で一番の傑作だと思います。冷静で客観的なのに全く冷たさを感じさせない文章は、この作者の特長なのかもしれませんが、それが一番効果的に出ていたように感じます。読んでいてとても心地よくて何度も読み返してしまいました!主人公の真剣な姿勢には、どんな年代の女性でも好感を持てると思います。ご一読、そしてご多読をお薦めします。
・「大人の恋愛物語」
石田氏の作品は初めて読んだ。実は若者から支持をされている売れっ子作家ということもあって「渋谷などを舞台にきどった小説を書いている」といったあまり良くない先入観を持っていたものの、本作品を読んで見事に裏切られた。
内容は、女性にもセックスにも冷めていた主人公が、女性とは何かを知りたい気持ちもあって、お金で女性との時間を売る(体を売る)仕事に就く。当初は仕事の内容に戸惑いながらも女性の奥深さの探求に惹かれていく。客の多くは熟女。各人の人生を反映するように様々な性癖を持っているが不思議と嫌悪感はなく、トップレベルの娼年になるというもの。
体を売るような仕事は道徳的には感心できないが、読後感は悪くなかった。というのも恋愛を重ねると、女性の性的な志向は十人十色でそれを許容するのも愛の形であるというのが大人の恋愛だという点に共感したため。
大人の恋愛小説としてお薦め。
・「尊敬すべきハゲのおじさん」
私が浅田次郎という作家を知ったのは、「天国までの百マイル」を読んだときです。その後直木賞受賞作となった「鉄道員」も続けて読み、立て続けに感動の涙を流したことから、「こんな美しい作品を書く浅田さんって、きっと上品でステキな方なんだろうな・・。」などとイメージを膨らませておりました。その後小説からエッセイへと本を変えたところ、浅田さんへの正直な感想は「悪くてカッコイイおっちゃん」へと変わってしまったのです。「勇気凛凛」シリーズはそんな浅田次郎さんの包み隠すことのない全てが一杯詰まっています。今回の「福音について」はそんなシリーズの最新刊です。相変わらずの昔の”ワルイ”話から、直木賞にまつわる心境、潔い(?)ハゲに関する大笑いのエピソードの他、社会や人の死についての、浅田さんだからこそ言えるという辛辣な話まで、大満足の1冊です。
・「著者が直木賞を受賞した頃。」
週刊現代に連載されているエッセイ、丁度1年分が一冊に収められている。「福音について」は、そのエッセイ集の第三弾。著者が「鉄道員」で直木賞を受賞した時期を挟んでいるのが今回の目玉。タダひたすら小説家を目指していた著者が夢にまで見た直木賞を受賞した前後の文章は、このシリーズの痛快さ、愉快さよりも長年溜め込まれていた思いが滲み出ているようである。この当たりがエッセイを読む面白みだろう。ホクトベガを書いた「優駿について」も競馬ファンには堪えられない一文です。浅田ファンにはお勧めです。
・「読後、元気になれること請け合いのエッセイ集です」
年末年始や夏期休暇等、まとまった休みが取れると、池波正太郎や山口瞳等、いいエッセイが読みたくなります。現代の作家でいえばやはり浅田次郎でしょうか。週刊誌に連載されたものをまとめた4冊からなるシリーズの第3作ですが、笑いあり、涙あり、怒りあり、そして読後は元気になれるスーパーエッセイ集です。それというのも、シャイで小説やTV画面では本音を語ることが少ない筆者が、エッセイという型を借りて、本音を語っているからでしょうか。また、連載期間がちょうど直木賞受賞と重なっており、直木賞受賞をめぐるドタバタが読めるのも第3作の特徴でしょうか。素敵なエッセイ集を探している方にお奨めのシリーズです。
・「天職としての小説家」
(ご本人も書いておられるが)精神分裂のごとき、様々な分野の小説を書き、趣味(買い物、競馬、旅行)にも精を出し、愛犬、猫にも限りない愛情を注ぎ、ちょっとミーハーで案外寂しがりの浅田先生の日常が垣間見れる一冊である。
直木賞がそんなに嬉しかったのか、というのは以外だった。確かに受賞作もいいけど、その前に候補作になった作品も素晴らしかったし・・・何年も前の話だけど、今更ながらおめでとうと言いたい気分。
幼き日から小説家になりたかった青年が中年の声を聞き小説家として大成したことはこちらも嬉しい。まさに天職としての小説家だと思う。
この頃のようなハードワークを流石にもうされていないとは思うが、ご自愛し沢山楽しい小説と、エッセイの再開を期待したい。いい小説を書く人はエッセイも極上のおもしろさである。
・「嵐のごとき読後感」
「週間現代」に連載していたエッセイ1年分を文庫本化したもので,本シリーズ3作目です。内容は,筆者の日常生活の中のできごとや思ったことが忌憚なく綴られているもので,自分のハゲ頭について事細かく語り,笑わせてくれたかと思うと,サイン会に駆けつけてくれた旧友の温かい心根をしみじみと語り,泣かせてくれます。モチーフの変化が激しく,あたかも筆者のバラエティに富む作風のごときです。ちなみに「嵐のごとき読後感」とは,筆者自身が後書きを書くにあたって読み返した際の感想でした。そうか,本人も嵐のようだと思ってるわけなのね。ところで,シリーズ第一巻のときは売り出し中であった筆者も,本作連載中に「鉄道員」で直木賞を受賞し,引っ張りだこで多忙を極めるに至っています。本作に出てくる筆者の生活のあれこれは,単なる四方山話ではなく,つなげて読めば少年時代から小説家になりたいと思い続け,40代半ばでついに念願の直木賞を受賞したサクセスストーリー的自伝でもあります。読めば元気になれるシリーズだと思いました。
・「やはり日本の大哲学者」
笑う哲学者、土屋大先生のエッセイ集。果たしてこれが哲学かと悩む読者も多いだろし、実にくだらないと悩む人々も存在するに違いない。だが、そんな悩みこそ哲学的であると、著者は語ってはいない。そう、真の哲学とは何かということを思わず考えそうになってしまうかもしれない、哲学者の実生活を赤裸々に描いたエッセイである。
・「土屋先生ほんとにありがとう!」
とにかく笑えましたwwこんなに笑ったのは初めてです。ほんとに、ほんとに、笑うっていうことはいいことですよね。ありがとうございました。なんと言っていいか、感謝の気持ちでいっぱいです。笑いは薬ですね~♪心の底からありがとう!(注;この文を作者が読まないことを祈ります。なぜなら、「こんなに褒められるなんておかしい・・」と、思われて絶筆なされたりしたら困るからです)とにかく、いっぱい笑わせてもらってます。俺も哲学専攻しようかな~!(って言ったら、絶筆なさるかもww)
・「最高ですね」
いつもどおりの土屋氏の爆笑哲学エッセイ。文章力が確かだからこそ出来る活字の舞い踊り。
氏の作品は、最初から最後まで「腹が痛い」と笑いながら読む人と、途中で訳分からなくなって投げ出す人とに完璧に別れると思う。
これが分かる人で良かったー、と自画自賛してしまうinainaなのだった。
・「言葉の魔術」
爆笑と書かれた帯は多いが、この著作は筆者のツボに入った。この系統は東海林さだお・宮田珠己と同じ。他の著作も読んでみたい
・「あまりにもくだらないので、力が抜けるが笑える」
でも思考と論理展開に哲学の手法?を使っているところが、ちょっと勉強になった気分にさせてくれる
・「芸人太田光の原風景」
笑いとは着眼点であり、おもしろいとはこれまでになかった着眼点である。人に気付きを与える着眼点を探る芸人太田光の自伝。神経質で失調気味の繊細な受容体は見過ごしがちなモノを識別してしまう。敏感なればこそ傷ついてしまい、だからこそ敏感になりうる輪廻転生の螺旋の道半ば。芸人太田光は未だ黎明期である。
・「太田光さんのファンは買うべしですよ!!」
インタビュー形式の自伝です。太田さんらしく、自分の半生を、嘘や冗談を交えながら、面白おかしく話しています。しかし、その話の中から太田さんの強い意志や、繊細な心、笑いに対する姿勢が見えてきます。太田光さんのファンは、読むべきだと思います。
・「太田さんの人生・思想がすっごく知れます」
0歳〜5歳あたりは、ふざけたネタが満載でまともに回答してませんが掴みとしては十分の内容でしょう。幼稚園以降からは様々な珍エピソードを紹介してくれます。他にも小学生での恋・・・、先生などの人物・・・、中学生での出来事に加え、最も有名な友達の一人もいない高校生活についても興味深く書かれております。普通は友達がいなければ登校拒否になるはずも何故、3年間一度も休まなかったのか・・・その理由が非常にカッコいいです。それから大学、相方・田中さんとの出会い、結成、太田さん自らが誇る3つのネタ。
太田さんの35歳までの全てがわかる大辞典です!ファンなら絶対買いましょう。爆笑エピソード満載です。
・「爆笑問題のファンなら買うべし!」
太田さん自身の0歳〜35歳までの出来事を書かれていますが、(ファンならわかりますが)こと細かく完結には書いていないです。それでも、この本はインタビュー形式で書かれていてとても読みやすく面白いです。
・「好き嫌いが分かれそう、私は好きです。」
本書はインタビューを元に太田さんの一歳から35歳までの軌跡がかかれています・・・とは限りません!?
これがコメディアンの宿命なのか、はたまた太田さんが自分を語りたがらないシャイな方なのか、明らかに作ってる部分がてんこ盛り!この世に誕生する時、産婆さんはみんな「産婆カーニバル」でみんな留守だったとか・・・。・・・ありえない・・・。「これで、自伝?」とつい思ってしまう部分が幾度も訪れます。でも、私的には、面白いので結果オーライ!
本音で太田さんに語ってほしかった人にはがっかりさせてしまうかもしれませんが、「面白い本ないかなあ」なんて思っておられる方にはいいかもしれません。
・「時代に振り落とされたヒーロー」
本書の義経は、わたしたちがよく知っている義経の物語とはずいぶん、色合いが違う。
義経は、童話や時代劇では悲劇のヒーローのイメージが強く、弁慶との出逢い、静御前との恋など、数多くの有名なエピソードで彩られているが、本書ではそうした人口に膾炙したエピソードをほとんど取り上げない。なんと、頼朝の追討を受けて京を逃げ出し衣川で自害するまでは、たった3行である。これにはおどろいた。
もちろん、人間を書いている。人間の泣き笑いを描いている。だから史書ではなくて紛れもなく小説である。しかし、情緒の捕らえ方が普通のふうではない。個々の人間の行動や考え方、価値観は、時代を離れては存在しない、という観点から出発している。
この物語の時代は、公家の世から武士の世に、に大きな舵が切られた時代である。このあと、徳川の世が終わるまで実に700年間、武士の世が続く。そういう大きな時代の転換があった。
だから、この物語は人間を描いてはいるが、その視点は、人間からみたものではなく、いわば時代がみた人間、である。
義経と頼朝を、時代からみると、また、この兄弟の悲劇への理解が深まる。義経は天才的な戦略家だったが、しかし、時代からみれば、ただの愚か者であった。頼朝は、この悍馬の如く荒れ狂う時代にしがみつき、必死で乗り切って武家の世を開いたが、義経は己が愚かさのために振り落とされてしまった。頼朝が義経と初めて対面したときの喜びは本物だったろう。しかし、頼朝には落馬しそうな義経を助けあげるだけの余裕がなかった。司馬はそういっているように思える。
頼朝が時代を乗りこなし、義経が振り落とされたことが決まったあと、それ以上の物語は単なる惰性でしかない。だから、3行だったのかも知れない。
ともあれ、司馬の書く義経は、やはり、司馬版としかいいようのない義経であった。いつの世も、時代の気分から、人は逃れられるものではないのであろう。
・「義経は何故追われたのか」
これはなかなか面白かった。
義経が偏屈なまでに、そして性善説かつブラコンぶりが見事にかきあげらています。
さらに、なぜ義経は時代の舞台から消えることになったのか?源頼朝はなぜ大きな戦の大将をしていないのに覇を手にいれることができたのかが司馬さん一流の踊るような文章で描かれています。
・「人間義経」
司馬版義経では等身大の人間としての義経が描かれている。伝説的な内容は一切なく、弁慶もほとんど出てこない。司馬さんは全編を通じて兄である頼朝と義経の確執を主題に据えている。北条氏の後ろ盾を得ている鎌倉幕府の脆弱さと頼朝、義経の関係が非常にわかりやすく描かれており、これを読んでいれば、その後の北条氏による「執権政治」とは何ぞや、を確実に理解する事が出来る。それほど鎌倉幕府が脆弱な基盤に成り立っているなど高校時代は知る由ももなかった。
・「「脳内映画」を描写する司馬流小説法」
これを長年読まずにいたのは不覚だった。なんという斬新な、それでいてリアルな義経か。義経の人物像については、色々な人が色々な解釈をしているが、私はこれが最も「有り得る」と思っている。義経のとった行動の中で公式に事実と認められる箇所を繋いで行った場合、その隙間を埋めるに最も納得のいく「義経」であると思う。司馬氏は、まことに視覚的に義経像を作り上げていて、おそらく氏の脳裡には、まるで見てきたかのごとき「義経」が存在しており、その姿を出来うる限り言葉でもって伝えようとしているのである。そういう氏の手法は、「プロットを練る」だとか「修飾に凝る」だとかいう技巧的なものよりも、最初に脳内映画のごときものがあり、それを描写していく、というやり方で、「自分の内にあるこの義経を、いかにして取り出して、見せるか」というものである。「小説」というよりは、「すでに存在している内なるものを、提供した」というのがふさわしい。ゆえに、すべての場面はすでに氏の中に「在った」のであるから、「見てきたこと」を描写しているに過ぎない。だから、より「視覚的」になる。クライマックスで義経が怒りを爆発させるとき、「目がきらきらと」していた、などというのも、「見てきた」からである。また、ここぞという肝心のセリフを「…という意味のことを義経は言った」というのも氏の特徴的な方法である。これは、氏の中で当時の言葉として正確に言語化できないので、イメージとして存在しているから、言語化して傷つけたくないということだろう。ラストで疲れてしまい、「もう、ちゃんと話すのは疲れたけど、俺が見たのはだいたいこんな感じだったよ」というふうに手抜きな感じで終わってしまったが、こうなるのは、「義経」が著者の中にすでに「在る」からである。「語る」のをいいかげんにしてしまったとしても、「内なる義経」は変わらず厳然とそこに存在し続けるからだ。
・「時代が、英雄を作った物語。」
「この本は、何回読んだかな」って考えてしまいます。司馬さんの40歳頃の作品ですが、無駄がない小説です。司馬さんの小説は、時代の上で人物が活動しているのですが、ふと「時代が、この人物を歴史に押し上げたのかもしれない」と、人物を通して歴史を語っておられることが、よくあります。この作品も同じで、平安末期のこの時代でなければ活躍できなかった義経の生き方を淡々と描いておられます。この時代の物語は、多くの作家が物語っていますが、司馬さんらしい手法で、この時代とその英雄を綴った作品だと思います。
・「なぜ義経は日本史上初の人気者となったのか」
歴史の教科書的には、井沢元彦『逆説の日本史(5)』と併せて読めば、鎌倉幕府についてはほぼ理解できるでしょう。
義経とは「日本人はこれまでに人気者というものをもったことがなかった。」「ひとりの人間がこれほどまで人気を得るという現象は古にもなく、今にもためしがない」というほどの存在。
反っ歯ではあるものの、小柄で色白、涼しげで純粋、終生政治は全く分からず、しかしながら戦に置いては古今類のない独創的な戦術を考案して勝利を収める。そして、最後は腹違いではあるが実の兄に終われて悲劇の死を遂げる。確かに分かりやすい…。
義経の一生を描いた、というにしては義経が京都から落ちた後にはすぐ終りです。静御前との逃避行や、奥州藤原氏とのやりとりなども小説としては魅力的な舞台だと思うのですが、やはりこれは史料がないからでしょうか?
義経という人物像は、日露戦争の軍人たちを描いた『坂の上の雲』と並べて読むと日本人の戦、という点における司馬さんの視点が伺えるようです。
・「著者にとってのノンフィクション、という手法」
「上」でも述べたが、これは司馬氏の「脳内映画・義経」を描写したような小説であると思っている。氏がエッセイでも語っていたが、「その時代を生きた人が、何をどう感じていたか、自分の五感で確かめながら」小説を書く、という。私は、「脳内映画」を作る作業がそれだったのだと思う。ということは、氏にとってはフィクションではない、のだと思う。司馬氏の場合は、面白くするため、売れるため、に人物や場面を作ってゆくのではなく、あくまでも「実在の義経は、なぜ、このような行動をとったのだろうか」というところから「脳内映画」が始まるのだから、「氏にとってのノンフィクション」でいいのだと思う。だから、当時の言葉で正確に言語化できないセリフは、「…という意味の言葉を」になるのだ。私は、このような「著者にとってのノンフィクション」が好きだ。リアリティがあるからだ。そのかわり、「小説」としての完成度は追求しない。「義経」についても、「なぜ」というところから氏は映画を立ち上げ、「居心地のいい奥州を飛び出してまで父の復讐を誓ったその理由は」には、逃げ延びた義朝の側近に注ぎ込まれた怨念しかない、としたし、「兄との不和」にも、「武士としての思考様式を持たず、公家志向」で、ほとんどADHDといえるような義経の「世間知らず・政治能力の欠如」を当てている。これが、司馬氏が考え抜いた末の「脳内映画」に最もふさわしい答えであった。常盤御前にしても、「自己犠牲」とか「健気な母」とかいうイメージを拝し、より「タダの女」として描いている。司馬氏の「映画」の中では、従来の常盤はふさわしくなかったのだ。すべては、司馬氏の「なぜ」の結果、最も有り得る「義経」が、「常盤」が、「頼朝」が、「北条政子」が現れた。名作である。
・「本当の義経にかなり近い」
まさしくこれが本当の義経であるとしか思えないような義経が書かれています。奥州への逃避行以降のことが書かれていないのが残念と思う。
・「「腰越状」まで。」
勧進帳などでおなじみの義経が都落ちした以降の話は一切描かれていません。そういう意味では物足りなさを感じる人も多いかも。ただ、筆者にとって関心があったのは、頼朝と義経の政治的感覚の違い、義経という人物のあまりの政治的無能ぶりであり、義経が腰越状を書くに至った時点でその主題を書き尽くしたということなのでしょう。 義経というと、単にヒーローとして描かれることが多い中で、ちょっと違った視点で書かれたこの作品ならではの面白さがあると思います。
・「軍事の天才 政治バカ」
義経を天才的な軍指揮官でありながら、政治的には無能な人間として完全に類型化してしまっています。ハッキリ言ってやりすぎの観があります。ただ、このことによって頼朝の立場とその行動原理が見事に浮かび上がっています。武士の棟梁というのが、微妙な政治力学の上に乗った、如何に危うい存在か思い知らせてくれます。実は、十年ぶりの再読だったのですが、本書の義経のような人物もいるのかと素直に感心していた当時とは、かなり印象が変わりました。
●幸せな経済自由人という生き方 ライフスタイル編 (ゴマ文庫)
・「新しいライフスタイルの提案が響いてくる」
現在、お子様の誕生をきっかけにアメリカでセミリタイア生活を送る本田さんが贈る新しいライフスタイルの提言書です。大抵の方が無我夢中で20代から40代を会社のために捧げる今の世の中に対して、タイトルでもある「幸せな経済自由人」という生き方を推奨するのが本書だ。「幸せな経済自由人」とは何かは本書に譲りますが、決して大金もちのことでもなければ、会社で出世している方のことでもありません。
今の生活に疑問を感じている方は手にとってご覧下さい。きっと新しいライフスタイルの提案が響いてくるはずです。
・「流されるままに生きてきた、その痛恨の生き方への一撃」
本書は、1つの章が2,3ページになっていて、同時に、本田さん独特のゆったりとした、平易な語り口で、大変読みやすい体裁となっています。
しかし、自分の幸せ、お金、人間関係などほとんど考えず、その場その場で、行き当たりばったり生きてきた人間には、相当なインパクトがある内容です。
本書を「ぬるいこと、イッテルんじゃねえ」と切り捨てることはまったくたやすいこと。いままでの生き方、価値観を、そのまま続けていけば、心の底では、ある種、飼い慣らされた人間として、安心して生きていけます。でも、時代や環境が、その生き方を安定とさせてくれない。
そんな、今日このごろ、本書をじっくり読み、今までの、効率、能率礼賛ではない、人生の幸せ、家族、友人、お金、夢、やりたいことなどなどを、じっくりと、一人で考える、という、ある種、「脱皮した再生」体験を通して人生を見通す、ということが、ことほど重要である、と気付きを与えてくれます。
凝り固まってしまった価値観、人生観に、多様性、多様な価値観をもたらす、福音的一冊です。
・「「自分の大好きなことをしよう」」
「自分の大好きなことをしよう」というメッセージが、本田健さんの本の「核」にはあるので、自分が認められたみたいで、読んでいて、どんどん、気持ちがよくなっていきます。
それでいて、ただ単純に、「大好きなことをすればいい」というだけでなく、大好きなことをしながらも、
●仕事について●クリエイティブについて●人間関係について●問題について
いかに、人生を過ごしていくか、具体的に書かれているので、誰でも受け取りやすいメッセージになっています。
ちょっと元気をなくした人…、これから人生の方向性を考えたい人…、仕事に自信をなくした人…、人間関係に悩んでいる人…、
などが読まれると、とても元気づけられ、今後の方向性も見えてくるのではないかと思います。
オススメの本です。
・「生き方を教えてくれる本」
日本で学校教育を受けていると、どうしても日本が望む人間像になるように育てられます。私も国のため、会社のために一生懸命自分の身を削って働くことが正しいことだと考えていました。
しかしあるとき、漠然とした不安感、疑問感に襲われて苦しみました。しかし何に不安を感じているのか、何に疑問を感じているのか良くわかりませんでした。しかし、この本を読むことにより、自分の中にあった不安や疑問が解決し心が軽くなってきたのを覚えています。今の世の中に疑問を持ち始めた人に一読して欲しい本です。
・「“好き”になれるものを見つけよう」
「ユダヤ人大富豪の教え」の著者・本田健氏が書いた「経済的成功」を収めるための1冊。基本的に「ユダヤ人〜」と内容は同じだが、ポイントを絞って紹介している所が本書の特徴です。
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