容疑者Xの献身 (文春文庫) (詳細)
東野 圭吾(著)
「この作品における不遇な高校教師“石神”の描写は素晴らしい、現実的で悲しい。エンターテインメントとしては好い。」「●数学って、実に面白い!!」「トリックは純愛」「完璧なトリックと不完全な人間」「映画を見てから本を読みました 」
さまよう刃 (角川文庫) (詳細)
東野 圭吾(著)
「文庫化」「ミステリーではなく」「読んで損なし、というより読んだほうがいいです」「自分なら・・・を地で行く」「少年法は見直しを」
「現代エンタメの最高峰=超一流シェフの最高級料理」「久々に最高レベルの面白さ」「「最大の誤算は妹の恋心だった。」」「爽快感」「文字通り“すべての東野作品を越えた”」
家族八景 (新潮文庫) (詳細)
筒井 康隆(著)
「恐ろしく、悲しい物語」「ぜひ人に薦めたい」「七瀬かわいい」「人間の心を読めことができるのは幸せか?」「七瀬シリーズ最高の出来」
床下仙人 (祥伝社文庫) (詳細)
原 宏一(著)
「わかるかもしれない、、、」「現代版星新一ショートショート」「さすが本屋の店員さんオススメの本!」「評価は割れるだろうな」「ユーモアと風刺 長めのショートショート」
片想い (文春文庫) (詳細)
東野 圭吾(著)
「悩みを抱えた3つの家族の片想い」「もはやなつかしい」「社会派ミステリー」「永遠の片想い」「もっとも好きな作家」
機関車先生 (集英社文庫) (詳細)
伊集院 静(著)
「とにかくあったかい☆」「心をあたたかくしてくれる作品」「ほのぼのとした」「綺麗な作品なんだけど・・・」「二四の瞳に似ているのかな?」
しゃべれどもしゃべれども (新潮文庫) (詳細)
佐藤 多佳子(著)
「新しい時代の文学」「「リズムのよい文章は読みやすい」の典型」「自分を良いと言ってあげたい」「いい「良し」をもらった」「とにかくおもしろい!!!」
おくりびと (小学館文庫) (詳細)
百瀬 しのぶ(著)
「命をつないでいくということ」「百瀬しのぶの語り部としての感性が問われる...」「感動的」「大変に意味ある本だが、、、」「アカデミー賞外国語映画賞受賞「おくりびと」の世界を忠実に小説化」
夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫) (詳細)
森見 登美彦(著)
「読んだ者しか分からない、お腹の底が暖かくなる迷宮」「本編は語るまでもなく」「女の子の趣味が素敵すぎる!」「とにかく可愛い!」「一流の娯楽小説」
文学・評論>ミステリー・サスペンス・ハードボイルド>日本の著者>は行の著者>その他
文学・評論>SF・ホラー・ファンタジー>日本の著者>ま行の著者>その他
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・「この作品における不遇な高校教師“石神”の描写は素晴らしい、現実的で悲しい。エンターテインメントとしては好い。」
この作者の「ガリレオ」シリーズは全部我が家にありますが、読むのは家族で、私は主人公天才物理学者の名前の付け方の安易さが厭で読みませんでした。しかし、この作品では、主人公より、天才的な頭脳を持ちながら、結局は、高校の数学教師という不遇な日々を送る”石神“の描き方が、精神面も含めて非常に現実味を帯びていて悲しい。これは論理的に生きてきた男の性でもある。作者の描写は成功していると思う。エンターテインメントとして楽しめました。
・「●数学って、実に面白い!!」
事前に『数学嫌いでも「数学的思考力」が飛躍的に身に付く本!』を読んでいたためか、文系出身の私でも、かなり楽しく読めました。数学的思考力によって「サキヨミ」ができる能力があると知っていると、天才数学者・石神の思考過程や行動が非常にリアリティーをもって感じることができました!
数学って、こんなにもスリリングでサスペンスな実用的な思考の訓練を学べる、超実用的なものだったのですね!私の人生は、これまで損をしていたように感じました。
理系のかたが書く本って、実にわかりやすくていいですね。ワクワクしながら読めました。これなら映画のほうも期待大です!
・「トリックは純愛」
トリックを知った時鳥肌が立った小説を月に20冊は読む僕は推理小説を読むとトリックが解る事があるこれは全く想像もつかない展開そして想像もつかないトリック東野圭吾には感服推理小説でもこれ以上に凄い作品はもう出ないだろうと思う
・「完璧なトリックと不完全な人間」
タイトルと背景、人物設定、トリック、その全てが見事な計算のもとに絡み合っている。ここまで無駄なく完璧に組み立てられた小説は他に知らない。これだけでも、十分すぎる程すばらしいが、その上に、繰り広げられる人間模様との対比がまた深みを持たせている。計算しつくされた、完璧で無機質な流れの中で戸惑う、不完全で有機的な人間心理。まさに傑作。
・「映画を見てから本を読みました 」
映画をみまして、いろんな方から「本もいい!」と伺い、読んだ次第です。
原作を読んでしみじみ、映画は結構原作に忠実だったんだなあ。と思いました。まあ、映画は柴咲コウがいたので、じゃっかん設定は違いますけど。
草薙が絶対に必要だったので、北村一輝が出てたのはわかりました。・・・まあ、やはり品川とか真矢さんは必ずしも必要ではなかったな…というのもわかりました…。
それにしてもガリレオ先生。本で読むほうが頭よさそうです。まあ、いったセリフがくっきりと残っているからかもしれませんが。
そして、石神が花岡靖子の涙に吠えたあのシーン。
期待しすぎていたのか、そこは結構普通でした。それよりも、石神から花岡靖子にあてた手紙。あそこで涙がふっとでてきました。
終わり方は少し映画のほうが先までやっていましたが、原作の終わり方もとても情感があってよかったと思います。
よかった、と表現するには、とても切ないような悔しいような悲しいような、妙な気分ではありますが…。
・「文庫化」
この話を面白くいている事、それは加害者の少年が全くと言っていいほど出てこない事だ。その為、読み手側は「少年犯罪への憤り」に「サスペンス」という要素がミックスされ、読むのを止められなくなってしまう。例えば、加害者の少年が度々登場し、追う側と追われる側の両方から話が進められると、想像を掻き立てられることはなく、やはり「いつ見つかるんだろう」というハラハラさせられる様なことはないと思うのだ。
それと登場人物の設定がとてもうまい。これを読んで加害者の少年に憤りを覚えない人などいないといってもいいくらい。
文庫本になったから値段も下がったし、ボリュームもあり、文句無し。東野作品の「社会派モノ」を扱ったテーマの作品では1,2の出来だと思う。
・「ミステリーではなく」
「復讐の是非」です。まあ一応ミステリー的どんでん返しはありますが。ともかく東野圭吾作品としてはかなりの異色作ではあります。
著者の「ミステリー」に慣れた読者に対して、「ホントに身近で犯罪が起こったらどうすんの??」と厳しい問いを投げかける作品だと思います。
「なにはともあれ殺人はいかん!」「復讐なんて憎悪の連鎖を産むだけ」「キミがそんなことをすることを○×は望んでいない!!」(2時間ドラマ風...)などという建前に対して、かなり究極とも言える状況を提示してくる作品。
よって「小説というエンターテインメント」を求める人には不向き。ネガティブ評価のほとんどはそういうことだと思います。少なくともこの作品の状況に陥れば、自分は間違いなく復讐を選ぶと思ってしまいました。少年法どうのこうのは、舞台設定の調味料程度。
あなたはこの作品のような状況に至っても「復讐」を考えずにいられますか??
・「読んで損なし、というより読んだほうがいいです」
東野圭吾さんの小説を読む度に文章の書き方に「この人、天才だな」と毎回思わされますがこの作品は読み始めて深夜までずっと読み続けてしまいました。犯人に対する憤りで本を持つ手を震え息も荒くしながら読みました。私は二児の父ですが自分の子供が同じ目にあえば主人公と同じく犯人を殺したいと思うでしょう。仇討ちの認められない現代、しかし法が被害者の気持ちを代弁してくれているとは到底思えない。死刑を反対する人もいるけれど人の命を奪って何で償えるというのか?みんなやってはいけない事など分かっているはずなのに、凄惨な事件がたびたび起きている。被害者の遺族の気持ち、そして加害者の親も作中で出てくるのだが自分の子はそんなに悪くなく共犯の友人に無理矢理やらされたんだと言う加害者を生み出す親の「自分の子供に限って・・・」というような盲目的な愛も伺える。自分の子が一番大切だと思うのは当然だろうけど、他の子供の親もそう思っているであろう事をなぜ考えないのか?自分の家族を大切にできない人間が他の人間を大切にできるはずがない。この小説を読んで事件がなくなるわけでもない。法が改正されるわけでもないけれど問題提起作品として、また東野圭吾さんの感情を引き込む文章を堪能してもらう為にも、ぜひ読んでほしい作品!
・「自分なら・・・を地で行く」
主人公の中年男性が、娘を強姦して川に捨てた2人の少年をブッ殺しに行くというストーリー。
「どうせ奴らが捕まっても、少年法で2、3年で出てきてしまう。それなら警察より先に見つけて復讐を遂げよう」これは正義なのか。父親、警察、第三者、様々な立場の人々が悶々と考え続ける。
いつも不思議に思っている。法廷で、傍聴席から被告の頭を隠し持っていた鈍器で殴りつける輩がいないことを。 いつも疑問に思っている。少年法は少年の更生の視点から、というが、そんなのは昔の髭を生やした高尚なオッサンが考えついたコンセプトで、国民の合意を得られていないことを(裁判員制度と一緒だ。いつの間にか出来ていた)。
東野氏は自分の考え方を押し付けるのではなく、世に浮かぶ悶々とした思念をカタチにするのが上手い作家だ。おそらく相当の読者がこう思ったことだろう。「彼に死を」。
・「少年法は見直しを」
少年法を題材にした作品であるが、非常に鋭い感性で適確に登場人物の心情が表現されている。東野圭吾の作品の中でも、特異な作品ではないか。「少年は更生されなければならない」これは、口では誰でも言えることであるが、自分の子供が陵辱された上殺されたりしたら、、長峰と同じことを考えるのは当然である。少年法については、世の中でもっと議論されるべきだと思うし性犯罪については、罰を与えることに加え、顔を公表することやホルモン療法等も考慮すべきである。少年法、性犯罪については、きちんとした議論が必要であると考える。
●流星の絆
・「現代エンタメの最高峰=超一流シェフの最高級料理」
「現代エンタメの最高峰」という帯の言葉にあながち嘘はないと思います。見事にからみあった伏線。いきもつかせぬストーリー。 100頁を過ぎるあたりからは、ぐんぐん加速する感じでいつのまにか物語の虜になっていました。キーパーソン三人の性格設定や書き分けも見事です。間違いなくドラマ化でしょうね。翌週が待ち遠しくてたまらない、高視聴率間違いなしの、話題作になると思います。 ただし残念なのは、やはり、良くも悪しくも「エンタメの最高峰」になってしまっているということです。ストーリーが面白すぎて、人間の深みや痛み、業のようなものを感じる「淀み」が感じられないのです。『白夜行』『手紙』や『秘密』などにはそれを感じられただけにそれだけが残念です。ないものねだりかもしれません。贅沢なお願いですね……。 この作品は、いわば、超一流のシェフが見事に作り上げた料理といった感じでした。美しくて工夫に満ちていて、きちんと王道を行っています。もちろん抜群の美味しさです。けれど、不器用なりに、懸命に作った家庭料理というのも、小説の魅力のひとつなのだと思います。 しかし、そんな「ないものねだり」は、星一つ減じるほどのことではありません。最高級の楽しみを堪能できました。五つ星です。
・「久々に最高レベルの面白さ」
個人差はあると思うが、ここ最近の東野作品に少しもの足りなさを感じていたのだが、これはいい!相変わらず文章が上手いのでスラスラと読んでしまい止まらなくなる。そして登場人物達の感情の描写が、、、(ネタバレになるので詳しくは書きませんが)とてもせつなくて胸が締め付けられました。「白夜行」「秘密」に並ぶ傑作だと思います。
・「「最大の誤算は妹の恋心だった。」」
この帯に惹かれて読んでみました。さすがは東野圭吾さん、これだけの内容がありながらも読みやすいし、テンポよく、読み手を先へ先へとどんどん引っ張っていくのは、いつもの作品と同様。すごいですね。一度読み始めたら止まらなくて、一気に読んでしまいました。
たしかに皆さんおっしゃられている通り、人間の持つ黒さ、憎悪、徐々に物語の真相に迫っていく焦燥感では同著者の「白夜行」の方が抜きんでていると思います。「流星の絆」も、過去の犯罪・復習のために罪に罪を塗り重ねていく…という点では、たしかに「白夜行」とは似た点もありますが…大事にされてるテーマは違うんじゃないかとも。
「流星の絆」はどのようにして犯罪を犯していくか、いかにして自分達の罪を隠すか、ではなく、傷を負った彼らがそこから生きていくか、に焦点をあてられている気がしますね。だから復讐劇、犯罪モノという先入観で読むと、展開があっさりしすぎているように感じていたり、物足りなさを感じたりするのかな、と。メインテーマは人間の心の闇でもなく、残虐な殺害事件の真相でもなく、あくまでも人と人との絆ですからね。あんなふうに大事にされる「シー」が羨ましかったり。
賛否両論あるようですが、文学の価値は一様ではないですしね。私としては、面白かったし、ドラマ化も非常に楽しみです。キャストを聞いて、功一役の二ノ宮さん、静奈役の戸田さんはピッタリだなと納得です。泰輔役の錦戸さん、とてもいい俳優さんだと思うんですが、とても落ち着いていて、眼力ある方なので、泰輔というよりは…どちらかというと錦戸さんは頭のキれる功一役の方が似合いますよね。
まあ、なにはともあれ、映像の中で、功一、泰輔、静奈の三人がどう生きてくれるか、とっても楽しみにしています。
・「爽快感」
ラストのもっていき方はさすが東野さんと言わざるを得ない。東野さん作品の特徴でもある謎めいた女性が今回も登場するが、今回の作品では従作品よりも人間味のある設定となっており、ストーリーのキーパーソンを巧く散りばめている。そしてサスペンス系を読み終えて爽快感が残った作品は私にとってこの一冊のみ!もう素晴らしいの一言。
・「文字通り“すべての東野作品を越えた”」
刊行されてすぐに購入し、ほぼ徹夜して二日で読み切った。それほどほんとに息をもつかせぬ展開で、東野作品ならではアッという間です。
とにかくラスト。まじで涙が出ます。
僕は「秘密」「容疑者Xの献身」より遙かに感動した。
三兄妹の「絆」、必見です。
・「恐ろしく、悲しい物語」
七瀬3部作と称される、七瀬が主人公の第1作が本書です。人の心が読めるテレパス七瀬が、家政婦として幾つかの家を渡り歩く中でのエピソードを短編形式で数編収録しています。
人の心を読んでしまえるが故に思い知らされる七瀬の、怒り、失望、葛藤、などの描写を通じて、人間の持つ天使の半面(悪い面)が、異様な心理的迫力を伴って描かれています。
プロットも手堅くまとまりがあり、娯楽的要素にも落ち度なく、筒井短編の中では出色の出来だと思います。
・「ぜひ人に薦めたい」
七瀬三部作といわれるそうですが、その中でもやはり本作が最高の出来だと思います。よくよく考えると、超能力者七瀬の視点を通して、人間に対してかなり厳しい見方をしているわけですが、それでも読む側に嫌悪感を与えることも無く「うんうん、そうだよな」と思わせます。途中からはSF作品であることも忘れて引き込まれます。それもたぶん、七瀬という絶妙なキャラの恩恵だと思うのですが、筒井康隆のすごさをまざまざと見せ付けられました。ただ二作目「七瀬ふたたび」以降は普通のSFっぽくなりすぎてて、個人的にはガッカリしました。一作目の日常っぽい雰囲気のままで続編を書いてほしかったです。
・「七瀬かわいい」
美少女テレパス火田七瀬――彼女は生まれながらに目の前の人の心を読みとることができるのだ。世間の迫害を恐れた七瀬はテレパシー能力に勘づかれないよう、お手伝いさんとして様々な家庭を転々とする。一見ごく平凡で幸せそうに見える8つの家庭で七瀬が見たものは、小市民たちの欲望と狂気に満ちた猥雑な心理であった・・・・・・ コミカルな筆致で人間の心の暗部を残酷に抉る、恐ろしくも哀しいオムニバス作品である。テレパス七瀬初登場の作品で、他にも七瀬シリーズは『七瀬ふたたび』『エディプスの恋人』があるが、この続篇2つは駄作だと思う。ただ『家族八景』は素晴らしい作品なので、ぜひ読んでいただきたい。直木賞候補作にも上った。
・「人間の心を読めことができるのは幸せか?」
『あの人の心を読むことが出来たらなあ』と、一度は思ったことがありますよね?それは、現実にはありえないし、人間には誰しも表と裏があって、それを使い分けていることで、人間関係が成立しているのでしょう。この『家族八景』の主人公、七瀬(ななせ)は、人の心を読むことが出来ます。それは必ずしも良いことばかりではありません。七瀬は様々な家族の本当の心の言葉を聞き取っていき、表面上からはわからない、本当の家族を見ていくことになります。それが興味深いところでもあり、残酷なところでもあります。
・「七瀬シリーズ最高の出来」
シリーズ物は第1作が一番良いことが多いが、七瀬シリーズも例外ではなく本書が一番面白いと思う。人間の醜いところをこれでもかとえぐりだす様はまさに筒井流。
・「わかるかもしれない、、、」
忙しすぎる仕事人間を夫に持ち、なおかつ自分の中にも「仕事中心人間」を飼っているわたしとしては、なんだか、奥さんの気持ちも床下仙人が発生する根拠も、、、わかるかもしれない、、、そして、わかってしまうことが恐ろしい。社会の仕組み、、、もう少し、、、人間が幸せになりやすいように、、、変わってほしいと思いつつ、、、仕事人間にしかわからない人生の醍醐味ってやつも捨てがたい気もして、、、人生って深いなあと思いました。
・「現代版星新一ショートショート」
書店員たちがつくったヒット作品「床下仙人」は4作の短編から成り立っている。それぞれが奇想天外だ。ストーリーの中に謎めいた部分がありそれぞれそのミステリアスな部分を解決するために一気に読み進めた。現代版星新一ショートショートと個人的には思っている。
・「さすが本屋の店員さんオススメの本!」
星新一のショートショートのような世界観☆短編集がユニークで、どれもこれも設定がおもしろい。日常に潜む不思議な出来事の数々をたっぷりの皮肉とユーモアで描いている。読みやすく、私と同じく活字離れのひとにもオススメ★とにかくおもしろい。
・「評価は割れるだろうな」
オビの「現代版カフカ」は違うなあと思いました。どちらかというと、星新一ですね。ちょっと長めの。
5編が収められていますが、どれもサラリーマン(元もあり)が主人公の、ちょっと「変」なお話。でもその「変」さはなんというかストレートな印象で、話の展開にそれほど斬新さとか意外性はありません。
では、つまらないかというと、結構面白いです。なんというか、作品全体に漂うユルさが、読み手の肩の力を抜いてくれる感じです。積極的に読みたい、とはあまり思わないのですが、たぶん時間が余った時に本屋によって、この作者の本を見つけたら、また買ってしまいそうです。
・「ユーモアと風刺 長めのショートショート」
前々から、タイトルにひかれてすごく気になっていた本でしたが、ようやく読むことが出来ました。 ジャンルは、なんといえばいいのでしょうか、長目のショートショート。言葉的には矛盾しますがそんな感じで、少し変わった話を膨らませて書き込んであります。けれど基本的にはワンアイデアワンストーリーで、ホラーに走ったり猟奇にいったりはしません。あくまで安心して読める感じの作風であり、小説範囲です。 ただし、その不思議感に隠れてけっこう笑えないというか身につまされる現代社会への風刺が入っていて、そのあたりの味がけっこう好みかも知れません。例えば表題作の「床下仙人」、これも風刺がきいています。ストーリーとしては、郊外の新居に家族も知らぬうちにいつの間にか男が一人住みついているという話なんですが、これが奥さんが気付き、そして主人が気付き、気付いた以上退治でもするのかと思いきや、その男はだんだんと家族に受け入れられていくという変わった展開をします。しかし、その男のために主人は、、、というこの話のオチが非常に風刺的ですし、ばかばかしいです。 まぁ、解説しがたい雰囲気の小説で、レビューを書くとなると非常に難しいのですが、ユーモアと風刺と妙な読みやすさが結構くせになるタイプの作品です。あと何作か出ているようなのでまた読んでいきたいと思います。
・「悩みを抱えた3つの家族の片想い」
この片想いという作品は元アメフト部のマネージャーでジェンダー問題に悩む美月ともう一人のマネージャーだった理沙子との夫婦問題に悩む元スタープレイヤーのQBこと哲郎そして学生時代に美月と付き合ったことがあり、今は資産家の娘婿である中尾の3つの家族の物語だと私は解釈しています。
今年大ブレイクされた東野さんは離婚されていますが、1.氏のその経験2.時折みせる社会的なテーマへの挑戦というかそのテーマを深堀りした氏なりの読者へのメッセージ3.ストーリーテラーとしての緻密な複線が絡み合う物語の上手さ4.学生時代のアーチェリー部主将の経験が見事に折り重ねられて生まれた超一級の小説です。
3つの家族のメンバはそれぞれに悩みを抱えながら、そして自分の信じた・選んだ道を進みやがてそれぞれある終点へと辿り着きます。そこはまた各人の新たな人生の出発点でもあります。
最後まで読み終えた時、この小説が伝えるメッセージの感じ方は読む人の人生経験やその時の心の状態で大きく変わるでしょう。私は2回目に読んだ時は前回に比べて、前向きなメッセージを強く感じました。
かの村上春樹氏は優れた小説とは、読む人の年齢・性別・時代の変化に多面的に対応できる要素を備えていて、いつまでも陳腐化しないことだと言いましたが、この片想いという作品は正にそんな作品です。
・「もはやなつかしい」
よく調べているし、小説としても文句なしに面白い。メビウスの輪のたとえも秀逸。
全体のテーマとしては、タイトルどおり、性同一性障害にとどまらず、自分とは違う他者に気持ちの伝わらないせつなさと、伝わる喜び、みたいな感じかな。
最後の解説のところには、「この小説は未来を予見したかのような」みたいなことが書いてあったが、私の感想はちょっと違った。トランス界のアングラ感、全体に流れるトランスジェンダリズム思想、戸籍への絶望感みたいなのは、この小説の書かれた、1998,9年頃の時代状況を見事に反映している。
数年前のことに過ぎないが、遠い昔になった、あの頃、という感じ。未来というより、なんだか懐かしかった。
今の時代背景だと、この小説はちょっと書くのが難しかったかも。
・「社会派ミステリー」
主人公はかつての仲間たちとの集まりの後に、ある顔なじみの一人の「女性」に出会う。そしてその「女性」から、3つの告白を受ける。ここから物語は進展していきます。始めは単純な直線を歩いていると思っていたけど、いつのまにか曲がらされ迷わされていました。物語は徐々に複雑化していきます。
やっぱり東野圭吾氏らしい、いい意味でも悪い意味でもそう思わされます。
男と女とはいかなる人間なのか、どういうちがいがあるのか、現代人の性意識の問題点が露呈されています。そういう点でも、考えさせられずにはいられない作品でした。
社会派ミステリーの本書「片想い」、十分に買うに値すると思います。
・「永遠の片想い」
『男』とは何なのか?『女』とは何なのか?
その問いに正面からぶつかっていった小説は少ないと思います。その少ない小説の一つが本書。
【推理小説】というテイストではないと思います。例えるなら…天童荒太さんの《永遠の仔》に近いかもしれません。
タイトルの《片想い》の意味。全てを読み終わった時に薄っすらと、その本当の意味が解ったような気がします。たぶん1回読んだだけでは、作者・東野圭吾さんが意図した内容、書こうとした事を完璧に理解することはできないのでしょうけど…。
何故このテーマで書いたのか…?
正直、読んで良かったと思える作品ですね。
・「もっとも好きな作家」
東野圭吾、最近映画化されたりと注目されるようになりましたね…。 彼は話を構成していくのがうまい。積み木のようにずれながらも話を重ねていって、とても魅力的。そして的確で読みやすい。 性同一障害とも言えないのか、男になりたい美月と彼女を支える人間。そして殺人。 どう展開していくのか気になりました。
タイトルの「片想い」、はじめは単純に男女のことかと思いましたが、もっと複雑な意味なのでしょう。読み終わったあと、この3文字がもっと別な意味に見えてきます。
・「とにかくあったかい☆」
何も考えず、ただただ心温まりたい人におすすめです☆「こんな先生がいたら・・・」と何度も思ってしまいました。最後は少し涙もあり、切なくなりますが、私はこの本が大好きです!
・「心をあたたかくしてくれる作品」
読めば読むほど完璧な先生ではあるんだけれど。
接し方の不器用さとか伝えたい思いが上手く伝わないところとか思わず応援してしまいたくなる。機関車先生。苦悩も葛藤もしてきたろうなって思って読んでいた。
子供たちが先生のことをほんとに慕っていて島の人間の心もほんとにあたたかく描かれていて。私の心をもあたたかくしてくれた。
彼の存在は穏やかな風を島にもたらした。そして、その風は去っていってしまうのだけれど。その風の通った形跡は確かに息づいている。
奇をてらった表現なんて、これっぽっちも出てこないけど安心して読めて、そして感動のある物語。小説の後味もなかなかよろしいのです。
「伊集院静」さんの書いた本に興味を持つようになった1冊です。
・「ほのぼのとした」
瀬戸内海の美しい島の情景が、目に見えるように伝わる綺麗な作品です。島に住む子供たちの逞しく、優しい姿に感動を覚えます。
口のきけない先生がどうした、こうしたという話というよりも、島の人々が抱える悩みや、日々の生活のことが主だったもので、あまり先生の障害といったものにスポットを当てているわけではありません。
単純に島の美しい情景、素直で純真な子供たちの様子が、読み手にほのぼのとした温かさを与えてくれます。
・「綺麗な作品なんだけど・・・」
島の情景やそこに住む人々や動物が伸び伸びと描かれていて非常に温かい作品です。が、私には綺麗すぎる文章で物足りなさを感じました。
最後の章が無かったら星3つかも・・・。捻くれてます。けど、一度訪れてみたい島だなと思いました。
・「二四の瞳に似ているのかな?」
口のきけない先生から子供たちがつけたあだ名は「機関車先生」終戦後の小さな瀬戸内の島の小学校に赴任して来た体が大きくて力持ち、心優しい機関車先生子供たちや島の人との交流を描いた1冊
瀬戸内の海と積乱雲と機関車先生村上水軍と第二次世界大戦と漁師の村潮の香りと星降る夜空と豆狸小さの島に残る歴史の重みと子供たち機関車先生を取り巻く人々の沢山のエピソードがぎっしり詰まっている
・「新しい時代の文学」
笑ってもらえない噺家、どもりのテニスコーチ、鼻つまみ者の元野球選手、と登場人物たちははっきり言って情けない、かっこ悪い人間ぞろいである。好きだと上手く伝えられない、言葉が理由で苛められる、けれどもけっして泣いてなんか見せない。意地っ張りで、少し哀しくて、けれどもけして負けないで欲しい人たちの物語。
・「「リズムのよい文章は読みやすい」の典型」
何気なく手にとって読み始めたら止まらない。要因はひとつ!話しも面白いが、なんたって文章のリズムがいい!落語家である主人公 三つ葉の語りで進むのだから、落語調でテンポがいいともいえるが、いや、実際、リズムよく文章を書き進めるには書き手の技量が不可欠だ。スイスイ文章を読み進めていくうちに、「この書き手、ただ者ではない・・・!」と思い知った。登場人物はみんな無器用で、要領の悪い奴らばかり。読んでいるこちらかすると、「お前、なんでそれがわからないのだ!」と意見してやりたくなりたくなった。でも、それくらい無器用で、正直な奴らばかり出てくる話なので、各人物に愛情も湧く。「頑張れ!もうちょっとだ!」と応援しながら、話しを読み進めることができる。読みやすい文章で読者を惹きつけ、応援したくなる登場人物を描く作者、なかなかの手練れである。
・「自分を良いと言ってあげたい」
生き方が不器用で、人とのつながりを求めているのにうまく伝えることが出来ない人々が一歩踏み出して、自分に対して「良いんだよ」と言ってあげるまでを描いている作品。
「いわゆるハッピーエンド」的に皆の問題が全部すっきりして万々歳ではなく、むしろ解決すらしてない。大切なのは一歩を踏み出すことでそれにより彼らが一段成長していくところに感動してしまう。
とはいえ、ベタな展開にいくのではなく、物語の鍵になる落語と同様、テンポ良い語り口で進むのでさらっと読めつつも、読後に非常に気持ちよい気分にさせてくれる作品です。
・「いい「良し」をもらった」
この小説の世界が悪くない、むしろ良い。決してうまいとは思わないのだが、読んでいて癒された感じがする。読んで癒される小説はめったにない。「泣ける」小説に食傷気味であればぜひお勧めしたい。ところどころに、この人は純文学を相当書いてきたんだろうなぁと思わせる記述があり、なんだか作者と主人公が重なったりもして、ちょっと切ない気分になるのは私だけか。
映画化され国分太一が主演だが、原作に傷をつけないように期待したい。
・「とにかくおもしろい!!!」
初めて佐藤さんの作品を読みましたが、登場人物がみんな魅力的で、佐藤さんが一人一人愛情を持って描いているんだなぁ〜というのが伝わってきました。それに、落語で話下手を直すという発想がこれまたおもしろかったです。読み終わるのがもったいないと思わせる、とても良い作品でした。。。
・「命をつないでいくということ」
話題の映画の文庫本ということで、先にこちらを読みました。
音楽家としてのキャリアを断念し、家族との温かくも苦い思い出が残る故郷に戻った主人公が、初めは嫌悪感を持ちながらも、故人を美しい姿で送り出すお手伝いをする納棺師の仕事の「美しさ」や「温かさ」に徐々に惹かれていきます。
そして、そんな彼を汚らわしいと思っていた人たちも、自分の大切な人を送り出す時の彼の心のこもった仕事を目の当たりにして、心を動かされていくのです。
この物語のテーマは「命をつないでいくこと」や「家族愛」などで、読み終わった後は、ほんのり優しい気持ちになりました。
映画の方もぜひ観てみたいと思います。
・「百瀬しのぶの語り部としての感性が問われる...」
映画の小説化(ノベライズ)というジャンルができていた。おくりびとは 映画でロングランをかさねた。それを 小説化するということはどういうことなのか?既に 記憶に まだらになっている 映画のストーリーと会話が、はっきりしてくる。これは、映画の脚本を読めばわかることであるが。小説として 出すには、映画を作家が新しい語り部として読者に伝えることを意味する。「映画の語り部」は、語り部自身の 感性が問われてくるだろう。このおくりびとでは、「百瀬しのぶ」という作家は どのように 彼が映画をとらえたかがわかる。百瀬しのぶは、1967年、東京生まれ。日本大学芸術学部文芸学科卒。映画・ドラマのノベライズ、ノンフィクション、インタビュー原稿を中心に活動するフリーライターであるという。近年のノベライズ作品に『おくりびと』『イキガミ』『K−20 怪人二十面相・伝』(以上、小学館文庫)『フルスイング』(だいわ文庫)『ラスト・フレンズ』『イノセント・ラヴ』(以上、扶桑社)などきわめて多数であるという。 映画が原点であり、それが小説化されたのがこの作品なのであろう。コミック化よりも、勢いがある。ストーリーが明確になる。映画を見終わった者が購入し再確認し、そして、DVDで甦るまでの間に売れる商品なのかもしれない。しかし、「小説化(ノベライズ)」というジャンルがあると初めて知った。
・「感動的」
これは、中々、感動的な本でした。映画の小説化という形をとっています。チェロ奏者が職を失い、たまたま、納棺師となり、人の死を見つめていくという物語です。設定もユニークですし、チェロの音楽や、雪の山形庄内の風景を背景にするなど、詩的でもあります。久々に面白いと思って、読んだ小説でした。
・「大変に意味ある本だが、、、」
メディアに踊らされぬように、心して読みたい。失業そしてこの業種、今にもぴったりの職場探しがこのように厳かな職業に結びついてしまう。 読んでみて確かに葬儀というのには何十回と出合ったが、見えないところでこのように手厚い最後のもてなしを死者が受けていたとは知らなかった。しかし、アカデミー何とか賞の煌びやかな事とはまったく別の次元の奥の深いものであるので、気楽にかまえず、この機会に葬儀のあれこれを知るのには良いのではないかと思った。
・「アカデミー賞外国語映画賞受賞「おくりびと」の世界を忠実に小説化」
アカデミー賞外国語映画賞受賞「おくりびと」の世界を忠実に小説化。
オーケストラでチェロ伴奏者として生きることを目指していた大悟だったが、突然のオーケストラ解散で、他の仕事をすることを余儀なくされる。高額楽器、マンションのローン。いつしか夢をあきらめ田舎に帰ることを妻と相談をする。主人公は30代後半、非常に現実的にもあるような物語です。 田舎で、仕事探しをする中でふと、旅立ちのお手伝いという広告を目にする。旅行代理店と思い面接に行くと、やすらかな死のお手伝いをする納棺師という職業であることを知らされる。始めが手取りの高さに魅力を感じ始めるが、段々とその仕事へのやりがいを感じていく。死を見つめた作品です。
・「読んだ者しか分からない、お腹の底が暖かくなる迷宮」
単行本は2006年11月リリース、文庫化は2008年12月25日。本作で山本周五郎賞、本屋大賞第2位(ちなみにこの年の第1位は佐藤多佳子の『一瞬の風になれ』)を受賞している。山本周五郎賞を獲る作品が本屋大賞で第2位なのが面白い。
読み出すともうすぐに『森見ワールド』に没入してしまう。巻末の羽海野チカ氏のイラストのように、イメージが跳梁跋扈して、転がり廻り渦を巻く。それはマジックリアリズムというより、京都という希有なポジションの上に、コトバとシーンを貼り付けていくステキなモノ、という感じだ。おともだちパンチ→偽電気ブラン→詭弁踊り→赤玉ポートワイン→二足歩行→ダルマ・・・と枚挙にいとまがない。もう、読んだ者しか分からない、お腹の底が暖かくなる迷宮である。
そして思うのはここには男子特有の『気持ち』というのが圧倒的に顕在化しているなぁ、ということ。きっと森見ワールドを完璧に『分かる』のは男子だけだと思うのだ。諸君、異論があるか!?あればことごとく却下だ!!
・「本編は語るまでもなく」
面白いです(あくまでも自分にとってはですが)内容にあまり触れるのもアレなんで…。この作品独特の語り口調で展開される物語に馴染めるかどうか〜が一番のポイントかと思います。自分は単行本ですでに読んでいますが、文庫版も買ってしまいました。中村さんの表紙イラストに惹かれる方なら問題なく楽しめるのではないかと。
単行本をすでにお持ちの方へ。文庫版には巻末に羽海野チカさんの解説が収録されています。これだけでも買う価値はあるかと思います。読んでる間羽海野さんのキャラクターが動き回ります^^;2足歩行!
コミック版も羽海野さんが描いてくれればなぁ。
・「女の子の趣味が素敵すぎる!」
森見さんは女の子の趣味が素敵すぎる!、『四畳半神話大系』、『太陽の塔』など他の作品にでてくる乙女も魅力に溢れていますが、特にこの作品の「黒髪の乙女」は老若男女を問わずだれもが胸を捕まれてしまうのではないでしょうか。独特の文体も好き嫌いがあると思いますが、私ははまってしまいました。一癖も二癖もある文章で、ファンタジーであるというものすごい森見さんの世界にどっぷりはまり込み、読み終わってしまうと、寂しくてまだまだ読み足らなくなって他の森見作品にも手を出してしまいました。この『夜は短し歩けよ乙女』から入って、『四畳半神話大系』、『太陽の塔』と出版年順には逆から読んでいったのですが、共通の登場人物などが出てきて、あのことがここにつながっている!など発見ができて面白かったです。関西出身の作者だけあって京都を舞台にいきいきと描かれて京都好きにはたまらないのでは。羽海野チカさんの「かいせつにかえて」も森見さんの世界が羽海野さんの世界観で絵になっていて素敵でした。
・「とにかく可愛い!」
独特な文なので、馴染めるかはそれぞれですが・・・この「独特」感が滲み出る文面とそれに合わせて読み進めるリズムがたまらなく面白い!
個性あるキャラクターもみんな可愛い!なんとも愛らしい!特に乙女の行動は天然っぽさがあふれていてすごく可愛い!先輩の行動にもどこかしら驚かされたりして…つい「がんばれ!!!」と応援したくなります。後半はもう止まりません!どんどん終盤へ加速していっちゃいます。読むのがやめられないです。
個性あふれるキャラクター、独特な世界観・・・
まさに「キュートでポップ!」
さらに文庫には羽海野チカさんの解説もついていて、これまた可愛い!解説まで飽きずに「見れます」。
是非お勧めしたい。
・「一流の娯楽小説」
今まで読んだ小説で一番笑ってしまった作品。
ジャンルで言えばラブコメになるのでしょう。軽妙な語り口にテンポの良い展開、神様も現れるファンタジックな要素を持ち合わせた娯楽性ある物語と素敵な要素が満載でとにかく読んでいて楽しい!古風で独特な言い回しながら簡潔で読みやすい文章も良いです。また、春の飲み屋街、夏の古本市、秋の学園祭、冬の風邪騒動という四季に焦点を当てた四章構成も上手くまとまっていますね。頭の中に1つ1つの場面を鮮明に想像することが出来る、色彩豊かな描写力を感じます。
でも、この物語の一番の魅力は個性溢れる登場人物であると断言しましょう。理屈屋で不器用な主人公「先輩」と時代錯誤的な純真さで周りの誰をも幸せにしてしまう「黒髪の乙女」を中心に、大酒飲みの女傑、空飛ぶ学生天狗、偽電気ブランで富を築いた高利貸し、錦鯉センターを経営する心優しきダメ中年などアクが強く愛嬌あるキャラクターばかり。微笑ましくて、愛おしくなること請け合いな人物が揃っています。他にも様々な人々が登場しますが、誰一人無駄にならず活かされている点も素晴らしい。いい意味で著者の手から離れて活き活きとキャラクターが動いていますね。
ファンタジー的要素など好みが分かれる部分もあると思いますが、楽しい小説を読みたければ一度は手に取ってほしいです。難しいことを考えず気楽に読んでもらいたい作品。「ハチミツとクローバー」や「3月のライオン」で有名な漫画家・羽海野チカさんのあとがき(?)もオススメです。
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