レヴォリューションNo.3 (詳細)
金城 一紀(著)
「高校万歳」「とにかく真っ直ぐに!」「男に生まれたかった!!」「男に生まれたっかたぜ!」「くだらない事に夢中になる素晴らしさ!」
フライ,ダディ,フライ (詳細)
金城 一紀(著)
「かっこいいぜっ!おやじ‾(;;)」「「肩書きなんか、くそくらえ!」と、この本は語っている」「金城サン作品大好きv」「痛快&爽快!」「力はどこで出す」
SPEED (The zombies series) (詳細)
金城 一紀(著)
「気分爽快!!」「久々に燃えました!」「引き込まれるキャラクター達」「岡本さんって呼びなさい!」「金城 一紀」
竜馬がゆく〈1〉 (文春文庫) (詳細)
司馬 遼太郎(著)
「日本中を元気にした「坂本竜馬」」「時代を超え、力をくれる魅力的快男児」「☆5つ」「言わずと知れた名作」「大人になる前に志を学ぶための必読書」
ネバーランド (集英社文庫) (詳細)
恩田 陸(著)
「ちょっと珍しいかも」「面白かった~!!」「読んで考えさせられた、秀作と思う」「高校生に戻りたい!」「もう一度高校生活がしたくなる一冊」
ぼくのメジャースプーン (講談社ノベルス) (詳細)
辻村 深月(著)
「色々な意味で楽しめます☆」「子どもは〜の後日談」「ハッピーエンドにホッ」「心と罪の重さを量るメジャースプーン」「これはもう名作だと思います」
子どもたちは夜と遊ぶ(上) (詳細)
辻村 深月(著)
「これはこれは・・・」「ファンはくじけず!(笑)」「人物描写の裏と表に妙味あり!」「心の内側にある大事なもの」「上巻は我慢!」
子どもたちは夜と遊ぶ (下) (詳細)
辻村 深月(著)
「ただ切ないだけじゃない」「一気読み」「犯罪者の側の目線で読みました。」「やっぱりだけどセツナイ」「危険な童謡」
冷たい校舎の時は止まる(上) (講談社文庫) (詳細)
辻村 深月(著)
「いつの間にか眠る時間が削られている」「漂流教室と思いきや。」「え?処女作なの??と思える作品」「やめられない止まらない。そして最後の美しき崩壊。お見事。」「登場人物が魅力的!!」
冷たい校舎の時は止まる(下) (講談社文庫) (詳細)
辻村 深月(著)
「怖さと切なさと」「24歳の処女作とは思えない完成度」「いい。」「悲しみが漂う反面で謎解きにドキドキの作品でした。」「結末」
凍りのくじら (講談社文庫) (詳細)
辻村 深月(著)
「色々考えさせられる本でした」「冷めた主人公の成長。」「本当に痛い」「女性におススメ、です」「思い出した。」
名前探しの放課後(上) (詳細)
辻村 深月(著)
「救いの在処」「さすがです」「すごく良かったです!!」「やめられない」「この作者の…」
名前探しの放課後(下) (詳細)
辻村 深月(著)
「好きだからかもしれないけど・・・」「辻村さんの作品はなぜか懐かしさを感じさせる」「ミステリーの楽しさを教えてもらいました」「また?」
スロウハイツの神様(上) (講談社ノベルス) (詳細)
辻村 深月(著)
「あらゆる物語のテーマは結局愛だよね」「おだやかな物語」「BEAUTIFUL」「魅力ある個性とは」「好きです」
スロウハイツの神様(下) (講談社ノベルス) (詳細)
辻村 深月(著)
「恐るべし才能」「またもや一気読み」「初めて」「サスペンスのない(ちょっとだけ?)おだやかなミステリー」「心を癒してくれる作品」
「懐かしい、同じことを考えた、と思えれば五つ星でしょう」「『冷たい校舎の時は止まる』を読み返したくなる短編集」「キューンと切ない」「いつまでたっても」「コンキチ&ナターシャの絵本ナビ」
「和解を描いていると思いました。」「怖い!すごい迫力でした。」「キョウコ」「またか【ネタばれ】」「辻村さんのファンにおすすめ」
「おじさま作家が描く30代女性たち(笑)」「恋まじない、熊本にて」
・「高校万歳」
「お前、なんで高校なんかに来てんだよ」「お前みたいな友達が欲しかったからだよ」この台詞に惚れた。本気で高校に行きたくなった。
・「とにかく真っ直ぐに!」
「GO」を購入しようと思ったが運悪く品切れ中。本を1冊購入せねばならない(笑)使命を持っていたのでこの本を購入。予算もGOより安くすんで、場所も取らないしまぁ、良かった?
私は本を読むのが凄く苦手ですが、この本はちょっと読む気を持てば2時間あればすべて読破出来る。それに、豊富なキャラクター達の割に何も混乱が無かった。
キャラのふり仮名は忘れるのだが、個性的な名前で凄く憶え易い。キャラも濃い。
但し、読者層を選ぶと思う。学生(特に高校生)や、進路に悩む人に読んで欲しい。私も頭が悪い方なのでかなり同調した。上記の層の人が読めば絶対面白い。女の子は、この世界に憧れるかも。
ブックデザイン(装丁)もいいので、私は凄くオススメ。
・「男に生まれたかった!!」
読んでそう思いましたー!!とてもおもしろくて、一気に読んでしまいました!!毎日を面白おかしく、そして一生懸命に生きている!そんな感じがしました。
自分達の置かれている状況なんてなんのその、とにかくやってみる!そして努力!オチコボレなんて何処にも居ない! もしも男に生まれていたら、こんな風に高校生活をしてみたかった(^^)
早速、次の「フライ、ダディ、フライ」を買いに行こうと思います。
・「男に生まれたっかたぜ!」
気分爽快!BUT少しほろっと、する時もあり全体的によかった~。私は、フライ ダディ フライから読んでしまったので逆に朴君以外のキャラにスッポトがあたっていた、レボリューション、よかったです。女世界にはない、いい友情関係が感じよく描かれていて、男に生まれてきて優等生じゃないけど、こんな友達にめぐり合いたかったです!!
・「くだらない事に夢中になる素晴らしさ!」
最高に面白かった!熱くなった!
人は大人になるにつれ、損得勘定を覚え、功利的な判断でしか行動しなくなる。不条理だと思っている事でも、世間体や損得関係を考え、黙ってしまい、何も行動しない。
本書に登場するザ・ゾンビーズはそうした事なかれ主義とは全く無縁の高校生だ。仲間のために馬鹿みたいに体をはる。さめた大人の視点で考えると「くだらない事にエネルギー使ってバカじゃないのか?」って事なのだろうが、くだらない事に夢中になれる事こそ10代の特権だろう。女子高の文化祭に潜り込むために命をかけている。友人が恐喝された金を取り戻すために全員で犯人を捜して襲撃する。最高じゃないか!
くだらない事に馬鹿みたいに夢中になれた10代に戻りたいと思った。「君たち、世界を変えてみたくはないか?」この言葉を愚直に実行できるパワーが羨ましい!
家と学校と塾の往復しかしていない秀才の中高校生!この本を読め!勉強ができずオチコボレだと言われている中高校生!この本を読め!
・「かっこいいぜっ!おやじ‾(;;)」
文句無く笑って泣いて厳かとも言える清清しさを与えてくれる作品!そもそも字数も少なくとても読み安いのだが、そんなこと以上にこんなにピュアな高揚感に包まれながら一気に読破したのは本当に久方ぶり。
読み始めは何だかイライラとさせられるんだが、その後のおやじな主人公の変貌っぷりとかなりなステキに小粋な奴等とのなんとも言えない絡み具合!
心憎いばかりのセリフまわしとぐいぐい引き込むストーリー展開はさすが金城一紀氏!ひとつ難を言えばもっと続きが読みたかった!
とにもかくにも面白い!の一言につきる!ちょっとめげて気落ち気味のあなたっ!ぜひ読んでみてください。忘れかけてた熱いものが喉のあたりにグッと込み上げてくること間違いなし!
・「「肩書きなんか、くそくらえ!」と、この本は語っている」
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・「金城サン作品大好きv」
金城サンの作品が大好きで今回も見つけてすぐに購入してしまいました。この本は同じく金城サン作品の「レヴォリューションNo3」の続きでもあります。もちろんこの本だけ、レボ3だけ、と単独でも読めますが両方読んでこそ新たな世界が広がって楽しいのです。
金城サンの作品はいつも痛快。読んでいて心地が良い。今回も読後スッキリで買ってよかったナと思える作品でした。
・「痛快&爽快!」
どこにでもいるような仕事一筋のサラリーマンの日常がある日踏みにじられた。彼の愛する娘が見るも無残なほどに殴られたのである。 サラリーマンは愛する娘を救うために仕事を放りだす。そして、ひょんなことから、娘を痛め付けた男子高校生へ復讐をするためにトレーニングを開始することになる。 それをサポートするのが在日の朴舜臣を始めとしたおちこぼれ高校生グループ。 彼らの力を借りながらも、サラリーマンは自分の力で飛ぶことができるのか…
本書は第123回直木賞を受賞し、受賞作品の中で歴代2位の売り上げを記録したデビュー作『GO』以来、第2作目の長編です。 私は本書を読んで『GO』と同様に物語の幹が極太の印象を受けました。情景描写や心理描写をもっと膨らませることができるのですが、そういうことをせずに、あえて物語の幹だけを綴っている印象です。 しかし、それで物足りなく感じるどころか、余分なところがないため、かえってストレートに自分の中に入ってくるとさえ思えてきます。
読み始めると、どっぷりと『FLY,DADDY,FLY』の世界に入り込んで、読破後に痛快&爽快な気持ちを味わえること請け合いです。
ソレデハ…
・「力はどこで出す」
感動した。前作も良かったが、遜色なく今作も良い。ニコニコ読みながら勇気付けられる。
もうだめだという時に思い出すことにしている言葉がある。朴舜臣の「力は脳みそで出すんだ」(確かこういう大意だったと思う)。本当の限界より前に気持ちで負けたらいけないのだ。
・「気分爽快!!」
待ちに待ったゾンビーズシリーズ第3弾!! 私は普段ほとんど読書をしない、いわゆる『漫画専門』の人間なのですが、金城一紀さんの作品だけは面白くて一気に読めてしまいます! 現実にありそうでないストーリーがテンポよくかかれていて読者をひきつけます。そして何といっても読み終わった後の爽快感がたまりません!!前作『フライ、ダディ、フライ』でもかなりの爽快感がありましたが、今回は『SPEED』というタイトル通り疾走感溢れる内容で、さらにスカッとさせてくれます!! ゾンビーズに初めて(?)のピンチが訪れたりもして、ゾンビーズファンが楽しめることは間違いないですが、初めて読む人も十分この世界に入っていけると思います。 毎日を平凡に過ごしている人、必読!!!
・「久々に燃えました!」
金城さんの新作、首を長~くして待ってました。買って一気に読んで待った甲斐以上の物を感じました。今作は初の女性主人公でやはりそっち担当(!)のアギーが多めに登場します。ゾンビーズと女の子主役って絡みづらそうと思ってたけどそこは金城さん、圧倒的な文章力と爽快感で見事描ききってました。「燃えよドラゴン」と同じくらい血が震えました!!読まなきゃ絶対損ですよ!!
・「引き込まれるキャラクター達」
最初から最後までスピード感ある展開で、一気に読んでしまった。自分はこの「ゾンビーズシリーズ」は第一弾である「レヴォリューションNo.3」を読んでいなかったのだが、この第三弾「スピード」はこれだけで読んでも充分楽しめる作品であると思う。特に南方を中心とした個性あふれるキャラクター達によって繰り広げられる、独特であり、かつ愉快な世界が、読んでいて心地よかった。
また、クライマックスでは、(ページをめくらずにはいられないっ!)っというくらい盛り上がる。是非一度手にとって読んで欲しい作品だ。
・「岡本さんって呼びなさい!」
頼りにしていた舜臣は倒れている。くやしい初の女主人公。そこで、舜臣は立ち上がる。だが、敵は次の武器を取り出そうとしていた。そんなとき、彼女の頭に浮かんだのは、”もうこれ以上舜臣を傷つけさせはしない!”そして、拳二つ分の穴を埋めることが出来る。この瞬間のために、この小説は感涙へ。女主人公としての秀逸さも多分に出ている。必読! おすすめです。
・「金城 一紀」
この作家自体が好き!しかも大好きなゾンビーズシリーズ。出てくる登場人物がどれをとっても興味深い。すぐ読みきってしまいました。
・「日本中を元気にした「坂本竜馬」」
この本が初めて出たとき、日本中が元気になったといわれた本である。小生の先輩などは、自分の経営する店に入れ替わり立ち替わり来るバイトの子に未だに読ませているほどである。
司馬遼太郎自身が、この小説の中で「書いているうちに竜馬が好きになってしまった」といっているが、本当にここに描かれる竜馬は、魅力に満ちあふれている。
「寺の鐘みたいだ、大きく打てば大きく鳴り、小さく打てば小さく鳴る」と、竜馬がその人物を評して勝海舟を喜ばせた、西郷隆盛。
幕末、その西郷隆盛が竜馬に維新後の閣僚名簿の作成を依頼したが、竜馬が完成させた名簿には彼自身の名前がなく、西郷が「おはんの名前がごわせんな」という場面は有名だ。西郷に答えた竜馬のセリフが素晴らしい。「おれは世界の海援隊をやるぜよ」
明治維新の悲劇は、一流の人材が維新までに死去してしまったところにある。そのあたりに、維新後の西郷の不思議な行動の原因があるのかもしれないと常々考えている。
日本も世界も行き詰まった。今こそ、坂本竜馬のような人材が求められている時代はない。
・「時代を超え、力をくれる魅力的快男児」
私は活字中毒で、年中何らかの小説を片手に抱えています。年間何十冊と本を読んでいると、読んだことすら忘れてしまう作品もあります。その中で、強烈に心に残っている小説のひとつがこの”竜馬がゆく”です。
文句なしの名作で、よの男子はすべて読んで欲しいくらい熱くポジティブな作品であります。幕末と言う、価値観がひっくり返る時代に生きながら、常に前を見、時代を変えてゆくパワ−には、100年以上を超え、文章から力をもらえます。バブル以前の常識がひっくり返った今、このころに世情が似ているのかもしれません。そんな今だからこそ、竜馬の純粋でパワフルな生き方が必要なのでは?
竜馬が暗殺されるシ−ンでは、作者すら描くのをためらっているようで、その魅力は読んでいる間中魅せられ続けます。
息子もコレを読む日がやってくるでしょう!そのときは二人で竜馬談義に話を咲かせてみたいものです。
・「☆5つ」
『燃えよ剣』『峠』と並ぶ、司馬幕末小説3トップの一角。自身の生き方、新選組の在り方を「刀」に例え、そこに見出す美学の為に戦い抜いた『燃えよ剣』の土方歳三。封建制の弊害を知り抜き、武士社会の終焉を見通しながら、長岡藩士であり家老であるという立場を踏み外さなかった『峠』の河井継之助。本作『竜馬がゆく』の坂本竜馬が彼ら二人と大きく異なると感じるのは、自身の器というものを明確に把握していなかった点かと思う。自分がどういう人間であるか、何が出来るのかを模索し続け、「立場」からも脱却し、さらにその広がった視野から自分が為すべきことを考える。
自分がどう生きるかをなかなか見出せない現代。『竜馬がゆく』は再び世に望まれる作品になってきたように思います。読み出しさえすれば、あっという間の全八巻。ページ数、巻数に気圧されることなく、是非読んでいただきたい。
・「言わずと知れた名作」
来年の大河が「龍馬伝」なので、読みました。で、読んでみたところ……。
福山っぽくはありません。武田鉄矢でもない。どちらかというと内野聖陽が演じた「JIN」の龍馬っぽいです。近くにいたらちょっと不潔そうですが、引き込まれずにはおれない快男児。
昔、桂浜に行ったことがありますが、ものすごい雄大でした。あんな海を見て育ったら、こんな男に育つのか、と今思うと納得します。
その竜馬(本作はこっち)の魅力を余すところなく描き出した「竜馬がゆく」。さすが司馬遼太郎です。ものすごく、面白い!こんな傑作、そうそう越えられっこない、と思います。
来年の大河が面白いか面白くないかはわかりませんが、それでなくても「竜馬がゆく」はオススメです。
・「大人になる前に志を学ぶための必読書」
大人(社会人)になる前にこの本を読んでおくことを強く奨める。幕末の動乱期。坂本龍馬の偉業を一言でいえば、尊皇攘夷派と開国派、ポスト政権をねらう薩摩、長州の対立を収束させた陰の立役者。現政権の敵・味方、正義や生硬な理念を振りかざすのでなく、動物的感覚で時流を判断して、世の中の流れに関わっていく志には文句なしに引きつけられる。
彼の判断の価値基準はいったい何だったろうか。文章の表層には現れていないが、それは、教義、イデオロギーではなく、資本主義の経済の論理と感じる。理屈で押し通す長州、薩摩を説き伏せたのも最後は現実的な損得のロジックだった。清河八郎に集められた浪人が行き場をなくしたとき,北海道開拓をその行き先として提案したり、亀岡社中という貿易会社を興して軍事力ならぬ経済力で組織の力をアピールした事から、彼は資本主義が日本の富国だけでなく、社会として国民の利になることを実践した最初の日本人のように思える。
彼が生きていた時代、人を動かす動機づけは、封建制に基づく立場の利害は当然の事として、自分が属する組織との一体感、献身の美徳であった。ゆえに幕末の騒動時に水戸学派のような狂信的な国粋主義が跋扈していたわけで、竜馬がその異様な盛り上がりを冷静に傍観していたのは評価すべきことだ。
思想の異なる藩、国家が連係するには、あくまでも現実的な(経済的な)交渉こそが意味を持つことを竜馬はみぬいていた。
「竜馬がゆく」のあちこちに影のように登場する岩崎弥太郎は、その後、後藤象二郎の庇護のもと、生きながらえて、日本の資本主義経済社会を築いていく。ある意味では竜馬が光だとすると、彼は影のような存在である。歴史の皮肉なところは、光が先に消え、影だけが残ったことだ。
現在の社会もみると、資本主義は世界を譴責し、多くの課題を我々に提示している。これは竜馬が我々に残した課題かもしれない。本書を読んだ若人がその課題を解きほどく志を抱いてほしいと願ってやまない。
・「ちょっと珍しいかも」
恩田さんの作品としては、あっさりというか、ライトな感じなこの作品。温かさを感じる。恩田さん本人も言うように、今では書けない作品、実にそんな感じがする。
舞台はとある男子校の寮である松籟館。冬休みに各々の理由を持ち、寮に残る居残り組となった美国、光浩に寛治。そして通学組である統。お互い"嘘"を1つ含めた告白大会。互いに干渉しあうことなく、馴れ合うことなく過ごす術を知っているはずの4人の本音に隠してたこと。町外れの男子校の寮。松籟の音。白い服の人。赤い爪。消えた幽霊。開け放たれた扉。いくつかミステリー要素がちりばめられている、そんな作品。
いくつかミステリー要素があるわりには、ミステリーな感じはしない。心理戦がたくさんあるわけでもない、だけど少年たちの洞察力の良さは恩田作品ならではという感じもする。いつもと違う雰囲気もたまにはいいなって思えた。
完全なるミステリーを求めてる人にはおすすめできないが、そうでないのなら、これからは生まれることのないこの作品の雰囲気、世界観をぜひ味わって欲しい。
・「面白かった~!!」
有名男子校に通う4人の生徒が主人公で、まず4人ともとても魅力的な人物です。4人にはそれぞれ事情があり、他の生徒は帰省する冬休みに寮に残ります・・。徐々にそれぞれの事情や秘密が明かされていくのですが・・それがとてもドキドキして面白い。いつも表面に出してる顔とは別の一面をそれぞれが持っていて、そのギャップにも秘密が関係していてなおさら先が気になるぅ~という感じです。最初は仲は良いけどお互いに一定の距離を置いている4人の間に、最後の方では連帯感が生まれお互いを守りたいという友情が生まれていったところも素敵な物語だなぁと思いました。
・「読んで考えさせられた、秀作と思う」
日本でも有数の歴史ある進学名門高校とその寮。人里離れた松籟の音が絶えない田舎にあり、築30年以上経った木造2階建ての寮、松籟館を舞台に、クリスマスと正月を挟んだ2週間の冬休みに家に帰らず寮に居残った高校2年17歳の3人の寮生と、一人住まい故毎日3人のところに遊びに来る1人の同級通学生の4人の少年たちの7日間だけの物語。4人皆が過去か現在に何らかの重大なトラウマを抱え、ある者は現在その渦中に居る。彼らはこの7日間の短い間に互いの友情と摩擦、真情のぶつけ合いを通じて急速に成長し、それぞれに、トラウマを乗り越えさらに先へと進んで行ける力と自信を身に着ける。
教育小説というか成長小説というか人生について考えさせ、自分の青春時代を振り返り、それ以降の自分の生きざまを辿り、自分の生をどう収束させるかまでも考えさせる小説。すぐれた作品である。面白いけれど、決して興味本位の作品ではない。この作品で恩田陸さんに出会えたことを幸せに思う。私たちに生の真実の片鱗を示現し、人生の向上に役立てる、それを面白く読ませれば、それこそが優れた文学であるに違いない。
・「高校生に戻りたい!」
4人全員に恋をしました。書き方が甘すぎる、という人もいるかもしれないけどやっぱり学園ものはこうでなくちゃ。青くて、とがってて、切なくて、自分は経験してないはずの寮生活がひどく懐かしく思えます。この「郷愁」、他ではちょっと味わえませんよ。
・「もう一度高校生活がしたくなる一冊」
冬休みのそれぞれの理由をもって残った男子生徒4人の7日間の寮生活をする。ドラマ化されたこともあって恩田陸さんの作品とは知らなくても作品としては知っている方が多いと思われる作品です。
恩田陸さんの学園ものというとミステリーホラーが多いですがネバーランドはその雰囲気は後ろに隠れておりはじめて恩田作品を読む人も他の作品を読んだことがある人もこんな学園小説があるんだと感じられます。
そして、ドラマはみていないのですが読んでいてドラマになる作品だなぁ。と感じました。スピード感もあり凄く一日一日に色々なことが凝縮されていって7日間の話を書いているのにもっと長い間の話を書いたかのようです。また、主要な登場人物の4人の性格が違うのでその性格の違いも読んでいて面白いです。読み終わった後高校という限られた時にこの本のような体験をしたい!と、感じさせてくれました。
・「色々な意味で楽しめます☆」
クラスで可愛がっていたウサギが1人の男に惨殺されてしまった。その第1発見者であるふみちゃんはショックのあまり茫然自失になってしまう。不思議な「力」を持つ“ぼく”がその男に与える罰とは・・・?この作品は既刊『子どもたちは夜と遊ぶ』から2年後の世界を描いています。主人公“ぼく”が7日間かけて犯人に与える「罰」を考えるのですが、そのとき相談に乗ってくれたり、アドバイスをくれたのがあの“秋先生”なのです。名前こそ出てきませんが月子や恭司の登場もあり、懐かしさを感じさせます☆『子どもたちは夜と遊ぶ』で結局最後まで明かされなかった秘密・・・秋先生が2年前、真紀の彼氏に囁いた言葉の謎もやっと明かされるので、まだ『子どもたちは夜と遊ぶ』を読んでいなければ是非こちらから先に読まれることをオススメします。作中で述べられていた「誰かが死んで、それで悲しくなって泣いても、それは結局、その人がいなくなっちゃった自分のことがかわいそうで泣いている」という言葉がとても印象深く残っています。相変わらず巧みな心理描写と最後の引っ掛けに今回も楽しませてもらいましたv
・「子どもは〜の後日談」
辻村先生の描く登場人物はほとんどが前向きで優しいので、暗い話でも温かく感じながら読めるので好きです。この作品も大袈裟ではない小さなどんでん返しが詰まっていてワクワクしながら読めました。子どもたちは〜の秋先生の行動の種明かしがあったのはうれしい驚きでした。ずっと気になっていて消化不良だったので。なので「子どもたちは夜遊ぶ」を読んだ後に読むことをオススメします。
・「ハッピーエンドにホッ」
だいじな友達を傷つけられた少年の心の闘いの物語で,特殊な力を持つ少年はその力で犯人に罰を与えようと考えます.
物語は,同じ能力を持つ年長者との会話に終始するのですが,道徳や倫理など,読みながら自分ならと考えるところがたくさん.
この年長者は,大人として能力の使い手の先輩として,時に冷たく,ドライなことを少年に投げかけるわけですが,決して,いじめとかそのようなひどいものではなく,むしろ子供相手にひとりの人間として接する暖かさを感じます.
また,少年の側も冷静に賢い対応を見せるのですが,やはり子供という反応を示すときもあり,この強弱がよいです.
最後はお決まりのハッピーエンドではありましたが,子供たちの辛さが伝わってきていただけに,とてもスマートでよい終わり方だったと思います.
・「心と罪の重さを量るメジャースプーン」
あなたの友人が心ない者の行為で深く傷つけられたらどうしますか? あなたが誰にも知られない力でその者を罰することが出来るとすればどうしますか?
小学四年生の「ぼく」の小学校で飼っていたうさぎを興味本位である男がずたずたに引き裂かれ殺されてしまった。無惨なうさぎの死体を最初に見ることになってしまった幼なじみの女の子はそのショックのあまり心を完全に閉ざしてしまったまま登校しなくなった。 うさぎを殺した男は「器物破損」としてしか罰せられず、傷つけられた女の子はその後もネットで「消費」されつくした。
「ぼく」が男に対して力を使うまでの1週間を、同じ力を持つ先生との話で紡ぐストーリー展開、ネットやマスコミの乱暴なほどの力や享楽殺害と「正義」とは何かをテーマにした重厚さ、そしてなによりミステリーらしいどんでん返しやスリル。 考えさせられ、楽しませてもらい、ハラハラしながら、最後にほっとする……すばらしい作品でした。今年読んだ小説の中でもピカイチです。
タイトルが平凡という意見もあるのですが、「メジャースプーン」が悪と正義の重さを量ってバランスを見て……とこれも良いタイトルだと思うのですがいかがでしょう?
・「これはもう名作だと思います」
これは学校で飼っていたウサギを惨殺し女の子の心を壊した犯人に特別な力を持った少年が罰を与える話。まだ小学4年生だけどとても賢く同じ力を持った秋教授との会話では考えさせられる場面がたくさんありました。ウサギが殺される場面はとても悲惨で読んでいてとてもつらくなりますがそれは必要なものだと最後には必要だと思えました。絶対に買っても損はありません。ぜひ読んでほしいです。
・「これはこれは・・・」
この著者は登場人物、一人一人に対しての背景を書くので物語に入り込みやすい。今回は余計に主人公(?)の過去については心締め付けられるものがあり、上下巻一気読みしてしまいました。ネタバレを書いてしまいそうなので率直に書かせていただきます。すごいっ!すごすぎる・・・。ミステリィとしても人間模様としてもどちらの観点から見てもよくできてる作品だなと感じました。是非一読あれ。最近のメフィスト賞受賞作家では一番じゃないかな。
・「ファンはくじけず!(笑)」
前作「冷たい校舎の時は止まる」よりは1冊少ない上下巻発行。大学に通う月子・弧塚・浅葱。秀才といわれてきた弧塚と浅葱が挑んだ論文コンクール。最優秀はどちらかの手に渡ると思われていたが、なんと選ばれたのは「i(アイ)」という謎の人物。「i」の正体を突き止めるうち、浅葱は「i」が昔生き別れた兄の「藍」だと知る。そして兄に会うために始まった残酷で悲しい殺人ゲーム。浅葱は兄に会うことが出来るのか。
とても繊細に描かれています。ただ、上巻で飽き始めてしまうかもしれません。色々な人が出てくるし、この作品でも過去と現実を行ったり来たりします。辻村先生だなぁ・・・と思わせる箇所も多々ありますが、やはり注目すべきは浅葱君の過去。心理的描写がとても丁寧なので読んでてつい感情移入してしまいます。下巻では驚くべき事実と涙を誘うシーンが盛り込まれています。ただの殺人劇ではない、悲しい恋愛物語を是非読んでください!!
・「人物描写の裏と表に妙味あり!」
同じ大学に通う、孤塚と月子のカップル、孤塚とルームシェアしている恭司、同じ研究室の同級生浅葱らの周囲に起こる事件を描いたミステリー長編です。メフィスト賞を受賞したデビュー作「冷たい校舎の時は止まる」は、高校生八人の学校生活、プライベートの両面から、周囲に認識されているステレオタイプな高校生像と、実際には傷ついたり、臆病だったりする一人一人を内と外から描いて人物描写を立体的にした作品でしたが、本作品は、その立体性をさらに徹底しているのが印象的です。特に秀才肌の主人公孤塚に対して、天才肌として描かれる浅葱が気に掛かります。例えば、難解な曲を弾きこなす天才ピアニストの努力というのは、演奏を聴いている素人には解りづらいし、解ってしまったらその演奏は失敗だと思いますが、この長編ミステリーで天才を演じる浅葱はどうなのでしょうか。工学の分野で陽の当たる道を突き進む天才に隠された影が気になりつつ、上巻を読み終えました。
・「心の内側にある大事なもの」
辻村深月さんの作品はデビュー作の「冷たい校舎の時は止まる」と「ぼくのメジャースプーン」を読んで3冊目。「ぼくのメジャースプーン」のレビューにこの作品との関連性が書かれていたので続けて読了。
上下巻に分かれていたので、今まで手を出さなかったのですがもったいなかったですね。「ぼくのメジャースプーン」に負けず劣らずの良作だと感じました。 特に感じたのは個々のキャラクターの心理描写の掘り下げ具合。小説で登場人物のそれぞれを掘り下げていくとどうしても冗長になってしまうのですが、辻村さんの作品ではそれが実に巧みに描かれます。それぞれの感情の揺らぎと行動を残酷なまでの強いタッチで書きつづっていて、時に心にぐさりと刺され、時にじんわりとしみこんできます。
・「上巻は我慢!」
物語の途中で、殺伐とした描写が多く見られるので、そこで投げ出したくなる人もいるかもしれません(特に上巻)。出来れば、そこでめげずに読みすすめて欲しいと思います(その部分だけ読み飛ばしても、余り問題はないように思います)。下巻に入ると、今まで散りばめていたエピソードの意味が少しずつ明らかになって一気に読み上げる事が出来ます。
・「ただ切ないだけじゃない」
(最初に述べておきますが、「θ」の正体は作中ですぐに明らかになります。)上巻で長い殺人ゲームを読んできたが後半では犯人の心情の揺らぎがリアルに描かれています。何故か「i」の指定してくる人間は「θ」の周囲の人間ばかりだった。戸惑い次第に憔悴しきる「θ」。そんな彼が次第に心引かれていった女性・・・それは月子だった。『暗闇に蹲る僕を救ってくれるのはあなたの手のひらだけ・・・』だけど月子に思いは届かない。好きなのに。ようやく欲しいと・・・思ったのに。悲しいすれ違いが事件を結末へ導きます。切なすぎる恋の錯誤は涙モノで、「冷たい~」もそうでしたが、読んだあとも話の世界から暫く抜け出せません。最終的にハッピーとは言えないかもしれません。心温まる話ともいえないでしょう。ですがやがてじんわり、ゆっくりと浸透し、心の中に残る作品です。
・「一気読み」
前作でも感じたことだが、登場人物一人一人の心理描写が本当に上手い。あっというまにひきこまれ、一気に読み終えてしまった。ストーリーも面白かった。ただ、時々描写が残酷で痛いので、抵抗感がある人もいるかも知れない。次回はぜひ「雪の降る道」のような読後に心温まる作品を書いて欲しいと思う。
・「犯罪者の側の目線で読みました。」
第31回メフィスト賞受賞したデビュー作「冷たい校舎の時は止まる」に続く辻村深月の受賞後初作品、上下二巻の下巻です。
最初に読んだときには、著者が本作に仕掛けたトリックに翻弄されてしまいましたので、その後冷静に読み返しました。冷静に読み返したつもりだったのですが、やはり木村浅葱を操り、翻弄する「i」とは誰なのか? ともどかしく思い、月子に「彼を救って!」と叫びながら読み終えました。
下巻では、ほぼすべての謎が解けてストーリーは完結します。前作に引き続き「こんなに惜しみなくネタを使ってしまって、大丈夫なの?」と思いましたが、実際には、その後順調にミステリーの分野以外にもリアリティー小説として「スロウハイツの神様」などの傑作を書いているので、その点は安心です。
この小説は、連続殺人事件を犯罪者と被害者の近親者の両面の立場から描いています。僕は、どちらかというと一方の犯罪者、殺人を犯す浅葱の立場から読みました。犯罪モノと言えば、被害者か、それを追う刑事の立場から読むものだと思っていた僕にとって、これは我ながら意外な読書となりました。これが、辻村深月作品共通の独特な味わいであり、この小説の特色と言えると思います。「月子が浅葱を救うことは出来ないのかな。」と思いながら読んでいた僕は、実のところ僕も「誰かに救ってほしい。」と思っていることに思い当たりました。
話は逸れますが、童話の残酷な場面(たとえばオオカミが赤ずきんちゃんを食べる、とか)を子供がどう読むかが話題になったとき、短絡的に「子供には聞かせるべきではない」と言う意見がある一方、「子供は、助けてもらえる赤ずきんちゃんの立場に立って話を聞くから大丈夫。」「怖いお話を聞いても、現実世界では大丈夫であることを学ぶ機会になるから必要だ。」などの意見があることを知りました。舞い戻って「子どもたちは夜と遊ぶ」では、僕は殺人を犯す浅葱の立場に立って読みましたが、僕は、実際にこんな殺人を犯すわけではありません。その前提に立った上で、救いを見いだすこの作品は、大人のための童話と言う側面があるように思いました。
・「やっぱりだけどセツナイ」
勘のいい人なら上巻でiがだれかが、なんとなくわかると思うのだけど、わかったらわかったなりに読み進めるごとにせつなくなる。予想を裏切ってほしい気持ち半分、当たっていてほしい気持ち半分で。やや原因が物語としていかにもすぎるけど、それも悪くないと思わされる一冊。
・「危険な童謡」
サイコ・スリラーと青春ドラマのコラボレーション。新人第二作目とすれば、充分に要求される水準を越えていると思う。 ……と、書いた上で、難癖をつけるわけでは毛頭ないのですが――現在のエンタメ小説界では、大なり小なりキャラクター小説的アプローチがなされているものが多く、それは時代の要請ということもあるのは重々承知してはいるのですが、時にはやはり「おおっ」となってしまうことも間々ありまして、例えば、美人を「美人」と表記してキャラクターを立ち上げてしまうのには、思わずたじろいでしまったりするわけです。――一昔前なら、美人を「美人」と表記したら、社会通念上の肯定性とそれが故の揶揄的なものがニュアンスとしてあったと思うんですが……作者の筆は濃やかで、随時挿入される印象的なエピソードとともに登場人物のパーソナリティは違和感なく肉付けされていく。私たちと地続きの世界にいる等身大の人間たち、なのに皆美形……唯一これを免れている失踪少年の人物造型が一番鮮やかだった。 ともあれ、次作も期待。
・「いつの間にか眠る時間が削られている」
この作者さんの文章には『子どもたちは夜と遊ぶ』で初めて出会いましたが、デビュー作もさすがでした。見事です。もっと片手間に、だらだらと読むつもりだったのに、うっかり睡眠時間を削られてしまいました。
閉鎖的な空間はとても薄気味悪く、奇妙で、上巻を読んでいるときはとにかく空寒い感じがしていました。夜中に読むとちょっと怖いですね。純粋なミステリというよりはファンタジーに近いですが、しんしんとした寒さのせいもあってか非常に静かな恐怖が紙面を通して伝わってくるかのようです。
8人の主要登場人物はどこか見覚えのある人ばかり。思わず自分の高校時代や中学時代を振り返ってしまいます。 中には自分にものすごく近い人もいて、ほろりと来てしまう場面も。感情をたっぷり入れて読める小説は意外と少ないので、これは貴重な作品です。
読後感は解説にあるように非常によかったですね。青春ものとしてまとまっていましたし。
でも、個人的には読んでいる最中が一番良かったかな。はらはらしつつ、うるうるしつつ、「どうなったの??」と純粋に先が気になる。こんなに分厚いのにあっという間に読み終えてしまうからストーリーの魅力には頭が下がりますね。 他の作品も手に取ってみなければ!と思わせる小説でした。
・「漂流教室と思いきや。」
いえいえ、もう少し精神世界を描いた凄い小説でした。記憶がないなんてものすごい事が8人の上に起こってさすがのメフイスト賞!と妙に納得しました。ミステリーというよりも、ホラーファンタジーですね。これは。
・「え?処女作なの??と思える作品」
とりあえず言える事は、買ってよかったなと純粋に思える作品ということです。文章の構成も上手いですね。場面の情景を手に取るように感じることができ、かつスラスラ読めるのはよいです。最近読んだ評判のライトノベルと比べると「ああ、小説を読んだんだなぁ」としみじみと思うことが出来ました。ただ、難点を挙げるならやはり冗長に過ぎる、ということは感じます。主要登場人物八人の話の掘り下げ方など特にこれが、作者と同名の登場人物としていなければまた違った感想になりそうですが(深月は好きですよ?)。
しかし、まぁ自分の高校生活を思い出しながらどっぷりと物語に引き込まれますね。伏線も私は一個くらいしか予想が当たらなかったくらいには驚けました。それでも物語の構成には若干甘さもみられますが、著者が高校、大学生時代に執筆した作品と言うことも考慮すると文句無く☆5付けることができます。
・「やめられない止まらない。そして最後の美しき崩壊。お見事。」
大雪の中、校舎に閉じこめられた8人の高校生。学園祭最終日に校舎の屋上から飛び降りたのは誰?重要な「あの日」の記憶がすっぽりと抜け落ち、現在から過去へ、そしてまた現在へと時間が錯綜する中、仲間が一人ずつ消えていく・・・。この恐ろしくも不可思議な “事件” の “犯人” はいったい誰なのか!?
本作品は、第31回メフィスト賞を受賞した正統派ホラーミステリです。キャラの作り込み、読者を引き込む文章、ミステリとしての意外性、どれをとっても高レベル。満足のいく一冊に仕上がっています。この手のホラーミステリ(ホラーファンタジー)は、人によってかなり好みが分かれる場合が多いのですが、本作品はその中でも珍しく万人受けする readability の高い作品だといえるでしょう。
また最後の “謎解き” に関しては、「やられた!」と叫んでしまうこと間違いなし。上下巻とも分厚く結構長い作品ですが、その長さを十分に生かした大規模なカタルシスが最後に待っています。期待して最後まで一気に読み通すべし。
・「登場人物が魅力的!!」
友達に、あらすじを聞いて面白そうだな〜と思って、読んだ本。すっごく面白かった!!!ちょっと話がよめてしまったり、私が読み解けなかった部分もあって??なところもありますが、なんと言っても、登場人物の魅力にヤラれました。。文句なし、ツボです。描写も、不気味な静寂感がでていて引き込まれます。図書館で本を借りて読んだけれど、これは手元に置いておきたい本かも。
・「怖さと切なさと」
上巻同様、600ページ近いページ数に良くも悪くも圧倒されてしまいます。上巻で投げ出さない方たちが手に取るのですから、きっと最後まで行き着くことと思いますが…。
終幕に向かって物語が加速度的に展開されていくので、閉塞感漂う上巻で息苦しい思いをした読者を一気に解放してくれます。もっとも下巻も中盤までは上巻までと同じような展開が繰り返されますので、そこまで我慢できれるかが勝負。
終幕は高校時代を経験した者なら皆、ふと昔を思い返させるようなそんな切なさがあります。小説としての完成度はいまいち(デビュー作ですから…)ですが、読ませる作品であったことは確か。
・「24歳の処女作とは思えない完成度」
「凍りのくじら」があまりに素晴らしかったので、辻村さんの作品を順番にと思いこの作品を。途中までの印象はバイオハザードのような閉塞感。上巻を読み終わった後で、ここまで話しに片がついて、まだまるまる下巻が残っている。途中で本を閉じて寝てしまうと、嫌な夢を見そうなそんな印象。かといって残りを一気に読むには中身が重過ぎる。そんなジレンマ。長い小説は大好きだし、先の読めない展開は少しも退屈させないけれど、こうも緊張感が続くと少々疲れるかもしれない。登場人物8人の過去が各章でひとつひとつ明かされていくという展開なのだが、8人誰も進学校の生徒会関係者で、何かのトラウマを抱えるできる子という共通点があるだけに、キャラもかぶるところがあるのが否めない。しかし一人だけ違った印象の○○さんのお話になって急にトーンが明るくなる。これが下巻の半ばくらい。これが読むほうにとっては大きな救いとなり、物語的にも結末への伏線の一つとなって、大団円となだれ込む。作者の名前と、登場人物の一人の名前が一致していることについて、違和感を感じているコメントもあるが、少なくとも本作に関しては、作品の伏線の一つとして読めると思う。謎解きが終わってからのエピローグは少々長すぎな印象だけれど、これは処女作品に対する作者の思い入れの深さを表しているのだろうし、素直に最後までつきあおう。読みながら「何か変だなあ」と感じていたところは、謎ときですべて解決する。そういう意味で伏線の張り方は本当に見事だし、アイディアをこれだけの長編の作品として破綻なく完成させた作者の力量には舌を巻く。読み終わっての読後感は、村上春樹の「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」に近いものがある。メタフィクション的なところは、フィクションの意味を考え続けた人の作品だなあと感じさせられる。
・「いい。」
途中から誰が。。。というのが分かったけれどそれでも涙が止まらなかった。
人には誰でもひとつ位苦しみを背負っているものだと思う。
だけど雪がふる冬の校舎はなんとも美しいと思う。。
きれいな本だった。
・「悲しみが漂う反面で謎解きにドキドキの作品でした。」
*学園ホラーミステリーでした。*シンシンとした雪の日の出来事だからこそ怖さが倍増します。*単なるホラーものに終わらずです。主要な登場人物達の目に見えない悩みそして将来を決定づける出来事に話しは掘り下がって行きます。それは、ちょっと切実なお話でした。*そんな切実さを噛み締めつつも『誰の精神世界なのか?』『自殺したのは誰なのか?』とうい謎解きの楽しさが良かったです。*まんまと作者の罠に掛かった作品でした。
・「結末」
結末じゃなくて過程が長かったけど良かった。読んでいる時は長いとしか思わなかったけど、今思うと雪の中の校舎を、文化祭の場面を思い起こせる。 1人1人の章で仲間がどんどん消えていくのも誰がやっているのかもわかってるんだけど読み進めて、文化祭へと集結していくのを見守った。
・「色々考えさせられる本でした」
期待通りの良作でした。本当に著者の世界観は美しくて洗練されていると思います。
登場人物はそれぞれがとても個性的ですが、どこか共感できる、そんな性格をしています。なんというか、いい意味でとても人間的。自己中心的であったり、ひどく冷静だったり感情的であったり。そういう意味ではキャラクターには非常に愛着がわきます。
そして、この著者の特に素晴らしい所はやはり終章で読者を驚かせてくれる意外な展開が用意されていることではないでしょうか。似たような話は確かにたくさんある気がしますが、感動的なストーリーだけでなくこういった要素でも読者を魅了することができる作家さんはそう多くないと思います。また、常に社会問題や哲学的、教育的要素を組み込んだメッセージ性があるという点でも是非もっと多くの人に読んでほしい作品です。
序盤ではこれは必要か…?と思うようなクドい表現や人物描写がありますが投げ出さず最後まで読むべきです。ベタ褒めですが、ホントいい作品です。強くお勧めします。
あと、これは蛇足かもしれませんが“ドラえもん”についても改めて考えさせられました。
・「冷めた主人公の成長。」
序盤は、高校生ながらに主人公の冷めていて達観し、人を馬鹿にしたような性格になかなか馴染めませんでした。主人公の気持ちに共感できる部分もありましたが、イラッとすることもしばしば。ただ、中盤から最後にかけては一気でした。主人公の性格と対比するように、周囲の人々の暖かさが描かれていて、さらに主人公が成長していく様がみてとれます。最後には、辻村先生得意の展開も待っています。この方の作品は、登場人物がほんとに魅力的な子が多いなあと改めて感じました。読後はあったかい気持ちになれます。癒されたい方にどうぞww
・「本当に痛い」
いつものように、一気に読みました。辻村さんの作品は途中でやめるということをさせてくれません。
主人公の元彼、若尾がとにかく痛かった……。「あーそれはだめだよ」というようなことを次々とやらかしてくれる。でも、それらのダメ要素を他人事として切って捨てられないのが悲しいところ。もしかして自分もああいう風になっているのでは??と考えさせられた。自分で自分の面倒を見ることができずに、責任を他人に押し付けるっていうのは誰でも陥りやすい状況じゃないかな。誰だって辛い時は「自分のせいじゃない! あの人のせいだ!」って逃げたくなるだろう。 主人公には十分共感できる部分があると思う。人間を遠目で観察しているところも、どこか冷めているところも、自分は傍観者だという感覚も、完璧にじゃないが分かる気がする。
面白いけど、辛い。途中でやめたいけど、やめられない。 そんな作品でした。
・「女性におススメ、です」
私が辻村さんを知ったのは1年前です。海外へ1週間出張することになり、空港で久々に「野生時代」を買いました。出張中、全部読んだのですが、著名作家を含む十数人が寄せた短編中、最も心に残ったのが辻村作品でした。それまで彼女のことを全く知りませんでしたが、帰国後、「冷たい校舎〜」から「太陽の座る場所」まで順番に読んでいきました。
この数年、こんなに好きになった作家さんは他にいません。
ミステリ作家ではなく、青春小説作家だと思っているので(私にとっては、よしもとばななさんの系列かな)、何度も繰り返されるトリック(?)にも全く不満がなく、むしろ予測する楽しみがあります。圧倒されるのは繊細な心理描写、そして信頼、友情、敬愛、種類は何であれ、作品に溢れる前向きな愛情に対してです。
「凍りのくじら」は特に好きな作品で、ライトを浴びるシーンでは大泣きしてしまいました。そこにいたる全ての構成がお見事ですし、あんなに絶対的な愛情を差し出されては、心が震えてたまりません。
私は理帆子に感情移入できたし、これからの幸せを信じています。心を強くしてくれる、素敵な小説でした。
・「思い出した。」
読書が好きで、色んな事に妙に達観してる理帆子に私は親近感を抱きました。
分かる気がしたんです、彼女の気持ちや考え方。
《ツライとか悲しぃとか寂しいとか、他人に言うもんじゃない》
そういうの、分かる気がするんです。
最近の私はまさに理帆子でした。
『寂しい。だから構って?』
こんなのカッコ悪すぎるって思ってるし、誰かを頼るなんてダサイって思ってるし。
自分のことは自分でやるんだって。
でも、思い出しました。
これ読んで思い出したんです。
たまには。たまには誰かに寄り掛かるのも必要だって。
『寂しい、構って』って、そうやって誰かに訴えることも時には必要だって。
それを思ぃ出したら、急に涙が出ました。
止まりませんでした。
・「救いの在処」
本著者初の単行本作品。それだけに値段が高くて手にしにくい、という人も多いだろうが、それを補って余りある魅力を持つ作品。同著者のほかの作品を読んでいるとさらに楽しめるかも・・・
・「さすがです」
よかったです。価格が高いので、躊躇しましたが購入してよかった。前作までを読んでいる人、絶対に読むべきです。ぼくの名前がわかります。
・「すごく良かったです!!」
緻密な情景や人物の感情が丁寧に描かれていて、読み始めてすぐに作品の中へ引き込まれてしまいました。それから、青春時代の友情について考えさせられた作品でした。
・「やめられない」
辻村深月はすごい。デビュー作品からずっと読み続けていた私が、この本を読んで改めて思ったのだ。設定はもちろん、構成がとてもよかった。下巻に入ってから、一気に読んでしまった。途中で止められなくなった。無事にアノ日が過ぎた、と思ってからの展開は本当にジェットコースターに乗っているようだった。そして、エピローグでまた驚きがあるなんて。とても満足した本でした。これだから辻村作品はやめられない。
・「この作者の…」
この作者の本は全部読んでいて、どれも面白かったので今回は値段が高かったですが、迷わず購入しました。 「自殺」「学校」「友達」と「恋愛」…この作者を読んだことある人にはお馴染みのワードを中心に物語が進んできます。 気の置けない友達同士の会話は面白く、考え方や、想いなんかも十代の頃に誰もが感じるもので共感ももてます。話のテンポも良く結構楽に読み進めることもできました。 結末も「やられた」と感じる、辻村マジックは健在で面白かったのですが、前の作品を読んでいない、この作品からの読者にはこの「…あぁ!」という感覚があまり感じられないのでは…? と思ったので星4つとなりました。 今までの作品を全部読まれた方は、色々な所に散りばめられた今までの登場人物を見つけてニヤニヤするのがいいと思いますw
・「好きだからかもしれないけど・・・」
最後まで読んで,すべて納得できました.途中のある人物のスポットの違和感,解決してすっきり.この作家さんの書く物語が大好きです.
上巻のレビューにもありますが,ファンとしてあの人物たち(知っていればなんとなく気づくけれど)の今が見れてとてもうれしくなりました.
作品が続いても,文章が丁寧なままでとてもよいです.今後もがんばってほしいです.もっと注目されてもよいのになぁ・・・
・「辻村さんの作品はなぜか懐かしさを感じさせる」
ミステリーというよりは青春もの。ミステリー的謎解き部分は『冷たい校舎の時は止まる』ほどの驚きはなかったですが、ぎゅっと切なくなるような描写がいくつもありました。読後感も非常にさわやかで良いです。
まず、主人公・いつかくんがいい。イマドキの高校生って感じで、刹那的でちょっとバカっぽいところがあるんだけど、夢に対する迷いとか、あすなに対する想いとか、とても素直で子どもらしくてよかったと思います。 あすなには個人的に結構感情入ってしまいました。「そうそう!」「わかるわかる!」という部分がすごく多い。そういえば私もこんなこと考えていたなぁ……と懐かしくなりました。高校時代のことって意外と忘れていますね。思いだすきっかけになるかもしれません。
他のキャラも相変わらず魅力的。 特にいじめられキャラの彼が気に入りました。変なしゃべり方が面白くてちょっと笑ってしまった。
(今だって広いとは言えないけど)高校生の時ってこんなに狭い世界で生きていたんだなと、改めて思いました。 またこういう高校生ものを読んでみたいなぁ。 辻村さんの作品には必ずといっていいほど恋愛描写が入っているので、ミステリーも味わってラブも味わってと、すごくお得な気分です。
・「ミステリーの楽しさを教えてもらいました」
僕はミステリー作品を専門に読む者ではないので、辻村深月作品にも、ミステリーのおもしろさは求めていませんでした。登場人物の心理描写や、関わり方の推移だけで、充分買った値段分楽しめていました。
でも、この作品では「ミステリーって面白いなぁ。」と思いました。僕にミステリーの楽しさを教えてくれたように思います。
偉そうな感じになりますが、僕は、この作品を読んで、大変満足しました。
辻村深月作品って面白いね。もう、次回作が待ち遠しいです。
・「また?」
この著者の作品は多分全作読んでいます。探してまで読みたいと思ったのは、やはり人物の描写が優れていたり、文章が上手だったりという色々な要因があるんです。ですが、この作品を読みながら思っていたのは「また?」という言葉でした。この著者は「自殺」であったり「頭の良さ」であったり、なんだか世界観が偏っている気がしてならないんです。「冷たい校舎の時は止まる」と酷似している。もちろんそれを違った読み方で読ませる筆力はすごいと思う。だけど・・・特に「頭の良さ」には異常なほどのだわりがあるのでは?と気になって仕方ないんです。よほど自分の学力に自信があるのかはたまたコンプレックスがあるのか・・・余計な想像をして本に入り込めないほどに。舞台になっているのが「学校」だから、と言われればそうかもしれない。だけど、引き出し少なすぎないですか?私はちょっと飽きてしまいました。あと気になったのは、他の方もレビューで書かれているように、この著者の他の作品を読んでいないと消化しきれない結末はいかがなものかと思いました。余計なお世話だと思いますが、今から読者を狭めてどうするんですか?と心配になってしまいます。私はメジャースプーンを過去に読んでいましたが、たまたまこの「名前探しの放課後」を辻村作品の中で初めて読んだ人にはなんだか反則のように感じられるのでは。この作品はちょっと期待外れだったかも。
・「あらゆる物語のテーマは結局愛だよね」
通勤時間にのみ本を読み、帰宅後は、ほとんど本を手に取らなかった最近の生活の中で、この「スロウハイツ」は帰宅後も手放せず、結局、睡眠時間を削って読み終えた。辻村作品は登場人物たちに愛着を持たせてくれる。私に、彼女たちとできるだけ長く一緒に過ごしたい、彼女たちの幸せを見届けたい、そんなふうに思わせてくれる。
読み終えた後、あまりの幸福感に泣けてしょうがなかった。徹底的なハッピーエンド。できすぎの感じがしないでもない結末。でも、そこから伝わってくる「幸せ」があまりにも温かくて、短い間に大好きな存在になった彼女たちの幸せが嬉しくて、本当に泣けた。空想上の産物にすぎない彼らにそこまで肩入れするのもどうなんだ、と冷静に自分を眺めつつ、でもそこまでいとしく思わせてくれる作品と出会えたことが嬉しくなる、そんな話だった。
上巻では1章ずつ「スロウハイツ」の住民の日常を追いかける。彼らが何を望んでいるのか、何を目指しているのか、何が手に入らずにもがいているのか、青春小説のような群像劇だ。しかし、下巻に入り、上巻で散りばめられていた何気ない思い出話や日常がすべて伏線だったことを思い知らされる。それらが伏線だったことにすら気付かなかった数々の思い出話が一気に回収され、あるべきところにあてはめられていく様子は実に爽快で読み終えた後に、また最初から読み始めたくなる。
物語のテーマ、そして作者の想いは登場人物によるラスト近くの言葉に集約されているのだと思う。「まあ、なんていうか。あらゆる物語のテーマは結局愛だよね。」
・「おだやかな物語」
トキワ荘をオマージュした作品。人気作家チヨダ・コーキ、売れっ子脚本家・赤羽環とともに、その友人、クリエイターの卵が暮らしている。彼らは日常悩み、苦悩し、切磋琢磨している。ゆえに、作品全体がなにか創造に対する熱に満ちている。
毎日を懸命に生きている。それゆえに衝突と修復を繰り返す。
しかしみな平和に、幸せに暮らしている。
いいですね。このような平和な、おだやかな小説大好きです。
序盤は設定付け、そんな平和な様子、過去の思い出が続く。そしてその中に伏線張りまくり。たった一言のセリフにすら意味がある。
この作品には一応核となる大きな謎が2つある。「コーキの天使ちゃん」は結局誰なのか?「幹永舞」は誰なのか?
このなぞが気にならないほど、小さな事件、衝突などの他の要素が面白い。そしてそこには伏線が張られている。そして忘れたような頃に、その伏線が明かされる。もう飽きさせない。
そして、「派手な事件を起こして、死んでしまわなけば、声を届けてはもらえませんか。生きているだけでは、ニュースになりませんか。」コーキの天使ちゃんによる手紙。感動的でした。
小説などで、創り手側のことをここまで書いている作品は珍しいのではないかと思う。どのキャラも創造にかける想いは同じでも、それに対するスタンスは違う。こんなことを考えて創っているか、とそれを垣間見ることができるのも面白い。中でも、自分の経験をどこまで使うか生かすかの議論はなかなか興味深い。
そしてその分、著者の考え方、価値観が生に出ている作品ではないかと思います。
やや斜に構えた文で、合わない人もいるかもしれませんが、この作品は比較的その癖が薄いと思います。このような平和な、おだやかな小説大好きです。
・「BEAUTIFUL」
美しい。最後のページを読み終えたとき、完璧な世界が現れます。少々長いですが、読む価値あります。
チヨダコーキとL@DEATH NOTEがダブるんですが、作者のイメージとはズレてるんでしょうね。
・「魅力ある個性とは」
若いクリエーター(とその卵)達が住むアパートの風景を描いています。
昨日上巻を読み終えたばかりですが、アパートのオーナーで脚本家の環と、彼女に接する漫画家の卵=狩野の態度が興味深かったです。
アパートの住人は(長野正義と森永すみれを除いて)それぞれ恋愛関係ではない、友人同士なのですが、特に若い女の子で、夢を実現していて、派手でお洒落。だけれども必ずしも人付き合いが得意では無い「環」に接する、若い男の子で、まだ夢を実現していない「狩野」の態度は見習いたい、と言うとなんだか僕自身が情けなくなってしまうのだけれども、「彼のようでありたい。」と感じるところがありました。
人の欠点を指摘して「もっと、人には優しくしなきゃ」と言うのは簡単だけれども、軋轢を生むことを承知の上で人に厳しく接する人にそんな事を言うのは無粋ですよね。環の嘘に気づきながらも、その意図を汲んで、咎めず楽しく過ごす(と言う風景が具体的にこの小説に書かれているわけではないですが)狩野。しかも、それを無自覚に行っている狩野の、ある意味では懐の深さにあこがれを抱いて、上巻を読み終えました。
・「好きです」
読みはじめからぐんぐん引き込まれるというよりは、人物を知っていくうちに自然と読み進められる感じでした。狩野のポジションが絶妙ですね。いちばん平凡そうだけど、じつは一番謎の人。飄々としています。実は上巻を読み終えてもあまりぴんとこなかったんですが、下巻でやられちゃいました。伏線が心地よい作家さんですよね。ピタピタ嵌る感じが私は好きでした。
・「恐るべし才能」
まあ新作ということですが、何か芸術家が芸術家について書くとろくなことにならないのでは?と思っていたのですが、これはすごくミステリーの部分が上手く、「人が書けている」、つまりは人物設定が上手く感じてしまいました。 あの「久しぶりです」のところは伏線?かもとはちらっと思っていましたが不覚にも泣けてきました。創作に対する辻村さんの愛とかが滅茶苦茶そこらじゅうに溢れています。 辻村さんは綾辻行人さんの著作に救われたとの発言がありましたが、そこからこう来るとは。 本に救われるっていうのをファンタジー以外でここまで形にできる本作は自分の中ではある種の金字塔です。
・「またもや一気読み」
出版社の新刊案内のあらすじを見たときは、今回はあまり興味を引かれないなと思っていた。が、帰宅途上で本を開いたが最後、気付けば乗り過ごしそうになり、食事も寝る間も惜しく、前回に引き続きまたも一気読みしてしまった。今は、2週目じっくり読み直している。章または段落ごとに登場人物の視点を交代させて話を進めるから、一人の登場人物に縛られず読みやすい。ある作品の登場人物も出てきてちょっと嬉しい。
今作は、割と展開がよめて意表をつかれることもなく、また、ちょっとご都合主義だなと感じる点もいくつかあった。しかし、登場人物がみな魅力的であること、心理描写の上手さは相変わらずで、やっぱりこの作者が好きだなあ!と改めて実感。
次回作も絶対に買うだろうし、待ち遠しく感じるのだろうと思う。
・「初めて」
失礼な話、辻村さんのことは知りませんでした。この話を読み終わったいまでも覚えているのか危ういです。でも、素敵だと思いました。元からそんなに本は読まないんですが、これは体の芯からなにかが込み上げてきました。伏線という伏線が至る所にたくさんあって、伏線だなんて思えない細かいところまでに仕組まれてます。読んでいる最中、何回も泣きそうになりました。環とすみれのことだったり、コウちゃんとのことだったり…。読んで損はないです!
ただ、描写や時間の移り変わり?が少し分かりずらいところがあるので…。そこはとにかく慣れ、だと思います。
・「サスペンスのない(ちょっとだけ?)おだやかなミステリー」
これまでのところ、辻村さんの小説は2タイプに分類できますが、これは「凍りのくじら」系。謎が提示されて、その謎が結末で明かされるというタイプの正統派ミステリーに対し、こちらは謎だと思ってなかったことのなかに謎が隠されていて、伏線として語られる部分的な事実がラストで新たな光をあてられて、一つに結実するというタイプのミステリー。特にこの作品は全体的な雰囲気がとてものんびりしていて、おだやかな気持ちで楽しめます。ラストはいつもどおり、あひる=うさぎ絵のように、語られてきたエピソードが違った文脈におかれその意味を180度変えます。
斎藤孝が自身の教育論を「あこがれへのあこがれ」として語っていますが、この小説はその精神の最良の部分をそのまま物語にしたような内容です。そしてまた例によって、小説を書くことの意味を小説の中で考えるというメタ小説的な営みが続けられています。
・「心を癒してくれる作品」
作者の言うとおり、おとぎ話のような作品だった。スロウハイツで繰り広げられる人間模様。そのひとつひとつのエピソードが、心地よく胸にしみる。環が歩んできた人生とは?なぜスロウハイツに友人たちを呼び寄せたのか?彼女の心の奥底に秘められた思いとは?前半のたくさんの伏線が、後半で見事な華に変わってゆく。その過程を泣きたくなる思いで読んだ。自分らしく、自分の心に忠実に生きることは難しいと思う。でも、少しでもそれができたなら、こんなに素敵なことはないだろう。スロウハイツの住人たちがたまらなく愛しくなる。ラストもほのぼのとしてよかった。疲れた心を癒してくれる、そんな作品だと思う。
・「懐かしい、同じことを考えた、と思えれば五つ星でしょう」
「冷たい校舎〜」から生まれた短編集。いつも通り(良い意味で)、寂しさと温かさがひしひしと伝わる作品でした。辻村さんの作品を多く読んでいる人ならば、当然『再登場』に意識が向いてしまうわけです。期待してもいいです。ですが、やはり本筋の物語が良い!!誰もが感じたでしょう、先が見えない人生への漠然とした不安・無力感を見事に描いています。短編ですから、そこまで大掛かりなクライマックスは無いわけですが、何と言うのでしょうか、一話目の子供達を気づけば見守ってしまってる自分に驚きました。三篇あるから、三日はかけて読もうとしたのに・・・気づけば読み切っており、「冷たい校舎〜」を部分的に読み直す始末(笑
きっと、この人の作品を読んで何も感じなくなったら、何かを失ってるんだろうなぁ
そう思わざるを得ません。
・「『冷たい校舎の時は止まる』を読み返したくなる短編集」
懐かしさやいとしさを感じるストーリーでした。全体的にふんわりしている感じ。大きな仕掛けはないけど、満足の出来です。
思わず『冷たい校舎の時は止まる』を最初から読み返したくなる。あれって長いから読むの大変なんだけど、読みたくなってしまいますね。すでに読んでいる人なら「ニヤリ」とできるところが多々あってうれしい。大人になってからの彼らの物語も読んでみたい気もするけど。
基本的に全部子どもたちのお話なので、『冷たい校舎の時は止まる』を読んでいない人でもすんなり読めると思います。これを読んで興味を持ったら、ぜひ、『冷たい校舎〜』を手に取ってもらいたい。
温かい物語を語ってくれる作者さんだなぁと読むたびに思います。
・「キューンと切ない」
表題作を始めとする短編3話が収録されています。どのお話も大人になる一歩手前の切ないお話です。☆『ロードムービー』。今までは、学校でも人気者であった主人公のトシが仲間外れに…。唯一の友達は、ワタル君。いじめにも負けず闘い続ける2人に更なる試練が…!どこにもであるお話だけにギューッと胸が痛んだ。それは、ワタル君の言葉の力。常にトシちゃんに遅れをとりがちなワタル君のそのひたむきな気持ちに泣けてしまった。そして、ずっとトシ君だと思って読んでいたらラストでまさかのトシちゃん(笑)。意外でした!! ☆『道の先』。塾ではリーダシップを取っている少女千晶。そして彼女が好きなった相手は、大学生の塾のバイト教師だった!こちらもありがちな設定です。しかし、この世代の少女の気持ちが、とても良く描かれています。大人のようでいて実は、まだ心は大人になりきれず…。受け止めてくれる人がいるだけで気持ちは、やっぱり違う…。
☆『雪の降る道』大切な友を亡くしてしまい深い傷を追った少年。そんな少年を健気に元気付ける少女。そんな少女の明るさそしてひたむきさに素直になれない少年だが…!とにかくひたむきな女の子が、なんとも可愛らしい…。一心に大好きな少年のために尽くす少女。いつも一緒にいるからその存在の大切さに気付かない少年だけれども…。やっと自分の気持ちに素直に向き合う事が出来るようになる。好きだからこそつい甘えそして気付かないふりをしてしまう…。切ない。
・「いつまでたっても」
辻村深月さんの作品は今迄のものはすべて読破してます。辻村さんの作品にはしかけがたくさんあって、もうそろそろ学習しなよ、自分・・・と思うほど辻村さんのしかけにはまります。(笑
それは多分、辻村さんの作品は先を予測する暇もないほど物語の中にのめりこんでいるからなのだと私は思います。
今回の作品も、辻村さんの得意技とも思えるどんでん返しがひとつめのロードームービーにはあって、残り2作はほっこりと心が温かくなります。感じたことのある焦燥感、虚無感、でもそれだけではなくそれを包み込む埋めて満たしてくれる救いの手が嬉しいです。ハッピーエンドとわかっているのに、不安になる。でもハッピーエンドとわかって安心する。
必ず、「冷たい校舎の時は止まる」を読んでからの方が、この作品の重さもわかるのではないかと思います。
・「コンキチ&ナターシャの絵本ナビ」
コンキチ :あえて今回は次男のタクにも登場してもらい鼎談で始めましょう。 短編3話で構成されていますがあえて表題のロードムービーだけの 感想にしましょう、3人ともこの作品が大好きなんです。
ナターシャ:この作品はクラスの人気者トシが、ある仕掛けでいじめられる存在まで 凋落し、ひ弱なワタルくんの存在によって八方塞がりだった時間の 歯車が動き出し、感動のラストまで突っ走ります、最後泣けちゃった!
タクタク :辻村深月さんの本が大好きなんで、お父さんも好きになってくれて 素直に嬉しいです、ぼくのメジャースプーンも好きだし、スロウハイツ の神様も大好き、ワタルの応援演説が素敵です・・・
コンキチ :トシとワタルの深い友情と小さな正義が辛く美しかったです。 私はワタルの演説前から号泣でした 笑
・「和解を描いていると思いました。」
頻繁にクラス会を開くF県立藤見高校旧三年二組の十年後。女優となって大ブレイクした同級生のキョウコをいかにしてクラス会に引っ張り出すか。五人のクラスメイトの視点で順番に語られていきます。
「反抗期もなく育った。」と、無邪気に語る人を除けば、誰しも思い出したくない過去や、語る事の出来ないエピソードがあり、会う事が出来ない人がいるものだと思います。この物語でも、学年の女王として生きた響子を巡り、何かのトラブルがあり、彼女や、彼女の周辺には負の思い出が残っている様子です。それが何なのか、物語が進むにつれ、その内容が徐々に明かされていきます。傷ついたのは誰なのか。傷つけられたのは誰なのか。
傷を無かったことにするのも一つの生き方ですし、他人の傷と比較して「軽かった。」と気にしないようにするのも一つの生き方だと思いますが、この小説で語られる向き合い方は、傷を背負ってなお、前向きです。その前向きに生きる自分と、それを理解する友人の心情がエンディングで一つになります。
最後まで読み終えて、僕は思いました。順風満帆に生きているように見えても、または、平凡に生きていても、挫折の中にいても、こんなふうに生きていくことが出来、それを理解する人がいるのだと思えば、生きて行くことはおもしろいことですね。
・「怖い!すごい迫力でした。」
とにかく、怖かったです。人間が!いや、みんな考えすぎなんじゃないの、裏読みすぎと思って読んでいたら、それ以上に裏があったりして。恐ろしい。でも、思えば教室って、たぶん、そうだった。通過した多くの人にとっては、今となっては、なんでそんなことに囚われてるの?と思うような、昔の出来事かもしれない。でも、何ものにも全く囚われてない人っているんだろうか。気づいていないだけで、きっと今もそれに代わる何か、一歩外の世界から眺めればちっぽけで些細な何かに、やっぱり囚われてるんじゃないかと思う。その息苦しさが、生々しくて、本当に怖かったです。ミステリと呼べるかどうかとか、専門家じゃないのでわからないですが、わたしはとてもドキドキハラハラしましたよ。
・「キョウコ」
キョウコという女とその同級生たちの物語です。同窓会というキーワードを軸に、彼らが過去と現在を五人が語っていきます。
古事記の天照のエピソードを引き合いに太陽は誰なのか。輝いているのは誰か?という問いかけがあります。劣等感や見栄といったものにも踏み込んで書かれていて、リアルで怖いなと感じました。作者の著作「名前探しの放課後」にもでてきた「地方と都会」の格差やギャップを含めた問題や「名前」という記号に対する考察もあります。この名前というのがポイントにもなっています。ミステリ的な仕掛けです。
この人の作品は青春というか学生時代もしくは十代から二十代前半の時期の主人公が多いので、誰もが過ぎ去った、もしくはこれから通り抜ける経験なので共感できる部分が多いのではないかと。しかし、この作者の視線はすごい。誰もが知っているのに、誰も書いていない。この青春の、人間の部分を書き出す力は本当にすごい。経験したはずなのに完全に忘れたことを思い出します。
本文の、「どんな些細なことであろうとも私は覚えている」、といった言葉と「どれだけつらくても、戦線恐怖していたとしても通り過ぎてしまえば完全に忘れてしまう」という2つの逆の意味の文章が2つとも本当にその通りだなと。
あと、穿ちすぎかもしれませんが、文芸春秋ということで桜庭一樹さんのように文学賞の射程に入れば、多くの人に読まれる機会が増えて嬉しいなとも思いました。
・「またか【ネタばれ】」
登場する女が全員悪意むき出しすぎてひいた。たしかに悪意を含めた心理描写を売りにしている作品も多いが、これは読んでいてやや不快になった。
なんだか誇張しすぎではないだろうか。女の裏側はこういうものだ、と決めつけて書いている印象を受けた。そのためすべての登場人物がみな悪意むき出しで、全員同じような性格をしている感じがした。こう感じるのは、私が男だからだろうか。
そしてこの作者の作品の、主人公のひとり語りがどうも好きになれない。意味のわからない比喩が多すぎて、周りくどすぎる。文章に歪みを感じる。
締めはお得意の「名前」のトリック。見事だ。伏線はしつこいくらい張っていた。キョウコ、リンちゃん、倫子、みっちゃん、里見、聡美。鳥肌が立った。読みかえしてみると、いかに丁寧に設定を作ったかがよくわかる。最後はハッピーエンドに落ち着くものよかった。
だが、またこのパターンか、と感じたのも確か。もっとほかのテイストの作品を期待したい。
・「辻村さんのファンにおすすめ」
この作品は、5人の視点を通して描かれているのですが、個々の登場人物の描写が大変秀逸です。元々人物のかき分けが上手な作家さんだなと思っていましたが、作品を経るごとにキャラクターの幅や心理描写に厚みが出ています。また、伏線の張り方も毎度の事ながら丁寧です。種明かしをしたときに改めて「なるほど!」と驚ける。辻村さんらしい仕掛けのある作品に仕上がっているのではないでしょうか。
ただ今回の作品に限って言えば、それぞれの心理描写が巧みであるために、かえって登場人物がみな同じに見えてしまうところがある気がします。語り手のほとんどが女性なのですが、多少の性格の差はあっても、結局気にしていることや価値基準が同じところに行き着いているように思えました。一人二人ならまだしも、はたして語り手の全員が似たような価値基準というのはどうなのだろう。きわめて個人的な欲を言えば、もっと違う価値観で動いているキャラクターを出してもよかったのかもしれないと思います。私は女性読者ですが、上記の部分に関して共感のしづらさを覚えました。(という理由で、☆をひとつ減らしました)
『子どもたちは夜と遊ぶ』や『凍りのくじら』にあるような、読後感のさわやかさなどはあまり期待できないかもしれません。辻村さんのファンで、辻村さんの作品ならどんなものが来ても好き! という人にはおすすめできる本だと思います。
・「おじさま作家が描く30代女性たち(笑)」
仕事、結婚、病気の親…などに想いが揺れる30代の女性たちを中心に描いた梶尾作品ではちょっと異色の作品かも。 友情か愛情か、自分の人生か病身の親か…など誰しも抱えうる葛藤がSF要素をスパイスして絡み合ってます。
120%甘めのハッピーエンドではなく、切なさやほろ苦さの残る読後感です。
☆を5つにしなかったのは、過去作品で自分の中の「ピカイチ!!」がいくつかあるから(笑) それと、女性たちの描き方としてファッションや小物の描写に物足りなさを感じる人もいるかな〜と思ったので
お酒と食べ物の描写が細かいのは作者の趣味が出てるな〜とも思いますよ(笑)
・「恋まじない、熊本にて」
アイスマンとは、主人公の女性に与えられた、ニックネームだ。ファンタジックな話ではあるが、まじないにより、男女の恋を成就させたりする。
主人公は、三十歳を少し過ぎるが、病気の母の看病、友人との約束、そして、かなわぬ恋?と、悩みは尽きない。しかし、この主人公って、人情味あふれる人だけど、少々押しが弱いのが、難点か?
テンポ良く読み進む事の出来る文体、そして、恋愛感情も絡んだ、楽しい内容。また、何より楽しみなのは、著者の作品の常である、意外な結末だ。
物語には、紆余曲折は多いが、終盤に至るまで、少々平凡な結末に収束するものと、思われた。ところが、最終部分は、全く想像出来なかった内容となっている。やはり、「意外な結末」という予想は、裏切られなかった。
本書には、友情や親子の情愛、恋愛などがぎっしりと詰まっている。それらは、終始、熊本を舞台に描かれる。
焼肉屋で肉を注文する下りでは、カルビ、ロースなどに混じって、馬という文字も見える。食べ物の話題も豊富で、そこにも、熊本を感じさせてくれる。
余韻は、けっして悪くは無いので、ご安心を。
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