こころ (新潮文庫) (詳細)
夏目 漱石(著)
「前期の作品に比べると、より現代的で読みやすい。」「思春期に」「まさに『こころ』の本!!」「こういう 読み方もあります(親父の例)」「明治のこころ」
潜水服は蝶の夢を見る (詳細)
ジャン=ドミニック ボービー(著), 河野 万里子(翻訳)
「閉じ込め」「もし心だけになってしまったら…」「胸が痛くなります」「すばらしい生の賛歌」「魂が刻むひとつひとつの言葉の重さに絶句。生きるとは何なのか?」
西の魔女が死んだ (新潮文庫) (詳細)
梨木 香歩(著)
「久々に胸打たれた素晴らしい本です」「大切なことを軽やかに教えてくれる」「アイ・ノウ」「14歳からの哲学がすべて織り込まれているようなメルヘン」「ラストがとにかく”ぐっ”とくる」
ティファニーで朝食を (詳細)
トルーマン・カポーティ(著), 村上春樹(翻訳)
「新釈 『ティファニーで朝食を』」「同時代の訳で読めることの幸せ」「ノスタルジー」「小気味良いコケティッシュなホリーが目の前にいる新訳」「めちゃくちゃでせつないストーリー」
散歩のとき何か食べたくなって (新潮文庫) (詳細)
池波 正太郎(著)
「食を楽しむ生き方を教えてくれる本」「オレも散歩が好きなものでして・・・」「九州からだと散歩というわけにはいかない。」「今回も色々味わわせて頂きました」「昭和生まれのぜいたくな回顧録です。」
黒笑小説 (集英社文庫) (詳細)
東野 圭吾(著)
「まさにブラックな笑い。」「シンデレラはとってもテクニシャンらしい」「東野圭吾がますます好きになる」「新作は楽しみ!!」「もうひとつの大いなる助走」
世界のお弁当―心をつなぐ味レシピ55 (詳細)
服部 直美(著)
「美しい!」「写真がきれい!レシピも役立ちます」「お弁当、という文化」「おかずぎっしり」「お弁当さまざま」
教科書に載った小説 (詳細)
三浦 哲郎(著), 永井龍男(著), 松下竜一(著), 広津和郎(著), 吉村 昭(著), 菊池 寛(著), 安部公房(著), 吉村 康(著), 横光利一(著), リヒター(著), 芥川龍之介(著), 佐藤 雅彦(編)(著)
「独特の面白さ」「読んだことなくても」
悪夢の観覧車 (幻冬舎文庫) (詳細)
木下 半太(著)
「すごい、の一言」「!」「ジャッキー半太」「まじで面白い!」「小説初心者の方に是非!」
蟹工船・党生活者 (新潮文庫) (詳細)
小林 多喜二(著)
「これは面白い」「ぞっとするリアルさ」「食わず嫌いを後悔・・・ 「政党」じゃなくて「正統」な現代小説でした。」「現在も繰り返す「蟹工船」の世界」「さすがプロレタリア文学の名著!」
さまよう刃 (角川文庫) (詳細)
東野 圭吾(著)
「文庫化」「やるせない」「読んで損なし、というより読んだほうがいいです」「つらい内容だが」「久し振り、会心の出来!」
「ブラックユーモアの極致」「日本人を見つめる視線の確かさ」「最後まで一気に読ませる作品」「多くの男性に囲まれた女性の人間の心理描写がたまらん」「とにかく笑えた」
さよならバースディ (集英社文庫) (詳細)
荻原 浩(著)
「バースディのその後が知りたくなります!」「「一言が重たい」 切なすぎる物語りです」「人と<会話>のできるサル、‘バースディ’の知る真相とは?」「そもそも 発想がすごい」「NHK/FMのラジオドラマで、この作品を知りました」
空の中 (角川文庫) (詳細)
有川 浩(著)
「懐かしい風」「「空の中」+「仁淀の神様」 本当にいい話」「書き下ろし必読です。」「何回読み返しても、泣けてしまいます」「良い話です。皆がそう思うはず・・・でも。 」
ほんとのおおきさ動物園 (詳細)
小宮 輝之, 福田 豊文
「動物の顔を、実物大の写真で見せる大迫力の図鑑」
なるほど知図帳 世界 2008 (詳細)
昭文社
「すごい!」「文句なく5つ星です」「お…面白い」
深海生物ファイル―あなたの知らない暗黒世界の住人たち (詳細)
北村 雄一(著)
「こんな本が欲しかった!」「スーパーモンスター」「写真の豊富さが圧倒的!」「素人でも大丈夫」「素晴らしい!」
砂漠 (Jノベル・コレクション) (詳細)
伊坂 幸太郎(著)
「なんてことはまるでない、はずだ」「すぐに再読したくなる面白さ!」「青春ものでも伊坂氏にはハズレなし」「やっぱり伊坂は最高だ♪」「普通でない青春物語」
パコと魔法の絵本 (幻冬舎文庫) (詳細)
関口 尚(著)
「泣いてしまいました」「とても素敵な本です。」「大人になったひとが読む本です。」「心温まる話」
「期待しすぎると、ちょっとがっかりするかも?」「面白かった。」「驚嘆すべき新人の登場!」「ヘリ、自衛隊、使命、そして、、、」「ドクターヘリの描写がいい」
アフターダーク (講談社文庫) (詳細)
村上 春樹(著)
「合理性を追求した現代社会の欠陥に対して考えさせられる作品」「私は面白く読めました」「2つの世界が最後に交差する様」「どこかで新たな深淵は生まれ、そして繋がって行く。」「謎は全て解き明かされなくてはいけないのか?」
「小学生に読ませたい作品」「ここまで意見が分かれる作品もめずらしいです」「宝物の一冊」「「食」の重要さ・ありがたさを教えてくれる本」「プロの料理人の感想です。」
そうか、もう君はいないのか (詳細)
城山三郎(著)
「読んでよかった」「夫婦とは、この世で一番尊い存在かもしれない、と思いました。」「「おくりびと」城山三郎」「本書が湛える底光り」「今は亡き愛妻との思い出の日々…/城山三郎、最後のラブレターに涙 」
ハッピーバースデー (詳細)
青木 和雄(著), 吉富 多美(著)
「小説を読まない、本で泣かない私が、一気に読み上げ、泣き通しでした。」「こんなに泣いたのは、いつぶりでしょうか」「感動的な作品です」「ありがとう。」「沢山の事を気づかせてくれます。」
折り返し点―1997~2008 (詳細)
宮崎 駿(著)
「子供のために」「12年間に渡る作品の軌跡」「「もののけ姫」「千と千尋」まで」「不条理な資本主義文明への憤怒、そして、子供達への限りない希望」「宮崎駿のアニメについて」
● 文学
● 響いた作品
● 2009 小説
● 夢中で読んだ本3
● 有川浩
● 平成20年度読書ゆうびんコンテスト 「おすすめ図書」一覧
● 蔵書_深海生物
● ゆるゆるたのしむ
● 読んだ本
● Novel
● 心が浄化される本
・「前期の作品に比べると、より現代的で読みやすい。」
本作品は漱石の「後期三部作」として、また漱石の最高傑作として名高い。有名な『吾輩は猫である』、『坊っちゃん』などと比べると、とても読みやすかったのが印象的であった。他のレビューアーの方も述べている通り、より現代的な恋愛が一つの軸となって物語が進行してゆくところにその理由があるのではないだろうかと思うし、またもう一つの軸としての「死生観」についても多くの読者の深い共感を得られるものであろうと推察する。
漱石ほど人と作品が密着している文学者はいないとはよく言ったもので、本作品でもその傾向が顕著に見られる。
例えば文章の半分を占める先生の手紙は、先生という登場人物の口を借りて、正岡子規が死去する時に手紙を送れなかったこと(子規がその生涯を終えようとしている時、漱石は神経衰弱と狂気と格闘していた)への後悔の念を清算したのではないか。 例えば先生の自殺は、漱石の教え子である藤村操の自殺(厳しく指導したため自責の念を覚えたといわれている)に対しての罪悪感が投影されたものではないか、などである。
また感じたのは、執筆当時の日本の「世間」というものの捉え方の狭さである。失恋や友の裏切りや罪悪感に対して、自殺という選択をせざるを得なかった時代背景を私は感じた。登場人物の台詞を借りれば、「向上心の無いものはばか」なのだそうである。生きる事に貪欲であるが、その道は今よりも狭くて急勾配だったのであろう。
高校の現代文の教材としても扱われる本作品は、単純に文学としての価値も高く面白い。「こころ」という題名について深く考えさせられる著作である。夏目漱石というと、すでに古典の部類に入るという印象をお持ちの方もいるかもしれないが、そういった方の漱石導入として、この『こころ』という作品は最適ではないだろうか。
一読の価値ありです。
・「思春期に」
高校の教科書に「こころ」の一部分が載っていて、全部読みたくなり読んだのが最初です。
授業で、「K」は何で「K」なのだろう?という話し合いをしました。答えは無い問題なのですが、こころの「K」だとか名前にしてしまうと誰と決まってしまうからアルファベットを使っているとか色々ありました。
その中で、先生の言っていた、
自殺に使った「knife」(ナイフ)の「K」何も言わずに去っていった「K」と、ナイフと言う時に発音されない「K」「K」は言葉に出来なかったもの。という意見。
こじつけっぽいけれど、すごく心に入り込んで、「こころ」というとその授業がすごく印象的です。
・「まさに『こころ』の本!!」
学校の授業で『こころ』に出会いました。夏目漱石といえば『我が輩は猫である』や『坊ちゃん』しか知らなかった私ですが、彼の作品がここまで深いものだとは思ってもいませんでした!(☆0☆)・・・若い頃に人間のエゴイズムを身をもって知り、利己的なものを嫌悪するようになった「先生」。しかし、親友を裏切ったことで自分の中にも潜む利己性に気づき、「先生」は生きる希望を失います。けれど、辛い人生を生きていくのも親友に対する償いと考え、また、愛する妻を悲しませたくないために自殺を思いとどまっている・・・そんな時、「先生」は一人の純朴で明るい若者に出会うのです。「死ぬ前に一人でいいから人を信じたい」人間は利己的な生き物だと知りながらも、人を信じたいとおもっている「先生」の気持ちは強く胸に響きます。確かに文体は堅いし、難しい漢字も多いけれど、「人間の心の奥底っていうのは明治も今も同じなんだなぁ」と共感出来ました。・・・読んだ後、少しものの見方が変わるような一冊でした☆
・「こういう 読み方もあります(親父の例)」
高校生息子の夏休みの読書感想文の宿題が「こころ」だった。中学1年生の際にはじめて読んだ際は、何とも重苦しくて、怖くて、結局最後まで読んだのは高校生の暇な春休みだったと思う。今仕事の都合で離れて暮らす息子の気持ちが知りたくて20年余りを経て読み返してみた。
偉大なる巨人「夏目漱石」の晩年の作品がこんなに読みやすく、ある意味明快にテーマを提示していることに、まず驚いた。夏目漱石については受験勉強の一環として江藤淳の「夏目漱石」を読んだぐらいで、社会人になってからは暫く読むことも無かったが、手元に本の無い単身赴任生活でたまたま昨年、才気走った「草枕」を読んで改めて感心していたことも、息子と一緒に読んで一緒に考えてみようと思った契機になったと思う。
「先生と私」「両親と私」「先生と遺書」と 上中下の三部に別れている中で私がこころ詰まらせたのは「両親と私」であった。初読の頃には「私」のように両親は学識も無く、つまらない存在であり、原罪を背負った先生の方が上等の人間と思っていたが、人の親になり、世間の波に擦り切れるまで揉まれると、「両親と私」の部の切なさが胸に痛いくらいである。「私」とKの関係、先生とお嬢さんの関係にばかり目が行っていた当時とは全く違った部分が光って見えた。 息子にとって、親に向かって親を語るというのは困難なようで、私の送った読書メモのメールは息子には重かったようで碌な返事が返ってこなかったが、それこそ「両親と私」の関係が示しているもので予想していたとおりで、ある意味安心した。
ということで、こんな読み方も出来るという、「こころ」が、超名作であることは間違いなし。高校生くらいになればそれなりに身につまされて読めるでしょう(かといって読後感が暗いわけではありません)。万人にお勧めの一冊。
・「明治のこころ」
「先生と私」「両親と私」「先生と遺書」の3部構成です。 高校生の頃現代国語の教科書でお馴染みの作品。当時教科書で取上げられていたのは「先生と遺書」の抜粋でした。 第3部が作品の中で一番ドラマチックな部分だからでしょう。ただ、登場人物"K"の自殺や襖に飛び散った血の跡、 下宿の"お嬢さん"を"K"を出し抜く形で妻にしたことで友人の自殺という結果をもたらしてしまったという思い込み を抱えたまま生きる屍となった"先生"・・これらは当時の私に「暗い作品」というイメージを与えました。 改めて「こころ」をきちんと読み直すことで作品に対して深い感銘を受けました。 作品の舞台も漱石の生きた時代も「明治」です。 作品の中では明治天皇が崩御し、殉死という形で乃木大将は人生に幕を降ろします。 "先生"もまた自身の命を賭して贖罪します。 そこには、明治という時代を作った人間の力とその時代に育まれた人間のこころを読み取ることができます。 登場人物は自分の信念・生き方に「真面目」であり、現代にはない力強さを持っていました。 暗いニュースが流れる昨今、私達も先人から学ぶべきことはたくさんあるようです。 人間の心は本当に弱く移ろいやすいものだと身につまされる思いがする一方、心が命ずるままに行動するのではなく 自分を律する強い心を育てなければと感じた作品でした。
・「閉じ込め」
71歳という年齢としては、極めて元気だった親父が、脳梗塞で突然倒れた。一緒に八ヶ岳に登った、わずか数ヶ月後のことでした。
「脳幹」の「橋(きょう)」の神経細胞が、脳梗塞により死んだ。生命の危機を脱した親父の状態が、この本の著者(?)と同じ。
Locked in syndrome。「閉じ込め症候群」だそうです。知覚と思考は正常なのに、体は全く動きません。
医師の説明で、理屈では理解していた状況を、この本がリアルに理解させてくれました。
眼球と瞼しか動かせない人が、この本を書いたプロセスが、心の深い所にズシンと来ます。親父のために、同じ事をしてあげなければ、と思う。
・「もし心だけになってしまったら…」
「もし人が、すべてを失い、〈心〉だけの存在になったとしたら、世界は、そして人生は、どのように見えるのだろうか」とは本書の訳者のことばだ。その問いに偶然答えることになったのが本書だ。
・「胸が痛くなります」
文章は美しく流れ、ウイットに富んでおり、万物への溢れる愛情を感じます。泣いた、絶望した、という素直な文章が至る所にありますが、それを書くという事に至るまでに、この方がどれだけの苦しみの中にいたんだろうかと思いを馳せると胸がしめつけられます。人生の殆どの事をあきらめ、生きる。生きてる意味って・・・?考え方で、人間はここまで強くなれるんだ、と知りました。あと、愛情って、偉大だなぁ、と。与えられるということと、与えるということ。どちらも。
・「すばらしい生の賛歌」
最も人生の中で充実していて、愛しているものに囲まれていて、そして社会的にも成功していた彼はいつもの生活の中で、ある日突然の身体の不幸におそわれる。次に目覚めたときには自分が「潜水服」の中に閉じ込められていた。
・「魂が刻むひとつひとつの言葉の重さに絶句。生きるとは何なのか?」
43才で脳幹出血を発症し、心は全く正常のまま、左目以外のすべてを動かすことができなくなった、雑誌ELLEの編集長によるエッセイ集を邦訳した書。エッセイは病気発症後、左眼瞼の動きによってアルファベットを指定して綴った言葉による。
まず、数時間あれば誰もが読破可能な量のエッセイであるが、12月から翌年の8月までの間に、途方もない苦痛を振り払わなければ不可能な作業によって創られた作品であることに驚かされる。著者の苦痛は、潜水服に閉じこめられて海に沈められたかのようだと表現しているようだと述べており、これが表題となっている。たとえ閉じこめられても、蝶のように自由に舞うことを夢見て、希望を捨てずに最期まで生き抜いた人間の記録である。特に、著者は富の象徴であるファッション界の頂点から、まばたき以外なにもできない境遇に陥ってしまったにもかかわらず、精神的に異常をきたさないどころか、ユーモアあふれる、かつ詩のような美しい文章を遺した。エッセイには日々の不満や過去の出来事が述べられているが、家族への想いや未来への希望が彼を支えたことが伝わってくる。また、彼のメッセージを通訳した言語治療士や古い同僚によって与えられた生きる希望についても見逃せない。本書から、周囲の献身的な協力と、人の心の強さによって、生きる意味とは、希望とは何なのかという鮮烈なメッセージが読み取れる。ひとつひとつの言葉が刻まれる重さは、書を読んでいる間中途切れることはない。
著者は発病から1年4ヶ月、本書の出版された数日後に死亡した。本書をもとにして制作された映画も観たが、それゆえにこのエッセイの重みが響いた。星5つの評価は映画を観た上でのもの。
・「久々に胸打たれた素晴らしい本です」
シャーリー・マックレーンの娘さんが西の魔女を演じるとの大きな特集を読売新聞で読み、この本を読んでみることにしました。
児童書でもあるようですが、40台半ばにさしかかった私には、主人公の中学生の気持ちも、その母親の気持ちも、そして主人公の祖母の気持ちも、どれもが手に取るように理解できました。
読みやすく、描写も文体も美しいです。 「おばあちゃん」の一言一言がものすごく大切なことをさらっ、と言っているので、何度も読み返してしまいました。
テーマはとても奥深く、スピリチュアルで、人がなぜ生まれてなぜ苦労をしながらも生きていくのか、本質をついていました。
読みながらも目頭が熱くなりましたが、読み終えた後は、自分でも理解できないぐらいわんわん泣いてしまいました。
心の豊かさがどのようにして育まれるのか、経済的に余裕がなくても、母親として子供にしてあげられることの中で、何が一番大切なのか、あらためて確信した次第です。
物を沢山持つことが、文化ではないことがよくわかる一冊です。
・「大切なことを軽やかに教えてくれる」
不登校になった中学生の女の子「まい」は、喘息の治療を口実に山間のおばあちゃんの家に預けられます。イギリス人のおばあちゃんは今で言うナチュラルでエコな暮らしの実践者で、自分には魔女の血が流れていると言い出します。自分も魔女の子孫であるのなら、雑音の多いこの社会を生き抜いていけるかも知れない。そう考えたまいは、おばあちゃんに魔女修行を申し込む。その日から数週間のおばあちゃんとまいの物語です。
英国の伝統的な暮らしを異国で頑なに守るおばあちゃん、母親に反発して家事より仕事に精を出すママ、流行ってるかどうかが物事の視座のパパ、年頃の女の子が学校で踏む手続きに抵抗を感じる孫娘。なげかけるテーマは私たちの生きる現代を何層にも切り取る大きなものですが、そこには説教臭さもなければ、切実さもない。あるのは爽やかな読後感。そして最後に訪れるカタルシス。
人生に大切なことをこんな軽やかに教えてくれる作品はそうないのではと思います。
私は、梨木さんの英国留学中の下宿屋での日々を描いたエッセイ「春になったら苺を摘みに」がかなり好きなのですが、フィクションもノンフィクションも両方うまい作家に久しぶりに巡り会いました。端正で磨き抜かれた文章を書く方です。
・「アイ・ノウ」
私には分かる。おばあちゃんが西の魔女。イギリス生まれのおばあちゃんが、孫が学校に馴染まないときに、生きることの大切さを教えてくれる。植物や動物と人間との営みで、生きるということを教えてくれる。
・「14歳からの哲学がすべて織り込まれているようなメルヘン」
現在山梨県の清里で映画化のための撮影が行われているとの記事を見て読んでみた。凄く身近な出来事(不登校、里山、老人、家族)なのだけれど、凄いです。児童文学などという枠の作品ではないと思います。池田晶子さんの「14歳からの哲学」が全部織り込まれているようです。それも非常に分かりやすく。そして心と身体性の問題である心脳問題までも。。生きる事、死とは何か。主人公の「まい」とイギリス人なのだが、より日本人らしいおばあちゃんとの心の交流と自然の中での生活を通して人間全てが良い魔女であるべきただと語りかけているのだと思う。
通勤電車の中では読まない事をお勧めする。
・「ラストがとにかく”ぐっ”とくる」
不登校の中学生まいは田舎のおばあちゃんのところで暮らすことになる。英国人の古き良き時代の伝統を引き継ぐおばあちゃんは「私たちは魔女の家系なのだ」と告げる。魔女になるには規則正しい生活と何でも自分できる事が大事なのだ。山に囲まれた自然豊かな家で少女の心は次第に緊張がほぐれていく。
生活描写がとてもいい。特に食べ物に関して。野いちごのジャムは作り方が克明だし,ハーブ入りののサンドイッチや朝食のハムエッグ,そしておばあちゃんの得意料理のキッシュはとても美味しそう! ラストがとにかくぐっとくる。(種をあかすと「ぐっ」とこなくなるのでここでは言わない。)いつか訪れるであろう人生の予行練習とも言える一冊です。
・「新釈 『ティファニーで朝食を』」
表題作はおよそ20年くらい前に一度読んだことがあったが、今回新ためて村上春樹氏の翻訳で読んでみて、全く別の小説のように新鮮で魅力溢れる物語であると認識させられた。ホリー・ゴライトリーなる主人公の女性のパーソナリティーを村上氏の翻訳はくっきりと、かつ魅力的に浮かび上がらせている。日本語への翻訳の場合、特に女性言葉において、話し言葉の文末の処理が難しい。どうしても単調で、なよなよした表現になりがちなのだ。しかし、村上氏は敢えて乱暴な語り口も辞さずに取り入れるなどして、ホリーの奔放さを表すのに成功している。 それ以外の3つの短編も、それぞれに魅力溢れる逸品で、村上氏の翻訳はそれをあたかも元々日本語で書かれた作品であるかのように、瑞々しく表現している。 『花盛りの家』は、まるでメリメの『マテオ・ファルコネ』のような、古典的な美しさを湛えた完成された作品であり、『ダイアモンドのギター』は、社会からドロップアウトした者たちの荒んだ世界を美しく描き上げ、テネシー・ウィリアムズの短編集『片腕』を思わせる佳品に仕上げている。『クリスマスの思い出』の切ない味わいは、小品ながらマッカラーズの『結婚式のメンバー』に通ずるアメリカ南部の日常を見事に現出している。4作品とも、作者カポーティ自身の、孤独な魂のふるえを滲ませているかのようで、読後哀切な余韻を残す。 訳者による評価は余り芳しく無いようだが、個人的にはカポーティの『カメレオンのための音楽』を村上春樹訳で是非読ませてもらいたいと思う(H20.3.23)。
・「同時代の訳で読めることの幸せ」
「ティファニーで朝食を」が村上春樹訳で読めることはとても嬉しいですね。もちろん、そんなこと「別に村上じゃなくたって」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが。それでも、村上訳はとてもわかりやすく平易な(だけれどもお洒落な)言葉で訳されているように思えます。「キャッチャー・イン・ザ・ライ」にせよ、「ロング・グッドバイ」「グレート・ギャツビー」にせよ。どれも、村上訳以前の訳でも読んでいましたが、もう一つしっくりこないものがありました。村上氏もおっしゃられている通りに、言葉はどんどん更新されているということなのでしょう。訳された時の言葉の感覚と、僕の(今の時代の?)持っている言葉の感覚とのズレ、それがしっくりこない一因であるのだと思われます。そういう意味では、これらのある意味で評価の定まった名作の、この先何年か何十年かの翻訳の定番になるのが、この村上訳になるのではないか、そう思わせる翻訳です。 さて、この本。タイトルは「ティファニーで朝食を」ですが、その他に「花盛りの家」「ダイアモンドのギター」「クリスマスの思い出」という3つの短編が収録されています。そんなことは知りもせずに購入したので、得した気分でした(皆さんの得した気分を奪ってしまったかな?)「クリスマス・・」は以前に発表されたものですが、村上訳ですから当然のように「手入れ」がされてあります。 そして、あとがきに謝辞があるとおり、柴田元幸氏が翻訳の助言をされているようです。お二人がどんな方であるのか想像するしかないのですが、少なくとも発表された作品に関しては「責任を持つ大人」であるように感じます。良心、職人気質、という言葉が、このお二人の作品(このお二人だけというわけではないですが)に触れるたびに、僕には思い浮かびます。
「あなたがこの本にのめり込めるかどうか」、こればかりはあなた自身が読んでみなくてはわかりませんが、昔読んだ方も、初めて読む方も、とりあえず手にとられることをお薦めします。装丁もこの本の雰囲気にピッタリのものです。僕は、洋書のような軽さも含めて、この翻訳がとても気に入っています。
・「ノスタルジー」
オードリーヘップバーン主演の名画があり,20数年前に新潮文庫で親しんだ懐かしき本が,村上春樹の訳で甦るとあらば,記念事業的に買ってみるのも悪くないと思う人は,きっと私だけではないはずです.小粋にもティファニーブルーで装幀され,まったく新たに読む人,映画も知らないかもしれない若い人が買うのにも手頃な値段で登場してくれて嬉しいです.読み返してみてもストーリーはちっとも古くさくなく,雨の匂い,ギターの響きが聞こえてくるようで,早春に読むのにふさわしい名作でした.
・「小気味良いコケティッシュなホリーが目の前にいる新訳」
小気味良くリズミカルな訳である。英語版を読まない私は実際にカポーティがどう書いたかどうかに興味は持っていない。訳者によってそのトーンやリズムが変わってしまうのは当たり前であり、それが村上春樹だからといって訳の善し悪しを論じること自体は理解はできるが、重要なことではないと思うのである。
重要なのはこの村上版のホリーはコケティッシュで夢想家であるところが更に更に小気味良く表れ目の前にリアリティのある彼女の姿を浮かべることができる。そのくらい楽しい仕上がりになっているということだ。
花盛りの家も、ダイヤモンドのギターもあわせてアイロニーとペーソスを含みながら哀愁たっぷりな締盟感とそれでも未来への期待が表れる共感できる作品だった。
このカポーティの時代、ティファニーは今以上に尊敬され、高貴なものだった。その頃のブラジルと同じくらい。少なくともホリーにとっては。
時代の香りがする楽しい作品。そして村上春樹が愛してやまない作品のひとつ。
・「めちゃくちゃでせつないストーリー」
まず何よりも文体が村上春樹の小説にそっくりなのにビックリ。鉛筆は削られるのを待っているし、トーストはかりかりで、舌をこんこんと鳴らす人物。この段階でかなり喜んでしまった(小説、最近ご無沙汰なので)。
以前に読んだことある作品だったけれど、ほとんど忘れていた。今回読んで小説を読む楽しみをしみじみ思い出しました。めちゃくちゃなヒロインに対する「僕」の、どうにもなりようがない想いがせつない。冒頭で分かるように全てはもう過ぎ去ってしまい、「僕」はこの思い出の空間と良い距離を保っているよう。けれど、まだセピアではなく、かなり鮮明な感じがします。それもこのヒロインが凄すぎるから。少なくとも2回は度肝を抜かれました。そしてラストがまたグッとくるんだ、これが。
それにしても小説と翻訳の表現が似ているのって、よくあることなのかな?こんな作品を吸収してこそ村上春樹の文体はできあがってきたのかな、と思いました。
・「食を楽しむ生き方を教えてくれる本」
旧制の小学校を卒業して、すぐに社会人となった池波氏の「食」の歴史は長い。10代の頃から、自ら稼いだお金で、食べたいものをお気に入りの店で食してきた、たたき上げの食通である。しかも、通ぶらないところがいい。読んでいて、懐かしく心地よい。書かれたのは昭和50年代なので、それぞれの店について、「もう今は変わってしまっただろうなあ。」と思いながらも、「今も変わらずにいてほしい。」と期待もしてしまう。
池波氏が小学校の頃、中山安兵衛の十八番斬りの現場を友達と地図を片手に訪ねるエピソードなど、「池波正太郎ワールド」を創り上げた背景も楽しめる。
この本は、写真も豊富で楽しませてくれるが、グルメガイドブックのように読むことはお勧めしない。それは、著者も、この本に出てくる店の主人たちも望んではいないと思う。
・「オレも散歩が好きなものでして・・・」
散歩が好きなので、買ってみました。池波正太郎さんの書き物は初めて買いました。
私は東京・日本橋に住んでいるのですが、深川と呼ばれる森下・門前仲町辺りが大のお気に入りの散歩コース。池波さんも立ち寄った「伊せ喜」、「みの屋」など、初見でも"ウゥッこの店はなんか違う!フツーじゃない!"って感じで記憶に焼きつくような店です。今度いってみたい!
・「九州からだと散歩というわけにはいかない。」
著者は食いしん坊である。しかも、年季が入っているから、昔食べた味の話をさせると独壇場となる。その食いしん坊が美味しいと感じたその美味しさが真摯に書かれる。九州の青二才の食いしん坊は、読後にすわとばかりに東京へ飛び、銀座の資生堂パーラーでチキンライスを注文したのでした。
・「今回も色々味わわせて頂きました」
鬼平犯科帳等の作者としてだけではなく、エッセイ、とりわけ食のエッセイでも定評のあった著者による、名作「食卓の情景」に次ぐ2作目の食エッセイです。各地のお店が出てくるのは確かなのですが、巷に溢れる単なる名店ガイドでないのは、前作通りです。池波氏の食のエッセイに書かれているのは、食を通して、著者が知り合った・すれちがった人々の素晴らしい生き方です。従って、読者は、登場する食べ物の美味しそうなことに加え、その食にまつわる人々−料理人や給士・女中であったり、あるいは、食を通し、すれちがった人々−の生き方にも、思わず舌なめずりしてしまう本です。年末年始など、行く年、来る年に様々な思いをはせながら、読むのに最適の池波エッセイの1冊です。
・「昭和生まれのぜいたくな回顧録です。」
東京の下町で、戦前生まれの父母に育てられた私にとって、この本を読んで浮かぶ風景は将に懐かしいの一言。街の風景描写、店の佇まいや出された料理の記述は、今なお文壇随一の著者です。
銀座・浅草・・・。同じ店でも今とは違う暖簾のはためきと、料理人の様子が魅力的に描かれています。読んでいるだけで空腹になるのですが、外出することから離れている高齢者の方に読んでいただくと「元気」が湧いてくるのではないでしょうか? 想像力があれば、或いは名店に通ったことのある裕福な家庭で育った若者を除けば、30代中盤以下の方にはイメージが付き難いかと思いますが、それ以上の世代の方には是非お奨めします。
・「まさにブラックな笑い。」
「黒笑」タイトルそのまま、ブラックな笑いがちりばめられています。
・「シンデレラはとってもテクニシャンらしい」
人間の内面は、醜くて、しかも面白い!!自分をよく見せようと必死になる人間、そもそも自分のことをまったくわかってない人間。すべての女性が巨乳に見えたり、ストーカーになったり、ちょっとブラックでちょっとエッチでかなり面白い短編集。
・「東野圭吾がますます好きになる」
まず、最初の4編でいきなり度肝を抜かれる。彼が"直木賞"を受賞するに至る経緯、更に受賞した際のコメントをご存知の方なら、思わず「ここまで書いていいの?東野さん!」と言いたくなるでしょう。しかも、これを書いたのは受賞する以前。若干冷や汗が滲み出てきますが、しかし受賞した今だからこそ笑って読める?
中盤、少々おふざけが過ぎるかな?という作品も登場するが、発想がとてもユーモアで奇抜なのにオチがしっかり的を得ていたりするので、バカバカしいなぁ・・と思いながら読んでも最後は「あるある・・わかるかも」となぜか妙に納得させられてしまう。
個人的に好きなのは「シンデレラ白夜行」。かの名作「白夜行」を童話の世界に当てはめた?話で、思いっきり"黒い"のだが、この"してやられた感"が最高に心地良い。
少々「世にも奇妙な物語」チックな雰囲気の「臨界家族」も気に入った。実際ありそうなのでゾっとするが、いいテーマを取り上げてくれたと思う。
東野さんの作品はミステリーしか読んだことがない!という方に、待ち合わせ時間の暇つぶしにはぜひこの1冊をお勧めしたい。
・「新作は楽しみ!!」
作者、東野圭吾さんの作品は毎回新作が出ても 期待を裏切らないのが嬉しい!!是非読んでみてください!!
・「もうひとつの大いなる助走」
筒井康隆の「大いなる助走」をパロったような短編が掲載されているという噂をききつけ、読んでみました。確かに、「大いなる助走」!でも、死人は出ませんが。文壇裏話をパロディにした作品が、とにかく楽しい。このB級的なノリと、しかしどこか真剣な批判精神が行間から滲んでいて、まさに怪作。冒頭で登場した万年候補止まりのベテラン作家が、最後に新人賞の「選考委員」に選ばれるというくだりとその落ちは、暗澹とした気分になりました。しゃれにならない。ブラックですね…。文壇楢山節考として読んでしまいました。
・「美しい!」
各国のお弁当の写真が、とてもきれいです。レシピは、あまり実用的ではないように思いますが(スパイスなどたくさん揃えるのが好きな人にはいいかもしれません)、お弁当のエピソードや、豆知識は、とても興味深かったです。お弁当作りは面倒だな・・・と思っていましたが、これを読んで、もっと楽しく作ろうと思いました。
・「写真がきれい!レシピも役立ちます」
世界にはこんなにもいろんなお弁当箱があるんですね。驚きでした!あと毎日のお弁当のおかずの配置や盛りかたなどとても役立ちます。レシピも大変役立っています。お弁当のレシピ集も期待しています!
・「お弁当、という文化」
NHK・FMの番組(トーキングウィズ松尾堂)に著者が出演し、話がおもしろかったので本を読みました。お弁当の作り方についての本はいろいろとあります。しかし、世界のお弁当、それも料理だけでなく、入れ物や水筒にまで目を向けた本は、とても珍しいのではないかと思います。よく集めたなあぁと感心します。 写真を見ているだけでも楽しい本です。各国の人々のエピソードもあります。私は、「あとがき」にある、著者のおばあちゃんとのお弁当にまつわる話が一番心に残りました。お弁当には思い出も詰められているのですね。 さて、何の気なしにカバーを外してみて、嬉しくなりました。スプーンとフォークのイラストに小さく、表に「いただきます」と裏表紙に「ごちそうさま」の文字・・・。細かい所まで丁寧に作られている本です。
・「おかずぎっしり」
まず、世界のお弁当箱コレクションを見て「やられたー!」。海外旅行で郵便局や文房具店、本屋などを必ず見るという人は多いと思うけどこれからは「お弁当箱」もマストなチェックポイントになりそう。かわったスパイスを使っているレシピは自分で作るのはちょっと難しいけどいろいろなお弁当箱と美しい切紙イラストのスタイリングがとてもいい。各国のお弁当事情やお弁当の思い出、お弁当が出てくる映画など民族文化や比較文化資料的な読み物としても楽しいです。海外在住経験やツアコンとして働いていた作者の思いがおかずのようにぎっしりつまった本だと思いました。
・「お弁当さまざま」
お弁当はその国の食文化の代表選手のようなもの。その国それぞれに、食文化と共にお弁当箱の違いが楽しめました。レシピも載っていたので作ってみたいと思いました。その国ごとの雰囲気のスタイリングの切り絵もかわいらしく素敵です。
・「独特の面白さ」
店頭でタイトルにすっとひかれ、編者が「クリック」の佐藤雅彦さんだったのですぐ決めました。期待を裏切りませんでした。教科書に載っている話ってどうして面白いんでしょう。お父さんから手紙を受け取る話、どばどば泣きました。「ベンチ」では衝撃といっていいほどの読後感を覚えました。
「教育」を目的として選ばれた小説ですから一線を踏み外さない内容ではあると思いますが、それぞれが不思議な力にあふれたお話だと思います。
ちなみに自分が学んだ教科書小説で一番印象に残っているのは宮沢賢治「やまなし」です。
・「読んだことなくても」
私は70年代後半の生まれですが、この中で私が授業で習ったものは、一作のみでした。が、そういう「なつかしい」という気持ちがなくても、読み物として楽しめます。教科書に載った小説なので、一作一作が短く、読みやすくもありました。「教科書」というと、構えてしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、さすがに名作ぞろいの短編集といった感じです。
収録作品は、
とんかつ (三浦哲郎) 出口入口 (永井龍男)絵本 (松下竜一)ある夜 (広津和郎)少年の夏 (吉村 昭)形 (菊地 寛)良識派 (安部公房)父の列車 (吉村 康)竹生島の老僧、水練のこと (古今著門集)蠅 (横光利一) ベンチ (リヒター)雛 (芥川龍之介)
となっています。
・「すごい、の一言」
先日『悪夢のエレベーター』を読んだばかりだけれどこの作品もめちゃくちゃ面白い。誘拐の動機が非常に切なく哀しい。その誘拐犯を助ける人たちの思いもまた切ない。
が、ただそれだけではない。観覧車にたまたま乗り合わせた乗客たちのそれぞれの事情。その一つ一つが実は巧妙に繋がっている。徐々に明かされる事実に「なるほど〜、そうだったのか!」と驚かされる。
面白くて一気読みしてしまいます。悪夢シリーズ、これはかなりの傑作だと思いますよ。
・「!」
タイトル通り"!"の一文字!読み進めて行く内に明らかになっていく関係、まさかこことここが繋がってるなんて!まさに驚きの連続でした。でも驚きだけじゃなく、涙を誘う場面もあって…一気に読み進めちゃいました!木下半太さんの作品の中で一番好きです。読みやすいので本が苦手な人等にお勧めです。
・「ジャッキー半太」
今までの悪夢シリーズ中で最高作ですね!!東京進出がんばつてください!!ナニワ・フニャンキーでした!!
・「まじで面白い!」
登場人物、全てつながってたのか〜。かなり面白い!圧巻です
・「小説初心者の方に是非!」
ヤクザの手品師?(笑)が観覧車の客を人質に篭城して身代金を要求する・・そんなオープニングです。奇抜な話ですが事が起きる伏線もしっかり描かれていてとても良作でした。作中のドタバタ劇が「奥田英朗」と同等くらいに面白い!登場人物がとても魅力的で読んでいて目に浮かぶようでした。物語のテンポが良く読みやすいので小説初心者の方に読んで頂きたい作品です
個人的には朝子の「お主ら」がとても気に入りました(笑)
・「これは面白い」
プロレタリア文学、というとまず出てくる作品だがなんだか取っつきにくい感じがしてやっと最近手にしたが、こんなに生き生きとした面白い作品とは思わなかった。船内の生々しい描写にも驚くが最後まで読ませる力をこの作品は持っている。資本家の労働者からの搾取という問題は今でも解決されてはいないが、この作品が70年以上も命脈を保ち続けているのはそのテーマ性よりも人間が描ききられているからではないだろうか。同時収録の「党生活者」で敷衍される組織の問題にしても、まずそこには人間がいる、ということを我々にまざまざと思い起こさせてくれる。蟹甲船はプロレタリア文学というよりもまず文学として成功している。これは作者にとっては本意なのであろうか・・。
・「ぞっとするリアルさ」
男くさい、匂いたつような小説だった。今にも蟹工船で働く男たちの、汗や匂いや、涙や血が、触れそうなほど近くに、浮かび上がるくらいに、精緻な描写だった。目を覆いたくなるような、残酷な労働搾取。本当にこんなことあったの?と耳を疑うほどのひどい仕打ち・・・労働の対価なんてあったもんじゃない。対価をもらうどころか命まで落とし、そこまでしておいて受けるのは心無い弔い。死んだ虫でも扱うように、物よりも粗末に扱われる命。お金のために何百と消える命。あまりのすごさに、目を血眼にして読んでしまった。止められない位、ぐいぐいと内容に惹きこまれた。法律の適応されない世界で、繰り返される人権無視。これほどひどいものなのか。搾取する側とされる側は、天と地ほど離れているものなのか・・・。愕然とすることしばし。
この小説が売れている。近所の本屋では売り切れだった。確かに、現代ではこれほどひどい労働条件は無いだろうけれど、非正規雇用者やひどい労働条件に置かれている人たちには水を吸うように理解される内容だと思う。そして大きな勇気を与えられる内容だと思う。単に小説として読んでも本当におもしろい。現実を抉り取ったノンフィクション風小説としては、本当に、ぞっとするほどのリアルさで、ぐいぐい読者を引っ張りこむ。すごく興味深い内容だった。昔言葉だけれど、全く古くない。時代を超えて読みつがれるのもよく分かる。
・「食わず嫌いを後悔・・・ 「政党」じゃなくて「正統」な現代小説でした。」
最初はプロレタリア文学として、その思想的背景が嫌であえて避けていた。間違いだった。少なくとも「蟹工船」は、共産主義やその周辺の思想的な記述はポツポツと出るだけ。しかも見かけ上は過度の共産主義賛美な箇所は見当たらなかった。作者の意図を度外視すれば、この小説の面白さはイデオロギー(団結、反権威など)とは別のところにあると思う。現代に生きる我々としては、例えば多彩な人物の登場であるとか、セリフを多用した臨場感や、濃密な空間を設定し、そこで起こる出来事や感情の動きを一つ一つ追う、といったいわばオーソドックスな手法から、小説的面白さを汲み取ることができるのではないか。
そもそも「蟹工船」の設定は古臭いものなのか?船内の狭い空間に何百人という漁夫たちが押し込められた描写は、満員電車でもみくちゃになった通勤風景を想起させ、死ぬ寸前までの労働者の酷使は、過重な残業を思い起こす。蟹工船の労働者と現代のサラリーマンとが、私のなかであまりにも重なり、古さを全く感じなかった。だからと言って、「サボ」を現代人にも薦めるつもりは全く無いけど。我々の過酷な労働環境をどう改善すべきかは、また別の機会に考えるとして。これを共産主義文学や革命文学というくくりで読もうとするから話がこじれるのであって、純粋に多喜二の小説的技法を味わう、といったノリでいいんじゃないか。
・「現在も繰り返す「蟹工船」の世界」
過去に何回か読もうと本書に挑戦したが、船上での暴力を伴う過酷で劣悪な労働条件の下で働く者の血と汗と、船内のリアルな描写による不潔で、悪臭がただよってきそうな気配に、読書欲がそがれて、挫折を繰り返した。
本書の内容は、カムチャツカ沖で操業する蟹工船上を舞台に、貧しい出稼ぎ労働者たちが、常識を超える悪条件の下で労働を強いられる。かつその彼らに暴力を振るう現場監督の労務政策の耐え難い限界に抗して、なかば自然発生的なストライキに立ち上がる物語である。 暴力的な労務政策は別として、今日の低賃金と無権利状態の派遣労働者・契約社員・名ばかり管理職・アルバイト社員などは「蟹工船」に近いか、類似した職場環境で働いていると思われる。
長時間労働や成果主義が広がる中で過労死や過労自殺や使い捨てが後を絶たないのが現状であることが、それを物語っている。つまり、本質的には80年前の日本の資本主義と今日の資本主義の真髄は変わっていないといわざるをえない。
本書は80年以上も前の古典だ。しかも用語解説も付されていないし、当て字も多く読みづらいと思うのだが、それでもこの古典を読み、いまの厳しい労働環境を変革しようとする若者が大勢いることは心強い限りだ。
今回は彼らのエネルギーに勇気づけられて、私もやっと読み終えて、やはり長く読み継がれた名作だと実感した。
・「さすがプロレタリア文学の名著!」
さすがプロレタリア文学の名著ですね。とても80年前の作品とは思えないリアリティーがあります。また、読む者をグイグイと作品の中に引き込んでいく力があります。
派遣労働者の差別や貧困、過労死の問題等に見られるように、確かに、この作品が多くの若者や厳しい労働環境の中にある人々に受け入れられる社会的環境が今の日本にあります。 しかし、それだけでなく、小林多喜二の『蟹工船』が、現代の若者にこれほどまでに読まれている理由としては、やはり、『蟹工船』という作品の文学作品としての優秀性があるのだと思います。小林多喜二は、格差社会と貧困を生み出す本質を鋭く見抜くと共に、そうした現実と人間はいかに向き合うべきかということを、まさに優れた文学作品として描いたのです。だからこそ、『蟹工船』は80年という時代を超えて、現代にまで読み次がれているのではないでしょうか。
余談ですが、新潮文庫の『蟹工船』は、昔の版よりも、活字も大きく、とても読みやすいと思います。また、文庫の表紙も、とてもインパクトがあります。
・「文庫化」
この話を面白くいている事、それは加害者の少年が全くと言っていいほど出てこない事だ。その為、読み手側は「少年犯罪への憤り」に「サスペンス」という要素がミックスされ、読むのを止められなくなってしまう。例えば、加害者の少年が度々登場し、追う側と追われる側の両方から話が進められると、想像を掻き立てられることはなく、やはり「いつ見つかるんだろう」というハラハラさせられる様なことはないと思うのだ。
それと登場人物の設定がとてもうまい。これを読んで加害者の少年に憤りを覚えない人などいないといってもいいくらい。
文庫本になったから値段も下がったし、ボリュームもあり、文句無し。東野作品の「社会派モノ」を扱ったテーマの作品では1,2の出来だと思う。
・「やるせない」
少年法、復讐と東野作品としてはかなり重いテーマの作品です。
たぶんこうなるな…と想像したとおりに物語は進んでいくのですが、それでもグイグイ引き込まれて一気に読ませてしまうのは東野圭吾がそれだけ力のある作家だからでしょう。
私にはまだ子供はいませんが、もしも娘が生まれてこのような事件の被害者になったら、「絶対に犯人を殺しに行く」と主人は断言しています。現代にも「仇討ち制度」を作るべきだと。さすがにそこまでは行き過ぎの感もありますが、そのように様々なことを真剣に考えさせられる作品でした。
・「読んで損なし、というより読んだほうがいいです」
東野圭吾さんの小説を読む度に文章の書き方に「この人、天才だな」と毎回思わされますがこの作品は読み始めて深夜までずっと読み続けてしまいました。犯人に対する憤りで本を持つ手を震え息も荒くしながら読みました。私は二児の父ですが自分の子供が同じ目にあえば主人公と同じく犯人を殺したいと思うでしょう。仇討ちの認められない現代、しかし法が被害者の気持ちを代弁してくれているとは到底思えない。死刑を反対する人もいるけれど人の命を奪って何で償えるというのか?みんなやってはいけない事など分かっているはずなのに、凄惨な事件がたびたび起きている。被害者の遺族の気持ち、そして加害者の親も作中で出てくるのだが自分の子はそんなに悪くなく共犯の友人に無理矢理やらされたんだと言う加害者を生み出す親の「自分の子供に限って・・・」というような盲目的な愛も伺える。自分の子が一番大切だと思うのは当然だろうけど、他の子供の親もそう思っているであろう事をなぜ考えないのか?自分の家族を大切にできない人間が他の人間を大切にできるはずがない。この小説を読んで事件がなくなるわけでもない。法が改正されるわけでもないけれど問題提起作品として、また東野圭吾さんの感情を引き込む文章を堪能してもらう為にも、ぜひ読んでほしい作品!
・「つらい内容だが」
ストーリーが、読者を飽きさせる事無く進行し、思ったよりもあっという間に読み終わりました。しかし、随所につらい内容の描写が入り、読者によってはそれらの内容を読むこと自体に強い嫌悪感を感じてしまうかもしれません。娘の仇を取るために、親が加害者に復讐をするといった内容は、ありがちといえばありがちですが、何か最後まで読ませる力がある作品でした。東野圭吾の作品を読むのは初めてでしたが、他の作品も読んで見たいと感じました。
・「久し振り、会心の出来!」
残念ながら最近の東野作品は大小の差はあれ、物足りなさがつきまとった。オーバーな売り文句が踊り、「これは面白い」と思ったら10年前の作品だったりで、満足度は決して高くなかった。本作品は久々に会心の出来だ。テーマが明確な上に無駄がない。追われる側、追う側が展開によって変わりながら、クライマックスは強烈な緊張感で同じ場所に集結していく。東野作品の面白さはまさにこの展開と緊張感で読む手を止めさせないところにある。一人目の犯人が序盤と言える段階で消えてしまうので、この後どうなるのかと思ったが、新たな登場人物が上手く絡んでくる。満足の一冊、東野ファンならずともお薦めだ。
●東京島
・「ブラックユーモアの極致」
何はともあれよくもまあこんな話を思いついたものだと,それだけでも充分価値のある本.正当化されているものをおちょくりまくり,今のエセインテリを笑い飛ばし,ことごとく惨めな状態に突き落とし,痛快軽快に書き進んでいくその筆致のテンポの良さも見事,昔一世を風靡した筒井康隆のあの世界を彷彿とさせる.桐野ワールドのさらなる発展に期待
・「日本人を見つめる視線の確かさ」
面白かったです。
清子とワタナベの二人が出色。清子の身勝手さとたくましさ、ワタナベの進化(?)が基本的にゆるくて笑ってしまうサヴァイバルもの。生死に直面したときに緊張感でなく、あきらめに支配される登場人物の弱さがはがゆい。日本人の心のありようってこれで正解か?と、大きく疑問を感じます。後半の島内の社会が形成されていく過程を読み進めるうちに、読者に人間性とは何か、生きる意味とは何かを考えさせます。この時点で桐野夏生の勝ちかな〜。
桐野夏生の日本人を見つめる視線の確かさがすごい。死に直面しても家具作りをしてしまう、ゆるい日本人を描き出す感性はそこらの作家にはできません。
エンターテイメント小説として、今年一番の完成度だと思います。読んで損はありません。
・「最後まで一気に読ませる作品」
無人島の中で、どんな手を使っても生き抜いて脱出するという人間たちの本能むき出しの様子がしっかりと描かれていて最後まで一気に読ませる作品だった。無人島という隔離された空間の中でも、東京、ホンコンといったような人種差別や、共同生活をすることができないものがいたりと、新宿や渋谷、チョーフという街社会が生まれたりと、生活観にリアリティもあってよかった。ただ、もっとも読みごたえがあった最後の脱出劇のところが語りだけであっさり終わってしまったのが個人的には物足りなかった。
・「多くの男性に囲まれた女性の人間の心理描写がたまらん」
前作の「メタボラ」では沖縄の民宿とそこにたむろする若者が描写されすっかり桐野ワールドもここで無くなったかと思われた。
内容は夫婦で世界一周のヨット旅行途中に遭難し、無人島に流れ着く。その後流れ着く男たち。あわせて男31人と女1人の無人島生活。そりゃエロい話も出てきますわ。形を変えた桐野ワールド。無人島において人間とはこうも変るもんですか?!
そのあたり人間の行動心理みたいなものがおもしろい。
・「とにかく笑えた」
極限状態にある人間たちの、おどろおどろしい物語かと思いながら読み始めましたが、途中から、とにかく笑いどころが満載の、ハッピーな冒険小説という印象に変わり、登場人物がみんな愛しく思えました。
・「バースディのその後が知りたくなります!」
私にとって初めての荻原作品でした。表紙にもとても惹かれました。荻原さんがどのような物をかかれる方なのか、全く知らずに手にしたのですが、読了後、しばらくは他の本を読み始められないくらい、胸をうたれました。とても切なくて・・・・バースディの健気な態度や愛らしさに何度も泣いてしまいました。人に薦めたいような、薦めたくないような・・・・・他の荻原作品も最近少しずつ読んでいますが、私にとっては、いまのところこの本が一番!荻原さんに「この本を書いてくださって有難うございます」って言いたいし、バースディのその後がとても知りたいと思います。純粋で、可愛くて、あたたかいバースディに是非いつか又会わせてください!
・「「一言が重たい」 切なすぎる物語りです」
読み終わったばかりですが、胸が苦しくて切ない。 この作者は、どうしてこんなに人の心を動かすのでしょう。
バースデイはサル(性格にはボノボ)の名前。 話はある大学の「類人猿の言語学習」のプロジェクトチームにて始まります。 主人公の真は、尊敬する安達教授の突然の自殺によって、現場責任者となり推敲を重ねる毎日。 密かに付き合う大学院生の由紀との仲も上々。 意を決した真が由紀にプロポーズした夜、彼女は突然の死を遂げる。投身自殺・・・ 真はその現場にいたバースデイから、真相を聞きだそうとするのだが、周囲は真を狂人扱いしていく。 そこに大学という「狭き世界」の不条理なルールと支援金の不正使用が加わって。。。
おそらく読者は途中で犯人が誰か気づいてしまうと思います。 その後「こうならなければいいな」と思いながらページをめくるのでしょう。
このストーリーのポイントは「言葉」と「コミュニケーション」だと思います。 最後に出てくる「あいしてる」が、言語が少ししかわからず、コミュニケーションが非常に困難なボノボから発せられるというところに、このストーリーが凝縮されています。 (人の口から出てきたら軽薄な一言としか思えない現代人の悲しさよ) そのもどかしさが、この話を深く、深くしていると思わずにはいられません。
すばらしい物語りでした!
・「人と<会話>のできるサル、‘バースディ’の知る真相とは?」
一応ミステリーのカテゴリーに入るだろうと思われる本書は、いままでの著者の諸作品とは異なり、荻原流のユーモアを極力おさえた、シリアスな作品である。
舞台は奥多摩の東京霊長類研究センター。ここで、“バースディ・プロジェクト”と呼ばれる類人猿の言語習得の研究がおこなわれていた。対象は‘バースディ’という名の3才のオスのボノボ(ピグミーチンパンジー)、この物語の主役である。彼は高い知能を持っており、学習と実験により今では特別製のキーボードを使って人間と簡単な会話が出来るほどになっていた。
生真面目で研究熱心、‘バースディ’に対しても肉親の情をもって接する田中は、1年前、前任の助教授が自殺して以来、あとを継いで主任研究員をしていた。彼は4月のある夜、恋人であり、研究スタッフの大学院生、由紀にプロポーズする。しかし、前向きな返事を告げた彼女は、なぜかその夜のうちに研究所の5階から墜落死してしまう。自殺か、事故か、あるいは殺人か・・・。唯一の目撃者は‘バースディ’。田中は、ショックで打ちのめされながらも、彼女の死の真相を突き止めるべく、‘バースディ’から目撃証言を得るために必死の<会話>を試みる。
そうしたなか、ある財団法人からの多額の研究寄付金が教授らによって不正に運用されている疑いが明らかになり、彼女にも何らかの関わりがあって、さらには1年前の助教授の自殺にもその影が見え隠れしてくる。
彼女はなぜ死んだのか? がメインテーマの本書だが、主役をつとめる‘バースディ’も忘れてはならない存在である。実験とはいうものの、田中たちと親子のような交流をする姿。風邪をひきながらも必死に田中との<会話>を試みる姿。教授らによる不正揉み消しの圧力から身を挺して田中を守る姿。そのけなげな姿は重苦しくなりがちなテーマの物語にセンチメンタルなやわらかさを与えている。
・「そもそも 発想がすごい」
そうか、今回はミステリーか?しかし、この著者の引き出しは多種多様で毎回びっくりさせられる。頭が下がるなー
・「NHK/FMのラジオドラマで、この作品を知りました」
ラストの場面、主人公と今は亡き恋人との会話が切なくて、BGMとして流れる"Calling You"が哀しくて、とても心に残る作品でした。改めて原作に当たると…とても心が痛くなりました。自分自身の経歴とも接点があるようなないような…。閉ざされた研究者の世界での、むしろ一般の世界よりもドロドロした人間関係の嫌な部分には十分納得が行きました。ほんの些細なところに、昔の自分や自分を取り巻いていた環境など重なる部分が感じられて、妙に感情移入して読んでしまいました。お蔭で、本当に久しぶりなくらいしっかりと、悲しい気分になりました。主人公が女性の心の動きや、学内政治に疎いところも、いかにもいそうなタイプだと思わせてくれました。…でも心理学屋さんがそんな無垢な気持ちのまま生きていけるんでしょうかね?ミステリーとしての完成度は…分かりません。でも叙情的な作品としては完成されていると思います。
・「懐かしい風」
一気に読み終えてしまった。最近、SF小説ではこんなことは無かったので、自分でも意外だった。
爽やかな読後感とでも言おうか、似たような話を読んだことがあるわけでもないのに懐かしい。 解説を読んで、何となく理解できた。 夢中でSF小説を読んでいた中学生、高校生の頃。新井素子、筒井康隆、眉村卓etc、小説のみならず、日本のSFが最も活気に溢れていた時代に読んだ作品群と、同じ風を感じたからだと思う。
まだガイナックスがゼネラルプロダクツだった時代、朝日ソノラマやコバルト文庫、SFジュブナイルに夢中になった人たちには、特にお勧めしたい。
・「「空の中」+「仁淀の神様」 本当にいい話」
UMA(未確認生物)とのファーストコンタクトを扱ったSFではありますが、人間の美しさを描いた本でもあります。
弱く愚かな人間が、自らの愚かさも弱さも受容し、自然に対して謙虚に、優しく生きる人間の生き方の美しさに、感動し、涙無しでは読めません。
SFとしても優れものです。UMAの設定は衝撃的にユニークです。ユニークですが、設定が緻密なのでとてもリアルな内容です。明日、この本の内容が現実になっても不思議な気がしません。このUMAの登場(人類との出会い)、人類との交流・衝突、そして結末を描いたSFとしても一読の価値があります。
本書はライトノベル的な読みやすさを保ちつつ、楽しくて萌えるだけではないイイ話を見事に書ききった、いい本です。作者は、ライトノベルとして執筆しました。しかし、原稿を見た編集者が「この本は、ハードカバーで出したい!」と情熱をもやし電撃文庫から14年ぶりのハードカバーとして出版されることになりました。そして、文庫本化される時は、電撃ではなく角川文庫から出版されました。この経緯が本書の内容を物語っています。
文庫化される際に、ハードカバーの「空の中」に「仁淀の神様」という掌編が追加されています。「仁淀の神様」は、「空の中」の後日談ですので、「空の中」に最終章が1つ追加された感じになっています。この最終章「仁淀の神様」が、暖かい涙がいっぱい出てしまう内容です。白鯨とちがい、短い命しか持ち得ない人間も、こうやって無限につながっていくんだったら悪くないなって思えました。
・「書き下ろし必読です。」
既にハードカバーのものを読まれた方もそうでない方も書き下ろしの『仁淀の神様』は是非とも読んで下さい。これを読まずして『空の中』を読んだとは言えません。この書下ろしを読んで、一層この作品が愛おしくなりました。
・「何回読み返しても、泣けてしまいます」
“未知の生物”とヒトの交流を描いたSFであり人間の成長を描いたヒューマンドラマでもあり(この作者の得意とする)ラブコメとも受け取れる小説です
ヒトは間違わずには生きていけない。それに気付いた時に、どうするのか。その道をすすむことを支えてくれる人は、モノは何なのか。
様々な背景を持つ登場人物の描写やセリフ作者の出身地である高知県の自然や、航空自衛隊の描写などが非常に緻密に丁寧に描かれており“未知の生物”の設定が唐突なのにもかかわらず、違和感なく読めてしまいます。
文庫版の書き下ろしが世界感を更に深くしているのでこれから読まれる方にはそちらをオススメします。作者の“自衛隊3部作”の中でも、いちばん秀逸な作品だと思います。
・「良い話です。皆がそう思うはず・・・でも。 」
本編の「空の中」と、文庫化で追加された「仁淀の神様」を一気に読んでしまったのですが・・・一気に読むと「仁淀の神様」は琴線に触れる人は結構いるのではないでしょうか?。僕は気がつくと・・・涙が流れていました。「仁淀の神様」は『反則』ですよ!。「空の中」があっての「仁淀の神様」ですが、多分、ストーリー中にある『宮じい』の思考・感情は誰もが持っていて、それが生きざまとして格好よく、そうありたいと皆が思っているはず(特に男性は)。しかし、今の自分を取り巻く環境がそんなことを考える余裕をくれず、自分自身が日常をこなすことに終始し社会の歯車と化していて今の今までそのことを忘れていた。今の社会で生活の糧の為に働く人にとって「なんて真っ当なことを言うのだろう・・・」と、今の自分の情けなさを噛みしめされてくれる・・・ガツん!と深いところにしみわたる本でした。いや、マジで「こりゃ、川で漁師するしかないかな・・・」と真剣に思いましたから。
・「動物の顔を、実物大の写真で見せる大迫力の図鑑」
ずばり! 小さなネズミから大きなゾウまで、動物の顔を、実物大の写真で見せる大迫力の図鑑。横に長く開くワイドページでは、首の長いキリンの大きさもわかります。そして、実際の大きさがわかるだけでなく、毛のはえ方や筋肉のつき方など、動物の質感までが、手にとるように感じることができます。まるで動物が目の前にいるような感覚が味わえる、新しいタイプの図鑑です。2008年3月発行
・「すごい!」
まずビックリしたのが、ボリューム!そして索引以外はフルカラーの綺麗さ!
正直値段的にカラーは半分くらいだろうな〜と思ってました。
なのでこれで1680円!?って感じです!
値段知らなかったら3000円くらいかな〜と思ってしまうほどです。
中身は北京オリンピック特集に鉄道・空の旅、ちょっと面白い世界の常識クイズやなんでもランキングそれ以外にも考えさせる問題〔地球温暖化、感染症など〕にも力を入れ、めくればめくるだけ『へ〜』とか『ほぉ〜』の繰り返しです。
私はこの本を知ったキッカケは『Qさま!』のプレッシャースタディだったんですが、雑学好きな方とかにはオススメです。
今回は付録で世界遺産BOOKが入ってます。こちらもカラーで付録というにはもったいない感じです。
まずはこのボリューム、手にとって見てください。持っただけでワクワクしてきますよ!
・「文句なく5つ星です」
地図が好きなので他の地図帳も購入していますが2008年版の本書は他誌と比べると断トツの質の高さです。
カラー写真も非常に多くコストパフォーマンスも抜群です。北京五輪特集もありますので今日から非常に参考にしたいと思います。
別冊の世界遺産も最高に素晴らしく、全く興味がなかったのですが今では世界遺産の大ファンで他の書籍やDVDなど買ってしまいました。
大げさですが是非一家に一冊といえるぐらい楽しめますのでご購入お勧めします。
文句なく5つ星です。
・「お…面白い」
他の方の評価が高かったので、気になり購入。この厚さでフルカラーは凄い!!かなりの量の雑学(世界との比較)が詰め込まれていて、名所の写真には感動しました…!もう少しページがあっても良いなぁと思った程です。
当初の目的でもあった世界地図も、後ろにちゃんと載っています。お値段はそれなりに高いけど文句なし。また引っ張り出して読みたいと思います。
・「こんな本が欲しかった!」
子供の頃、魚類図鑑で深海魚の頁を見るのが好きでした。只、当然ながら絵で紹介されている為、「こんな魚が本当にいるのだろうか。」なんて長年疑問に感じていました。この本をHPで知り、値段も比較的値ごろだったので買ったら写真が豊富で生物だけでなく探索船や深海の仕組み等も分かり易く解説されており、専門知識がない人にもお勧めです。毎晩のように目を通しております。リュウグウノツカイやフクロウナギなどの写真が見られて本当に良かったです。
・「スーパーモンスター」
暗黒,高圧の世界である深海は,人間のすむ世界とは,まさに対極の世界だ.その極限環境に適合進化した動物は,我々の想像をはるかに超えた姿と生態を示し,これぞスーパーモンスターといえよう.その異形を「海洋研究開発機構」の撮影したカラー写真(1回の撮影に要した費用は一体いくらだろうか?)とイラストで描いている.そして,イラストには専門的な解説がつけられている.
例えば,ウミグモは次のように記されている.「ウミグモはクモという名前が付いているが、クモとの共通点は体の一番前の脚がハサミになっているという1つだけしかない。脚が長いためクモに似てはいるが、体のつくりはまるで違っていて、ウミグモの腹部は単なる突起になっており、胸部は脚の接合部だけでできているかのようだ。要するに体のほとんど全てが“脚”なのである。」(172ページ)。こうした文体で,それぞれのスーパーモンスターについて,最新の専門的情報が記されている.
そういうわけで,本書はその値段よりも数十倍の内容がある.深海では,スーパーモンスター同士の戦いが“日夜”繰り広げられているだろう.しかし,その場を目撃した者は一人としていない.深海は人類最後のフロンティアなのだ.
・「写真の豊富さが圧倒的!」
従来、この手の本では写真が少なくイラストでフォローされていることが多いのですが、この「深海生物ファイル」には多数の写真が収録されており圧倒されます。深海生物好きの皆さんは即買いでしょう!
出来れば連動した内容のDVDも欲しいですね…
・「素人でも大丈夫」
深海魚の写真が沢山載っている本です。写真と詳しい解説が別のページになってしまっている(前半が図説、後半が解説と補足のイラスト)ので片手では読みにくいですが、写真を極力まとめて並べる事で印刷代をうかせた事もこの値段に抑えられた一因でしょうから、仕方ないかと思います。
解説の文章が易しく、文体にも所々ユーモアもあり、素人に読みやすくなってます。素人の入門書として書かれています。値段も素人でも買いやすいように抑えたのだと思います。一般の人にも深海魚に興味を持ち知ってもらいたいという著者の、丁寧で真摯な姿勢が伝わってきます。
子供にも安心して読ませられますが、漢字にふりがなはふられていないので、小学生以下の子供に読ませるなら解らない漢字を教えたり辞書を与えたり、子供の漢字理解力に応じたフォローが必要になる可能性があります。
・「素晴らしい!」
子供のころ、魚類図鑑の深海魚のページに見入っていたような人にはまさに待望の本です。多くの図鑑に載っている深海生物はほとんどがイラストか標本の写真ですがこの本では海中にいる彼らの生の姿を見ることができます。全体の3分の1強を占めるカラー写真は本当に見事で妖しく美しい深海魚の姿は見ていて飽きません。
後半は代表的な深海生物のイラストと解説ですが1章は200m〜700mまでの生物、2章は700m〜1000mと読みながらだんだん深い所へもぐっていく構成になっています。一見奇妙な姿も、それぞれの環境に適応した進化だということが分かってとても面白いです
・「なんてことはまるでない、はずだ」
2005年12月15日リリース、書き下ろし。内容的には、伊坂幸太郎が東北大学の法学部に在籍していた頃のことを題材にしている感じだ。麻雀が出てきて、1970年代生まれでも大学で麻雀したんだ、と意外だった。ぼくの大学生時代はもっとぐっと古いので麻雀一色だった。ちなみにぼくは九蓮宝燈をあがったことがあるくらいやった、ということで読んでいてやたら懐かしかった。
この中に出てくる西嶋みたいな奴も確かにいた。莞爾のような奴はたくさんいたし、鳥井やぼくのような奴もいたし、南のような女の子もいた。そういった彼等が大学生活というもっと貴重な時間を生きる様子に、思わず微笑んでしまうステキさがこの作品にはある。ゆっくりゆっくりそのステキさをなぞるように、思い出すように読む。
この作品より小説として優れている作品は確かに伊坂幸太郎にはある。しかしながらぼくはまちがいなくこの作品が一番好きだ。
・「すぐに再読したくなる面白さ!」
仙台を舞台にした、大学生活を描いた青春小説。というとありきたりだが、著者らしいユニークな登場人物がユーモラスな会話を交えつつ(何度ニンマリと笑ったことか!)いきいきと躍動している。
はじめの章から最後までつながる「事件」というか「敵役」みたいなのがいるが、学生らしい合コンや恋愛話もあり、おまけに超常現象(?)も。そういう要素が何気にミックスされて違和感がないのが、伊坂氏の真骨頂。
悲しい出来事も起こるのだけれども、全体にあふれるトーンはポジティブ。ドンキホーテの様な西嶋君のキャラが効いている。理屈抜きに楽しめ一気に読んだ。読み終わった時、結構、登場人物の世界にハマってしまって読み終えるのが惜しい気がした。そこで、すぐにパラパラと読み返してみたのだが、最初の方からちょっとした伏線がはってあるのに気づいたりするので、再読してしまった。
なお、本書を100%楽しむためには次の3つをクリアしていることが望ましい。1.麻雀のルールを知っていること、2.サン=テグジュペリの「人間の土地」を読んでいること(せめて本書で引用されている2章の「僚友」は読んでおきたい・・・ちなみにこれは本当に良い本ですよ!)、3.ラモーンズというロックバンドを知っていること
・「青春ものでも伊坂氏にはハズレなし」
伊坂幸太郎さんの最新作「砂漠」読みました。 文句なく面白かったです。プロットの巧みな、小さなエピソードが全部無駄にならずに回収されて最後に繋がっていくのはいつもながら伊坂マジックで、読んでいてとても気持ちよかったです。 青春エンタメ小説、と言えばいいのでしょうか。 伊坂作品には珍しい(と思うんですが)大学に入学したての5人の男女が主人公で、彼らが仙台にある大学で学生生活を送る中で出会ういろいろな大学生らしいエピソード(もちろん合コン、恋愛、破局、学園祭、クリスマス、免許取得などなど)を描きつつ、それでいて大筋の話がしっかりと最後まで繋がっていく。いつもながら完璧な作品です。伊坂作品は本当にハズレがないです。 髪の毛をたてて、つんつんにした「かわせみ」みたいな鳥井。 ちょっとクールで。人付き合いが悪いようでそうでもない岩手出身の主人公「北村」 人とずれていて、熱くいろいろな事に義憤を燃やす、信念の人「西嶋」 クールビューティ、超絶の美人の「東堂」 人見知りしがちな、でもサイコキネシスの使える本物の超能力者「南」 この東西南北が名前についた4人+1名が名前の通りに麻雀したり遊んだり、仙台で多発する連続膀胱魔事件や、窃盗団事件などに関わったりしながら進んでいくこのお話は本当にとても楽しかったです。春夏秋冬1シーズン一章で1学年ずつ上がっていく章構成も見事に完璧でしたし、文句を言うところが一つも見当たりませんでした。 とにかく面白いです。青春エンタメとして完成品です。5つ星評価の星5つでお勧めです。あ、蛇足ながら「チルドレン」に出ていた某氏の話もちらりと出て来ます。 ちなみに、2008年「本屋大賞」、第21回「山本周五郎賞」受賞作品だそうです。
・「やっぱり伊坂は最高だ♪」
いわゆる青春ものど真ん中!!季節毎に章分けされているが、間違いなく読者は休んでなんかいられなくなる!!一度読み始めたが最後、一気な読破間違いなしの傑作だ!!個人的にはデビュー作の『オーデュボンの祈り』『アヒルと鴨のコインロッカー』『チルドレン』それに今作が伊坂作品四天王です!!必ず読み返したくなる名作です!!
・「普通でない青春物語」
主人公達はよくいる大学生や少し変わった大学生と言った感じ。ストーリーも変わってるようだがむちゃくちゃ現実離れしている訳でもない。
とにかく面白い!伊坂さんの世界観にはいつも圧倒させられますね。
・「泣いてしまいました」
映画のCMを見て、勝手にファンタジーだと思っていたら、割とリアルで、そして泣いてしまいました。読む前に、感動をあまり期待していなかっただけに、泣いてしまった自分にビックリしました。オススメです。
・「とても素敵な本です。」
登場人物すべてが優しく、分かりやすい文章で情景が目の前に映し出される素敵な本でした。誰もがよりよく生きたいと思っているけど、方法が分からず苦しんでいるだけなんだ。と改めて思わされました。作者の人にありがとうと伝えたいです。
・「大人になったひとが読む本です。」
子供向けのファンタジーかと思い、読むのを躊躇っていたのですが内容は大人になったひとが読むものでした。
自分に子供がいたらきっと読み聞かせたくなる本ですね。誰しも人間だから間違いは犯すけれども涙を流し、後悔をして、少しだけ成長とともに正しくなるんだと思います。
・「心温まる話」
それほど難しい文章でもなく、話も分かりやすい。しかし内容は驚くほどにハートフル。児童書としても優れているのではないかと思う。幼稚園児がスラスラ理解できたら怖いけれど(笑) 自分が教師だったら読書感想文の推薦図書にしたいくらい。年代を問わずに好印象を持たれる作品だろう。
●訣別の森
・「期待しすぎると、ちょっとがっかりするかも?」
第54回江戸川乱歩賞受賞作ということで、期待しすぎると、ちょっとがっかりするかも。でも、そういうの関係なく、ひとつの作品として読めば、それなりに面白いと思います。ドクターヘリや自衛隊に関しては、とても知識が豊富なのだなぁと。ただ、知床の自然環境保護問題は、少し無理がありすぎると言うか・・・描写がとても細やかなので、情景が目に浮かんできて、結構引き込まれました。まあ、読んで損したとは思わない一冊でした。
・「面白かった。」
物語の展開や人物に無理がありますが、面白かったです。映画になりそうなストーリーでした。西村寿行の初期作品に通じる作品です。買って損は無いでしょう。
・「驚嘆すべき新人の登場!」
ミステリ小説というものを読んでいて、久方ぶりに言い様のない躍動感を味わわせていただいた。前置きしておくが、正直なところ、この作品は美点と難点の落差が誠に激しい。おそらく、読まれる方によって評価が二分されるに違いない。死期が迫っているからといってエゾシカに復讐をはかる信田など、直情径行的な行動を繰り返す登場人物達には共感しづらいものがある。また、藤原による目黒の死体の始末のシーンなど、総じてご都合主義に走りすぎとも言える。 だが、その反面、道東の壮大な自然を舞台にしたスケールの大きさと、情景が鮮明に思い浮かべられる筆力には、それらの欠陥をカバーできるだけのパワーが充分にある。サスペンスにヒューマニズム、陰謀を絡ませた冒険小説というあたりは、森村誠一の「野生の証明」にも通ずるダイナミズムを覚えさせる。確かに、一長一短なのではあるが、私は、それでも著者の今後に期待したい。
・「ヘリ、自衛隊、使命、そして、、、」
江戸川乱歩賞受賞作には興味があり、毎回、該当作品が出版されると、購入して読んできた。まず感じた事は、今回の作品は、ミステリーである前に、ロマンが溢れている事だ。ロマンと言っても、恋愛というよりも、少年の様な心と使命感の方だ。
東北海道の広大さをイメージさせられながらも、ヘリなどに関する、細緻でメカニカルな描写も秀逸。派手な序盤に加えて、小出しに示される伏線も、面白い。
そして、一刻も早く先を読みたくなる様な、ダイナミックな展開。各章の最後に付けられた、付記と本編とのからみも興味深い。第一級の作品として、次回作にも期待したい。
ただ、この傾向の作品は、万人受けするかどうかは不明だ。ヘリ、メカ、自衛隊、使命、展開重視の小説、といった事に、ピンとくる方には、特にオススメです。
・「ドクターヘリの描写がいい」
ですが、登場人物は共感しづらい人ばかりですね^^;最後の評価で、東野圭吾さんが書いてたのに近い感想を持ちました。でも、この人は苦労を重ねた末に取った新人ですので温かい目で見ましょう。本文はゴシックと明朝が混在していますが、別にこれはやらなくても良かったと思います。ちなみに、明朝体で書かれてあるのが主人公の部分で、ゴシックがその他の登場人物の視点で書かれています。ですので、読者は二重に物語りを読むことになり、緊迫感が薄れると思いました。
・「合理性を追求した現代社会の欠陥に対して考えさせられる作品」
村上春樹氏の現代社会に対する疑念・思想をふんだんに盛り込んだ秀作。読み込めば、我々がどうやってこの社会に対処していくべきかの氏の意見も見えてくるだろう。
・「私は面白く読めました」
カバー裏には「新しい小説世界に向かう村上春樹」とあります。が、変わった点といえば、 ・厳格な時系列で書かれている(今までにもあったけど) ・カメラの視線での描写が中心になっている ・超常現象は起こらないぐらいしか気づきませんでした。もちろんこの3点により、「どういった意味だろう」などと考えずに読めるようになっています。で、いつものようにバラバラなできごとが最後にはひとつに纏まってくれる満足感を味わいました。いろいろな評価はあるでしょうが、私は面白く読めました。
・「2つの世界が最後に交差する様」
マリを主人公としたリアルな世界と、眠っている姉の心の中の世界ではないかと思われた別世界が交互に描かれる。「世界の終わりと〜」などで描いている2つの世界が最後に交差する様をこの作品でも描きたかったのではないかと想像しました。
個人的にも2度この作品は読みましたが難解だと思う。文学ですので意味を求めてはいませんが、どこかスッキリとしないところがある作品だと思います。
・「どこかで新たな深淵は生まれ、そして繋がって行く。」
この本を5つ星としてしまうのは 単なる僕の好みの問題なのかもしれない。
理解できない人にはとてもつまらない本。 故に 理解できる人にはとても意味の有る本。
これは、癒しだ。
真夜中に生きる人々が 良くも悪くもお互いに干渉し関わりを持って 深い夜という闇の中で 淡々とただ「生きている」様子が描かれている。
イベントというイベントもおきない。 意味不可解な事も多いし、解明されないことの方が圧倒的。
でも、 最後のほっとした安堵が得られるのは何故だろう? 深い深淵の底にそっと光が差すような。 限りなく意図的ではない、気がついたら手の中にあった光。
これはそんな本だ。
この本についてうまく説明ができない。 けれど、 村上春樹の他書物とは少し違うような気がする。 「世界の終わり〜」のような、ぞくぞくする春樹節もよいけれど、 体中に浸透する水のような透明感のあるこの本を 僕はあえてお勧めしたいと思う。
・「謎は全て解き明かされなくてはいけないのか?」
よくストーリーがしりちょんぼで中途半端だとか謎が残ったとか一部で酷評された作品ですけど俺は村上春樹作品の中では一番好きですね。高橋とマリというキャラクターが魅力的だし現代が舞台だけあって他の古い作品に比べて同世代に生きる人間として共感し易い。
あと謎っていうのは全て解き明かさないと納得できなかったり怒る人がいますけど俺はそうは思わない。謎が残ったとしても色々、想像したり、解釈したりでそれはそれで色んな楽しみ方があると思うんです。
それにハッピーエンド、大円団を迎えて終わるより惜しまれるくらいの短さで終わるほうがダラダラ続けるよりすっきりしてて良い場合もあると思いますよ。少なくてもこの作品にはそれが当てはまると思う。
・「小学生に読ませたい作品」
おきまりのパターンが定着した小中学生の課題図書にこういう作品を進めたい。食べるという行為はまさに「命をいただく」ということなのだ。読んだ後、必ず食卓で「いただきます」を言いたくなる。食育が叫ばれる今だからこそ読んでほしい。
・「ここまで意見が分かれる作品もめずらしいです」
ストーリーが薄い・浅いという意見が結構ありますが、そうでもないとおもいます。主人公が実家に帰って食堂を開いて、人を癒すという簡単なあらすじがあるので、言われてみたら、確かにありえないかもです。でも普通小説ではもっとありえないことも起こりますよね
・「宝物の一冊」
某テレビ番組で評価が高く、とても興味があり読んでみました。ここでは評価が低いようですが、私にとってはここ数年で読んだ本の中で間違いなく3本の指に入ります。半分絵本のようなファンタジーとして捉えるといいのでは?食べ物をいただく、ということ、親子の関わり、命を考えるということ・・。圧倒的なメッセージが伝わってきました。食をいい加減にとらえつつある今だからこそ、多くの人に読んでもらいたい本だと思います。
・「「食」の重要さ・ありがたさを教えてくれる本」
食べること = 生きること。食べること = 愛。
・「プロの料理人の感想です。」
30年程前、調理人にになった頃のフレッシュな気持ちを、懐かしく、又ほろ苦く思い出しました。この小説の中に描かれている至極の話の数々は、しっかりした作者の経験や考え方が反映されています。きっと作者は、料理関係の仕事もなさっていたんですね。現在、私は調理師学校の講師しています。学生のみんなに、必ず読むように勧めています。きっと魂のこもった料理を作るプロになれることでしょう。もちろん普通の方にもお勧めだと思います。小川糸さんありがとうございます。
・「読んでよかった」
戦前生まれらしく、堅くて古風な文体。その文体をもってしても、抑えきれない出会いと新婚時代のフワフワしたときめき。「おかしなやつだ」と苦笑いしつつ、優しい目で描写される奥さんの日々の言葉や暮らしぶり。何十年もの間の、特に劇的とは言えない夫婦の平凡で平和な日々。
この作品は、2007年に亡くなった城山さんの遺稿とのこと。書き終わっていたわけではなかったようで、抜けている箇所もあるのを、編集者が構成し、第一部としています。かなり説得力のある構成と、城山さんの抑制された語り口のお陰か、抜けている部分も「センチメンタルになりすぎるのを恐れて、城山さんはあえて書かなかったのだろう」と思わされます。しかし、城山さんの娘さんによる第二部を読むと、ああ、城山さんは「書かなかった」んじゃなくて、辛くて書けなかったんだ、だから後回しになって、書かないままに奥さんのもとに行ってしまったんだ、と思わされます。第一部の飄々とした城山さん、第二部の慟哭の中、ボロボロになって生きていた城山さん。その対比が痛ましく、そのためさらに鮮やかに、平凡な夫婦の日々が輝いて感じられます。そしてそれは私たちに、平凡な日々のかけがえのなさを痛切に思い出させてくれます。城山さんが、あの世で奥さんと美しい日々を重ねていますように。
・「夫婦とは、この世で一番尊い存在かもしれない、と思いました。」
妻を失う、ということの辛さ、と語るには余りにも大きな喪失感を城山三郎さんの文面から間接的に体験させていただくことが出来ました。きっと自分もそうなるに違いないだろうと思いました。男にとって、それほどまでに妻の存在は大きい。妻は一歩下がって夫を立てているようにみえるも、夫ほど妻に何もかも頼りきっている存在はちょっと他に探せないように思う。「そうか、君はもういないのか」取り残された夫は誰もがそうつぶやいて虚空を眺めることでしょう。城山さんの、率直な語り口が、妻と生きる人生の醍醐味を描いてらっしゃるように受け止められました。いつかやってくる日なのですね。その時、悔いの残るようなことだけはしておきたくない、と考えました。城山さんご夫婦が如何に愛情を持ってお互いが接していたかが良く伝わってまいります。せめて、夫婦でいられる間は、いつも愛を持って暮らしてゆこうと思いました。
・「「おくりびと」城山三郎」
映画「おくりびと」がアカデミー賞の外国語映画賞を受賞したのは、日本的な死生観が欧米でも評価されたからでしょうか。
・「本書が湛える底光り」
休日に2時間程度で読みおえた。最後は泣いてしまって困りながら。
この本は二部構成である。第一部は 城山三郎が書いた 奥様との出会いと死別であり 第二部は 城山三郎の娘さんが書いた 城山三郎の死だ。
第一部を読んでいて 強く思い出したのは アラーキーの写真集「センチメンタルな旅、冬の旅」である。アラーキーの写真集は 奥様の陽子さんとの新婚旅行と 陽子さんの癌との闘病と其の死を扱った作品だ。 その写真集と この「そうか もう君はいないのか」は 驚くほど似ている。アラーキーの白黒の写真集が小説のようでもあるし 一方 城山が極めて抑制した文章で書き上げた本書が白黒の写真集のようでもあるのかもしれない。
泣いてしまったのは 第二部の娘さんの井上紀子さんが書かれた部分だ。ここで見えてくる城山三郎は 彼自身が描いた淡々とした男ではない。最愛の妻を亡くして嗚咽しつづけた夫である。 そんな第二部を読んだ上で 改めて 第一部を読んでみると 淡々とした文章の底にかすかに見える激情が浮かび上がってくるかのような思いがする。 この二部の構成が 本書を比類の無い作品に仕上げている。
死を哀しむのは 動物でも人間だけなのかもしれない。そんな「哀しみ」は時として耐えがたく その人を滅ぼしてしまうこともあろう。但し そんな「哀しみ」という感情を得たことで 僕らだけが感じうるものもあるのではないかと思う。本書が湛える一種の「底光り」は そんな「哀しみ」を感じうるものだけにしか見えないのではないか。 そんな事も思いながら 読了した。
・「今は亡き愛妻との思い出の日々…/城山三郎、最後のラブレターに涙 」
■作家・城山三郎は、2000年に最愛の妻・容子さんを亡くした。その7年後07年3月、城山は79歳で他界する。本書は晩年の城山が、亡き妻との思い出の日々を綴った回想記である。当初ためらっていた城山は、亡くなる半年ほど前から書き始めたという。 ■昭和26年、一橋大学の学生だった城山は、たまたま実家のある名古屋にいた。近所の図書館に行き、予定外の休館だったのでたたずんでいると、そこに爽やかな妖精のようなお嬢さんが現われ、「あら、どうして今日お休みなんでしょう」という。それが二人の出会いだった。城山はほのかな恋心を抱き手紙のやり取りなどもするが、彼女の父親の反対があり、絶交状を手渡される。だが数年後二人は奇跡のような再会をし、恋は成就し結婚に至るのである。城山26歳、容子さん22歳だった。 ■本書には、城山がペン1本で食べてゆく決意をする場面や、下積み時代の苦悩も描かれており、興味深かった。 ■城山は旅先や講演先でのひょうきんな容子さんの行動を微笑ましく書く。その視線は深い愛情に裏打ちされている。 ■そして、がんになった容子さんを抱きしめ「大丈夫だ。俺がついてる」というくだりと、最期を看取る場面は、やはり胸に迫るものがあった。きっと今頃二人は天国で、本書の刊行を喜んでいるだろう。
・「小説を読まない、本で泣かない私が、一気に読み上げ、泣き通しでした。」
「いい本があるよ」と友人に紹介され、めったに小説を読まない私が、なんとなく読んでみようかなという気になって注文した本でした。読みやすさいい、ストーリーといい、身近かにありそうな話の中で、12歳になる主人公の生き方にとても勇気をもらいました。人は一人では生きていけない。人とのかかわりの中で成長し、心も育まれていくのだということ、とても感動でした。 親との関係で悩む子ども、子どもとの関係で悩む親、自分探しの旅の途中にいる人、多くの人に読んで欲しい本です。 こうして初のレビューを書く気にさせてくれた本です。 身近な人にもこれからすすめようと思います。
・「こんなに泣いたのは、いつぶりでしょうか」
私は電車の中で読み始めて、泣いてしまいました。自宅に持ち帰ってからは一気に読みあげ、30分位そのまま泣きじゃくっていました。
主人公が11歳であり、ストーリー展開もシンプルなだけに心の奥にある深い深い何かを突いてきて、今の自分を見つめなおさせてくれる小説でした。
恋愛でもなく、人との別れでもなく、喧嘩でもなく自分の内面と向き合い号泣してしまったのはとても久しぶりでした。
自分カウンセリングな面もありますので、感情を抑えないといけない電車や外出先でなく、是非自宅で、じっくり読んで欲しい1冊です。
・「感動的な作品です」
今まで数多くの本を読んできたが、これほど感動した本は無い。人とは何ぞや?命とは何ぞや?と色々と考えさせられ、多くの事を学べた本だと思った。
これから親になる人、なった人や、学生の多くの人に読んでもらいたい作品です。
・「ありがとう。」
読んでいるあいだ中、涙が止まりませんでした。あすかの心の苦しみに胸が押しつぶされそうになり、祖父の深い深い愛情に心安らぎました。
辛いことや不安が重なって、自分で感情を上手くコントロールできなくなって、助けを求める気持ちで本屋さんに入ってこの本を手にしました。力いっぱい泣けたので、スッキリした気分になりました。後悔しない人生を送りたいと思いました。
世の中こんなに上手くいかないかもしれないけど、でも、「人はこうあって欲しい」と強く思います。不安だらけのこの時代に、この本に共感できる人が増えて、少しずつでも人生に希望の持てる人が増える事を祈ります。
・「沢山の事を気づかせてくれます。」
「お前生まれてこなければ良かったな」
この言葉が衝撃的でした。沢山の悩みを抱え、涙ながらにこの本を読みました。
当たり前のようにあるいじめ、命の重さ、意外にモロイのかもしれない大人の心。でもそれに負けないすばらしいモノをヒトは持っているのかもしれない。そういった大切な事を沢山気づかせてくれます。
この物語は主人公は小学生の子供ですが、物語の主題は大人に投げかけられる沢山の問題です。
読んだ後はどんな時でも絶対に心の中が洗われたような気持ちになります。
大人も子供も含め沢山のヒトに読んで欲しい本です。是非読んで見てください。
・「子供のために」
小学生のころ、宮崎さんの「風の谷のナウシカ」をテレビで見て、心に強く感じるものがありました。何かわからないけれど、大事なことを教えてくれていると思いました。アニメは当時好きでよく観ていましたが、宮崎さんの作品はいままで観た作品のどれとも質が違ったものでした。それまで環境問題などのテーマに触れると、テレビやジャーナリストは人間が悪だ、と人を裁くことを押しつけてきましたが、宮崎さんの作品はどれも、自分たちを許して改善していこうといった内容だったかなと幼いながらに感じました。大人になって、宮崎さんの人間性について知りたくなり、風の帰る場所―ナウシカから千尋までの軌跡を読んでみましたが、彼は苦しみながらも、人を愛することを選んだのだなあと感じさせる内容でした。この本もまた、日本の教育の在り方や宗教観についてふれるとともに、彼が本当に人間が好きで人間に対して希望を持っているんだということを感じさせました。その一方で、今のアニメに対してはかなり厳しいコメントを持っています。「お人形ごっこ」とか、恋愛を軽く扱っていることについても釘を刺しています。これから何か作品を作る人もより良い作品を作ってみたいという人なら、どれも共感できる内容ではないかと思います。
・「12年間に渡る作品の軌跡」
もののけ姫、千と千尋の神隠し、ハウルの動く城、崖の上のポニョまでの12年間に渡る作品作りを企画書、エッセイ、インタビュー、対談、公演などを通してその背景を見ることができます。宮崎駿監督がどういう考えの持ち主かも感じることが出来て面白かったです。ジブリの作品が好きな人で宮崎駿監督がどういう人か知りたいなら読む価値はとても高いです。
・「「もののけ姫」「千と千尋」まで」
まず表紙の裏から「もののけ姫」「千と千尋」「ハウル」「ポニョ」が同じボリュームで取り上げられているような印象を与えますが、前二作がメインです。「ハウル」の章はあまり作品とは関係がない対談が多く、「ポニョ」に関しては編集する対談や講演ネタを集める時間がなかったようで、軽くなっています。「もののけ姫」はテレビ時代劇で目にすることがない登場人物ばかり現れる。時代を室町に設定した現代ファンタジーかと思いきや、「士農工商」やら「百姓」の設定を誤解しているのは現代の日本人で、農民も武器を携帯していたし、水呑み百姓の範疇は広い。もっと雑多な職業、歴史の記録にかすかに現れるような人々がじつは結構いた。その人物たちが、互いが生きるための抗争をする。歴史学者の専門知識や、考古学上の推測をまじえて語られています。ストーリーは自然の凶暴さと、文明を推し進める人間の暴力が描かれる。つづく作品「千と千尋」ここでは「ここで働かせてください!」のセリフがとりあげられている。10歳の少女の自立といえばパーソナルなレベルですが、この時代に、この場所で、完全でない自分が生きるための力(知恵)を獲得していくのは、「生きる」テーマであり両作品に共通する。子供はちょっとケガをして当然だし、飛行機なんかオンボロであって上等とする考え方は、どこかヒステリックな現代に、監督の作品が受け入れられる理由のように思えます。
・「不条理な資本主義文明への憤怒、そして、子供達への限りない希望」
1997年から2008年までの文章を集めた本書出版は本意ではないと宮崎さんは仰りますが、各章間のダブリ等を差し引いても氏の思想等を深く知れる点でとても貴重な文献です。
私は本書から宮崎さんの「行き過ぎた資本主義社会への憤怒」と「子供達への限りない希望」を深く感じましたが、氏が何に影響を受けて育ったか、生きて(仕事して)きたか、またその思想等がどういったものなのか興味がある方は500ページ強の本書をぜひご一読下さい。
以下、私が印象に残った言葉
・絶望は生命の本質、残忍は生命の本性・自分の中に人間を罰したいという気持ちがある・子供の時代に得た何かには決定的な影響力があり、大人の1年間に匹敵するような5分間がある・アシタカがサンに「生きろ」と言った時に「生きよう」と心に決めたという手紙を子供達からたくさんもらいました・僕には小さい時から、生まれてきたのは間違いだったんじゃないかという疑念がありました・子供たちを取り巻く価値観はどんどん数を減らしている。文部省だけじゃなく社会全体が「損得で計算しろ」という一つの価値観に絞り込んだからです・空気まで取引するのは不遜ですよ。人間が生きて行く為の最も根本の所で「儲かる、儲からない」をやっていては未来はロクなことにならない。儲けだけではない、もっと大切な何かがあるはずです。そうでないと、アニメーションをつくる仕事などは成り立ちません・(日本人は)誇りも歴史観もない、自分がアメリカという国からどういうふうに思われているかも知らない・「魂にとって何が大切か」「魂とは何か」それが私達のいつまでも変わらない主題であり、課せられた問いだと思います・子供たちには三歳まではテレビを見せるなと周りの人に言っている。自分で考える機会を確実に奪ってしまうから・本当に異常なまでの早さで昭和の軍閥政治は、破局に向かって突き進んでいく。今も世界はそんなふうにたちまちの内に変わっていく可能性がある・アニメーションの可能性って、商売とか商品化とか、そういうこととは無関係に”志”として存在していたんです・子供が成長してどうなるかといえば、ただのつまらない大人になるだけです。だけど、子供はいつも希望です。挫折していく、希望の塊なんです
・「宮崎駿のアニメについて」
日本アニメ界のヒット作品をあげれば必ずこの人の作品が上がるはず。
その作品群について作者が今までに語ってきた言葉を一冊にまとめあげられたのが本書になる。
「もののけ姫」から「崖の上のポニョ」まで語りつくされている。
作品に込められた思いがとてもよく伝わってきます。
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