世界文学を読みほどく (新潮選書) (詳細)
池澤 夏樹(著)
「人生について知るべきことは、すべて「カラマーゾフの兄弟」の中にある、だけど・・・」「非常に面白い書物」「充実した時間をありがとう!」「「世界文学」という物語」「小説家が書いた読みほどきに唸る」
ナンシー関の「小耳にはさもう」ファイナル・カット (詳細)
ナンシー 関(著)
「あなたのいないテレビ評論なんて」「今の世相も斬ってほしかった・・・」「不世出の才能を惜しみます」「虎」「見巧者よ永遠なれ」
「これだ!」と思える仕事に出会うには (詳細)
シェリル ギルマン(著), Cheryl Gilman(原著), ニキ リンコ(翻訳)
「仕事だけでなく人生全般に役立ちます」「お勧めです」「正しいことと幸せなことは違う。」「これだ!」「前向きにキャリアを考えるきっかけになりました」
ヨーロッパ思想入門 (岩波ジュニア新書) (詳細)
岩田 靖夫(著)
「思想のエキス」「ジュニア新書は侮れない」「思想史の旅」「ヨーロッパ思想の源流を知る最適ガイド」「思想の普遍性を学ぶためにも」
「弱者」とはだれか (PHP新書) (詳細)
小浜 逸郎(著)
「文筆家としての魂を見る」「「弱者」と「強者」」「「言いにくさ」、を言ってくれた」「切り口がするどい!」「量産される「弱者」」
悪について (岩波新書) (詳細)
中島 義道(著)
「カント倫理学 最良の入門書」「良書である」「当たり前のことだが、これ以上重要なことはない」「カント哲学を通して 中島が言いたい事 (;'Д`)ハァハァ」「市民の限界と哲学者の凄さを教えてくれる一書」
右翼と左翼 (幻冬舎新書) (詳細)
浅羽 通明(著)
「面白い!」「とにかく分かりやすいです。」「答えはここに」「分かりやすく面白い」「次の千年紀を迎えるための新しい思想とは?」
社会福祉をつかむ (テキストブックス「つかむ」) (詳細)
稲沢 公一(著), 岩崎 晋也(著)
「NPO関係者など一般で福祉にかかわる人にもぜひ」
高校生のための経済学入門 (ちくま新書) (詳細)
小塩 隆士(著)
「全ての経済学のエッセンスを知りたい人のための本」「経済学の基礎を幅広く解説!」「わかりやすい入門書」「これから経済学を勉強しようとする人にぴったり」「わかりやすい入門書」
権威主義の正体 PHP新書 330 (詳細)
岡本 浩一(著)
「共感と癒しを与えてくれる本です。」「奇書かつ良書」「現代社会の病理の処方箋!」「普段目にする、口にする言葉を考えさせられる。」「内なる権威主義との戦い」
財政のしくみがわかる本 (岩波ジュニア新書) (詳細)
神野 直彦(著)
「大人が読んで面白い」「「小さすぎる政府」への警鐘」「国家のお金の出入り。そしてその背景にある思想。」「なぜそうなのかやさしく説明、とてもわかりやすい」「国民、住民、必読の書」
新版 教育心理学を学ぶ (有斐閣選書) (詳細)
伊藤 隆二(編集), 鑪 幹八郎(編集), 坂野 登(編集)
痛快!サバイバル経営学 (痛快!シリーズ) (詳細)
阪口 大和(著)
「「組織の論理」こそが」「経営学とは何ぞや」「非常に読みやすい」「経営学がまるわかり」「『痛快!組織サバイバル-いかにして組織の暴走を食い止めるか!』」
秘伝 中学入試国語読解法 (新潮選書) (詳細)
石原 千秋(著)
「国語教育が求めるモノ」「秘伝中学入試国語読解法」「受験体験記として極めて有用です」「新釈現代文が入手不可の現在、国語学習の指針を示してくれる好著」「解説の丁寧な問題集として今なおおすすめ」
教材解釈の力量をつける (教育新書 (6)) (詳細)
氷上 正(著)
これで古典がよくわかる (ちくま文庫) (詳細)
橋本 治(著)
「高校の時にコレがあれば今頃古語で会話ができた?」「惜しむらくは、室町〜江戸時代の部分も載せて欲しかった」「高校生と「古典」を分かりたいと思う大人に。」「読めないのがあったりまえ」「今も昔も、心のたけを文字に託して・・・」
国語〈1〉漢字の字源をさぐる (シリーズ授業 実践の批評と創造) (詳細)
稲垣 忠彦(編集)
猫のゆりかご (ハヤカワ文庫 SF 353) (詳細)
カート・ヴォネガット・ジュニア(著), 伊藤 典夫(翻訳)
「ヴォネガット教の聖典」「もう一つの側面」「《メタ宗教文学》の傑作。」「秋の夜長向けかも」「一言で言うとヘンテコな小説」
海に住む少女 (光文社古典新訳文庫) (詳細)
シュペルヴィエル(著), 永田 千奈(翻訳)
「「異」なるものとの接触」「レヴューと言うより、雑感です」「霧のような雰囲気」「意味を考えるより雰囲気を味わう。」「昔の訳で読みたい作品」
● 世界の10大傑作
● 国語(高校まで)
● 文学作品の宝箱
● これはスゴい・・・!【名作すぎる海外SF】だけ読んで脱SF初心者するためのリスト(〜1990年まで)
● 春樹と夏樹
● 気になる本
● 転職
● 自分の視点をもつ
・「人生について知るべきことは、すべて「カラマーゾフの兄弟」の中にある、だけど・・・」
著者の京都大学文学部での14回にわたる講義をまとめたものである。総論、作品解説(海外作品10作と著者の「静かな大地」)、総括からなる。小説の起源を神話にたどり、ゴシップも重要な要素とする。小説は旅のようだとも語っている。 19世紀に一応の完成を見た小説が現在新しい展開を迫られている、世界がだんだん崩れて破片化しているという。著者の問題意識はカート・ヴォネガットの著した「スローターハウス5」の中の「人生について知るべきことは、すべてフョードル・ドストエフスキーの「カラマーゾフの兄弟」の中にある、・・・だけどもう、それだじゃ足りないんだ」という台詞が代弁しているとのこと。 そのほか著者の商売上の秘密が公開されているのを読むのも楽しい。例えば著者の「夏の朝の成層圏」ではロビンソン・クルーソーをフレームとして使ったこと。島を舞台とする小説ではまず地図を書くこと。小説を志す人は自分の作品をけなす批評家としての自分に打ち勝たなくてはならないこと、などなどいろいろある。 巻末に付録としてガルシア・マルケス「百年の孤独」読み解き支援キットとして、家系図・人物の出入りのリスト・エピソードの目録がある。作家が作品を作るプロセスを「合成」のプロセスとすると、逆の「分解」のプロセスを実行したと考えられ、これからも著者のノウハウが窺える。
・「非常に面白い書物」
ある意味では、ひとつの『書物』として楽しませてもらいました。入門書というよりも、これ自体が一つの『作品』になっている。ここに載っているすべての作品を読んだわけではないのだが、読んだことのあるものについては、懐かしい記憶を掘り起こされつつも、「そういう読みもあるのか」とある意味では啓蒙(笑)され、読んだことのない作品については、「これも読んでみたいな」と思わされ(そして、自分で読んでみて、「あぁ、俺はこう思うな」と、一人で意見交換(笑)する)。いや、本当に楽しい書籍でした。
もちろん、この本に書いてある読み解き方は、一個人によるものですので、そこには恣意性が付きまといますが、それにしても、楽しい。いい本です。
・「充実した時間をありがとう!」
2年ほど前から池澤さんの作品を読んできました。この作品は小説やエッセーや読書関連の作品とは一味違う大学の講義録ということで、どんなものだろうかと思って読ませていただきましたが、はっきり言ってベリーグッドでした。取り上げられた11作品のうちの3作品しか読んではいませんでしたが、読んでない作品についてもとても面白く、読んだような気分にさせられてしまいました。世界の名だたる文学作品を一つずつ読むことを通して、今の我々の直面している世界とはどういうものであるのか、今の人はどういう入れ物の中で息をしているのかということを明らかにしていただいたと思われます。随所に挟まれる最近の世界や日本の状況へのユーモアに溢れた鋭い指摘も、池澤さんならではの内容と切り口で何度も頬を緩めてしまいました。読み終えてみると、文学論・文学作品の鑑賞というよりも、むしろ『世界のために涙せよ』の番外編とさえ感じられました。3日ほどかかって読みましたが、充実した時間を本当にありがとうございました。またおかげさまで、読んでなかった作品もいよいよ読んでみたくなりました。
・「「世界文学」という物語」
2003年、夏休みの終わりの一週間、京都大学文学部でおこなわれた授業の講義録。 京大生でもなんでもないわたしが、たった1600円で、自宅の居間にいながら池澤夏樹の講義をじっくり読める。おお、なんという幸福! 文学論の講義…というよりも、池澤夏樹の書斎におじゃまして、その書棚をじっくり見せてもらいながら話を聞いているような感じ。
10冊と言わず、もっともっとたくさん、いつまでもお話してください…と感じさせるおもしろさ。 この本自体が、「世界文学を読みほどく」というタイトルの小説のようでもある。 読んだことのある本は魅力を再発見し、 読んだことのない本の章もしっかり楽しめる構成になっている。 巻末には、「『百年の孤独』読み解き支援キット」なる付録も。 半分も読まずに挫折したガルシア=マルケス、もう一度挑戦してみようか。
・「小説家が書いた読みほどきに唸る」
池沢夏樹が京都大学で講義した内容を本にしてあります。この人の講義だから、きつとおもしろい内容だろうと読み始めました。「われわれは何物なのかを明らかにするために小説は書きつづられる」総論を話してからスタンダール、トルストイの順に入ります。各小説についてのかいつまんだ話が要領よくできているので、それだけでもおもしろい。とにかく久々にコース料理を味わうたのしさを感じました。
・「あなたのいないテレビ評論なんて」
ナンシー関さん、あなたが逝ってしまってもうすぐ3年です。
あなたがコラムで斬り続けてきた人たちは、あなたがいなくなったことで、まるで目の上のタンコブがなくなった様に増長し続けています。(ああ、実名を出したい)テレビの世界は、鋭いツッコミを入れる人がいなくなって、とってもつまらなくなりました。
あなただったら何て言うだろう?あの俳優とあのタレントの破局について。あのテレビ司会者の言動について。時々思い出します。
あなたがいなくなってから、テレビの世界にはますますおかしな人が増えました。
ナンシー、あなたのコラムを読みたい。もう一度。
・「今の世相も斬ってほしかった・・・」
ナンシー関さんが亡くなる直前のコラムも載っているので、ぜひその続きの世相も斬って欲しかった・・と寂しい気持ちになりました。初出のコラムばかりなので新鮮でした!
・「不世出の才能を惜しみます」
町山広美さんとの対談など、世相一般を語る著作はワタシには不愉快な物でしたが、やはりテレビ批評では孤高の人って感じるくらい彼女に心酔しています。迂闊にも本作を知ったのは発売の1年後の今日でしたが、書店で発見して即購入!全て単行本未収録が嬉しい。ただ、やはり今まで収録されなかっただけあって、いくぶん切り口が平凡だったり、語り口の絶妙さがなかったり、食いつきがたりなかったり。でも、腐ってもナンシー、充分楽しめました。そして楽しんだ分、彼女がもういない寂しさが身にしみました。それにしても彼女の死後、あまたの出版物が現れ、いかに彼女が望まれてるのかが判りますね。
・「虎」
彼女は虎だ。死すとも名を残したから。でも40歳じゃはやすぎた。通販生活に頁をもってばっさばっさやってたころ、不覚にもじっくり読んでいなかった。
酒井順子の近著、「彼って独身」にはシモネタが多くて著者いわく下品な本になってしまったそうだ。ナンシーが生きていれば東西の横綱で、2人が双璧だったのに。
惜しい、悔しい、残念だ。
・「見巧者よ永遠なれ」
ナンシー関さんほど,テレビを的確に見て、テレビ評というものを芸にまでのし上げた見巧者はいなかった。
一時,ナンシーさんの文体を真似たエピゴーネンも出てきたがそれさえ消え失せた。
思い返せば,ナンシーさんの死とともにテレビと言う大衆芸能の衰退は加速したような気がする。
現代のテレビマンは自戒を込めてナンシー関を読むべきである。
・「仕事だけでなく人生全般に役立ちます」
著者自身が私たちと同じように悩んでいる等身大の方だということが伝わってきて、非常に勇気付けられました。
自分を見つめ直すための様々な手法(著者が考案したもの以外も多いです)が紹介されています。演習形式になっているので、まじめに実践すると自分の本当の姿が分かります。
この手の本にありがちな、神様や至高の存在等がほとんど出てこないところも日本人の私には分かりやすかったです。訳もこなれていて読みやすいです。ただし、就職活動の具体的な手法はアメリカと日本の違いがあるのであまり役に立たないかも。
・「お勧めです」
今仕事を探しているわけではないが、書店でふと目にとまって気に入ったので買った。好きなことを仕事にする方法を書いた本だが、今の仕事をよりよくこなすため、今の仕事のままでより楽しく働けるようになるためにも役に立つ。読んでいて思わずうなずく箇所もたくさんある。「大企業に就職すれば安心」というのはもう昔の話だ、というようなくだりだ。「大事な人の転職探しにも手を貸そう」という章はとくに気に入った。役に立って楽しい本です。
・「正しいことと幸せなことは違う。」
学生から社会人になって何かスランプのような状態に陥っていました。転職活動をしようにもなかなかやりたいことが見つかりません。そんな時にこの本を見つけました。正しことと幸せなことは違うと。この一言で見失った自分を取り戻したようです。
思えば、会社では正論ばかりでそのうち何をやりたいかではなく何をやるべきかという思考に侵されていたのでしょう。ふっと肩から力が抜けました。
・「これだ!」
文体は「〜してみよう!」
・「前向きにキャリアを考えるきっかけになりました」
è»¢è·æ'»åä¸ã«èªã¿ã¾ã-ãããä»äºããã£ãªã¢ã¨ããæ ã«ã¨ã©ã¾ãããèªåã®æã£ã¦ããèå'³ãè½åã«æ"¹ãã¦æ°-ä»ããããèªä¿¡ã'æã£ã¦èªåã'ã¢ã"ã¼ã«ãããã¤ã³ãã'è¦ã¤ã'ãã"ã¨ãã§ããã¨æãã¾ããèªåã®èãã'ãã¼ãã«æ¸ãã¦ãããæ¼"ç¿'ããããã®ã§ãããå®éã«æ-å-ã«ã-ã¦ã¿ãã"ã¨ã§èªåã§ã¯ç¹å¥æèã-ã¦ãªãã£ã価å¤è¦³ã«æ°-ä»ãããããããã"ã§ããã天è·ã'æ¢ãããã®æ¬ããã£ãªã¢ã³ã³ã"ã¿ã³ã·ã¼ã'æ±ã£ãæ¬ã¯ãããã"ããã¾ãããã"ã®æ¬ã¯ç¡çãªçæ³è«-ã'æ¼ã-ä»ã'ãããæ¥µç«¯ãªæåä¾ã'ãã'ãããããç' ç'ã«å...±æã§ããèãæ-¹ãç'¹ä»ããã¦ãã¾ããã¨ã"ãã©ã"ãã«ã¡ãã°ããããè'-å人ã®åè¨ã«ãå±ã¾ããã¾ã-ããè»¢è·æ'»åã'ã-ã¦ãã¨ä¼æ¥ã«æ¡ç"¨ãããã"ã¨ã°ããèãã¦è¦-éããã¾ããªããã¡ã§ãããã"ã®æ¬ã®ã!ã!!ã'ã§ãä½å䏿¡ç"¨éç¥ã'å-ã'ã¦ããã'ãã"ã¨ãªãä¹-ãè¶ããã"ã¨ãã§ããã¨æãã¾ããè'-è...ã¯å¥³æ§ã§ããããç¹ã«å¥³æ§ã«ã¯ãå§ãã§ãï¼
・「思想のエキス」
本書は、「内容のつまり方」からして、どこから見ても大人向けの内容です。・ソクラテスとイエスの思想上の共通点は何か(そしてどうして彼らは殺されなければならなかったか)・ユダヤ教とキリスト教の決定的な違いは何か・神がいるなら、なぜこの世の悪を放置するのか・デカルトの「我思う、ゆえに我あり」とはつまりどういう意味なのか・ニーチェはなぜ神を殺さなければならなかったのか等々、知ってそうで知らない、ヨーロッパの思想の「根っこ」のところを極めて明快に書いてくれています。
何度も参照できる本です。
・「ジュニア新書は侮れない」
ヨーロッパ哲学の巨大な体系は、その基礎にギリシアの思想とヘブライの信仰とを置く。これが、この本の核心的枠組みである。たいへんクリアであり、しかも的を射ている。西洋思想にこれから関わろうとする人であれば、まず最初に読んでおくといい一冊であろう。
もちろんこれは入門書であり、個々のトピックス・個々の思想家については軽くしか触れられていないが、それらがどこでどうつながっているのかといった見取り図が、通読した読み手には与えられる。それが本当に正しいかどうかは問題ではない。混沌として見える西洋思想の海、そこを環流している海流が、ここでは指し示されているのである。後は、それに乗ってそれぞれが航海に漕ぎ出し、自分なりの海図を作っていけばよいのである。
ちなみに、私の印象に最も残っているのは第2部「ヘブライ信仰」の末尾にあるパウロを扱った一節である。これはもちろんヨーロッパ思想に通じる道なのであろうが、私はここから鈴木大拙の『日本的霊性』を連想した。詳しく書く余裕はここではないが、大拙が欧米で受け入れられた理由は、もしかしたらこのあたりにあるのかも知れない。
・「思想史の旅」
2003年のベストの呼び名も高い、名著。著者はソクラテスやレヴィナス、ロールズを専門とする哲学者だが本書は平易に書かれているにも関わらず、欧州の思想を深く理解させてくれる。岩波ジュニア新書の中でもベスト。 ヘブライ、ギリシア、キリスト世界を巡って描かれる思想史は、初学者にも西洋思想の面白さと奥深さを伝えてくれるだろう。
・「ヨーロッパ思想の源流を知る最適ガイド」
著者はギリシャ哲学を研究対象にしながら、問題意識は本書に代表されるように、現代に通底する問題系ヘレニズム思想、キリスト教思想という2大源流を機軸に現代のハイデガーとレヴィナスに架橋しながら、両源流の問題構成の現代性を描き出し、哲学的問題の普遍性を判りやすく説明している。本書の読者は高校生を想定していようが、決して高校生にのみ読まれるのは勿体ない。専門的な用語を極力排した文章で書かれた本書は、ヨーロッパ思想の源流を鮮やかに描き出しており、哲学史入門としても最適である。取り上げられなかった哲学者が不要というわけではないが、現代から見る限り、著者が詳細に扱った思想の流れは適切であろう。異論もあろうが、問題系を明確に描いた著者の力量に敬意を表したい。
・「思想の普遍性を学ぶためにも」
最近読み直したが、やはり他に類を求めがたい西欧思想への入門書であるという認識を新たにした。平板な通史ではなく、ギリシャとヘブライ(キリスト)思想の要の部分を立体的に取り出して論じているところが魅力的である。その結果、読み手はダイナミックに思想の流れをつかむことができる。
思想はいかに自分の日常性と結びつけて考えることができるかということが大切なのだが、その点でもこの本は条件を満たしている。中高生は昔のギリシャやヘブライの人々が生活の結晶として紡ぎだした思想の課題が、自分たちが日々直面する問題でもあることに気づくだろう。中途半端な哲学入門書よりも格段にすぐれている。
・「文筆家としての魂を見る」
タブーというものは、放っておくとどこまでも拡大し、どうしようもないところまで達してしまう。本書は、冷静な視点と鋭い論理展開、そして何よりもタブーに挑戦し真実に迫ろうという気概によって書かれた傑作である。内容に賛同するか否かは別にして、ここまで踏み込んで論じる姿勢に敬服する。
・「「弱者」と「強者」」
この本は現実を無視した政治的に正しい「弱者論(差別反対)」を批判した本です。
内容を簡単に説明すると、人間は多様である、ゆえに弱者も多様である、にもかかわらず政治的な記号として弱者を規定すると、現実と乖離が生じる、現実と乖離が生じているのに、なおも政治的に正しい弱者論を押し付けると問題が複雑になり、誰もが(強者だけでなく弱者自身も)迷惑を被る、というような内容です。
もちろん政治的に正しい弱者論を全否定しているわけではありません、現実に則して運用すべきだ、という指摘です。
・「「言いにくさ」、を言ってくれた」
普段はあまり触れたくない「弱者」の問題。その「言いにくさ」を打ち破って、筆者は現実の弱者に関わるさまざまな疑問や問題点を示す。
ただ、私が最初書店でこの本を立ち読みしたとき、「何?この人。すごく危なくない?」と思ったのは確か。そのくらい普段の言説に反した主張が来る。そういう意味では、もっととっつきやすいものを選んできた方が良かったとも思う。
また、筆者の論も結構「強気」なところもあり、必ずしもすべて正しいわけではない。だが、普段触れたがらない「弱者」の問題をしっかりと提起したことに、この本はすごく意味があると思う。
・「切り口がするどい!」
「社会的弱者」や「差別」などの問題の新しい切り口を提供してくれる。弱者とは一体だれなのか?弱者になることのメリットとは?
・「量産される「弱者」」
実はこの事を指します。現在に於いて「弱者」というのは見た目だけじゃなくて考え方とか趣向とか、いわばマイノリティー(少数者)を指します。我こそは弱者なり、あるいは彼等こそ弱者なりとエージェントになったつもりで、多数に挑もうとする「言葉狩り」社会に於いて発揮するものだから、どんどん増えていくものです。
・「カント倫理学 最良の入門書」
カント倫理学最良の入門書である。「厳格主義」として知られるカントの倫理学を、いわば、「裏側から」かつ体系的に説明してくれている。 特に、第2章「自己愛」は圧巻である。ここで著者は、カントの『人間学』の冒頭で「エゴイズムについて」というテーマを扱っていることを述べ、カントが『純粋理性批判』だの『実践理性批判』だのといった著書名から連想されるような「理性的な」人間像をもっていたわけではないことを説明する。むしろカントは、人間がいかに自己愛=エゴイズムに支配され、抜け切れず、もがいて生きていかなければならないか、人間のなまのどろどろした部分をよく観察していた、ということであろう。 「人間が『私』という言葉によってみずからを語り始める日から、彼はその愛する自己を許される限り押し出し、エゴイズムはとどまるところなく前進する。それは、あからさまにではなく(なぜなら、あからさまだと他人のエゴイズムと対立するから)、一見自己否定的であり謙虚を装うことによって、いっそう確実に他人の判断において自己に卓越した価値を与えるために、身を隠して前進するのである。」(『人間学』) また、個人的な感想としては、著者のこの語り口にも共感を覚えた。「人間は、自ら完全になろうとして刻苦精励し、他人の幸福を望み、他人に親切にすればするほど、必然的に悪に陥る。・・・悪はすべての『善くあろう』という意志の中に溶け込み、社会を『善くしよう』という欲求の中に紛れ込む。・・・われわれは『善くあろう』ということを完全に放棄して、魯鈍な羊の群れに戻ることもできない。まさに出口なしである。われわれは(どんな極悪人も、どんな聖者のような人も)『道徳の学校』の落第生でありいくら努力しても優等生になれないのだ」 著者(およびカント)と共に言えば、われわれは、この人間にすまう「悪」を真摯にうけとめ悩み苦しんで生きるほかなさそうだ。これこそが「よくいきる」ことにほかならないのかも知れない。
・「良書である」
もし読者が一般的に悪とされる行為が何かを明確にしたいと思っているなら注意が必要である。カントはこれについて定義していない。定義できないのだ。一般的に悪とされる行為よりも高次元な悪についてカントは考える。カントは人間の行為を4つに分け、その行為のうち道徳的に善い行為を定義することで、逆に悪を定義する。その要因とはなにか?それは行為の動機にあるとカントは言う。例えそれが人を助ける行為であったとしても、その動機によっては悪になるのだ。そしてその悪はどうして、どこから生まれるのか?さらに人間はその悪を断ち切ることができるのか?カントは人間の社会構造からその答えを導き出す。
本書は終始論理的に話が進められる。それなりに難易度は高いが著者によってわかりやすくなっている。考えさせられる本の中では非常に良い本である。
・「当たり前のことだが、これ以上重要なことはない」
社会のルールや掟を守ること、即ち適法的行為と善は同義ではなく、道徳的格律に従って善意志を実行することが真の道徳であるというのが、カントの考えた道徳論の核心である。しかしながら、人間は文化という人為的体系を有するがゆえに、世俗的な善の実行が即ち道徳であるというような転倒を行ってしまう。カント哲学における道徳的生き方とは、存在と当否の絶え間ない葛藤の中にこそあるのであって、それを自覚せず単に他律的に行動する者は、道徳的悪を実践するものである。これは誠に重要なテーマで、古今東西の文学はまさにこのテーマを巡って生み出されてきたと言っても過言ではない。保守的道徳論者はカントのつめの垢でも煎じて飲めと言いたい。価値の転倒すら含むこのような思想は、「危険思想」のレッテルすら貼られかねないが、ある意味当たり前のことであり、中学生や高校生が、このようなテーマで討論をしたりすることは重要だと思う。これに基づいた討論用のワークシートみたいなのが欲しい。
・「カント哲学を通して 中島が言いたい事 (;'Д`)ハァハァ」
(;'Д`)ハァハァ この書物は悪について述べているが、概要はカントにおける倫理学の入門書である。カント倫理学をやさしく解説しておられる。
『自己愛』や『エゴイズム』から人間の本質をえぐりだす彼の論旨は明確かつ分かりやすい。要するに、カントは、人間がいかに自己愛=エゴイズムに支配され、抜け切れず、もがいて生きていかなければならないか、人間の生の感情を理解しやうとしていたのかが伝わってくる。
人間は結局のところ、自己愛=エゴイズムを推し進めているだけである。だがそれをうまくごまかしている。その 『ごまかし』にこそ悪辣さがある。筆者はカント哲学を通して そう言っている。
・「市民の限界と哲学者の凄さを教えてくれる一書」
いい本だ。私はヤクザのもつ社会創造的側面に注目し、学会発表をしているが、いつも考えているのが本書の主題である「悪」の概念である。詳細は論文発表後にするが、一般的な「悪」とは法の外にあり、同時に道徳の外にある行為であろう。しかし、著者の援用するカントは法の外で道徳の外の存在者については何も言ってないらしい。通常、もっとも善良(=法の内かつ道徳の内)な市民こそ悪であるという。それは自己愛に基づく行為であるからだという。かりにそうでなくとも自己愛に帰結する行為は悪だという。極めて厳しい基準である。著者は日常の断片から徐々に核心に近づく。その思考の運動に従っているうちに善良なる市民というのが極めて悪に満ちた存在と思われてくる。それは民主主義という制度の危うさへ警鐘を鳴らす。哲学者カントと哲学者中島義道の饗宴は哲学が常に根拠を問い続ける営みであり、そこにおいてのみ悪を超える可能性があることを示す。哲学者の、あるいは哲学するという行為の凄さを痛感させてくれ、思考する意味の再考を迫る1冊である。
・「面白い!」
左翼が急進派で右翼が保守。社会科の授業でそう教えられて、そうだったのかなぁ、と何となく納得したような気分になっていたのだが、右翼左翼という単語に数多く出くわしていく中でどうも一概にそうは言えないようだと気づかされた。じゃあ、右翼左翼って何なんだろう? と疑問に思って解説書を探してみたところ運良くこの本に出会ったのだが、自分の様なド素人向けの右翼左翼だけを専門に扱った解説書は少ないらしく、この本をこんな新書サイズで安く手に入れられたのは幸運だったと思う。 内容はまず、辞書的な右翼左翼の意味・定義から、右翼左翼という理念が生まれた歴史をフランス革命までに遡ってたどって考えていく箇所など、とても面白い構成になっている。詳しく言えば全部で、右翼・左翼の一般的解釈、辞書的解釈・定義、右翼左翼の誕生と変遷、日本での右翼左翼の誕生、その変遷と現代の位置づけ、など新書にしては非常に豪勢。しかも、初心者でも簡単に分かるような易しい解説で書かれているのだから飽きないし、いちいち辞書を引く必要もない。歴史事実も一々丁寧な解説が入るので、戦争史や革命史などの理解にもつながる。著者の主観で語られている所も最終章以外は少なく好感が持てる。 面白く、分かりやすく、興味深い。良い本だったと思う。
・「とにかく分かりやすいです。」
右翼と左翼(右と左)の対立の論点について、その歴史や各国の状況、特に日本については詳しく、戦前戦後の流れについて、解説。
右と左といっても、これらは思想や立場の相対的尺度であり、各国の歴史やその時々の状況によって、まったく逆を意味することもあり難しい。このあたりを、非常に分かりやすく解説している。
経済統制、安保、ナショナリズム、等等、それらのキーワードと頭の中でなんとなく結びついているものの、その他文化や民族的なことも含めて一度ちゃんと整理して教えてもらいたい、などと思っておられる方には絶好の書である。とにかく分かりやすいです。
・「答えはここに」
右翼と左翼とはフランス革命かなんかの時代に議長の席から見て右側が保守派、左側が急進派だった事が語源のルーツで、今の世界も同じように保守と急進の違いを両翼に見立てて使われる…程度の知識しか持っていないのならば読む事をお勧めする一冊。右翼、左翼という言葉を説明するのは非常に困難で、その意味を真に理解するためには幾多の歴史の変遷を知る必要がある。本書はその全てを章ごとに丁寧に説明しており、間違った言葉の認識を改めさせられる。
辞書でも正確な答えはあやふやに書かれている右翼と左翼。この本を読めば今までのモヤモヤが一気に晴れること間違いなし。
・「分かりやすく面白い」
「右」「左」の概念を分かりやすく解説した、という意味では右に出るもののない名著。文章はこの手の本には珍しく読みやすいので、「思想史や思想の勢力などに興味を持ったが、難しいことはよく分からない、」という若者でも比較的平易に左右の歴史や相違点を知ることができる。やや現在の左翼に厳しいスタンスでありながらも、ほぼ中立の立場をとっているのも、入門者にとってはありがたいところだろう。
・「次の千年紀を迎えるための新しい思想とは?」
「自由」と「平等」という思想の歴史的変遷から、解釈の仕方、日本的な右翼・左翼までが、ものすごくしっかり書かれた良書です。それでいてわかりやすい。この740円は価値がある。
「左翼」「右翼」の語源は、フランス革命時の「急進派」「王党派」の座席配置に由来する。革命当初の「王党派」が保守派のスタート地点、すなわち右翼の源流になっている。しかし、急進派、すなわち左翼は、より進んだ「自由・平等」の考え方が変遷するにつれて、後の右翼側にシフトしてきたりする。右・左の思想分類は、そのときの思想や、社会情勢によって解釈が異なってくる。
『より進んだ自由・平等とは何か。』
大きな指針とされてきた、マルクス主義が崩壊した現代においても、追い求められる永遠のテーマだろう。世界史には全然興味なかったんですが、右・左の思想的な観点でストーリを追っていけば、世界情勢が非常にわかりやすい。ものすごく勉強になりました。
・「NPO関係者など一般で福祉にかかわる人にもぜひ」
福祉や支援に関わる人ならこれ一冊くらいは最低、読んでおきたい。というか、読むべきでは。今、社会福祉関係の有資格者や職業人だけではなく、NPOなどを通して一般の人も社会福祉に介入するようになってきています。しかし、基礎的な知識がないままに、なんとなく感覚だけで「支援」が行われている実態が一部にあることは、関係者みんなで考えるべきことなのではないでしょうか。支援とは何かということに関する基礎的な知識の裏付けなく、個人の感覚のみに頼って「支援」が行われるとしたら、それは支援される側にとっては、運が良ければよし、悪ければかえって害になることすらある、まったくあてにならない、気分と運と相手の人柄次第のものになります。それは持続可能ではないし支援にならない。また、そういった手法や理論を無視した(というかそもそも知らない)支援は、バタバタと、自称支援者だけが自分の情熱に酔って動き回るものの、肝心の支援される人の状況は、結果として全く改善されなかった、などという笑えないパターンもざらにあります。今、社会的起業という概念がさかんにいわれるようになり、自称「社会的企業」が自画自賛することがもてはやされるような風潮がありますが、それも社会福祉の歴史を勉強すれば、もう大昔からあった概念であることがわかります。そういう基本的なことすら知らないのはやっぱり支援者とか福祉関係者を名乗る以上は恥ずべきことなのではないでしょうか。入門書として読みやすくわかりやすく、それほど高くない。お勧めです。
・「全ての経済学のエッセンスを知りたい人のための本」
著者は社会保障や経済政策分野において有名なエコノミストである。この著作は主に高校生をターゲットにしていると書いてあるが、それだけはなく、教養として経済を学ぶような人々、さらに他の経済入門書には歯が立たないという人、新しく経済学部に入学するような人々にも自信を持ってお勧めできる。特に強調できるのは需給曲線の導出の部分や、三面等価の部分がわかりやすいということである。あくまで入門であるので事細かく記されているわけではない。しかし、高校の教科書のように用語解説に終始したり、逆に大学の入門テキストのようにわかりづらく筆を進めてあるのでもなく、簡潔に、スリムに、そしてわかりやすく書かれている。。最後にこの本を読んで感じたことは高校の教科書のように暗記だけを目的としたような経済の歴史や、用語の理解だけに書かれた本ではなく、経済学の本質に係わるエッセンスが多分に、著者の専門分野を通した視点で理解を重視して描き出されているという事である。
・「経済学の基礎を幅広く解説!」
需要と供給の決まり方、市場原理、市場原理の限界と政府の介入、景気循環と景気政策。本書のおおまかな流れはこのようになっている。
何よりの特徴は、ミクロ経済学、マクロ経済学、金融といった、経済学の中のいくつかの分野を自然につなげながら解説していることだ。読者は「経済学」という大きな枠組みを学びつつ、その中の小さな分野が経済学の中でどのような位置付けにあるかをも学ぶことができる。これは、今からミクロやマクロといった分野を重点的に学ぼうとしている人にも必須の知識であろう。
実際の社会に経済学がどのように使われているのかを重視している点で、一般向けの教養書としてもお勧め。財政や金融に関する用語の解説も充実しており、読み終わったあとは、新聞の経済面が驚くほど読!!みやすくなること請け合いの一冊だ。
・「わかりやすい入門書」
大変分かり易い経済の解説で感激した。高校生を読者に想定している本書は、経済学を全く知らない人でも、もっと経済および経済学を学びたいという気にさせる魅力を持っている。読んだあとに、これなら経済音痴の自分でも興味をもって学べそうだという気にさせられる。年金の仕組みについて、今までの自分のイメージは間違っていたことも知った。「腰を据えて経済学を勉強するのは嫌だが、経済学の考え方は知りたい」(8頁)という人にとってはもちろんのこと、経済学の考え方をこれ以上ないというくらいの簡潔さで読みたい人にとっては、格好の入門書である。
・「これから経済学を勉強しようとする人にぴったり」
ミクロ経済からマクロ経済まで、高校生が興味をもって読めるように易しく説明してあります。需要と供給の決まり方から市場メカニズムについて、そして、なぜ政府が経済活動に介入する必要があるのか。日銀の役割とは。税金と財政のありかた。年金や国債に関しての世代間の対立、民主主義は所詮現役世代の多数意見を反映する意思決定の仕組みに過ぎないとの指摘にはまさにその通りであると感じました。高校生だけではなく一般社会人が読んでも示唆に富み、これから経済を再勉強しようという人にぴったりの本です。
・「わかりやすい入門書」
大変分かり易い経済の解説で感激した。高校生を読者に想定している本書は、経済学を全く知らない人でも、もっと経済および経済学を学びたいという気にさせる魅力を持っている。読んだあとに、これなら経済音痴の自分でも興味をもって学べそうだという気にさせられる。年金の仕組みについて、今までの自分のイメージは間違っていたことも知った。「腰を据えて経済学を勉強するのは嫌だが、経済学の考え方は知りたい」(8頁)という人にとってはもちろんのこと、経済学の考え方をこれ以上ないというくらいの簡潔さで読みたい人にとっては、格好の入門書である。
・「共感と癒しを与えてくれる本です。」
職場に権威主義が蔓延していて、どうにも納得のいかない決定事項に従わなくてはいけなかったり、不当な組織による圧力に屈したり、不正があるのにそれを見過ごさなくてはいけなかったりしたことはありませんか?私にはそういう経験があります。口にすることのできない怒りに似た感情をぐっと飲み込みながら、仕事をしなくてはいけなかったことがあります。この本は、そういう私の気持ちを整理し、代弁し、さらに癒しを与えてくれました。
P3「権威」とは、特定の分野で技能や知識の格段にすぐれた人が自然に発する光のことである。それに対して「権威主義」は、本来的な権威のない人が、権威のあるふりをして無理に光を発しようとしたり、自分自身に権威がない人が、権威者の威を借りて光ではなく圧迫感を発しようとするときに発生する。P4権威主義の最大の問題は、最終的にそれが非倫理的な行動や、リスクの高い行動を無理強いすることである。身内の論理と社会の倫理が食い違うとき、身内の病んだ論理を教条とすることを要求する。そして、個人の良心の発揮を妨げる機能を果たす。・・・
これら文章に思わずうなずいてしまう人は、少なからず権威主義に苦しんだ経験がある方だと思います。そういう方に特にこの本はお勧めです。自分が何に憤りを感じていたのかが整理され、それだけでも随分楽になると思います。また、経営者層やマネジャー層の方々には絶対に読んでいただき、自らの行動を省みるきっかけにしていただきたいと思います。
・「奇書かつ良書」
権威と権威主義の違いについて、さまざまな実例やモデルを用いて明快に述べており、読みやすく、かつ示唆に富んだ本だと思う。自分としては「認知的複雑性」という指標が、人間的、人間関係的健全さの指標となることを学べたことが、もっとも有意義であった(たまたま、内田樹ほか著「9条どうでしょう」と同時期に読んだのだが、主張に通底するものがあると思った)。ただ、第6章の存在そのものが、この本自身の主張と真っ向から対立している矛盾には、苦笑を禁じえなかった。こういった分類をしようとすることこそ「権威主義」のみぶりそのものではないだろうか。(p177に著者も気づいておられる様子が見られる。しかし「権威主義的傾向」は著者の言うような「早急な判断態度」ではなく、このような分類をすること自体に含まれるのではないか)。同じことが第5章の一部と第7章の一部にも言えるが、そっちは個人的にはあんまり気にならなかった。とはいえ、第6章がなければイマイチ面白みや具体性に欠ける本になったであろう。。。いろいろ書きましたが、自分自身や社会の権威主義的傾向というものに気づき、考えるきっかけを与えてくれる良書だと思います。多くの方に一読をおすすめしたいです。
・「現代社会の病理の処方箋!」
一章ごとが一冊の本に値するような、内容の濃さと充実感があります。じっくりと向き合ううちに、様々な学びに出会いました。個人的には第四章の「あいまいさをあいまいなまま受容する」という著者の主張に、なぜか心が癒される思いがしました。行間に様々なメッセージが秘められているのだと思います。現代社会、そしてそれを構成する人間が抱える病理の処方箋のような本です。新書とは思えない充実感を得ることが必ずできます。自信をもってお勧めします。
・「普段目にする、口にする言葉を考えさせられる。」
「文化」「伝統」「習慣」「美徳」「〜らしさ」どれも聞こえは良いが、受け手の思考を停止させ、まるで水戸黄門の印籠のように無条件で服従させる暴力的なフレーズに感じる。普段の生活や会話の中でも意味を深く考えずに使っている一見便利な「定型分」は結構多いのではないか?
・「内なる権威主義との戦い」
~ 組織の健全性を如何にして保つかは、昨今、組織や企業の死命を制しかねない問題となっている。組織内の道徳的頽廃がどのようにして発生し、それを予防する具体的方法は何なのか、なかなか答えが得られなくて苦しんでいる組織人は少なくないのでは無かろうか。
著者は、社会心理学で言う「権威主義」が、組織道徳の頽廃を招く要因であることを説いてい~~る。また、この権威主義は、複雑な現実を単純化して日々の判断を容易なものにするための仕組みのひとつであり、これに傾斜しがちな性格は容易に変えられないことをも指摘する。
高い知性と低い認知的複雑性は両立しうる。これが、多くの組織・企業の不祥事を説明するようである。
組織内外の権威主義、なかでも自分自身の中の権威主義と戦い続けな~~がら、周囲との折り合いをつけ続けるという難事が、組織の健全性確保のために求められるようだ。自省すれば、なかなかに苦しい努力が必要であるように感じられる。~
・「大人が読んで面白い」
中高生向けに書かれた本だろうが、大変勉強になった。わかりやすく、面白かった。
他の国では議会で決める予算は法律と考えられるのに対し、日本では予算と法律は別であると考えられていること。これは明治憲法下で、天皇の勅令が予算で変えられてしまうことを防ぐために、こういう形式をとったらしい。このことから日本の歳入予算は単なる見積りであること。たとえ歳入予算が成立しなくても、租税法が執行されること。
財政の原則は支出を決めてから歳入を決めるのが原則であること。
スウェーデンの中学教科書の例。一つの公共サービスにつき、@サービス提供を止める、A他の公共サービスを切り捨てて続ける、Bサービス提供を続けるが料金を徴収する、C増税により全額財政負担でサービスを続ける、といった4つの選択肢で議論させるもの。
日本の財政の所得再配分機能はもともと大きなものではなかった。そのうえ労働市場への参加条件(育児や福祉サービス、再訓練、再教育サービス)が整備されていない今日、格差は増大している。OECDのレポートがこれを指摘している。
などなど。意外と基本的なことを知らなかったことに気づかされた。ジュニアに読ませておくだけではもったいない。是非とも大人が読む本である。
・「「小さすぎる政府」への警鐘」
本書は、ジュニア向けの財政の入門書。でも、単なる初心者向けの解説書ではない。
著者は、いわゆるリベラル派の学者。アメリカ追随型の「小さい政府」に強い疑問を持っておられる立場から、今の財政のありかたに強い問題提起を提唱されている。世界的にみても日本の財政制度は、特徴的なほどに「小さすぎる政府」であり、強いものをより強くするしくみ。ツケがとりわけ貧困、こども、女性、高齢者、非正規雇用組などに回ってきているらしい。
では、ヨーロッパ型福祉国家と比較して、日本では、何が「公共」から「民」に配分されているのか。「公共」と「民間」でやるべき事業の判断について、「ニーズ(基本的必要)」と「ウォンツ(欲望)」という軸で考えると、市民の目が磨かれる。スウェーデンでは、中学生のうちからこうした意識を持つそうだ。
それからよくいわれる「財政赤字」についても、どこに問題点があるのか、なぜ赤字を減らせないのかがよく分かった。著者の主張は、より地方に権限を委譲すること。全国画一的な公共サービスを提供するのではなく、地域の柔軟な判断を活かせないのか、ということだ。ただ、この点に関しては、地域格差問題などから、賛否両論がありそうにも感じた。
最後に、著者は財政とは、政治、経済、社会を含んだトータルシステムの要となるものであり、社会の転換期にある現在であるからこそ、未来への望ましい設計図を描く事がたいせつ、とのこと。効率と公正、市場経済と民主主義のバランス配分をどう成り立たせるのか。公共分野を3つの分野、「生活の場」、「労働の場」、「政治参加の場」と分けて考えると、それぞれの分野で何を望んでいくべきか考えやすい。
本書を読むまで、財政なんて官僚様のお仕事、しょせん他人ごとだと思っていたが、未来の社会を予見するものとして、財政のなりゆきも「要ウォッチ」です!!!
・「国家のお金の出入り。そしてその背景にある思想。」
本書の著者は著名な財政学者ですが、岩波ジュニア新書だけに非常に噛み砕いて書かれています。とはいえ、内容そのものはその辺にある大人向けの新書を凌駕するとさえ感じられ、中高生だけに読ませたのでは、もったいないと感じられるような内容です。
財政とは国や自治体の経済であり、そこに住む人たちの共同の財布といえるものですが、そのお金を使うこと、集めることはどのような考え方に基づき、どうやって行われるのかといったことが非常にわかりやすく書かれています。
例えば、税金にしてもその課し方によって、全ての人に比例的に課す社会保障費や付加価値税(消費税)が高い国と、累進課税の所得税が高い国の場合では、社会観が異なっていることがわかります。こういったことなどから、日本は格差が開いているといわれているのに、本当に消費税を上げるという方向で良いのかなど様々に考えられるようになる気がします。
財政という、自分たちに関係ないと思いがちなものをとても身近にわかりやすくしてくれる本です。
・「なぜそうなのかやさしく説明、とてもわかりやすい」
著者は庶民(一般国民)の立場で財政を考えています。新聞などでもよくコメントを出しています(例:09年8月21日の朝日新聞)が、老人や子どもの福祉向上のために財政や政治がどう変わるべきかという方向性をもっています。この本にも国会での予算審議が形骸化していることの欠点を指摘して、明治時代でも今よりずっと長い時間をかけて中身のある議論をしていたことがわかります。また、外国との比較も多くて予算審議ではアメリカの例が出ています。半年を上回る審議をすることがあるそうです。制度的な説明もわかりやすく説明するとともに、なぜそうなったかを歴史的に説明し、日本財政の特徴を外国との比較でわかりやすくしている。 この本を自分のHPで採り上げたことがありますが、夏休みになると検索が増えたものです。たぶん、学校(大学、高校、中学)でレポートの課題と設定されているからそうなったと推測してますが、先生方がこの本を高く評価していることが伺えます。
・「国民、住民、必読の書」
素晴らしいおもしろさでした。あの神野先生が「ジュニア文庫」として書かれたものですが、博学ぶりが発揮され、読み物としても非常に面白い内容になっています。
思うに、中学生で1回、高校生で1回、大学生で1回、20代で1回、30代で1回と繰り返し読むべき本です。そのときそのときで、触発されるものが違うかと思います。大阪府民の私は、橋下大阪府政の方向性が気になります。橋下知事は財政学を分かっているのだろうか、と。財政学。「民主主義」の延長で、一人一人が勉強して、考え、行動すべき指針を与えてくれます。
・「「組織の論理」こそが」
この坂口大和先生の書籍を読みまして、「組織の問題」こそが、現在の日本社会と経済の低迷を招いている本当の原因であるという鋭い視点に深い感銘を覚えました。また、この問題を乗り越えて日本社会が新たな発展をスタートできる鍵があるかもしれないと、微かな希望を感じております
・「経営学とは何ぞや」
この本では私が経営学部で最初の一年間に学んだことを筋道立てて教えてくれました。あくまで基礎的な事柄が中心ですが、経営学の本質的なことを教えてくれるので非常に有益な本でした。
これから経営学を学ぶ人、もしくは経営学の基礎を復習したい人にお勧めの一冊です。
追記。
組織論理はこの本の白眉なので経営学に興味のない人も一度読んでみることをお勧めします。日本の現在の制度の欠陥が理解しやすくなります。
S.H.
・「非常に読みやすい」
経営学の本でここまでわかりやすく説明している本は他にはないかもしれないというほどです。具体例とともに経営学を説明、文字が大きく子供っぽい本だと思う反面、内容が濃いです。初心者向けの一冊、フォードやヤマト運輸の成功などの具体例で、基礎から学べます。
・「経営学がまるわかり」
ã"ã®æ¬ã®åºæ-ã«ãæ¸ãã¦ããã'ãã©ãæé«ã®ãè²·ãå¾-æ¬ãé£ã-ãè¨è'ãä¼è¨ã®äºåç¥èãè¦ããªããã§ãçµå-¶å¦ã¨ãããã®ãä¸ä½"ã©ã"ãªãã®ã§ããããçè§£ã§ãã¾ããçµå-¶ã«é-¢ãã大åæãçè«-ã'ãããç¥ã伿¥ãè»éãªã©ã'ä¾ã«æã'ã¦è©³ã-ã解説ã-ã¦ãããã®ã§ãä¼ç¤¾ã«å¤ããäºã®ç¡ãå¦ç"ã社ä¼äººæ'ã®æµ...ãè¥æã§ãå......åã«çè§£ã§ãã¾ãã
ç¹ã«çµç¹"è«-ã«ã¤ãã¦ã¯ç®ããã¦ãã³ãçµç¹"ãè¥å¤§å-ã-ãè...æ-ããã®ã¯ä½æ...ãï¼ä»ã¾ã§ããããããã®ã ãã¨æããã¦ãããã®ã®ä»çµã¿ããªã"ã¨ããã£ãããããã¾ããçµå-¶å¦ã'ç¥ãäºã§ã伿¥ãæ¥æé·ã§ããã®ã¯ã©ããã£ãåéãããªããªãããã-ã«è¿½ãã¤ã'ãªãã®ã¯ä½æ...ãã¨ãã£ãçç"±ããããã®ã§ãå...¨ã¦ã®åã人ã«ããããã
ç¹ã«çµç¹"è«-ã®ãããã¯æ"¿æ²»å®¶ãå®åã«ã!"ãèªã"ã§ãããããã
・「『痛快!組織サバイバル-いかにして組織の暴走を食い止めるか!』」
これ程組織について、精緻な分析を行い、一般読者に対して分かりやすく書かれた本はちょっとないでしょう。『サバイバル経営学』とありますが、本書の内容を端的に言い表せば、『組織サバイバル論』となるでしょう!マーケティングや会計についても述べられてはいますが、これらは本書においてはあくまで“おまけ”にすぎません。この本で読むべき価値があるのは、1章から6章までで論じられている組織論です。構成としては、1章から3章で『組織』なるものの偉大さを伝え、4章で『組織の欠陥=組織の病』を暴く。そして5章で、その打開策としてのリーダーシップとその限界を紹介し、その結論としての新システムを6章で提案する。こんな具合です。「組織が効率的にマネジメントされるためには優れたリーダーが!必要だ」なんて議論はもう古すぎます。書店に行けば、『リーダーシップ』について書かれた本は山ほどありますが、そのほとんどは『救世主待望論』ならぬ『リーダー待望論』で終始しています。もし、組織を効果的に管理できる存在がリーダーだけであるとしたら、どうなるでしょうか。優れたリーダーが出てくるまで待たなくてはならなくなります。例え出てきたとしても、リーダーの異質性は同質性を好む組織により強い反対を受けます。日産のゴーン社長も異質性を兼ね備えたリーダーだけに、組織からの反対を受けたのです。普通ならここまでの分析をして終わりなのですが、本書はさらに個々から具体的な提案をしています。詳しくは言えませんが、一言で言うなら『リーダー支援システム』を作るということ。組織!の同質性とリーダーの異質性を上手く加味した方法・システムを確立するわけです。これが6章の内容です。ここだけ本書を読む価値は十分にあります。本書を読んだ上で巷にあふれるリーダーシップに関する書籍を読めば、より深い理解が得られるのではないでしょうか。
・「国語教育が求めるモノ」
小学校国語教育が何を求めていたかを明確に知らなかったボク自身にとって,石原氏が「小学校国語教育=道徳教育」と明言するところが痛快である。「あっ,そうなのか!」と気付いたとき,「小学校国語」が見えてくる。ボクたちは,小さい頃から「大人」になることを求められていたのかと改めて理解できる。そんな一冊です。もちろん,「私小説」として十分「親子受験」も堪能できる。 この新たな「視点」から,中学校国語,高校現代文が何を求めていたのかを知りたくなり,次々と石原氏の作品に手が出るというもの。「(色々な意味で)巧い!」っと改めて石原氏を尊敬しますよ。
追記 二項対立で物事を判断する習慣はやはり大事?それとも,もう古い?
・「秘伝中学入試国語読解法」
小生子供が小学5年生。中学受験をするわけではありませんが、一定のレベルは保っておきたいと子供に勉強させています。塾には行かない方針。数学では定評のある四谷大塚の国語のテキストを使っていましが、出題の質に疑問を覚え始めたところで、この本を見つけました。第1部は大学の国語の先生が息子の中学受験にで付き合った興味ある受験期。第2部は入試問題の回答テクニック集。この手の現代国語回答法には不明確なのが大半だが、本書はシステム的に読解法を公開してある。小生の受験期にあったらと思った。大学受験にも使える。小学生にやらせるには、親も本気で読むのを手伝う必要があるだろう。
・「受験体験記として極めて有用です」
活字が大きめなので極めて読みやすい本です。具体的に中学受験を目指す人に、塾や学校の選択にも有用です。 受験国語のことを批判的に書いていますが、真実をついてはいます。国語は道徳教育という表現には納得しました。 残念ながら女子御三家などを狙う人には、 多少物足りない感がありました。私立大学附属中学の意見は貴重な意見と思いました。 駒場東邦、桐朋中学受験の方には必読な本でしょうか。
・「新釈現代文が入手不可の現在、国語学習の指針を示してくれる好著」
昔、現代文の学習参考書で「新釈現代文」という名著がありました。今は絶版になり出版社(新塔社)も倒産してしまったらしい。石原千秋氏の恩師は「新釈現代文」の著者の高田瑞穂先生だということです。「新釈現代文」が入手不可の今、石原先生の本は、国語の学習を単なる受験対策に終わらせない、深い内容を持った数少ない良書だと思います。
・「解説の丁寧な問題集として今なおおすすめ」
前半は中学受験体験記、後半は入試問題集といった構成になっています。並みの小学生が解釈論を十分理解できるかどうか(御三家クラスなら独力で読み切れるでしょう)は別として、単純に解説の丁寧な受験問題集と考えてもきわめて良質です。著者の基本的主張はごくシンプルで、以下のようなものです。
「物語は一つの文に要約される」「どういうことが道徳的に価値があるとされているのか」「その価値観がどのような物語の型や評論の型を作り出しているか早く覚えてしまうこと」
これらの視点が読解・解答プロセスにおいてどのように働くかは、問題篇を実際にお読みになってみてください。
・「高校の時にコレがあれば今頃古語で会話ができた?」
高校の時に古文の成績が伸び悩んだ理由は大人になってわかりました。根本的な誤りは「日本語」として考えていたからです。思い切って「外国語」と捉えれば音読をもっとしたし文法暗記にも励んだし・・。そうすれば今頃「古語会話ができたはず」と主張して職場の同僚によく笑われています。ところでこの本ですが確実に古文を身近なものにしてくれます。内容は高校時代の教材のオンパレードで当時は「入試のため」にしかたなく読まされていたものにこんな楽しいことが隠れていたの?というくらいおもしろいです。いまだに呪文のように口をついて出てくる「ぞなむやかこそ」の”係り結びの法則”の訳し方から、平安時代のちゃんとした日本語?和歌ってなに?祇園精舎はどこにある?兼好法師の本名は?、また古!!典を軽視する日本人をチクリと諭したりなど盛りだくさん。「受験古文」のOBにも楽しめます(と言うか、古文ってこんなに楽しかった科目なの、とくやしがりながら)今の高校生諸君にお薦めなのはもちろん、ふだん古文に親しむチャンスが多くない日本人に一般教養として必読と考えます。
・「惜しむらくは、室町〜江戸時代の部分も載せて欲しかった」
枕草子をはじめ古典の現代語訳で有名な著者が、古典がよくわかるよう指南した解説書。本書がユニークなのは、和漢混淆文の発生論を論じた上で昔の日本人が日本語とどう取り組んだかを考察し、古典をめぐる文学史をビビッドにさせている点。受験勉強向けの古典にどっぷり浸ってしまった中高生にも読んで欲しい一冊です。紙面の都合でカットされちゃったそうですが、室町〜江戸時代の部分も是非読んでみたいですね。
・「高校生と「古典」を分かりたいと思う大人に。」
「受験生用の分かりやすい文学史」を目指していたとあります。やっぱり!途中から、これで文学史の歴史が頭に入った、メモしておこうと思っていました。今ひとつ頭の中に残っていなかった、源氏物語、徒然草といった古典文学の流れが一つの意味をもってあまたに残ります。
また、高校生のころ、「古典」について何となく思っていたことが書かれていて、これもまた、やっぱり!と納得しました。
そのまま読む、ということです。慣れだ、そうすればいずれ量が質に転換し、ある日、分かるようになる、ということ。
素晴らしい本です。高校生のときに読みたかった。
・「読めないのがあったりまえ」
橋本治の本はいつも賑やかだ。ページの間からラテンの陽気な楽曲が聞こえてくる。テーマは日本の古典文学だというのに、ピイヒャララという和楽器の音色は聞こえない。
「桃尻語訳枕草子」を読んだ時はびっくりしましたねぇ。この"おほほのほ"口調はなんなの?対訳の後に延々と続く長くて面白くてタメになる解説。貴方の本を読むと楽しいけれど、へとへとになります。
私は、世間にごまんといる源氏物語ファンのひとりだが、悲しいかな原文を読むだけの教養は持っていない。むづかしいんだもの、句読点も主語もなくてひらがなが延々と続く、あんなものは読めない。
「源氏物語が読めないのはあったりまえ、ひらがなばかりの子供の文章で、複雑な心理や社会背景を抱えた小説を書かれたら、わかるわけないでしょ。難解な少女マンガみたいなもんだからね」橋本治はマラカスを振りながらそう歌っている。
鎌倉時代までの日本語の文章は、未熟な過渡期の表現方法だった。鎌倉時代の後半になって「漢字とひらがな」の普通の文章ができあがってようやく「わかる古典」が出てきた。そうか、そうだったんだ。古典が読めなかったのは、私の教養不足だけではないとわかってほっとした。
兼好法師の「徒然草」、後鳥羽上皇/源実朝の和歌について、橋本の解説はとどまることなく続いていく。彼らの人となりが感じられるように書いていることもあって、読んでいるだけでとても楽しい。
橋本の語り口は濃すぎる、うるさすぎるというきらいはあるにしても、古典を読むことへの助走をつけるには、これくらいのアクの強さは必要なんでしょうね。
・「今も昔も、心のたけを文字に託して・・・」
ã"ã®æ¬ã¯é«æ ¡ç"å'ã'ã®åèæ¸ã§ããããå¤§äººã®æé¤æ¸ã§ããããã§ãã»ã»ã»
ç¾ä»£æ-å¦ã'ç§ãã¡ã¯ãããããã-ãªããããããã¯å¿éãã«èªããç-'ä¼¼å'éºï¼ä½"é¨"ï¼ã'ããããã«ãå¿ã®ããããã'ç'ãããã«ã
ã§ãæ¬å½"ã¯ãç-'ä¼¼å'éºï¼ä½"é¨"ï¼ã'ããããã«ãå¿ã®ããããã'ç'ãããã«ãå¤å...¸æ-å¦ãã¾ãããã®ã§ã¯ãªããï¼ãªããªããæ¸ãããã¨ãã¯å¤å...¸æ-å¦ããç¾ä»£æ-å¦ãã ã£ãããããã®å...¥ãå£ã®ããã«ã"ã®æ¬ãããã®ã§ã¯ãªããï¼ãããæã£ãã
æ"ã®äººã ã£ã¦ããã¬ãããªã¨ãã¯ãã£ãã¨æããããã-ãã¨æã£ãã"ã¨ã¯ããã¨æããæã'ã-ãã"ã¨ããããæã«æ³£ããã"ã¨ãããããªã«ãå¿ã®ãã'ã'è¨-ã-ããã¨æã£ãã"ã¨ãããï¼ã"ã®è¾ºã®ã"ã¨ã¯æ¬æ¸ã«æ¸ããã¦ããï¼ãç¾ä»£äººã®ç§ãã¡ãåãããã«æãããã ãå°'ã-æ!é-"ã®ãããããã¾ããã-ãã ã'ãå°'ã-ã ã'ãèªåã®å¿ã«éæãªäººãå¢-ããã ã'ã
åã©ãã«ã¯è±ã®ç¾ã-ãã'ã空ã®é'ãã'ãæã®éè¡ã'ãæãã¦ãã'ãã°ãããç¾äººä¸é¦-ã'æãã¦ãä¸ç·'ã«ãããã'ããã°ãããããããã°ãè±ææè²ã'å¿...è¦ã¨ãããå¤å...¸æ-å¦ã'ç¾ä»£æ-å¦ã¨åãããã«ãã®èº«ã«ã¨ãã"ãã®ã§ã¯ãªããã»ã»ã»ã"ã®æ¬ã'èªã"ã§ãããæã£ãã
ç"æ'»ãæè¡"ã¯ã©ã"ã©ã"å¤ãããã§ããã²ã¨ã®å¿ã¯ããã«ã¤ãã¦ããã»ã©å¤ãã£ã¦ã¯ããªããå¤ãã£ã¦ãã£ãã®ã¯ãè¨è'ã®ä½¿ãæ-¹ã ã'ãã"ããå£ã«ãªã£ã¦ããå¤å...¸æ-å¦ãã¨ããæ-å¦ããããããã'æä»£ã'追ã£ã¦è§£ãã»ãã-ãã®ãæ¬æ¸ã§ããã
ã ãããã"ã®æ¬ã¯åã©ããèªã"ã§ã大人ãèªã"ã§ãããã
ãã-ã¦ãæä»£æä»£ã«ãå¿ã®ãã'ã'æ-å-ã«è¨-ã-ã人ã...ã®æ¬ã'ãããã£ã¦ããããã!ãªãã¦ãã¾ãæããèªãã°ããã®ã ããããæã£ãã
・「ヴォネガット教の聖典」
約四半世紀ぶりに再読したが、エセ宗教であると教祖ポコノン自らが述べているポコノン教の聖書(「ポコノンの書」)の一節(カリプソ)のようにナイス、ナイス、ヴェリ・ナイスと評価したい。作者の本の中で一番奇妙奇天烈度が高いが、明確な輪郭を与えられた個性的な登場人物達が宿命的にサン・ロレンゾ島に集結し、ドタバタ劇のあげくに世界を滅亡させ、ごく少数が生き残るまでを描くストーリー・テリングの技はヴォネガットの長編の中でも一、二を争う出来。その裏には科学の進歩の成果の管理を誤ることの恐ろしさ、家族のあり方、救いようのない貧しい国の存在といった重いテーマを抱えている。
「わたしをジョーナと呼んでいただこう。」から本文が始まるように、本書は旧約聖書を意識させる。旧約聖書ではノアの洪水で世界が滅んだ後、箱舟からまた世界中に生命が拡がるが、本書では世界滅亡後、残った人間は子孫を残すことに関心のない者ばかり。彼等が「スイスのロビンソン一家」のような生活を送った後には、荒涼とした世界しか残らないだろうことを暗示させる本書終末部に人間の無力さ・愚かしさ・無常を痛烈に感じずにはいられない。
そして、本書を決定的に面白くしているのはポコノン教。人々の目を現実からそらし、見かけのよい嘘を人々に与えるべく作り出され、人々に生きるはりをつくるために信者である権力者に自身と宗教の迫害を教祖が依頼する、とんでもないニセ宗教であるにも拘らず、島民全部が、そして主人公までが惹きつけられる、人間世界の真実をカリプソで語る名言の数々と奇妙な儀式。人間と宗教の関係について考えさせられる。ポコノンの書以外にも登場人物の言葉には名セリフが多い。嘘から真実に迫る戯作者ヴォネガットの面目躍如の、ヴォネガット教の聖典と言える一冊である。
・「もう一つの側面」
アイス・ナインというクールなアイテム、形而上学やそれに支えられた近代的社会へのまさに妙薬であるボコノン教。このような独特な場面設定が、この作品にカルト的な魅力を与えていることはまちがいないだろう。しかし、敢えてもう一つこの作品の核を挙げるならば、それは「孤独」である。アンジェラ、フランク、ニュートそれぞれの孤独。巨大な破壊力が孤独な人の手に渡ったとき、何かが起こるのはもはや必然ではないだろうか。
ありふれた孤独を前に、理性は、あまりにも頼りない。
・「《メタ宗教文学》の傑作。」
文学の世界には、《メタ宗教文学》とでも言うべき、系譜があると思う。具体的には、ゲーテの『ファウスト』。ブレイクの『天国と地獄の結婚』。リチャード・バックの『かもめのジョナサン』。あるいは、ディックの『ヴァリス』。など、文学という型式を利用して、全く《架空の宗教》を造り上げてしまう、という系譜である。本作も、この《メタ宗教文学》を代表する傑作だと思います。《この宗教は、全部、嘘です。》と、最初から自分で言ってしまう、架空の宗教《ボコノン教》というのは、最高のアイデアだと思います。オモシロ切ない、大傑作です。
・「秋の夜長向けかも」
「「雲」の楽しみ方」という本でこの作品のアイスナインについて触れられていたので、興味を持って読みました。奇妙な話なので、前半は話が掴みづらいと感じていました。しかし読み進んでいくと、ある時急に話の大枠を把握できてきて、スッキリしてきました。一度把握すれば、気持ちよく読み進んでいくことができました。さらに再読すると、今度は前半からスッキリと読めました。どうやら寝る前に数分ずつ細切れで読む本には向かないかも知れませんね。内容については多くの方がレビューしている通り、傑作だと思います。できれば時間を作って、じっくり読みふけりたい本だと思います。内容についてのレビューは既出なので、こんなことを書かせていただきました。
・「一言で言うとヘンテコな小説」
原爆を発明した科学者に関する本を書こうとしていた主人公ジョーナは、その科学者の関係者を訪ねるうちにカリブ海に浮かぶ架空の島国サン・ロレンゾを赴くことになり、なぜかそこの大統領に任命され、最後には科学者の子供たちが隠し持っていた水を凍らせてしまう物質アイス・ナインによって人類が滅亡してしまうというヘンテコな話。裏に隠されたテーマを考えると深遠な小説なのでしょうが、変人ばかりの登場人物たちの言動に笑わされたり戸惑わされたりするうちにあっという間に読み終わってしまいます。
サン・ロレンゾに伝わるボコノン教というインチキ宗教が、全ての宗教をあざ笑っているようでとてもユニークです。キリスト教徒が多数を占めるアメリカでよくこんな本の発売が許されたものだと感心してしまいます。結局この本が言いたかったのは、全ての既成概念が無価値であること、そして人生あるいは世界というものも無価値であるということなのでしょうね。
・「「異」なるものとの接触」
「この世界」と「別の世界」を自由に行き来しています。いわゆる「トランスナショナル」的な文学だと思いました。「この世界」と「別の世界」との交流は、静謐であり、そして詩的な美しさがありました。不思議な読書体験をさせてくれた一冊です。
・「レヴューと言うより、雑感です」
(前略)仮説はどれも信じがたいものばかりで、サハラの空にエーテルが蒸発するかのように消えてゆきました。(「空のふたり」より)
この文庫に収められた作品たちは、たとえるなら、サハラ砂漠に、エーテルで描かれた地上絵、ではないだろうか。あるいは、撥水加工が施されたキャンバスに、水で描かれた絵画、ではないだろうか。 へたなたとえをしたが、要するに作品たちから受けた印象は、はかなく、あわいものだった。
訳者永田千奈氏は、解説の箇所で、シュペルヴィエル作品にたびたび登場する<キーワード>を挙げながら、作品案内を試みている。氏が挙げている<キーワード>は、本書を手にとって確認いただくとして、私は、そのほかに<キーワード>を挙げ、作品案内の一助としたい。 「空のふたり」と、「足跡と沼」。両作品に共通して登場するのが、<箱>と<びっこ>という<キーワード>だ(ちなみに「ノアの箱舟」には、<箱>が登場している)。 前者では主人公とヒロインとはいずれも<びっこ>で、ふたりを別の世界へといざなうツールとして、<箱>が登場している。 後者では、行商人の携えていた荷物の一部として<箱>が登場し、彼が訪れた家の長男が<ひどく足をひきずって歩いていました>と言う形で<びっこ>は登場している。
(前略)男も女も子供たちも、全世界共通で、箱が好きなのです。地球が箱を求めているのです。運命が生まれ、身を潜め、策を弄する場所のひとつが、箱なのですから。(「足跡と沼」より)
最後に、私が気にいった箇所を紹介して、このレヴューを閉じたい(他にも数箇所あるんですが)
ベツレヘムへの途上、ヨセフの引くロバの背には、マリアが乗っていました。マリアは重くありませんでした。未来のほかに、何も持っていないからです。(「飼葉桶を囲む牛とロバ」)
・「霧のような雰囲気」
「こちらの世界」と「あちらの世界」、ふたつの世界の境界を少しゆるめたような短編集。
「フランスの宮沢賢治」と訳者は評しているようだ。賢治とシュペルヴィエル、どちらも幻想と静寂の世界観だが、賢治を鉱石のような静かさに例えるならば、シュペルヴィエルはどちらかというと、霧のようなあいまいな静かさがある。
表題「海に住む少女」は、絵画にできそうな独特の雰囲気がある。ゆるりとした時間の中で、雰囲気を味わいながら読みたい一冊。
・「意味を考えるより雰囲気を味わう。」
大海に浮かんでは消える町に住む年をとらない少女を描く表題作「海に住む少女」。キリストが誕生したとき傍にいた動物の心を書いた「飼葉桶を囲む牛とろば」。ちょっと目線を変えた、不思議な世界の短編集である。 多分好き嫌いがはっきりする作品だろう。何かをはっきり主張するような話は少ない。読んだ後は悲しさやせつなさ、かすかな滑稽さなどのような情感が心にのこるだけ。ある場面を切り取った画のようでもあるが、画とすれば柔らかい色調の抽象画であろうか。情景から色だけ、あるいは香りだけが広がり、読んだ後も余韻としていつまでも漂っている感じである。その余韻がかなり長く残る、というのもあまり感じたことのない不思議な読後感であった。 何をいいたいのか、もどかしいような、結末もはっきりしないような作品もある。意味を考えるより、このような雰囲気を味わうことを楽しめばよい作品だと思う。
作者は1884年生まれのウルグアイ出身の作家。堀口大學など、多数の人が訳しているそうであるが、現代ではあまり知られていない。訳者は作者を「フランス版宮沢賢治」と表現している。こんな古典もあった、と知らされた。
・「昔の訳で読みたい作品」
いや、何ともたわいなく美しい物語の数々であった。もっと若いころに読んでおけばよかったと思う1冊だ。ひねてしまってから読むと少々物足りない。その原因として考えられるのが、表紙に惹かれて最新の訳で読んだことがあると思う。ある程度の年齢を超えた方、あるいは読書量が膨大で文章にこだわられる方は、堀口大學訳など昔のものを探したほうがいいかも。訳者あとがきに堀口訳のものが少し引用してあって、なかなかよさそうだ。
ケータイからは、シンプル・アマゾン通販(モバイル版)をご覧下さい。
シンプル・アマゾン通販は、安心・安全のネットショッピングAmazon.co.jpの商品を紹介しています。
簡単アフィリエイト:あなたのAmazonアソシエイトIDをアドレスの最後に付けるだけで簡単キャッシュバック!(例:2sas.net/?yourid-22)一度IDを付ければ、シンプル・アマゾン通販内の全商品が紹介料の対象になります。アソシエイトIDはこちらから登録可。